何度だって巡り逢う。／ 〆　

秋那/

　相変わらず可愛い名前考えるね。(　咲茉、と試しに呼んでみて
　秋那で あきな、季節外れな名前だけど宜しくどうぞ。


夕依/

　凛月さん。初めまして…って言うのも変な感じだし、こんばんは…の時間に見るかも分からないし…ううん、(　眉間に皺寄せて小さく唸り
　夕依って書いて ゆえ っていいます、これからまた、宜しくお願いしますね。(　人懐っこく笑 ‘ 手差し出して

咲茉/

　ほんと？センスある？なんて（　ヘラリ冗談混じりに笑いつつ " 秋那くん、秋那…あーくん " とボソボソ呼び方思案。
　ふふ、今は冬だから冬那くんだね。此方はエマです（　覚えてもらおうと再度 えーま、とゆっくり口動かして。


凛月/

　ふ、面白いねキミ。おれ欲張りだからさ、どっちも貰っていい？（　こつんと皺の寄った眉間に食指当て。
　凛月でリツキ。此方こそ宜しくどうぞ（　躊躇なく手取れば握手交わし、距離感気になったのかそのまま軽く手引き此方に寄せて距離詰め。

秋那/

　ん、センスあるし、俺好み。なんて。(　言い回し真似て悪戯っぽく笑 ‘ しばらく見守った後 “決まった？” と尋ねてみて
　春になったら春那？…本当の名前呼んでもらえんの一番最後じゃん。(　言いながら気付くと苦い顔し ‘ “えーまね、了解” なんて意地悪く

夕依/

　…ど、どうぞ、つまらないものですが… (　目線の少し上に置かれた指に目ぱちぱち ‘ 焦って頭に浮かんだ言葉をそのまま口に出して
　っわ──、…あの、なぜ距離を？ (　ひと引きで簡単に引き寄せられてしまえば、困惑気味にちらりと見上げて

咲茉/

　──…っ、！（　自分と同様冗談だと分かっていても頬赤くなり照、君の問い掛けに " なんて呼ばれたいですか " と優柔不断なため結局決め切れず決定権委ね。
　あ、確かに。でもそうすることによって毎年、秋が待ち遠しくなりませんか？（　思い付いたように付け足すと " 意地悪なところは昔から変わってないね " と呆れながらも何処か楽しそうに。


凛月/

　つまらない人になってほしいくらいなんだけど（　そのままゆっくりと下に指先這わせればぎゅと鼻摘み。
　うーん、可愛くてつい？もっと距離縮めたいとか？（　特に理由のない行動だったために適当に出てきた言葉並べては " 離してほしい？ " とその距離感を保ったまま尋ね。

秋那/

　…うん、その反応も俺好み。(　くつり喉鳴らすと、淡く色付いた頬をさらりと撫で : “君に呼ばれるなら何でもいいけど” と前置きした後 “この名前の由来は あきくん って呼ばれるのが好きだったから、かな” と続けてちらり反応を窺う
　それはそうかもしれないけど。…他の人の名前呼んでるみたいで嫌だ。(　すと視線横に逸らし : 少しいじけたようにぽつり
　俺が意地悪なのは、えーまが隙だらけなせい。(　責任転嫁するような言葉零すと、証明するようにくと腕掴んで引き寄せて


夕依/

　…つまらない人が好みなんて、凛月さんもかなり面白いですよ。(　つまらない人が好きなのだと誤解すると、鼻を摘まれて鼻声になりながら
　い、嫌とかではなく、その…綺麗なお顔があまりにも近いと心臓に悪いと言いますか、平常心でお話出来る気がしないと言いますか… (　近付いた距離のまま見据えられると、思わず視線を下に落としてごにょごにょ

咲茉/

　…っ、はい。もう終わりです（　擽ったそうに双眸細めればこのままではまずいと思い力の入らない掌で軽く肩押し、君の言葉一通り聞いた後 " あきくんに決定 " と即決。
　…ちょっと屈んでください（　数秒間の沈黙の後 何か思い付いたように君の頭上に手伸ばして。
　ちょ、あ───、あきくんの前で隙見せてくる女の子だっていっぱい居るんだから同じことしちゃ駄目ですよ（　簡単に引き寄せられれば嫉妬してる自分に恥ずかしくなり段々と声小さく、ハッとして慌てて " エマです " とツッコミ入れて。


