梨花 2021-01-29 06:52:49 |
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キラー「大方、精神体と肉体の再生じゃろうな。因子を媒介に人間の精神を乗っ取り、やがて『魂そのもの』を乗っ取ることで復活する気なんじゃろう……因子は全てで十二あるらしくてな、つまりは『十二人』の魂を持ってして己の精神体を再構築する…………その企ての最初に選ばれた人間が『土方十四郎』だったわけだろうな」
キラー「うーむ、ちと待て、今思い出す……あぁ、確か『竜』と『雷』じゃ。彼奴は雷神の子の竜種に手を出したから双方から嫌われておるらしい。で、弱点化しておる」
キラー「それと……因子による精神の侵食が進むと幾つか異常をきたすこともわかってな……『突然の神性保有量の激増』と『思考の過激化』……それ以上の進行で何が起こるかは予測はできんが……この二つが起こる可能性は高い。何せ、ロンゴミニアドの目的は『人理焼却』じゃからな」
白蓮「(フードを被って1人で歩いている)…このままじゃ、優里奈や春馬達が僕達の真実に辿り着くのも時間の問題か…その前に、僕が絶対に阻止しないと…ん?(恭介を見つけ、足を止める)恭介おじさん?暫く見てないと思ったら…恭介おじさ…っと、危ない危ない。僕の世界の人とは違うんだった…気をつけないと。おーい!恭介さーん!(恭介に手を振る)」
キラー「人類を絶滅させ文明を破壊し第三者によって引き起こされる強制的な人類史の終焉じゃよ……で、その終焉を食い止めるために起こるものが『聖戦』というものじゃ…………む、知り合いか」
キラー「ワシは______いや、名を隠した方が面白いと感じたが故に今は名乗らんでおこうと思う!強いて言うなら吸血鬼王、更に言うならお使いじゃよ……ちなみにワシはピチピチの少女に見えなくもないがロリではないがジジイとも呼ぶなよ(グッと拳を作る)」
キラー「うむ、よろしくな白蓮。あ、そういえば……お主はエンドワールドのことについての情報も扱っておるか?ちと聞きたいことがある」
白蓮「…残念ですが、既に死んでいますね。エンドワールドの紫炎さんは悪性の急激な増加と魔力の暴走によって災害獣指定されてしまい、レジスタンスによって排除されました」
白蓮「数名は生きてる…けど、紫炎さんが暴走してしまった時に、配下の人達の大半は紫炎さんに殺されてしまったから、生き残ってる人は指折りの数でしか…」
キラー「……ともなれば生き残っている可能性が高いのは大幹部程度じゃろうな……そこで歪みが生じれば……これはちとマズイな(難しい顔)」
白蓮「レジスタンスの人達も対処はしたらしいんですが、ほとんどの人がその人達にやられてしまったらしく、手を足も出なかったと聞きます。その人達がこっちの世界に来てる可能性は高いですね」
キラー「そりゃあな……紫炎を失った大幹部がブチ切れぬ訳があるまい……いや、実はな……こっちの世界での大幹部……まぁエニグマと言うんだがな?ドミニオンと接触したという情報を聞かされたのだが…………その情報の時刻はエニグマにはアリバイがあってな……どうにもこうにも引っかかるという事で忙しい主の代わりにワシが探っとったんだが……うむ、これはエンドワールドの大幹部がほぼ確定で『こっちに来ている』な」
ー暫くしてー
騒がしいと思ったら・・・・・一体何が起こったんですか?
土方さんと希美さんが寄り添って寝てる・・・ってのは瑣末な事なので置いといて。
・・・・・・あ、そうだ。ロンゴミニアドの件はどうなったんですか!?by舞奈香
ロベリア「ロンゴミニアドの因子はそこの……真琴っていうブレイダーの炎で焼かれてこんなちっこい宝石みたいになった(真琴を見てから小さいビーズのような緑色の玉を持っている)多分、これが因子の中でも要なんじゃねぇかなぁ……」
ジゼル「……………………(ロベリアの手にある緑の玉を指で摘んで眺める)」
ロベリア「うーん、そこのところがよく分からないんだけどな…………沈静化できたのか、一時的に落ち着いてるだけなのか…………微弱に魔力が漏れてるから油断は出来ないな……」
ジゼル「後者だろ。まだ完全に活動は止まってねぇ」
ロベリア「マジか……てかお前分かんの?」
ジゼル「まぁな…………さぁて、どうするかね(掲げて眺めてる)」
真琴「それがコアだってんなら、後はそれぶった斬れば良いだけだろ。ほっとくとお前それ食っちまいそうだからな、そんぐらいの魔力なら俺の神器で余裕でぶった斬れる」
ジゼル「まぁ言えてるな……」
ロベリア「ふぅん……得策は見つかったな……あ、一回それ貸して………………(受け取るもすぐ押し返す)」
ジゼル「あ?何だよ」
ロベリア「その玉、魔力がくっっっそキモイ…………いきなりブワッで手の上でちょっと強く広がるから気持ち悪い…………お前持ってろ」
ジゼル「はぁん?」
ロベリア「多分その玉の魔力、お前の魔力に力が打ち消されるんじゃないのか?」
ジゼル「あっそ…………ぶっ壊すんだから関係ねぇだろ…………(玉を弄んでる)」
真琴「うぉっ、急に魔力強くなりやがったな…まぁいい、その方がぶった斬りがいがあるってもんだ。ソレイユブレイド(太陽を催した両手剣が現れる)うーん…ここでやったら火事になりかねねぇからなぁ…誰か固有結界展開できねぇか?」
ジゼル「あー、一応できるが……(手をパンっと合わせる)……『固有結界解放《失楽園(ロストガーデン)》』(灰色や黒の花が咲く暗い花園の結界が展開される)」
真琴「サンキュー、これならやれるな。うっし…そんじゃまぁ(コアをポイと投げ、ソレイユブレイドを構える)行くぜ(コアを見据え、ソレイユブレイドで斬りあげると、コアが真っ二つに切れる)燃え尽きろ(地面を抉るように一直線に太陽の炎が燃え盛り、真っ二つになったコアは燃え尽きて無くなる)」
ジゼル「お、おー…………(ポカーンとしてる)……って、やべぇやべぇ花園火事になる(手をグッと握ると花に燃え移った炎をかき消す)……さっすが太陽の業火…不覚にも太陽神サマ思い出したな……ま、これで一個は除去完了だな(固有結界を解く)」
