記憶喪失の少女 2021-05-02 22:09:18 |
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…はぁ、これで、やっと休め……──!?
( 放浪生活の真っ只中、一晩限りの寝床を探し求めて、ある廃墟に足を踏み入れた矢先。すっかり無人だと思い込んでいたが為に、床に倒れ伏す少女を目にすると、途端に驚愕に目を見開き。その容姿から一瞬、人形と見紛うがそんな筈もなく。倒れている少女の身なりは、見たところ軍兵。戦争を想起させる軍服姿には、自然と警戒心が呼び覚まされ。この時代、いつどこで生命が失われてもおかしくはない。嫌な想像が脳裏を過りながらも、生死を確かめるべく、ゆっくり慎重に少女のもとへ近付き )
おい、お前……生きてるか?
( / 初回ロルありがとうございます…! 主様の想定していたイメージと違っていたりだとか、気付かぬうちに世界観にそぐわない描写を挟んでしまったりだとか、そのような場合には何度でも書き直しますので、お申し付けください…! )
(/はい、よろしくお願いいたします…!それでは、一度背後の方引っ込ませていただきます。また展開の相談などの際はよろしくお願いいたします…!)
~~~~~
(フィーニ)
ん…此処、は……!?
(身体に怪我などは見当たらないが、声を掛けられてからも暫くは動かず。しかし、外でカラスが喧しく鳴きながら羽ばたいていくと同時にうっすらと目が開いて。意識がはっきりしないまま周りを見渡しているが起きた直後では頭が回らず、それもあって相手の姿にも最初は反応を示さなかったが、意識がはっきりしていくと共に相手の姿もはっきりしてきたその瞬間、目にも止まらぬ速さで後ろに跳び跳ねて距離を取り、腰に携帯していたコンバットナイフで床に一閃、息は荒く警戒している様子で相手を睨みながらナイフを構えて)
…はぁ……その線より此方に来ないで。来たら…命の保証は、しないから…
( 暫く様子を窺っていたが、跳ね起きた少女の凄まじい身体能力に圧倒されて息を呑み、思わず反応が一泊遅れる。少女の手に握られたコンバットナイフの鈍い輝きを目にすると一転、顔色を変えて警戒心を一気に引き上げ。こんな廃屋で人影を見た時点で引き返せばよかった、と後悔が過るも遅きに失し。手負いの獣のような少女の脅しに気圧されるも、その心を気取られぬように表情を引き締め直し、正面をきつく見据えて。相手を無闇矢鱈と刺激しないように平静を取り繕いながら、じり、とやおら一歩後ろに退き )
小さいくせにおっかねぇな。…分かった、分かった。今直ぐここを去るよ。……言っとくけど、背後から急に刺すなよ
( / 承知しました、今後ともよろしくお願いいたします! それでは、こちらも背後は一旦失礼します。)
(フィーニ)
…ふぅ…待って、聞きたいことも色々ある。それに……
(相手が一歩退いたのを見ると大きく深呼吸をして息を整え、ずきずきと痛む頭を片手で押さえながら周りを見渡していていきなり静まり返った外を警戒しており。構えていたナイフを下ろしたかと思えばその直後に相手の背後にナイフを投げ、その奥から何かにナイフが刺さる音と動物の鳴き声が聞こえてきて。先ほどまで何も居なかった筈の場所に目は充血し、六足歩行に変異した獣の群れが現れて。獣の群れは裂けた口から涎を垂らして此方に唸っており)
…彼奴らがいる、このままじゃどっちも食べられるよ。
……聞きたいこと?
( 少女の発言を怪訝そうに繰り返し、無意識下でグッと眉根を寄せて。すると、不意に脈略なく少女の手から投擲されたナイフの軌道にさっと血の気が引き、更にもう一歩後退を。直後、背後からの異音に慌てて後方を顧みて。振り返った先には、姿を現した尋常ならざる異形生物の群れ。目の当たりにしたその姿に急激に総毛立ち、本能は喧しく警鐘を鳴らし。戦う術を持たない自分は、いつだって逃げに転ずるという手段しか持ち得ない。『命の保証はしない』という少女の先の発言は今や思考の外へ追いやられ、床に引かれた境界線を無自覚のうちに一挙に跨ぐと、素性はどうであれ自分より幼い子供を一人置いていくことも出来ず、少女に向かって短く声を張り上げ )
聞きたいことがあるなら後で答えてやる、とっとと逃げるぞ!
線を越えるなって言ったのに…分かったから、そこの窓から飛び降りて。このくらいの高さだったら怪我はしないと思う。
(腰に付けられた拳銃を抜くと、一匹、もう一匹と獣を数えながら拳銃を構えて。その気になれば殲滅は容易いが自身は目覚めたばかりだし、何より目の前の相手を巻き込む可能性もある。誤射をしてもいけないとなれば下手に撃つことも出来ずに拳銃をしまい、その間に相手がいとも容易く線を越えてきたことに眉を潜めて不機嫌そうにしているが、相手からは情報も聞き出さねばならないために、二人とも生存できる可能性の高いルートを指差して相手に推奨する。此方も飛び降りる前に何かしら対策をしておこうと持っているグレネードに魔力を込めてピンを外し)
仕方ないだろ、んな場合かよ…!