凛月/

　夕依のそういうちょっと阿呆なとこ、嫌いじゃない（　君の言葉にふと笑み溢せば そのまま引っ張ったり上下に動かしたりして遊び始め。
　それなら問題ないね（　逃さないよう頬に手添え視線捕まえては悪戯っぽく笑、戸惑っているのか羞恥心からなのか視線揺らぐ君に心の中で可愛いと漏らして。

秋那/

　えー、もうサービス終了？ (　口では不満そうにそう言うものの、それ以上は何もしようとせず : あまりの即決具合に “早” と思わず笑み零し
　…え、何。(　言われた通りに屈むと、頭の上に君の手が乗って : 再度 “…なに” と困惑気味に
　えーまが嫌って言うならやんないよ。(　やきもちを妬いている様子の君にゆるりと口角上げれば、逃がさないよう腕掴んだまま試すような目で見据え : あくまで呼び方を直す気は無く


夕依/

　阿呆──、…多分ですけど、褒められてないですよね？ (　予想外の方向からの言葉にぽかんと口開けた後、僅かに険しい顔になって : 遊び始めた貴方を “そろそろ鼻取れます” と腕掴んで制止。
　うっ……はい。(　視線の逃げ場を無くされてしまえば、ゆらゆらと瞳を揺らめかせながらも必死に見つめ返して : 問題しかない、と心の中で反論するも、綺麗な笑顔で言い切られてしまえば従う他なく

咲茉/

　ここから先は有料です（　ヘラリ戯けた笑み浮かべつつ冗談交えれば " 折角なら呼ばれたい呼び方で呼びたい " と。
　あ、つい。…犬みたいで可愛いなあと（　ポンポンと優しく頭撫でれば満足したのか直ぐに手下ろして。
　でもそれはそれで縛ってるみたいで嫌っていうか、…でも同じことを他の子にしてるのも嫌っていうか（　心の声が漏れていることに気付かず只管ブツブツ唱えて、全く直す気のない様子の君に拗ねたような表情浮かべ。


凛月/

　おれ、阿呆好きだよ（　投げ掛けられた質問に答えになってない言葉で返し、止められたことに不満を抱いているのかもぞもぞと腕動かして反抗してみたり。
　…もっと苛めたくなる顔してる（　そのまま手滑らせてはつうと首筋なぞり反応見、君の表情にスイッチ入ったのか視線逸らすことなく続けて。

秋那/

　誘導上手いな…幾ら。(　感心したように呟いたかと思えば、真面目な顔ですっと財布取り出して悪ノリ : 君の言葉聞くと、すかさず “じゃあダーリンって呼んで” とゆるく首傾げつつ
　…誰が犬。噛み付くぞ。(　再度いじけたようなむすりとした顔すると、頭上から離れる手を捕まえてかじと指を甘噛み
　…ふ。これだからえーまは意地悪のし甲斐あるんだよなあ。(　真剣に悩んでいる様子の君に愉しげな笑み零せば、くと髪が触れる距離まで顔近づけ : “俺が欲しいのはあんただけだよ、咲茉” と囁いて


夕依/

　…つまらない阿呆が好き、なんですか？ (　ぱちりと目瞬かせると今までの情報まとめ、”凛月さんのこと好きな子は苦労するだろうな…” と心の声が漏れる : 制止しても大人しくなる気配のない腕に、”もう、なんでそんなに鼻がお気に入りなんですか！” と叫ぶと貴方の手のひらを両手でぎゅっと掴んで
　──っし、て、ません… (　何かが身体を駆ける感覚にぞくりと肩を震わせ : 同時に声が裏返ると、尻すぼみに言葉紡ぎつつじわじわと頬赤くして

咲舞/

　～っ、ばか。そんなんじゃ悪い人にすぐ騙されちゃいそうで心配になる（　ひとり慌てた様子でそう告げては唐突な御願いに数秒の沈黙の後 " ……ダー、やっぱ無理！ " とギリギリまで言いかけるも羞恥心から途中で止め。
　わ、飼い主に噛み付くなんて（　もう一緒にお散歩行ってあげないぞ、なんて終始巫山戯た様子で笑い掛け。
　意地悪ばっかりや、───だ。（　意地悪ばかりの君にふいと顔背けいじけるも一気に縮まった距離に驚いた表情で視線向けて、予想もしてなかった言動に自分でもどんどん顔が赤くなっていることを認識するほど照。


