生徒会長 2021-01-05 17:23:00 |
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>>玲央先輩 。
あ、はい。大丈夫です!
( はあ、と小さく一つ溜息を落とした直後に声をかけられ、反射的にパッと笑顔を作り振り向く。 だめだめ、こんな携帯一つで暗くなる女の子可愛くない!と言い聞かせ、振り向いた先には王子様。 同級生の女の子たちが一年の頃からずっときゃあきゃあ言っている人物だ。 理想の恋愛像がない自分にとってはあまりピンと来なかったが、なるほどこれは……顔が良い。 多くの女の子が騒ぎ立てるのも納得である。 )
……いちごオレ。
( そしてそんなキラキラなお顔、雰囲気の中にピンク色の小さなパック。 なんだかアンバランスに感じてしまって失礼にもぽつりとその四角の名前を呼んでしまう。 ぼんやりとそういえば校内を探し回って喉が渇いていたから見つかった暁には何か爽やかなものを飲みながら爽やかな気持ちで帰りたいな、などと考えつつ。 )
>>生徒会長先輩 。
え? っあ……!痛あ、!
( 声をかけられれば机の下に潜り込んでいた頭を勢いよくあげてしまい、机の下に強く打ち付けてしまう。 まあまあな痛みと恥ずかしさに耳を赤くすれば、せっかく声をかけてくれた相手にこれは失礼すぎるのでは、と考え頭を抑えつつ机の下から這い出る。 )
すみません、全然大丈夫ですので……!
( あはあ、と下手くそな笑いを添え乍、はたと目が合ったのは我が校の生徒会長様。 この学校ではもちろん知らない人間はいないだろう。 少なくとも私は知っている。 トップクラスに目立つ人間には一定数のファンがいるからできればあまり関わりたくはないんだけどな、なんて失礼なことを思いながらも声をかけてくれたことに感謝する。 )
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