吸血鬼 2021-03-16 10:45:12 |
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・・・あいつとの食事が終わって手が汚れたから手洗いに行こうとしたらカウンターみたいな・・・、コップとか皿が置いてあるところで女性の同僚さんのこと抱きしめてたからそうだと・・・。
(相手の勘違いが消えて幸福感が身を包んでいれば顔を見合わせ不思議そうにしている。あまり思い出したくない光景だったが、相手の様子から相手の見たものが勘違いなのかもしれないと考え直す。相手に不機嫌なまま当たってしまったことを申し訳なく思いつつ眉を下げて見た光景を伝えて)
…ふふ、君も僕と同じだ。あれは抱き合ってたんじゃない、彼女が足元にあった箱に躓いて転びそうだったからそれを支えただけだよ。それにあの人は旦那さんもお子さんも居る。心配するような事は何もないよ、
(相手の言葉と、確信が持てなかったのか申し訳なさそうな表情を浮かべる様子を見て思わず笑ってしまいながらようやく納得が行って。足元の箱に躓いた彼女を咄嗟に支えた所を遠目に見て、抱き合っているように見えたのだろう。相手に隠れて抱き合っていた訳ではないと首を振りながら状況を説明して。その上彼女には家庭があり、関係が発展するような事は全くない相手なのだと言いながら、自分と同じように相手も嫉妬してくれていたのだと思うと機嫌は一気に上向きになり可笑しそうにクスクスと笑って。)
なんだ、そうだったのか。・・・俺も勘違いして嫉妬してたんだ、八つ当たりして悪い・・・。
(相手の返答を聞けばその時の状況に納得がいって安心する。抱き合っていた・・・いや、相手が同僚さんを支えている様子を見て勘違いし、そんなことをしてしまう相手に嫉妬してあたってしまったことを謝罪して。もっと落ち着いてみれば分かっただろうその事に気づかなかった自分の心の狭さに少しショックを受けると相手の肩に額をあてて目を閉じて)
・・・悪い、俺結構心狭いみたいだ
心が狭いのは僕も同じだよ、…それにいつも心が狭いわけじゃない。お互いの事になった時だけ、だから。
(相手の謝罪に首を振ると微笑んで、些細なことに嫉妬し合っているのはお互い様だと肩に額を押し当てる相手の後頭部を優しく撫でて。常に心が狭いならそれは考えものだが、自分たちの場合はお互いが絡んだ時に限って心が狭くなるのだから、然程気にする事はない筈だと笑って。しょんぼりした様子を見せる相手を抱きしめるようにしてキスを落としては一方的に苛々をぶつけてしまったことを謝罪して。)
酷いことを言ってごめん、…ちょっとした事で嫉妬心が膨れ上がるくらい、テオの事が大切なんだ。今度からは不安に思った事は素直に伝えるようにする、
・・・いいよ、俺も悪いんだ。俺の方こそ、酷いこと言ってごめんな。俺も不安なことをちゃんと聞かなかったからこうして喧嘩になったんだから、ちゃんと伝えるようにする。
(しゅん、と落ち込んでいれば後頭部を撫でられ、抱きしめるようにキスをされ気分が戻ってくる。苛立ちをぶつけてしまったことへの謝罪を聞けば自分だって一方的に怒ってしまったのだからと謝罪を返して。相手の鼻の頭に軽く唇を落とすと優しく微笑み、自分の気持ちを口に出して伝えることを宣言して。互いの勘違いが解けて安心するのと同時に相手の思いの深さを知ることが出来てより相手を愛おしく感じた気がした。ちゅ、と頬にキスを送るとご機嫌な様子で微笑んで)
ふは、なんかこうやって喧嘩するの新鮮だな。あんまり経験したことなくて。
こうして誰かと喧嘩するなんていつぶりだろう。子どもに戻ったみたいな気分だ、
(鼻先と頬にキスを落とされるとくすぐったくてクスクスと笑いながら、相手の笑顔に安心して表情を緩めて。喧嘩らしい喧嘩なんて子どもの時以来した記憶がない、大人になってからは怒りを覚えたとしてもそれを飲み込んで表だけを取り繕う事を覚えて、こうしてお互いが感情のままに気持ちをぶつけ合うような喧嘩はとても懐かしい気がして笑ってしまう。それも相手との揺るぎない信頼関係があってこそ成せるものだと思うと、それさえ幸せで甘えるように相手の首元に擦り寄って。仕事中から抱えていたモヤモヤとした気持ちはすっかりなくなっていた。)
子どもの頃か・・・そういえばクラウスは子どもの頃ってどんなことしてたんだ?