凛月/

　ふ、俺の印象最悪。夕依がつまらなくても阿呆でも好きだよって意味だったんだけど（　自身の真意伝わっていないことに気付き小さく笑み溢し、君の行動に満足気に顔綻ばせては " やっと夕依から触れてくれた " とそのまま指絡めて。
　…そんな技どこで習得してきたの（　脳裏に他の男の影チラつき嫉妬心浮かべては探るように問い掛け。

秋那/

　そうだなあ、咲茉を振り向かせる方法教えてあげる、とか言われたら金出しちゃうかも。(　視線上に向けてその場面を想像しつつ他人事みたいにぽつり : “残念” と零しながらもくつくつと喉鳴らせば “いつか自然に言わせる” と君の下唇に人差し指置いて
　…じゃあ、咲茉もどこにも行けないようにしようかな。(　するりと両方の手取り指絡めれば、ぐと押し倒すように繋いだ手のひらに体重掛け
　意地悪なのと、今みたいに甘いの、どっちが良い？ (　みるみる赤くなった頬をさらりと撫ぜれば、そのままの距離感で問い掛ける


夕依/

　…っ、わたしも、わたしだって、凛月さんがそういうこと簡単に言っちゃうような女たらしでも、…嫌いじゃないです。(　僅かに目見開くと、淡く頬染めながらぽつりぽつりと言葉紡いで : “そ、そう言われると離すに離せないじゃないですか…” と動揺したように瞳揺らした後、きゅと控えめに握り返す
　…これが技に見えるんですか。(　未だ赤みの引かない頬を曝したまま、半ば八つ当たりのような口調で

咲茉/

　お金出して知るほど難しいことじゃないと思うんですが ,,（　ぱちぱちと数度瞬きしては君の視線追いかけるように見上げて、愉しげに笑う様子眺めつつ " 簡単に言っちゃったらレア感なくなるから態とです " なんて思い付きで出てきた言葉口にしては唇に熱感じ んむ、と口噤んで。
　……っ、ふふ。ペットに飼われる飼い主ってやつも悪くないですね（　先程の余裕なくなり一瞬動揺の色浮かべるも悟られないようにと笑って誤魔化して。
　どっちも嫌い、って本当は言いたい（　真っ赤な顔でそんな言葉並べても説得力ゼロだと自覚しているのか俯き加減でボソボソと呟き。


凛月/

　そういうこと簡単に言っちゃうような女たらしか、…へえ。これでも結構頑張って伝えたつもりなんだけどなあ（　傷付くなあ、なんてヘラヘラした今の態度には似つかわしくない言葉溢して、君の言動に対し微かに眉間に皺寄せては " …離したい？ " と手の力緩めつつ問掛け。
　ふ、ごめんごめん。夕依にそんな器用なことできねえな（　半ば馬鹿にしたような口調で話すも内心安堵して。

秋那/

　咲茉ってそんな簡単に落ちるの？ (　空中から君へと視線戻すと純粋な疑問といった口調で : 君の言葉にゆるりと口角上げれば “へえ、じゃあ気持ち的には言っても良いってこと？” とそのままつつと唇の表面なぞりながら
　…うん、俺もそう思う。悪くない眺め。(　覆い被さるような姿勢のまま、見下ろすようにぽつり
　言わないならこれからもするけど。(　こつと額合わせてはちらりと君の方へ視線遣って


夕依/

　…頑張って伝えた感も傷付いてる感も全く見受けられないのですが。(　真剣さも切実さも感じられない貴方の表情を、眉根寄せながらじっと見つめ : 緩んだ力に焦ったのか、咄嗟にぎゅっと強く貴方の手捕まえれば “…あ” と小さく声漏らして
　む、凛月さんほどじゃないにしても、わたしだって一応人並みには恋愛経験あるんですからねっ。(　ムキになったように反論するも、圧倒的な経験値の差を感じ取ったのか “…一応” と再度弱気に付け足して

咲茉/

　恋愛経験は多いほうじゃないので免疫はない、…ですかね（　照れ臭そうに頬掻きつつ苦笑浮かべ、唇なぞる感覚に擽ったさ感じ漏れそうな声抑えるようにきゅと下唇噛んでは 君の問い掛けに小さく縦に頷いて答え。
　……～っち、ちか（　動揺隠すことさえもできなくなり視線から逃げるように堪らず顔背けては弱々しく君の肩押して。
　んん、その言い方ずるい（　ここで断らないとしてほしいって言ってるのと同じなんじゃ、と不服そうに眉根寄せつつ訴えるも断ることはせずに。


