常連さん 2021-03-07 08:03:19 |
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オススメさせて頂きたい作品がいくつか……!
●黒騎士物語(著:小林源文)
『黒騎士中隊に休息はない あるのは鉄の棺桶だけだ』
時は第二次世界大戦、ドイツ軍の精鋭戦車隊「黒騎士中隊」の活躍を描く物語。
何しろ主人公の上官であるエルンスト・フォン・バウアー中尉がカッコいい。言葉の言い回し、上官の命令や軍規にもただでは靡かず、部下思い。理想の上司キャラです。
「さわるな。私の部下だぞさっさと消えんか犬どもめ、射殺.するぞ。10数える、ひとつ!」
「戦友諸君、私は黒騎士中隊指揮官バウアー大尉だ。我が中隊は諸君と同じく軍規違反の罪で戦車抜きでT34と戦って来た。2カ月前、私の部下は45名いた。今は諸君の前にいるたったの6名だけだ。私と共に祖国ドイツと兄弟肉親の為に死.ね!犬死はさせん。」
「父上、私は部下の大半を死なせているのです。私だけこの戦争で楽をしようとは思っていませんよ。」
「諸君、茶番は終わりだ、イワンがそこまで来ているんだ。ここの偉いさんは戦う相手を間違っているらしい」
「お前たちは十分に義務を果たした、古いドイツのために死ぬべきではない!新しいドイツのために生きろ、ジークハイル!」
私が今、物凄くお勧めしたいのは「ワールドトリガー」です!!
多過ぎて書き切れないのですが理由はざっくり分けて3つ!
1 《クオリティの高い集団頭脳戦》
ワールドトリガーの1番の凄さは、何と言っても超緻密で高度かつ鮮やかな、でも分かりやすい集団戦!!
敵も知能があるので、考えて行動します。また、戦争なので基本集団戦です。
それぞれの持つ武器のリーチ、地形、特殊能力などが複雑に絡み合います。
単純明快な一騎戦が多い少年漫画にしては珍しい“集団戦”が、それぞれの考えまで分かりやすく描かれているのはかなり珍しいと言えます。
更に、アクションも頭脳戦の緻密さに引けを取らず豪快です。後述する「設定」の影響もあり、キレのあるバトルとしての魅力も満載です!!
2《矛盾を許さない合理的でワクワクする神設定》
次に凄い点は設定の異常な上手さです!!
私は小説を書くのにハマっていて、バトルものもよく書くのですが、
どうしても悩む点がいくつかありました。
まず、主人公と強敵が戦うシーン。
圧倒的な力量差で傷だらけになった主人公たちが終盤に巻き返す演出を作りたかったのですが、始めは「怪我ひとつない万全の状態の主人公vs同じ状態の強敵」で勝てないのに「満身創痍の主人公vsかすり傷ひとつない強敵」では勝てるはずありません。
また、主人公が敵の攻撃を喰らってしまったとき。
まともに喰らっても軽い骨折程度で済む技だとショボくなるので、威力は岩を抉るようなのものになります。でも主要人物を戦闘不能にするのは避けたいので毎回「出血、骨折はするが手足は無くならない」怪我になってしまい、「ボスも雑魚も攻撃力は同じじゃん…」という感じになってしまいました。
更に、主人公が味方に稽古をつけてもらうとき。当然殺してはいけないので手加減が必要になります。しかしやり過ぎると迫力がなく、しなさ過ぎると「殺す気か!?」ってなります。
もし大怪我をさせたら自分の手で戦力を削ぐことになってしまうので塩梅が非常に難しい所。
結局、私は設定の矛盾に耐えきれずに理想の現代バトル物を書くことは出来ませんでした…
…それが、ワールドトリガーでは全部解決されてるんです!!
vs強敵→生身ではなく、「トリオン体」という戦闘用の肉体で戦わせる事で解決。
捨て身ででも強敵の情報を得て味方に伝え、有利にしていくことが出来る。
ダメージ→トリオン体を使っているので腕や足を飛ばしても問題なし。
腕や足を囮にすることも可能。
稽古→トリオン体なのでいくら傷付けても本体に影響はなし。手加減しなくても良くなる。
他にも、「廃墟になった町が戦場のため建物破壊のアクションが入れられる」など、よく考えられた凄い設定が沢山あります。細かいところにまでリアリティが…!
細かい矛盾や無理のある設定、強さのインフレなどが気になって作品を好きになれない人、いませんか?
そんな人にこそ、ワールドトリガーはお勧めです!!
3 《キャラの作り込み》
次に、キャラの作り込みです。
ワールドトリガーには何と100人以上の登場人物がいます!
私は、初めに読んだときキャラの多さに驚きましたが、キャラの登場ごとに名前が出てくるので覚えやすいのが嬉しいです…
キャラクターも誕生日の被りがあったり名前が能力関係でない(「燃山熱男」みたいな感じではない)など、徹底的にリアリティを追求してあります。
また、キャラクター1人1人の信念があり、キャラがブレません。
更に、名前は“名前を付けた親のことを考えながら”付けたという徹底ぶり。
また、ファンにとっていわゆる「萌え」ポイントとなるのがそれぞれの癖やちょっとした仕草までもがきっちり描き込まれているところです。
例えば、「子供の頃に犬にお尻を噛まれたことがある」(ファンブックに載っているだけで本編では言及されていない)キャラ(荒船哲次)が犬型の敵と戦うときにお尻をしっかりガードしていたり、ツンデレなキャラ(木虎藍)の吹き出しが、好きな人と喋るときだけ丸くなっていたりと、枚挙にいとまがありません。
「#細かすぎて伝わらないワールドトリガーの魅力選手権」で調べるとたくさん出てきます。
まだまだ語りたいところですが、長くなり過ぎてしまったのでここで終わりにします。
この文を読んで、1人でもいいのでワールドトリガーにハマってくれる人が増えたらとても嬉しいです。
「遅効性SF」のキャッチコピーの通り。最初の方は【必ず】、一気読みしてくださいね!!
ここまで長文を読んでくださり、本当にありがとうございました。
(追記)
ワールドトリガーはアニメ化されているので、Amazonプライムビデオなどで見ることができます。
アニメにおいて「逃亡者編」とその直前部分は、作者の方が体調を崩して休載されていたときに放送されたアニメオリジナルパートなので、飛ばして見ても問題ありません。
少し原作と違う言動が目立つので、一部の人は不快に思う可能性があります。
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