ジゼル「だと思うがなぁ……だがまぁ、他にも因子はあるかもしんねぇから安心とは言えねぇが、その土方とか言う奴の心配はもうねぇだろ……」
ロベリア「そうか……じゃ、私はお暇するか……土方兄貴とフレン、姉御のことは任せたぞ」
ロベリア「おーう、舞奈香も頼んだ……んじゃーなー(立ち去っていく)」
ジゼル「俺ももう用はねぇからあばよ(その場から消える)」
ロベリア「(希美達の仮拠点から少し離れてから)やれやれ……他にもまだやることがあるとなると……忙しくなりそうだ(歩きながら呟いていると首に刀を突きつけられる)」
フブキ「今すぐ死にたくなきゃ動くな『闇帝』」
ロベリア「………………(いつの間に……!!!)」
フレン「今日はありがとー!またね!」
真琴「おう、じゃあな!さーてと…(この魔力…やっぱなんか潜んでやがったか…このままだとあの嬢ちゃんが危ねぇな…)だからこそ、あいつに頼んで正解だったぜ」
清十郎「それはこっちのセリフだぜー(黒い刃の大太刀をフブキの首筋に当てる)ったく、真琴の奴も人使いが荒れぇなぁ。こちとらガキ共の面倒も見なきゃなんねぇんだぞ(煙草を吸っている)」
フブキ「……邪魔をするなブレイダー、これは俺たちの問題であり世界存続の問題に関わる重要な仕事だ……邪魔をするな」
ロベリア「せぇーんせぇー、意味わかんないでぇーすぅ」
フブキ「貴様少し黙れ」
清十郎「そりゃあ大変だ、ご苦労なこって。けど不意打ちってのは感心しねぇなぁ。そいつ誘拐して何すんのかは知らねぇけど、そいつ連れてきてぇならまず俺を力づくで退かす事だな」
フブキ「誘拐?そんなことするまでもなくここで終わるさ。コイツはここで『処刑』する(ロベリアの首に刀を当てる力を強める)」
ロベリア「……は?(首の川が浅く切れて血が流れるも訳が分からないという顔)」
フブキ「だが、お前がいたんじゃそううまくは行かないだろうな(一度刀を引っ込める)悪いことは言わない、さっさと失せろ」
フブキ「口の利き方には気をつけろ、ここでの俺らの任務は魔術連盟から全指揮権を託されてっ______(ロベリアに後ろから思いっきり金的攻撃を食らい崩れ落ちる)…………………てめ、」
ロベリア「正当防衛……だよね?(清十郎をみて)」
ロベリア「ふふふん(ドヤってる)」
フブキ「お前、絶対許さねぇ……!!!」
泰史「はい、そこまでだフブキ」
ロベリア「!!……」
泰史「あぁ、警戒なさらず」
泰史「どちらかと言えば先輩ですね…………この度は後輩がご迷惑をおかけし、大変申し訳ありません」
ロベリア「いやまぁ別にさほど気にしてないからいいけどさ…………」
泰史「優しいお言葉痛み入ります……もう貴方には接触させないよう厳重に注意しておきますので……どうかご容赦を」
フブキ「泰史センパイ!野放しにする気ですか闇帝を!!!」
清十郎「ちっ…おいガキ(フブキの目の前に立つと、覇気のある瞳でフブキを見下ろす)痛い目見ねぇ内にとっとと帰れ。ガキ相手に加減出来るほどの大人気はねぇからな、俺」
フブキ「…………(清十郎を睨む)」
泰史「では、我々はこれで(フブキを小脇に抱えると立ち去っていく)」
ロベリア「……………………(清十郎を見て)ありがと、助かった」
清十郎「知人に頼まれたんでそれをしただけだよ。あいつ、今は退いたけどまた来るだろうな…おい嬢ちゃん、なんか手頃なもんもっちゃいねぇか?お守りみたいのがいいんだが…」
ロベリア「お守り…………お守りかー……んー……(中指に嵌めている赤い結晶がはめ込められた指輪を差し出す)これは?一応心を読み取られないためのお守り」
清十郎「心を読み取られない指輪か…これなら常に肌身離さず持てるから問題ねぇか(指輪を手に取り、それを握りしめると指輪の中に黒い魔力が吸い込まれていく)」
清十郎「なぁに、ちと俺の魔力を込めてやっただけだ。これであいつも追い払えるし、そこらの雑魚も寄ってこない。あぁ…あと、それでも寄ってくるような奴がいたらこう言ってやれ。『私を襲ったら、暗黒の刀狼ーダークネスウォルフーが黙っていないぞ』ってな。効果はてきめんだと思うぜ?」
清十郎「ウルフおっちゃんか、いいなぁそれ!面白ぇ!(ロベリアの頭を撫でる)お前おもしれぇし気に入った。俺は木下清十郎、あいつも言ってた通りブレイダーだ。困ったことがありゃあいつでも言ってこいよ」
ロベリア「木下、清十郎…………え、すげぇ!八大幹部の一人だろ!?えへへ、凄い奴に会っちゃったな!じゃあ何も無くても会ったらその都度その都度に絡んでいいか?ウルフおっちゃんノリがいいから(笑顔)」
清十郎「んだよ知ってたのか。おう、良いぜ。おもしれぇ奴は大好きだ。そだ、今度俺んとこ遊びに来いよ。問題チームだけど、おもしれぇ奴等ばっかだからよ」
ロベリア「え、いいのか!?じゃあ仕事が一段落したら遊びに行くよ!!あ、でも柊夜の奴も来たがるだろうな……じゃあ実質的な私の弟弟子も一緒に連れてくるから楽しみにしてろよ!にひひー」
清十郎「おう、待ってるぜ。おっと、そうだ…(紙を出し、裏に住所を書いて渡す)ここだから、いつでも来いよ。それと、なんかあったらここに駆け込め。あいつらは絶対にお前の力になってくれるはずだからよ」
里乃「流石に八大幹部ブレイダーさんでも、闇帝のことはご存知ないかな(家のブロック塀の上で座ってる)あぁ、大丈夫。私はあの美少女を殺すなんて言う不躾で暴力的な女の子じゃないから安心してね、美少女は世界の宝ですから大事にしますよ」
里乃「いいや、全く関係ありません。ただ魔獣発生の犯人かもしれない人物があの子に凄い恨みがあるらしくてですねー…………近々、あの子に対して宣戦布告してくるかも、っていうくらいですよ」
里乃「はははー…………お疲れちゃんです、では私もお仕事があるのでこれにてー、ばいばいきーん(塀に昇ったかと思えば屋根伝いでその場から去っていく)」
エニグマ「ったく…………何故俺が下っ端排除を…」
サイファー「紫炎様の命令でもあるんだが?」
