ビギナーさん 2021-01-23 23:00:09 |
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「そうだ、キミも匂ったげるわ!」
(彼女はふと思い付いたように手を叩き、またすんすんと鼻を鳴らして)
「…ん?何の匂いかしら、これ…煙草と金属?ギャンブルの場っぽい匂いね!当たりかしら?」
(眉を下げて困ったように首を傾げるが人差し指を立てて微笑み)
・・・さぁ、どうでしょうか?煙草ならお客様がお吸いになることがありますし、金属はお店でも使いますから・・・まぁ、正解は秘密ということで・・・。
(いきなり匂いを嗅がれびっくりしたように眉を少しあげれば、言われた言葉に目をぱちくりとさせて。しかし、ここでそうだと言ってしまうのもまずいので誤魔化しながら)
「そうよねぇ。これ!っていう決定的な匂いがないのよ、キミには。」
(メリッサは困ったように眉を下げてため息を吐きながらカウンターに突っ伏し、いよいよ限界が近付いているのか眠そうに欠伸をして)
…………
(早く寝ろよ、とでも言わんばかりの目線を彼女に向けて煙草の煙を揺らし)
・・・マスターどうします?部屋ひとつ空けときますか?
(恐らくこのまま彼女は寝てしまうだろう。でもここで寝かすのは・・・と考えると、マスターに確認してみて。運良く使っていない部屋が幾つかあるのですぐに部屋は用意できるため、彼女を起こさないよう小さな声で話し)
「うーん、そうだね・・・。部屋を用意しておいてくれるかい?」
(リアンからの提案にマスターは少し考えてから頷くと部屋の用意をリアンに頼み、リアンは部屋の用意をするため1度席を外して)
「…飲み歩くつもりだったけど…流石に眠いわね。ねぇキミ。キミも一緒に泊まる?」
(眠そうな声色でアンドラスに尋ね、首を傾げて)
……………
(面倒くさそうにメリッサを睨んだ後勝手にしろ、と言わんばかりに肩を竦め)
お部屋の準備出来ました。ご案内致します。
(毛布を手に持って帰ってくれば準備が整ったことを伝えて。流石に女性を直接触るのは問題だろうと毛布をかけてから立ち上がらせようとするとマスターがリアンを止めて)
「いや、私が案内するよ。リアンは他のお客様の相手を頼む」
(リアンから毛布を抜き取りメリッサの肩にかけてからトントン、と軽く方を叩いて)
「……なぁに?」
(彼女は眠そうな瞳を相手に向け、のろのろとした調子で立ち上がり)
………悪い。
(彼にしては珍しく穏やかな様子でマスターとは別の相手に声を掛け)
「はい、かしこまりました。メリッサ様、ごゆっくりお休み下さい」
(オーナーに軽くお辞儀をしてからカウンターへ戻ると、ヒラヒラと手を振って相手に『平気だ』という仕草を見せて)
いや、構わないぞ。むしろあのまんま何も注文しなかったら、彼女に無理やり酒飲まされてただろうしな。
(周りに聞こえないよう小さな声で言いながらくく、と笑い、彼女の様子を思い出してはメリッサが飲んだ酒のグラスを片付け始めて)
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