凛月/

　ふ、うるせえな。好きな子の前くらいかっこつけさせろって（　訝しげな表情で見詰める君にデコピン食らわせ、微かに驚いた表情浮かべた後すぐに悪戯な笑み浮かべ " 繋ぎたいなら最初からそう言えばいいのに " とゆっくり指先絡めて。
　……ふーん、それはそれで良い気はしねえな（　複雑な気持ち隠すようにわしゃわしゃと自身の後頭部乱しながら呟き。
　つか、前から思ってたけど俺のこと過大評価しすぎ。…夕依が思ってるよりも全然恋愛慣れてねえし女心ってやつも分かんねえ（　こつんと指先で軽く君の額押しては眉下げて笑。

秋那/

　じゃあやっぱり、コロっと誰かに持って行かれないように俺しか見えなくなる方法買わないと。(　そっと頬に手添えれば、何故かあくまでも金は出すつもりで : 何か考えるようにじっと君の顔見た後 “そういうことなら、しばらくは焦らされておこうかな” とやっと唇から指離し
　大目に見てね、…犬だし。(　肩に押しつけられる手をするりと捕まえれば、指先にちゅと口づけ : くすりと小さく笑みを零せば何でも自分に都合良く使って
　…ふ、逃がすつもり、無いからね。(　言葉通りゆるく腰に腕回して君閉じ込めれば、耳元で囁くように


夕依/

　いっ…すっ、かっ……え？ (　突然の処理しきれない情報量に、何一つ言葉にならないままぽかんとした間抜け顔 : じわじわと絡められてゆく指の感触に、自身もじわじわと頬染めると “だって、一回繋いだらもう離したくなくなっちゃうじゃないですか…” と決まり悪そうにぼそぼそ
　…そうでもないですよ。多少なりとも恋愛経験があるおかげで、ほら、こうやって触れても過剰反応したりしない、し… (　ふいに貴方の手を取れば自分の頬にあてがい : 段々と恥ずかしくなってきたのか最後は消え入りそうな声で
　えっ、こんなに格好良いのに？ (　貴方の言葉に思わず素の声が漏れ : 心底驚いたようにぱちぱちと目瞬かせる

咲茉/

　あきくんなら態々お金出して買わなくても手に入れられると思います、たぶん（　大胆な発言をしたのではと後々思い直し小さく語尾付け足せばそっと目線伏せて、離れていく君の指先を追い掛けるように瞳揺らし。
　……もうわたしの手には負えません（　一連の行動見ればじわじわと耳まで真っ赤に染め、初な自分にはあまりに刺激が強すぎたようで一気に身体の力抜け そのまま凭れ掛かるように君に体重預けて。
　?ん、ふ、…ってことはあきくんもわたしを捕まえてる間はどこにも行けないってことだ？（　擽ったさに思わず溢れる笑い声を必死に我慢して、そろり控えめに腕廻して応え。


凛月/

　なんつー顔してんの、俺そんな変なこと言った？（　面白すぎる反応に思わず吹き出すように笑、どこか嬉しそうに口許綻ばせては " じゃあもうこれで逃げられないね " ともう片方の空いてる掌も捕まえて。
　……過剰反応？（　矛盾した態度に君の言葉繰り返すように尋ねては これは？と言わんばかりに君の様子じっと見詰め、特に何か自ら行動する訳でもなくされるがまま。
　ふは、どっからそんな要素拾ってきたの（　夕依が思ってるほど完璧じゃないよ俺、なんてわしゃわしゃと雑に髪撫で。

秋那/

　…ほんと？ その言葉、信じるよ。(　一瞬目見開くと、いつになく真剣な声色で : 君の視線に気が付けば “美味しくないよ” なんて揶揄うように指揺らして見せる
　ふ、そんな簡単に放り出しちゃっていいの？　ちゃんと手綱握っててくれないと、俺何するか分からないけど。(　君の身体を両手でしっかりと抱き留めれば、追い討ちをかけるように耳元に顔寄せて
　逆かな。…俺はもうずっと、咲茉に捕まってる。(　静かに零すと、気付かれないようそっと耳の後ろの髪に口づけ