エニグマ「謹んで引き受ける」
サイファー「お前はクビになっても律儀なものだ」
エニグマ「当然だろ……」
サイファー「まぁいい、少し待ってろ、買ってくるものがある」
エニグマ「………あぁ…(ベンチに座って待ってると鳩が集り始める)………………鳩さん……」
日向「(いつの間にかエニグマの隣に座っている)どうもこんにちは、エニグマさん。そんな顔をしてどうかされましたか?話、聞きますよ」
日向「そんな警戒しないで下さいよ。僕はただ、貴方とお話をしに来ただけだ。話は聞きましたよ?罪啓王に追放され、挙句の果てにこの異変が終わったら貴方という存在の記憶が他の人から消え失せるんだとか…なんともまぁ理不尽な話ですよね、同情します」
日向「ですが、本当に王はそれを望んでいるのでしょうか?ただその場の空気に流され仕方なく言っただけで、本当は貴方のことを忘れたくないし、首にしたくはなかったんじゃないでしょうか?いいですかエニグマさん…貴方の王は、十三階段に影から脅されてるんです。貴方を排除する為に、圧を掛けて罪啓王を支配してるんですよ」
エニグマ「……十三階段などという矮小な存在如きが王を裏で操っていると?人間が猿どもが、ゴミ共が集まった組織に?………………」
日向「えぇ、人間は狡賢く、嫌に悪知恵の働く生き物です。貴方の王は十三階段の毒牙に蝕まれているんですよ。このままでは、組織どころか貴方の大事な王すらもその身を滅ぼしかねない。そんなの…許せるはずがないでしょう。更に、十三階段は我々二十二の暁光を世界を滅ぼす害悪的存在と主張してる訳ですが、それは全くの逆。滅ぼそうとしているのは十三階段側であり、二十二の暁光は十三階段に支配された世界を解放するために戦っている反抗組織に過ぎないのです。僕は貴方や罪啓王の様な一方的な被害者を見捨てたくない、助けたいんですよ。貴方達を」
エニグマ「______その言葉に偽りはないな…?だがお前の言うことが本当なら、色々と辻褄が合う……今の今まで他組織と交流せずに孤高の地位を築いていた王があのような人間どもと急に馴れ合うなど、端からおかしかったんだ…………下賎で保身的な、クズ共め…………!!!」
日向「エニグマさん、ここで1つ取引をしませんか?僕の力を持ってすれば、貴方の記憶をみんなの中に残す事が出来ます。ただ、残す代わりに…我々二十二の暁光に協力して頂けませんか?世界を救う為にも、貴方の力が必要です。僕達に協力して頂ければ、我々の主が貴方に力を与えてくれます。貴方の王を救う為の力を…どうですか?そちらにメリットしかない話でしょ?記憶が残る上に、誰にも負けない圧倒的な力を手に出来るんですから」
エニグマ「…………良いだろう、王のように敬う訳にはいかんがそういうことならば手を貸そう……だが、間違っても王に手を出してみろ……その時は殺す……(立ち上がる)」
日向「ありがとうございます、話がわかる人で良かった。おっと、そろそろ連れの方が帰ってきそうですね…それでは僕はこれで。ではまた会いましょう(フッとそこから消え去る)」
エニグマ「あぁ……」
サイファー「戻ったぞ……誰かと話しでもしてたのか?(コーヒーを渡して)」
エニグマ「ん…(受け取る)…別に、何でもない……」
ロベリア「ただーいまー」
柊夜「おかえり!……って、首!!!」
ロベリア「……あー、やべ」
柊夜「何やってきたの!?」
ロベリア「私は悪くない、何かいきなり変な奴に『処刑』とか言われてこうなった。でもまぁブレイダーのウルフおっちゃんに助けられたけどね…………あ、この話は内密にな。特に阿伏兎な、心配させたくないし…」
緑「ちょっ、ロベリアそれ大丈夫なの!?待ってて、今救急箱持ってくるから!」
桃「緑慌てすぎでしょ…けど、一体何があったの?もしかしてまた誰かに襲われた?」
ロベリア「まぁそんなところだな……にしても訳が分からなすぎる……いきなり処刑って言われたんだよ、物騒な世の中になったなぁ……あ、ルインには絶対言うな???あいつだけはダメ、絶対だめ」
柊夜「流石にあの人には言えないよ……」
ロベリア「そう、闇帝の能力持ってるから処刑なんだってさ……紫炎やルインに知られたらあいつら暴れるだけじゃ済まないよな……」
柊夜「うっわぁ……想像出来る……じゃあアスターの存在と魔人王であることも隠しといた方がいいな……倍プッシュで秒速スパーンだよ……」
ロベリア「何それこっっっわ」
桃「何それ、理由が自分勝手すぎるんだけど。ロベリアがなりたくてなってわけじゃないっていうのにね。とりあえず、団長にも言うのは今はやめておこう。面倒見が良いだけに、少し過激になりやすいから…」
ロベリア「うん、そうした方がいいな…………そうなると、姐さんに言いそうなやつにも言わない方がいいかもな…………じゃあ、このことはここにいる奴だけの秘密ってことで!」
アスター『…………それは我も入ってるのか?(服の中から出てくる)』
ロベリア「入ってるに決まってんだろ」
桃「だね、そしたら後は緑に黙ってもらうしかないか…緑、すぐ団長に言うし」
緑「ロベリア、救急箱持ってきたよ!手当するからそこ座って!(救急箱を開け、手馴れた手つきで手当をする)」
ロベリア「そうだなぁ……ん、ありがとう…………あ、そうだ緑。このことは私らだけの秘密にするんだ、色んな人に知られたら何気にやばいということがわかった」
柊夜「何だろう、こう秘密っていうとワクワクするね(ニコニコ)」
ロベリア「どちらかと言うと私はバレないかどうかヒヤヒヤしてるけどな(柊夜に柔らかいチョップ)」
アスター『斯様なことでスリルを感じるか……人というものは不思議なものよな』
ロベリア「いや、だからこそ言わない方がいい……姐さん達に知られるとなると多分襲った奴をどうにかしようとするはずだ…………それで下手に奴らを刺激することになったら、更に私を殺しにくるかもしれないし『殺す理由』が正当化されちゃうかもしれないからな…………」
緑「…そっか…わかったよ…」
桃「緑は真面目過ぎなんだよー、もっと桃みたいに柔軟に行かないと!」