(首元に擦り寄られると擽ったさを感じでクスクスと笑って側頭部にキスを落とし。感情のまま喧嘩をするなんて子どもに戻ったようだと言う相手にふと、問いかける。以前自分の幼少期については教えたことがあったが、相手の幼少期については聞いたことがない。相手も子どもの時は喧嘩することがあったんだなと考えると聞いてみたくなってしまって)
んーそうだな…子どもらしい子だったと思うよ。小学生くらいまでは友達と外でスポーツをしたり、他愛のない事で喧嘩をしたり。
(幼少期の事を尋ねられると少し考えてから口を開いて。子どもの頃は、はっきりとした吸血衝動を感じる事も、日の光に嫌悪を感じる事もなくごく普通の子どもとして過ごしていた。外で友人たちと遊んだり、ちょっとした言い合いや喧嘩をしたこともある。歳が上がってからは町を点々と渡り歩きながら、子どもらしい天真爛漫さとは縁の無い青年に成長した訳だが、幼少期はなんの葛藤もなく毎日を楽しんでいたと笑って。)
へぇ、なんか意外だ。てっきり子どもの頃から静かで大人っぽいイメージだったんだけどな。
(相手の子供の頃の話を聞くとなるほど、と想像する。今の姿より幼い少年が同じくらいの少年たちと遊んでいる姿を頭の中に浮べるが、意外だと思ってしまう。室内で読書などをして過ごす姿の方がしっくりくる気もするが、成長するにつれて性格なんて変わるものだと思い直す。また一つ相手のことを知ることが出来、嬉しい気持ちになればふと、自分は幼い頃各地を転々としていたことを思い出し何処かで知らず知らずのうちに会っていたのかもな、と口に出して)
ふは、もし俺とクラウス、子どもの頃覚えてないけど会ってたかもな。ガキの頃なら現地の子どもと遊んだ覚えはあるし。
昔は僕も悪ガキだったんだよ。大人しくなったのは小学校高学年くらいからかな、
(相手の言葉を聞いて、幼少期は自分もやんちゃな少年だったのだと可笑しそうに笑って。実際に高学年頃からは室内で過ごすことが増えたし、本性を知られないよう外面を取り繕ったり耳当たりの良い言葉を選んだりする事が上手くなって行った筈だ。それが今の自分を形成する大きな柱になってしまっているが、相手と過ごすうちにふとした瞬間に昔の自分に戻っているように感じる時があり、それが恥ずかしくもくすぐったく、心地良い。相手も各地を転々としていたのなら、どこかで出会って遊んでいた可能性もなくはない。もし遠い昔に出会っていたとしても、こうして今一緒に過ごしているとはお互いに思いもしなかっただろう。)
──確かに。あのバーで隣に座るまで、知らない所で顔を合わせていたかもしれないと思うと不思議な気持ちだ。
こうやってお互い出会えたのはある意味運命だよな。……本当に死にたいと思っても実行してなくて良かった。
(自分の言葉で同じ思いを抱いてくれたことにぽかぽかと胸が暖かくなる。もしかしたら幼い頃顔を見合わせて、また大人になってから知り合いこうして恋人同士になれたことは偶然だったのか必然だったのかは分からないが、運命だな、と言った方がしっくりくる気がした。ぎゅっと相手を抱きしめる力を強め肩に顔を埋めるとボソリと呟く。愛しかった婚約者が死んで何度も死のうと思っていた。元々ハンターになったのもそれが理由だったけれども、臆病な自分は行動に移すことはなかった。だが今となってはそれが正しい正解だと思えるほどで、少しだけ笑みを深めて)
僕がテオの幸せを壊した…だからこそ僕が、烏滸がましいかもしれないけど一生を懸けてテオを幸せにする。君がそれを許してくれたから。…約束する、ずっと一緒だよ。
(抱きしめられる力が強まり相手の肩口に顔を埋めるようにして抱きしめ返すと、耳元で聞こえた小さな呟きに目を伏せて。相手の日常を、幸せを奪い、本来踏み入る必要のなかった血腥い道に導いたのは間違いなく自分で、それでも愛してくれた彼のために一生を捧げると決めたのだ。相手が望むならどんなことでも、命を断つことも厭わなかったが、相手はそれを望まなかった。赦しをくれた彼に自分は生涯寄り添い続けると、側から見れば歪な愛の形かもしれなかったが、それでも構わない。こちらに顔を埋める相手の髪を撫でて唇を触れさせて。)
ふっ、……くく、もう十分幸せなのに一生かけて幸せにするとか言われたら贅沢すぎてどうにかなりそうだ。