夕依/

　──そ、そりゃこんな顔にもなりますよ…！　だって、す、すきって… (　羞恥とやっと意味を理解した言葉によって徐々に頬色付け、”…ほんとですか？” と遠慮がちに見上げつつ小声で : 貴方の行動に僅かに目見開くと “逃げられなくなったのは凛月さんも同じですからね” と照れ隠しみたいに目伏せて
　～こ、これは違います。好きな人に触れたら赤くなっちゃうのは当然のことで、過剰反応っていうのは驚いて嫌がっちゃったりとか逃げ出しちゃったりとか、ほら、恋愛初期にはよくあるじゃないですか… (　真っ直ぐな視線に居た堪れなくなったのか、早口で捲し立てると墓穴を掘ったことには気付かないまま
　むしろそんな要素しかないですけ、どっ… (　咄嗟にきゅと目瞑れば、髪の心配より先にきゅと締め付けられるように高鳴った胸の音を自覚して

咲茉/

　ふふ、そんなに欲しかったですか？（　慣れない空気感に居た堪れなくなりその場の空気壊すように揶揄ってみて、慌てた様子で " そんなんじゃないっ " と否定すれば咄嗟にぎゅと君の指先握って。
　あきくんはきっとわたしの嫌がることはしないもん。……でも、手綱を放したことで離れていくのは嫌（　耳元に吐息がかかる度にびくと肩竦め、若干声震わせながらぎゅうと君の服握り締める。
　──逃げたいですか、（　自分の想いに気付いた君が気を利かせ無理して一緒に居てくれてるのではないかと不安感じ。


凛月/

　もうそれ以上はだめ、今度ちゃんと言わせて（　言葉遮るように君の口元に食指当て " これで少しは意識するようになった？ " と悪戯な笑み浮かべ、ゆっくりと繋いだ掌持ち上げれば手の甲へ軽く口付け " 俺はずっと追いかけてるよ " と答え。
　……好きな人？恋愛初期？（　自分で次々と墓穴を掘っていることに気付いてない様子の君に " 夕依って嘘つけないタイプ？ " と笑いが込み上げ。
　夕依の前だけでも格好つけられてんならよかった、（　安心したように小さく笑み溢せば気付かれないようにそっと額に口付け。

秋那/

　うん。できるなら、今すぐに全部奪い去りたいくらい。(　真っ直ぐに見据える視線も冗談っ気のない口調もそのまま、素直な気持ちを口にして : 握られた指先をちらりと見れば “じゃあ何？” と薄く口許に笑み浮かべる
　…そんなことで離れて行くと本気で思ってるなら、まだまだだね、俺の飼い主さんは。(　意地悪な声から一転、優しい声色になると、独り言のような口調ながらも君に聞こえるように
　──逃がさないでほしい。(　少し身体離すと真正面から向かい合い、隠し切れない愛おしさを滲ませた表情で


夕依/

　…っ、あんまり長くは、待たせないでくださいね… (　触れた指先に口噤み、ぼそぼそとそれだけ言うのが精一杯で : 直視できずに思わず目逸らし “追い掛けるどころか追い越してます” と
　?そ、そ、そんなことはないです。今のはぜんぶ嘘です！(　ようやく失言に気が付くと、何とか誤魔化そうと目を泳がせながらバレバレの嘘
　格好良すぎるので、夕依の前だけにしてください。(　ドキドキと鳴り止まない心臓に、きゅと控えめに貴方の服掴むとぽつり

咲茉/

　え、と。…なんて、言ったらいいのか（　全部真実だと表情から痛いほど伝わってくるも言われたことのない言葉に返答困り、自身の掌の熱がじわじわと込み上げてくる感覚に気付くも手は握ったまま " もっと触れて欲しい "と真っ直ぐに見詰め。
　わたしのペットはわたしが思ってたよりもずっと、飼い主のこと好きでいてくれてるのかな（　優しい言葉とともに君の体温から伝わる温もりに安堵したようにふと息吐いて。
　…うん、ずっと捕まえておきます。（　嬉々とした表情で視線絡めれば先程の不安も一瞬にして消え去り。


凛月/

　ちゃんと伝えたら、夕依は俺のものになってくれる？（　真剣な表情浮かべつつ囁くような落ち着いた声色で問い、漏れるようにふと笑い声溢せば " 可愛い " と愛おしさ滲ませた表情で告げ。
　あー、全部嘘？それはそれでちょっと傷付くかも（　嘘だと気付いていながらももっと可愛い反応が見たい、という欲望湧き態とらしいほどに寂しさ露わにして。
　…夕依しか見てないよ、俺。（　さらりと指先で髪一撫でしながらぽつり呟くように溢して。