緑「桃はしっかりして無さすぎなの!それに、秘密にするにしても、私達だけじゃ戦力不足でしょ。相手がどんな奴かもわかってないのに」
ロベリア「ところがどっこい、一応名前は分かってるからその名前を頼りに探ればわかるはず!!!!それになー、木下清十郎っていうブレイダーのおっちゃんにも会ってだなー」
柊夜「え!?」
ロベリア「『私を襲ったら、暗黒の刀狼(ダークネスウォルフ)が黙っていないぞ』って言えばいいって言ってもらったし指輪に魔力流してもらったし、気に入られたのでいつでも頼れます」
柊夜「何それどうなってんの(真顔)」
緑「き、木下清十郎!?それって、アルティネイターの第5位、八代幹部の1人の木下清十郎!?」
桃「ろ、ロベリア、そんな大物と会ったわけ…?しかも気に入られたって…」
緑「戦力不足って言ったけど前言撤回する…戦力有り余りすぎ…」
ロベリア「いまさっき会った!!そして今度遊びに来いよって言われたんだー」
柊夜「俺この子怖いよ!!!!」
ジャック『(ロベリアの影から顔色最悪で出てくる)マスター、呑気そうに話しているが私という怪異が居るのを忘れないでくれ…………もう死んだ身だが生きた心地がしなかった…………』
ロベリア「だからしばらくは大丈夫だとは思う!!!……金的かましたしな((ボソッ」
柊夜「何してんの!?!?」
ロベリア「というわけだから大丈夫だと思いまぁす」
緑「ま、まぁそれならいいか…まさか暗黒の刀狼ーダークネスウォルフーが味方してくれるとは…」
桃「ツーショット撮って貰えるよう頼んでみようかな?絶対映そう!」
緑「あんたねぇ…」
ロベリア「頼んだらやってくれるんじゃないかなぁ!じゃあ今度みんなでウルフおっちゃんのトコに行こうなー」
柊夜「ウルフおっちゃんって呼んでんの!?……なんか、俺も会いたいから行く!!」
ロベリア「それでこそ柊夜だ」
桃「やったー!ふふっ、八大幹部と写真撮れるなんてバズり間違いなし!」
緑「ちょっと、遠足じゃないんだから!まずはちゃんと贈り物を御用意して、失礼のないようにしないと…」
鈴華「(部屋に閉じこもっていると、朝日から電話が来る)…もしもし」
朝日『あっ、鈴華?いきなりごめんね、ちょっと話があるんだけど…』
鈴華「…何、あの日の事はもう話したよね」
朝日『違うの、今回はその事じゃなくて…鈴華の中にいる神格の人格の事で話があって…』
鈴華「っ…!」
朝日『鈴華…?』
鈴華「…どうせ、あいつも居るんでしょ。あいつは信用出来ない…もう誰も信じられない。また嘘をつくに決まってる、あいつは私を見下してるんだから」
朝日『ち、違うよ鈴華!兄ちゃんは理由があって───』
鈴華「理由?そんなのどうだっていいよ…お姉ちゃんもあいつの肩を持つって言うんなら、もうお姉ちゃんも信じない。じゃあね」
朝日『待って、まだ話が───(電話が切れる』
鈴華「…もう、誰も信用しない。そうだよ…何で忘れてたの…いつだってそうだったでしょ。周りは敵、油断すれば命を取られる。信じられるのは自分だけ…」
(鈴華の目の前に空色のロンゴミニアドの因子の光球が浮かんでおり脳内に直接語り掛けてくる)
因子《……憎いか、他者が憎いか?人間が憎いか?》
辰巳「やれやれ、来て早々に見回り任務とはね(青い髪をひとつに纏め、前髪をオールバックにした青年が歩いている)…………ん?アイツは……(文芽を見つける)」
辰巳「いや、なんかボーッと考え事してっからよ、気になってな」
因子《どうでもよい、か……ならば全て壊してしまえ。壊せば何も悩む必要は無い、傷つく必要も無い、全てを殺し全てを消してしまえ》
因子《そうだ、全てを消せばお前の敵など存在しなくなる……お前は晴れて安全になるわけだ。全て消せばお前を苦しめるものもしがらみも存在しない、理想の世界になる……お前が望むなら、私が力を与えてやる》
辰巳「なんだ、歯切れが悪いなァ……なんかあったか?」
因子《よかろう、私がお前を楽にしてやる》
ジゼル「……あ?(帰ってきてソファに座っていたが何かに気づくとハッとすると鈴香の部屋に向かっていく)」
火澄「あり?ジゼルくん???どった???ねぇちょっと」
鈴華「早く…楽に…(ジゼルの因子に触れようとすると、因子の前に白い魔法陣が現れ、因子を吹き飛ばす)」
沙月「!(ベッドから起き上がる)この魔力…!」
紅魔「奈緒、これってまさか…!」
奈緒「間違い無いです…この魔力は…」
朱莉「ん?2人とも?どうかしたの?」
奈緒「…目覚めたんだ、鈴華ちゃんの神格の人格が…!」
鈴華?「(髪色が銀髪になり薄ピンクのメッシュが入り、瞳の色が桃色になる)これ以上鈴華に触れるなら…私が貴方に制裁を加えます、ロンゴミニアドの因子よ」
因子《……神の人格が目覚めたか、面倒だな(魔力が放出され魔力が槍になる)明け渡せ、その身体を》
ジゼル「(ドアを蹴破って入ってくる)緊急事態だ許せよ…………いや、これ俺は要らんな??さては???」
火澄「およ???」
沙月「鈴華ちゃん…?」
鈴華?「神の人格…そう、貴方はそう受け取るのね。残念だけど、あの子はまだ目覚めては無いわ。ただ、神の人格であるあの子の体を一時的に借りてるだけよ」
奈緒「それってどういう…」
鈴華?「そうね…折角ですし、自己紹介といきましょうか。私は八嶋叶恵、またの名を…真名・マーリンよ」
紅魔「ま、待って!八嶋叶恵って…鈴華達の死んだお母さんの名前だよね!?な、なんでその人が…!」
鈴華(叶恵)「私の可愛い娘をよくも唆してくれたわね…タダで済むと思わないことよ」
因子《何故お前が、何故、何故!!!》
ジゼル「し、神霊にでもなったのか……???」
因子《クソ、クソクソ!!!真正面に相手をしてられるか……!!!(どこかに消えようとするがジゼルのナイフで壁に串刺しになる)ぐっ!!!この愚息子……!この失敗作が……!》
ジゼル「まぁまぁ逃げんなよー、お前の苦手な苦手なマーリンサマにお叱り受けろよ」