(一生をかけて幸せにする、と相手は言ったが自分は既に十分幸せだと思わず笑ってしまう。相手のせいでこうなってしまったのは事実であるが特に気にしているつもりはなかった。きっと自分の存在自体が相手を自分に縛り付けているのだと分かっていても相手を解放させることは出来ない気がして、相手の言葉でさえも贅沢だと思ってしまっていている。髪を撫でられキスをされ、約束を告げられれば自分も約束だ、と告げて)
……あぁ、約束だ。
テオが隣に居てくれるだけで、それを約束してくれるだけで、僕の方こそ贅沢だよ。
(今でさえ十分幸せなのにこれ以上は贅沢過ぎると楽しげに笑う相手を間近に見て、釣られるようにして笑みを溢して。贅沢なのは自分も同じだ、吸血鬼でありながらこれほどに愛され、すぐ隣に相手が居る。その上相手は、これからも自分の側から決して離れないと約束までしてくれているのだから。これ以上の贅沢は、幸せは考えられないとまた甘えるように相手の胸元に頬を寄せて。このまま相手の側を離れたくなくて、子どものようにぽつりと呟いて。)
…シャワー、明日にしても良いかな。
良いんじゃないか、このまま寝よう。
(自分に釣られて笑みを見せた相手が甘えるように頬を寄せ、子どものようにシャワーを浴びたくないと我儘を言えば微笑ましくて軽く頭を撫でる。たまにはそんな日があってもいいだろうと相手に告げると相手の髪にキスをしてベッドへ促して。そこでふと思いついたように相手の背中と膝裏に手を添えると掬うように持ち上げて横抱きにすると、驚く相手に笑いかけて)
たまにはさ、こういうのも良いよな。
僕は気付かないうちにプリンセスにでもなったのかな、…テオにもやってあげようか。
(不意に相手に横抱きにされると驚いた声を上げたものの間近で笑う相手を見つめて大人しく首に腕を回すと、冗談めかしたように肩を竦めながら尋ねて。自分とはあまりにもかけ離れているが、こんな風に抱き上げられると物語に出てくる王子と姫を想像してしまい思わず笑ってしまう。自分でも相手を抱き上げる事は出来る筈だと言いながら、とはいえこのままベッドまで連れて行ってくれるというのであれば甘えてしまおうと相手の胸元に頬を寄せて。)
いや勘弁してくれ。俺はお姫様なんて柄じゃないんだ。
(気分でやったとはいえ楽しんでもらえたのは嬉しく頬を緩めるが、自分にとなるとちょっと想像がつかない。勘弁して欲しい、と苦笑いしながら歩みを進めていると胸元に頬を寄せられたため、その額に軽くキスを落としてからベッドに下ろし自分もその隣に横になる。ぎゅ、と腕の中に囲うように抱きしめると頬を緩めて微笑んで)
まぁ、俺も王子様なんて似合わないけどさ…お姫様を扱うくらいに大切だとは思ってるよ。
そんな事言ったら僕だってお姫様なんて柄じゃない。王子の座を譲って貰いたいな。
(勘弁してくれと苦笑する相手に言い返しては態とらしく肩を竦めながら、御伽噺になぞらえてどっちが姫だ王子だなんて子どものように冗談を言い合えるのだから愉快なものだと思わず笑ってしまいながらも相手の胸元に顔を埋めて。優しく抱きしめられ、自分を大切だと言ってくれる相手の言葉は柔らかな温もりを持っていてそれが心地良い。目を伏せて相手の温もりを感じながら、自分も同じ気持ちだと微笑んで。)
…僕もだよ、君が何よりも大切だ。
ふは、同じ気持ちで良かった。すっごく嬉しい。
(相手を抱き締めていれば規則正しく動く心臓の鼓動が伝わってきて安心感を覚えるが、同時に自分の心臓の音も相手に伝わっているのかと思うと少し気恥ずかしくなってしまう。それでも相手と自分が同じ気持ちだと再確認出来れば嬉しくてふは、と息を吐き出すかのように笑えば嬉しい、と言葉にして。こうして布団の中で戯れていると温まった体温も相まって眠気が少しずつ襲ってきていた。相手の柔らかな髪を撫でながらそろそろ寝ようと促すとおやすみ、と言ってから瞼を閉じて)
さ、そろそろ寝るか。おやすみ、クラウス。
おやすみ、テオ…
(相手の体温を感じて微睡みながら返事をすると、程なくして眠りに落ちて。──翌朝目を覚ますと、布団の中でもぞもぞと動きながらシャワーを浴びなければと思うものの、まだ眠っていたい気怠さもあって直ぐに目を閉じてしまう。寝起きが悪くなるのは次の満月が近づく頃で、隣で眠る相手に甘えるようにしがみつき肩口に顔を埋めて。自分が普段牙を突き立てる相手の首筋は、その皮膚のすぐ下に血が流れるせいか唆られる良い香りがして一層欲を煽られる。目を閉じたまま不機嫌そうな、それでいて眠そうな声を発して。)
んー…テオ、喉渇いた……
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