常連さん 2021-03-06 13:17:41 |
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「だってそうしなきゃキミ、死んじゃうだろ?大丈夫、俺もちゃんと仕事はしてるから…」
(あっけらかんとした態度で言い放ち、付け加えるように苦笑いし)
「うん?ああ…俺、別に女の子に興味ないからね。それに人間の女の子は俺を見ると逃げちゃうんだもん。何でだろうね?悪魔にでも見えてるのかな。」
(首を傾げつつ苦笑いを返し、不思議そうに呟いて)
「へぇ……。…着きましたよ。ここの301号室です。」
(悪魔という単語に胸がモヤっとする。心の中で首を傾げれば、目の前に見える我が家に到着してその階段を登り)
「分かりました。……あの、俺お風呂に入って来ますので、ご自由にどうぞ。」
(ここが家だからなのか、一人称が俺に変わっている。相手の言葉に頷くと、ネクタイを緩めてハンガーに掛け、風呂場へ向かい)
「………ふぅ、……。」
(いきなり現れていきなり家に押し掛けられて……自分でもなんで家に入れたか分からないくらいあっさりと事が進んでいく。自殺をしないようにという口実でまんまとペースにのせられたが、未練はない上に身寄りもなく、今にでも死んでしまいたいくらいだ。服を洗濯籠へ入れ、風呂場へ入ると小さめのお風呂場にお湯を張る。このまま頭を突っ込んでいれば…なんて考えて。)
「…天使業ってのも酷だよねぇ、全く。…死にたい魂は死なせてやればいいのに。…我らが父のボンクラ息子が「天使には迷える子羊を救う義務がある」なんて言いやがったせいでこのザマだよ。」
(ぶつくさと文句を垂れながら欠伸をし)
「…あ、そういえば。」
(あんだけ話をしておいて、名前を名乗るのを忘れていた。それに相手が天使であるといえ、相手も名前くらいあるだろう…と思って、風呂から上がる。タオルを取り出し体や髪を拭いて、仄かに石鹸の香りがする服を腕に通して)
「ホント、あのボンクラ息子…個人に面倒ごと押し付けないでほしいよなぁ。俺って正直天使だか悪魔だか分かんないのにさ。」
(面倒くさそうに呟き、背中のコルセットピアスに軽く触れて)
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