鈴華(叶恵)「ふふっ…説教なんて野暮なことしないわ。言ったでしょう?制裁を加えると(白い魔法陣が因子の上下に現れる)ロンゴミニアド…私の愛すべき子供達によくも亀裂を入れてくれたわね。あの世で悔いなさい(指を鳴らすと、魔法陣から神性が放たれ、コアごと因子を消し去る)」
ジゼル「……………………コワッ(青ざめてる)」
火澄「わ、わぁ…………(尻尾がブワッてなってる)」
ジゼル「自分の身に起きたことじゃねぇけど…………あー怖い、怖い怖い……」
火澄「ジゼルくんもどこかで運命が捻れてたらこうなってたかもね」
ジゼル「なんてこと言うんだこの毛玉、俺は退散する」
鈴華(叶恵)「ちょっと待ちなさい。貴方…確か朝日を闇堕ちさせた張本人の方よね…?貴方にも制裁を加えたいのだけど…」
沙月「っ…!(ジゼルの前に立ち、手を広げる)ま、待ってください!ジゼルさんはもう反省してます!だから、ジゼルさんを消さないでください!」
鈴華(叶恵)「あら…貴方は…」
奈緒「わ、私からもお願いします。ジゼルさんだって、何も好きでやってたわけじゃ無いんです。免罪符ってわけじゃないんですけど、ここは見逃して頂けませんか?」
鈴華(叶恵)「…ふふっ、英王様と邪王様に言われてしまっては、引き下がるしかありませんね。ご安心を、制裁というのはただの冗談で少しお説教するだけですよ」
沙月「えっ…そうなんですか?」
鈴華(叶恵)「はい、もちろんですとも。固有世界から見てた通り、今世の英王様と邪王様は面白い方ですね」
ジゼル「(青ざめて顔が引き攣ってる)オ、オテヤワラカニ」
火澄「ジゼルくん、神格さんには弱いよねぇ」
ジゼル「神造兵器ですから!『神』造兵器ですから!神格のための兵器、神格に作られた兵器ですからねぇ!」
朱莉「あの、叶恵さん。鈴華ちゃんは今どこに…」
鈴華(叶恵)「鈴華は今、固有世界アヴァロンに居るわ。鈴華が因子に触れる寸前、私が鈴華をアヴァロンに避難させたの」
沙月「固有…世界?」
紅魔「精神世界のさらに奥深くにある世界…それが固有世界。都市伝説程度にしか聞いた事がなかったけど、本当に存在するなんて…」
奈緒「しかも、アヴァロンって言えばアーサー王がたどり着いた理想郷の島。どうして、鈴華ちゃんの固有世界にアヴァロンが…?」
鈴華(叶恵)「…鈴華は、響や朝日よりも、誰よりも私の力を引き継いでいる。私の真名であるマーリンを引き継ぐ器だからです」
沙月「器…?」
鈴華(叶恵)「そうですね、続きは美麗に来てもらってからにしましょう。幻想神である美麗にも、伝えねばならない事ですから…」
ジゼル「あの嬢ちゃんは、普通の人間の強さっつーよりも神格の方の強さの側面の方が強ぇって訳か……これは俺も従順にならなきゃ行けない相手が増えたな……胃が痛てぇ…(壊したドアの鍵を直してる)……こんなもんか」
鈴華(叶恵)「私自身、鈴華には迷惑をかけたと思っているわ。鈴華がここまで苦しむなんて…母親として、気づけなかった私の責任よ。だから、貴方達が鈴華に手を差し伸べてくれた時は凄く安心した。いつも独りぼっちだったあの子が、初めて心を許せる友達が出来たんだもの。本当に、貴方たちには心から感謝してるわ。ありがとう、鈴華の事を想ってくれて」
ジゼル「流石、英王サマ達(凹みを直してる)」
火澄「ドアちゃんと直した?」
ジゼル「今やってんだろうが毛玉……あー、直った直った、これで俺が壊したってバレないな、前より綺麗なんじゃねぇの?」
紅魔「そう言ってる時点でもうバレてるわよ」
沙月「そんな大したことはしてませんよ。運命の巡り合わせって言うか…なんだか見てて、鈴華ちゃんがほっとけなく思っただけなので。エコって奴です!」
紅魔「それを言うならエゴねバカ沙月」
沙月「うぐっ…」
鈴華(叶恵)「ふふっ、本当に見てて飽きませんね、英王様達は。もっと早く会いたかったものです」
ジゼル「な、直ったからセーフ!セーフだろ!前より綺麗だし!」
火澄「うるさいよ、ジゼルくん」
ジゼル「アッハイ…………まぁ英王サマ達はずっと見てても飽きねぇからな(手持ち無沙汰でキョロキョロしてる)」
奈緒「私達というよりかは、お姉ちゃんが色々と賑やかな人だからですかね…」
沙月「賑やかな人…あぁ、なるほど!えへへー、私もついにそこまで人気者になっちゃったかー」
紅魔「ほんとお気楽思考ねあんたは…」
朱莉「…あの、鈴華ちゃんは今、大丈夫なんでしょうか。この前の出来事から精神が安定してないように見えたので…」
鈴華(叶恵)「そうね…崩壊寸前といった所ね。この子に辛い思いをさせない為に響やあの人に黙ってもらうようにしてたけど、それが逆効果のようだったわね…鈴華の本来の魔力はあの二人よりも膨大で強力なもの。だけど…強力なあまり危険なもの。マーリンを引き継ぐ器だからこそ、その力は圧倒的だった。だからこそ、神格の人格を固有世界に眠らせておいたのだけれど…帰ってそれが鈴華にとってのコンプレックスになってしまったようね」
朱莉「鈴華ちゃん、何よりも見下されることが嫌いって言ってましたからね…術者としても、人としても、誰よりも劣ってるって思ってたみたいですから。もっと早く、力になってあげていれば…」
沙月「朱莉さん…」
ジゼル「だがよォ、その嬢ちゃんの神格の人格を眠らせなかったとしても同じ結果になってたと思うぜ。マーリンサマの力を引き継ぐとなりゃ、制御すんのも死ぬ程の苦労が必要になる。万が一制御が出来なくて暴走したら、周りの人間が傷つくのはもちろんのことその嬢ちゃん自身も傷ついてる。だから今回の出来事は不可抗力としか言いようがねぇだろ、知らねぇけどよ。少なくともマーリンサマや朱莉の嬢ちゃん達だけが気負う必要ないんじゃねーの?(壁に刺さったナイフを抜いて壁を直してる)」
火澄「根本的なことからいえばジゼルくんが面倒事起こしたからっていうのも」
ジゼル「やめろ言うな、分かってるから」
鈴華(叶恵)「…そうね、マーリンを引き継ぐ者として生まれてしまった以上、この運命から逃れることは出来なかったのかもしれないわね。もっとあの子達に母親として愛を注いであげれていれば、こんな事には…神格の使命を理由にして、ちゃんとあの子達に向き合えてなかった私の責任ね」
