Virtual Braver【オリジナル/学園モノ/戦闘/恋愛】

>90 大和さん

「あ、ありがとうございます。
とは言ってもこれは反復練習で慣れているというだけで、私が飛び抜けて速度や体力に秀でている訳ではありませんが……」

【事実として、透香の体力含む身体能力が他者より圧倒的に優れているということは無い。
無論ただの学生よりは遥かに鍛えられているのだが、小細工の無い純粋な直突き、それは僅かな動作の無駄が差になる。
大和が透香の拳速を優れていると感じたのならば、その無駄を省くための反復練習の賜物と言えるだろう】

「高校二年、五十幡透香です、若桜先輩の噂は耳にしています。
手合わせの申し出もありがたくお受けします、上位ランカーの方を相手に力を試せるというのは貴重な体験ですから」

【と、右手を差し出し握手を求めて。
――その実ただの握手ではなく、相手の手を掴むことで、その手がどれだけ「使い込まれているか」を図る意図も含まれているが】