( 少女の言葉に条件反射に噛み付き、少女から逃亡経路を示されると、果たして自分が先んじて脱出していいものかと躊躇いが生じて、つい体の動きが少し鈍ってしまう。だが、獣の餌食になるのは御免被りたいのもまた事実。そうした逡巡の末、やけに冷静で場慣れした様子の少女の指示に、今は大人しく従っておくべきかと結論付けると、当面の危機を脱するべく窓枠に足を掛け。外に飛び出す直前、未だ謎多き少女の方へ振り返ると、最後に一言残して窓外に身を乗り出し )
お前の話、後で詳しく聞かせてもらうからな……!
(フィーニ)
…約束はするよ、あまり期待しない方がいいと思うけどね。
(相手が出ていく直前の言葉に返事をするが、殆どの記憶がない自分が相手に話せること等たかが知れているため今のうちに保険のようなものを掛けておこうと上記を述べ。此方も脱出しようと相手を追うように窓に向かって走りながら足元にグレネードを落とし、爆発する一歩手前に窓から飛び降りて自身に噛みつこうと飛び込んできた獣に空中で回転蹴りを食らわせ、廃墟に押し戻す。自身が着地したと同時にグレネードは青い光を放って爆発し、先ほどまで自分たちの居た廃墟を一瞬にして瓦礫の山にしてしまっていて、自分はちゃっかり回収していた装備などを並べていて)
危機一髪だったね。巻き込まれるところだったよ…
…うわ……とんでもねぇな、これ
( 少女の着地後、つい先刻まで自分たちが居た場所が瞬く間に崩壊していく様を目の当たりにして、やや引き気味のような声を漏らし。非戦闘員の自分とは異なり、まるで別次元な動きを平然と繰り広げた少女に、畏怖の念のようなものさえ覚えて若干頬を引き攣らせ。装備品らしき物を並べている少女を横目で見遣りつつ、倒壊した建物の一部に背中を凭れると、獣の群から逃れた安堵感からか肺の空気を一気に外に放出し。やがて思考に余裕が生まれてくると、つい素朴な疑問が口からまろび出て )
はぁ……一体何者なんだよ、お前…
(フィーニ)
…フィーニ、それが私の名前だよ……ああ、だめ。思い出せない……
(廃墟を脱出し装備に不備が無いことが分かると此方も余裕が出来たようで、ひとまずは危険から開放されたと言う安心感、目覚めた直後から激しい動きをした事の両方によって視界が激しく揺れる感覚を覚え、力なくその場に座り込んで。暫くして相手の疑問に答えようと俯いたまま自身の名前を話し始めたは良いがそれ以降の言葉が出てこずに硬直してしまい。自身が今まで何をしていたか思い出そうとすれば頭はずきずきと痛み、その度に沸き上がってくる苛立ちを何とか抑えようと深呼吸をすると、それでも激しく痛む頭を押さえながら無くなってしまった記憶について力なく呟いて相手へと視線を移し)
…あなたは?見たところ、普通の民間人に見えるけど…
…思い出せない? 記憶障害か何かなのか
( 予想外な返答に虚を衝かれたように怪訝そうな反応を示し、次いで考え込む仕草を。少女の服装や戦闘能力を見るに、ほぼ間違いなく何処ぞの国の軍兵だろうと当たりをつけてはいるが、しかし話を遡れば、そもそも何故あのような廃墟で一人意識を失う羽目になっていたのか。湧き上がる疑念に従い、観察の目を向けて思考に耽り。諸々の疑問は残るが、ひとまずは聞かれたことに対して答えようと口を開き。そして、傍目にもあきらかに様子の優れない少女を見かねて、背負っていたリュックサックの中から飲料水を取り出すと、それを少女に投げ渡し )
当たりだ。魔力も武力も無い、ただの民間人。とりあえず、これでも飲んで落ち着け
どうも。さっきのことは謝るよ、冷静になれてなかった…
(投げられた飲料水を両手で掴み取ると、相手から受け取った水が安全であると確認することもなく勢い良く飲み始める。この様な世界であれば見ず知らずの人物から受け取った物は警戒するのが当前だろうが、度重なる頭痛と心労、耐え難い喉の渇きなどでそう言ったことを考える余裕もなく水を半分ほどまで飲むと、体全体に水が巡っていく感覚と共に先程までの頭の痛みもすうっと退いていき、体も段々と軽くなっていく感覚を感じ。そのまま大きく息を吐くと相手を先程とは一転、ほんの少し優しさのこもった目で相手を見つめながら少し前の自分の行動を詫び)
…民間人、か。普通は大勢で集まってるはずだけど…一人なの?だったら、此処を彷徨くのはおすすめできないよ。
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