沙月「そんなことっ…!(自分の両親の事が頭に過ぎり、言葉をとぎらせ顔を伏せる)っ…」
奈緒「…ちゃんと愛を注いでいたのなら、子供はそんな事思ったりしません。寧ろそれを言ったら、母親どころか父親もいない、そんな子達はどうしたらいいって言うんですか…!大好きだった両親が突然居なくなって、世界が急に真っ暗になって…兄弟とも離れ離れになって…!心に深い傷をおって、それを理解してもらえない子達はどうすればいいんですか!!!母親である貴方が、今やるべきことは懺悔じゃなくて子供ともう一度向き合うことでしょ!?向き合えなかったら、今すぐ向き合えばいい!!!時間は止まってくれない、あっという間に過ぎて、あっという間に消えていく!!!後悔する前に、ちゃんと大事な人と話してください!!!」
沙月「奈緒…」
鈴華(叶恵)「邪王様…」
奈緒「…すいません…熱くなりました…余計な事言いましたね、ごめんなさい…」
ジゼル「………………あーあ、俺にゃついていけねぇ内容だな(居心地悪そうに首筋を掻く)ま、邪王サマの言う通りだろうな……アンタにはチャンスも時間もあるんだから、それを捨てることの方が恥だし大馬鹿だろ(部屋から出ていく)」
火澄「ちょ、どこいくの?」
ジゼル「薬飲んで寝る」
火澄「マイペース…………」
鈴華(叶恵)「…邪王様とはいえ、まだ鈴華と同じくらいの子…大人が子供に諭されてしまうなんて、私もまだまだ未熟者ですね。美麗が見たら、「いつからそんな腑抜けた親になったの?」って、怒られちゃうんだろうな…」
奈緒「………」
火澄「うーん、ウジウジ考えてもしょうがないと思うけどなー……神格だとしても貴方は人の親なんだし、子供と成長していくのは普通なんじゃないの?(小狐姿から子供姿に化ける)親だって神格だって完璧じゃないんだし……………………少なくとも俺ちゃん的には、マーリン様は立派な神格でいいお母さんだと思うけどねー」
蘇芳「なるほどね、俺らは見廻りして備えてればいいんだね(電話をしている)わかった、任せてよお頭、うんじゃあね(電話を切る)」
糸成「見回りか…………つまらんな」
蘇芳「まぁまぁ、楽しくいこうよ」
桜也「(建物の屋上で目を閉じている)…………うん、段々ではあるが魔獣や怪異の気配が強くなっている。蘇芳達に来てもらったのは正解だ」
空禪「発生源までは分からねぇかい?」
桜也「この街のあちこちで感じるからよく分からないが、意図的に呼び寄せられているのは確かだろうね。空禪、僕らも二手に分かれるぞ」
空禪「あいよ、無茶するなよ」
桜也「できる限りのことをするさ(屋上から路地裏に降りる)……さて、仕事を始めようか…………」
三上「(アクアスランスで魔獣の腹に大穴を開け、周りにいた魔獣も跳ね飛ばす)はぁ…なんなんですかこの増加量は。異世界だっていうのに、少し魔獣の数が異常じゃありません?」
千波「(禍々しい形に変わったリンクスクローで魔獣を切り刻んでいく)あはは、いいじゃん!この世界もいい具合に狂ってるじゃん!!もっともっと狂おう、もっともっと遊ぼう!!あはははは!!!」
三上「千波、周りの事も考えて下さいね。騒ぎを大きくせず、迅速に排除を…」
千波「そんな堅苦しいのしーらない!妃波に言ってー!」
三上「っ…この性格破綻した二重人格者が…ほんとネガティブになるか狂人になるかのどっちかしかありませんね貴方は」
ブレイダー「三上さん!こっちの魔獣は片付きました!」
三上「ご苦労さまです。それではあなた方は中華街方面へ行って他班の援護をお願いします。こちらの魔獣は私達が片付けます」
ブレイダー「はいっ!わかりました!」
アルフォンス「(三上達がいるところから視認できる位置をケイトと歩いている)うわうわ…………な、何で魔獣が……ここ異世界って聞いたんだけど…………!?」
ケイト「あ、いざとなったら僕は逃げるからアルくんよろしくね!!!」
アルフォンス「最悪だお前!!!まぁブレイダーの人も来てるみたいだし…………大丈夫かな……?」
ケイト「アルくん、前から犬型魔獣三体ね」
アルフォンス「うっそ…………はぁ……(瞳がぼんやりと光り魔獣を睨みつける)……〝爆ぜろ〟(魔獣の魔力を制御し暴発させ爆発させる)」
ケイト「おー、さっすがー!!!」
アルフォンス「気がいいなお前……」
千波「あれ?援軍来た?もー、ここは私だけでいいのに!私はこの子達で遊びたいのー!」
三上「通信は来てないのですが…何はともあれ、今この状況での援軍は助かりますね。真摯の神霊のブレイダーも、半数以上が戦闘不能状態になってるせいで、動ける人数も限られてしまってますからね…」
千波「あーあ、千波1人で魔獣と遊びたいのになー。無為式にかかってた時に、そのまま他のチームメンバーも全員潰しとけば良かったなー」
三上「千波、私の前でそれを言うということは大穴を開けられる覚悟があっての事ですよね?」
千波「はーいはい、すいませーん。水樹はまともすぎてほんとつまんないなー」
三上「貴方の異常行動に付き合わされるこっちの身にもなってほしいですよ、ほんと。今の私はリーダーの代わりも務めなきゃならないというのに…全く、どうしてこうも私の後輩はまともなのが居ないんですか」
アルフォンス「……というか、これ僕が勝手にやっちゃっていいのかなぁ……」
ケイト「大丈夫っしょ、多分」
アルフォンス「多分!?……って、ケイト!」
ケイト「え__(魔獣に飛びかかられるも、触れる寸前に白い斬撃に真っ二つにされる)え、え???」
桜也「ここにおいて余所見は良くないですよ(刀に白い霊力を纏い現れる)僕はブレイダーでは無いですが、ここは是非とも協力致しましょう!多少の身勝手はお許しを!伊集院桜也、参る!!!」
三上「(間髪入れず優里奈に差し掛かり、眼前でアクアスランスを止める)あら、お気楽聖剣姫の春咲さんじゃないですか。身の毛のよだつ禍々しい声が聞こえたので、つい魔獣かと思ってしまいました(笑いながらも声はさっきよりも威圧的になっている)」
ほーん。次そんな事言ったらお前に呪いをかけてやろうか?
タンスを横切る時に小指をぶつける呪いをかけてやろうか?
おんおんおん?
(笑いながらも、三上の眼前に細剣の鋒を向けている)by優里菜
アルフォンス「(三上と優里菜のやり取りを見てる)………………え、えーと……桜也さん?でいいんですよね……頑張りましょう!」
桜也「勿論!!!(刀に纏う霊力が増える)」
アルフォンス「……よし…………!!!(魔獣を睨みつけ動きを止める)」
桜也「〝天斬〟(動きの止まった魔獣を斬撃で斬りつける)」
三上「ふふっ、本当に脳内お花畑なんですね。口から出てくる悪口も小学低学年レベルで笑っちゃいます。改めて幼稚園児からやり直してはいかがですか?その方が基礎教養も今よりずっと身につくと思いますよ」
三上「猿人並の知能しか持ってないくせに何を言ってるんですか?そもそも、口喧嘩で私に勝ったことありませんよね貴方。もう勝負は決してることがまだわかりませんか?(周りから水龍が現れ襲いかかってくる魔獣を喰らって行く)」
桜也「ん?って、わっ!!!(優里菜の攻撃に巻き込まれかれる)…………」
アルフォンス「うお!?!?(水龍に驚く)…………」
ケイト「あーあ…………」
桜也「……おい!!!御二方!!!喧嘩をするならよそでやってくれ!!!!!!しょうもないことで喧嘩をして、恥ずかしくないのか!?(三上と優里菜に怒鳴る)」
三上「部外者は黙ってくれます?こちらの話に首を突っ込まないでください」
千波「いいぞいいぞー!もっとやれー!もっと喧嘩しろー!」
桜也「冷静に戦えないなら周りに危害しか及ばないと言っているんだ自重したまえ!!!」
アルフォンス「いや貴方も喧嘩に乗っかってどうするんですか桜也さん!!!……あぁ、もう!!!〝爆ぜろ〟!!!(魔獣を睨みつけ魔力暴走で爆破する)」
桜也「はい、君も必要以上に煽らない!!!せめてここの魔獣が何とかなるまでは煽りあいは無し、煽った瞬間斬る!!!」
ケイト「わぁ……女の子同士の喧嘩は怖いねぇアル君」
アルフォンス「ちょっと、ちゃちゃ入れるだけなら口出しするなよケイト(魔獣を操って他の魔獣を襲わせている)」
桜也「どうやら、魔獣が広範囲に発生しているらしくて元凶が分からないんだ」
アルフォンス「な……それじゃあただの持久戦じゃないですか……!!!」
ロベリア「おいおいおい、優里菜やそこのお面の姉ちゃんは分からなくてもしょうがないとして、お前は分かれよバカ探偵(アルフォンスに近づいていた魔獣を闇の顎で食いちぎる)」
アルフォンス「あ、あーー!!!!ロベリア!!!……って、バカ探偵は酷くない!?!?」
三上「なんなんですか全く…援軍は来て欲しいとは思っていましたが、やかましい人が増えて欲しいとは思ってないのですが?(水の槍を作り出し、魔獣に降り注ぐ)」
千波「乱闘!?殺し合い!?やりたいやりたーい!!みんなで楽しく殺し合いしたーい!!(魔獣達を切り裂くと、毒で切られた箇所から体が溶けていく)」
ロベリア「よし、抜き打ちテストだバカ探偵。私を満足させたらバカ探偵からアホ探偵に昇格させてやる。魔獣を一度に十体だ、やれ」
アルフォンス「え、えぇぇぇ……!?もう既に十分倒して……」
ロベリア「やれってんだよ」
アルフォンス「もーー!!!横暴に暴挙が加わってんだけど!!!……〝千切れろ〟!!!(睨みつけた魔獣の体内の魔力を操作し身体を引き裂く)…これで満足!?」
ロベリア「……私が帰ったあともちゃんとやってたんだな、偉いぞアホ探偵(右手を宙に掲げる)…〝黒閃(ブラスター)〟(稲妻のような闇が魔獣に向かっていき魔獣を貫く)」
三上「へぇ、やるじゃないですか(すると、後ろから衝撃音がなると同時に地面が揺れる)!」
千波「おー!これってもしかして!!!」
三上「っ…まさか…!(後ろを振り向くと、大きなゴーレム型の魔獣が居た)」
千波「あっは!やっぱり!!破壊者ーデストロイヤーーだー!!ネームドの魔獣と会えるなんて最高!!」
三上「はぁ…飛龍ーワイバーンーよりはまだマシですか。破壊者ーデストロイヤーーの危険度レベルは151、群れで行動する飛龍ーワイバーンーよりは強いですが、破壊者ーデストロイヤーーなら余裕ですね」
千波「けどー、A級の魔獣って確か国1つ滅ぼせるレベルの奴じゃなかったけー?早く倒さないと、横浜潰れる可能性あるよー?」
三上「わかってますよ、破壊者ーデストロイヤーーの装甲はダイヤモンドよりも硬いですからね…長期戦には持ち込みたくありません」
アルフォンス「A級……!?そんなものまで……!!!」
ロベリア「ふぅん……アルフォンス、お前じゃまだあのランクは無理だ、私が出る」
桜也「なら僕も手伝おう……人手は多い方が良いだろう」
三上「えぇ、その方が助かります。あっ、そこのお猿さんは邪魔しないよう大人しくバナナでも食べながら待っててくださいね。周りに被害しか及ばないし足でまといにしかならないので」
三上「さて…千波、妃波に今から変わってください。貴方の毒の固有魔法で装甲を溶かすのもありですが…苦しみ悶えている間に被害が出てしまいそうなので、効率的に妃波の強化の固有魔法でサポートして欲しいです」
千波「私も破壊者ーデストロイヤーーと戦いたいのにー…仕方ないなー、後で私と殺し合ってくれたら許してあーげる(マスクを出すとマスクを口につけ、右目が髪で隠され、リンクスクローの姿が普通のクローに戻る)」
三上「さて…妃波、サポートをお願いしたいんですが…」
妃波「こ、攻撃強化、特攻強化、速度強化ですよね…ち、千波の方がいいんじゃないですか?私みたいなゴミカス豚野郎よりも強いですし、みなさんの足でまといにしかなりませんし…」
三上「いいからお願いします、あなたの実力は千波にも引けを取らないんですから。卑下してる暇があったらサポートしてください」
妃波「ひ、ひぃ…!わ、わかりました…!」
ロベリア「(魔人王の黒衣を纏うと闇の長剣を錬成する)さぁて、ひと狩りいこうぜ!!!」
桜也「む、それは神器か!」
ロベリア「え、あ、そうなの?!…まぁいいや…………『辺獄よ、宵闇になりて顕現せよ』〝常闇王の絶対領域(ダークネスフィールド)〟!!!(足元に黒い闇が広がっていく)」
三上「アクアスランス、神器解放!(瞳が青く光り、髪が黒から青に染まる)」
妃波「あ、アタックステータス、ガードステータス、3倍強化!(全員の攻撃力と防御力を3倍に強化する)」
ロベリア「強化サンキュー……っとな!〝硬質結晶化(ハードクリスタライズ)〟(硬化と結晶化で闇の長剣を結晶化させる)」
桜也「『天よ、我に力を与えたまえ』(刀の刃に霊力が纏っていき刃のサイズが大きくなる)……〝獄門天斬〟(巨大な白い斬撃を破壊者の腕に放つ)」
ロベリア「〝結晶闇大蛇(クリスタサーペント)〟!!!(結晶化させた闇の大蛇三体を破壊者に向けて放つ)」
破壊者「グォォォォォ!!!!(地面を殴ると、地面から大きな壁が現れ、攻撃を防ぐ)」
妃波「えっ…!?な、なんで…!?」
三上「能力持ち…!?馬鹿な、破壊者ーデストロイヤーーに能力は備わってないはずです!…いや違う、まさかこの魔獣は…!」
破壊者「グゥゥゥ…(瞳と胸元のクリスタルが紫になっている)」
三上「コアと瞳が紫…この魔獣、まさか未登録の亜種型魔獣!?」
ロベリア「チッ、面倒だな…………桜也って言ったな!遠距離攻撃は無意味、直接叩くぞ!!!」
桜也「あぁ!!!」
アルフォンス「っ、一か八か……!!!(破壊者の見える位置に走る)」
ケイト「アルくん!?」
アルフォンス「…………っ〝動くな〟!!!!!!(破壊者を睨みつけ動きを止めようとする)」
破壊者「!!!(動きが止まる)」
三上「(動きが止まった…!)アクアスランス、神器解放!!!(瞳と髪が青くなり、アクアスランスに水が渦巻くように纏う)妃波!!!」
妃波「はい!!!リンクスクロー、神器解放!!!(瞳が黄緑に染る)アタックステータス、SPアタックステータス、スピードステータス、30倍強化!!!(三上に30倍強化をかける)」
三上「(アクアスランスに纏っている水が巨大な水龍へと形を変えていく)アルフォンスさん…でしたっけ、巻き込まれないようにして下さいね」
アルフォンス「了解っ!!!(睨み続ける)」
ロベリア「アイツ、やるじゃねーの……!(破壊者の足元に黒い魔法陣を展開する)〝闇からの叫び声(ノワールスクリーム)〟(破壊者の身体に闇の蔦が巻き付き体の硬度を下げる)やるんなら一発で頼むぜ!!!」
破壊者「(三上の方に気づくと、力を振り絞り上に高く飛び上がる)グォォォォォ!!!!(三上に向かって拳を振り下ろそうとする)」
三上「わざわざ上に行ってくれてどうもありがとうございます、お陰で被害も最小限に済みますよ…!水龍牙突・昇龍!!!!(破壊者に向かってアクアスランスを突き出すと、巨大な水龍が破壊者に襲いかかり、破壊者のコアごと体を貫通する)」
破壊者「グォォォォォ…!!!(コアが破壊され、体が消滅していく)」
うに。終わったのか・・・・(いつの間にか、周辺の雑魚を倒していた)あ、そうだそうだ。ロベリアちゃんに伝えなければいけない事が・・・・・
“お姉ちゃん、三日だけこの世界にから抜けるらしいです。勿論ひっじも”by優里菜
アルフォンス「お、おぉ……凄い、さすが……!!!」
桜也「お見事だ!!!」
ロベリア「!!!……そうか……まぁ確かに、あの精神の不安定具合だったからな、無理もないだろう。分かった、教えてくれてありがとうな。姉御が一時的に抜けて生じる穴は何とか頑張って私で補強するように頑張るよ」
ロベリア「おう!帰り道気をつけろー、迷うなよー……さて、姉御が戻る前にこの魔獣の異変は解決しないとだな…!」
桜也「では、僕も見回りを続行しないといけないので、これにて!(屋根伝いに去っていく)」
ロベリア「さてと、これで犯人のことうっすらわかったんじゃないのかアルフォンス」
アルフォンス「え?…………えーっと」
ロベリア「おいこのアホ!!!それでも探偵か!?」
三上「…未登録の亜種型魔獣が何故こんな所に…しかも、あのコアの色…」
妃波「確か、魔紅石っていう魔界にある宝石でしたよね。あれに触れると強大な力が手に入るっていう…けど、あんな色の魔紅石、見た事無かったですよね…」
三上「…どうやら、魔獣側にも何か異変が起きてるようですね。リーダーと総司令に報告したほうがいいですね」
(業務連絡です。
だんだん文スト要素を持ってくるのが難しくなりましたので、明日から後日談に取り組みたいと思っています。
登場予定だったキャラもいたと思いましたが、すみません。以下の条件をみて判断とさせて頂きました。後日談トピも作りますので、明日からそこに移動お願いします)
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