親友と恋の境界線 〆

うーん…向こうからの連絡頻度は減ったかなぁ。俺から連絡することはほぼ無いし。喧嘩はしたこと…あー、一回だけ「本当に好きなの？」みたいなことは聞かれた、かも？
（ 悩むような声を漏らしながら思い当たるところを探すも無意識下の行動が多いために中々に見付からなく。然し、のんびりと思い出す内容をそのまま口にしては、基本的にやりとりはメッセだったんだよね。と、スマホを取り出しそのまま相手に差し出すようにテーブルの上を滑らせ「メッセ見てもらった方が早いかも」と親友である相手だからこそパスワードさえも教えているし見られて困るという感覚も無いようで、そんな言葉を付け足しては漸くメロンソーダ飲み始め ）

　
…あー。…多分その噂当たってると思う。ちなみにその問いにはなんて返した？
（受け取ったスマホを慣れた手つきでロックを解除し、二人のやり取りを遡って確認すれば彼女から話しかけて会話が始まるのパターンばかりで納得と呆れの混じった声が漏れ。同じ相手に惚れている身としては浮気という行為を許せはしないがこの対応を受けた事に同情を覚えて、相手のスマホ返しつつ言いたいことは沢山あるが先ずは淡々と自分の感想告げ。無自覚故の行動だとわかってる身からしても彼女からの問いは妥当だと感じ、次いでその回答が気になれば更に問い掛けて）
　
　

本当？うーん…ん？…「好きだよ」って。
（ 淡々とした感想が返ってくれば相手が言うのならば間違いないとは思えば、どうしたものかと悩むような声を上げたが続く問いに気付いたように顔をあげ。思い出すように斜め上へと視線を動かしてからへらりと笑いながら自覚のないまま皆に答えるような声音でさらりと言ったことを伝えたところで、さらに思い出したと「そしたら、怒られた！」目をおっきくさせながら怒られるなんて思わなかったと言いたげに付け足せば何故だろう？と首を傾げながら椅子へ深く座り込んで ）

　
　
そりゃ怒られるって。 閑って皆が好きで、一番好きとか特別な人とかって無いでしょ。 …閑を好きという人はそういう「好き」が欲しいんだよ
（緩く微笑む顔はとても愛おしく目を奪われそうになるのを軽く視線伏せて隠し、良くも悪くも純粋な相手の答えに溜息混じりに呟き。いい機会だと兼ねてから思っていた相手の好きの概念について尋ねてみて。相手の特別を欲しがっているのは彼女だけでは無く自分も同じで少し間を開けて特別な好きについて語っては反応窺うように視線向け）
　
　

特別な人…は、確かにいないなぁ。でも、俺なりに彼女を大切にしてきたんだけど。ご飯奢ったり、デートしたり。それじゃ、足んないのかな？…だったら、俺、瑞希と居る方が好きだなぁ。
（ 相手に言われてよく考えてみる。然し、特別の好きというものがよく分からなくて素直な気持ちを吐露し。それでも、好きな事には変わりないのだから本人なりに努力してきたことを認めてほしくて不満そうに口を尖らせて。彼女から求められることが増えることは嫌だということを相手だからこそ口にしてしまいながら、親友である相手といる方がどれほど気持ちが楽かと実感しているのかほのぼのとした表情へと変わり ）

勿論、閑が彼女を大切にしてあげてるのは分かってるよ。っ…、嬉しい事言ってくれるね、閑は。煽てて俺に奢らせようとしてたりする？…あ、どーも。
（特別な人がいないと聞くとやっぱりと思う反面安堵する自分もいて。彼氏であろうと努力してきた事自体は否定せずに理解しながらも相変わらず何処かズレているような気もして、そんな事を考えていればその次に出た相手の呟きにどきと胸の鼓動跳ねて。そういう好きではないと分かりつつも心臓に悪く僅かに目見開けば直ぐには反応出来ずに一瞬間が空いてから口元に笑み作りつつ冗談っぽいノリにして。揶揄うような言葉並べていれば丁度店員が料理を運んできて、2人の前にそれぞれ注文したものが並び）

！そんなつもり無かったけど…瑞希が奢ってくれるってなったら、さらに美味しく食べられるかも。
（ 一瞬の間に不思議そうな表情を見せたものの、続く言葉には予想外だと言いたげにし。然し料理が届くと相手の言葉は良い案だと思い直し、決して高くない値段ではないからこそ、ニーと口角上げ笑いながら素直に強請り。置かれたフォークを手に取り「フォークでいい？あ、箸？」相手の目の前に置かれている料理を見ながらフォークを差し出すものの、箸で食べるだろうかと不思議そうに頭を傾けて ）

そういう事言われたら奢るしかないな…、なら今日だけ特別ね。フォークでいいよ、サンキュ。じゃあ、いただきます
（話を逸らすための方便だったものの此方に笑いながら強請られては拒否できる訳もなくやれやれと言ったように一息つけば許諾してついつい甘やかしてしまい。差し出されたフォーク受け取れば礼を伝えて、出来たての料理の匂いに食欲唆られると早速手を合わせれば注文したチキンステーキを食べ始めて）

へへ、やったね！有難う！ん。いただきまーす。やっぱさ、瑞希といるときの方がさ、俺は俺でいられる気がするんだよね。
（奢ってもらえるということが確定すると心底嬉しそうな笑顔が溢れる。素直にお礼を述べ、フォークを手渡した後に自分はスプーンを手に取りドリアを食べ始め。ふーふー、と息を吹きかけて出来たてのを冷ます中で、ふと素でいられる今この時間がとても楽なのだと自覚するとひとくち食べる前に、無意識に本音を漏らし。本音を漏らしたという自覚がないからか、何も言わずにふーふー、と再び息を吹きかけてドリアを食べ続けて）

　
熱いから火傷しない様にな。っ…まあ、ずっと一緒に居るからね。…なら暫く彼女作るのやめて、俺と過ごしてみたら？ 一回恋愛から離れたら何か分かるかもしれないし
（この笑顔を見るなら数時間のバイト代など安い物で、動揺隠すように熱々そうなドリアを食べることに注意促して。相手が洩らした言葉に思わずフォーク扱う手が止まりかけるもへらりと笑って何とか言葉返して。先程から自分の方が良いといった内容聞けば勘違いしてしまいそうだ。そんな事考えていれば何を血迷ったのか口から独占欲が滲んだ言葉零れていて。其れに気付いた時にはもう遅く冷や汗伝いながらも本心である事には変わりなく、それっぽい理由付け足して誤魔化しつつも反応窺って）
　
　

…あちっ。ん、まだ大丈夫。…瑞希と？…良いかも！ちょーどさ、俺ん家改修工事だかなんだかでさ、実家に戻んなきゃなーとか考えてたんだけど。瑞希さえ良ければ、暫く瑞希の家に泊まっていい？
（注意を促され大丈夫だよ、と答えようとしたがそれよりも先に熱さが口に伝われば小さく声を漏らし。慌てて水を飲むと、もごもごと口の中を動かしてから確認すると、口の中は無事だと真面目に言い切り。自然な流れで相手との時間を増やすことを提案されるとは思っておらず、吃驚した表情を浮かべるものの、そう言えばと丁度よく思い出したこともあり、大きく頷くことで提案を受け入れる。そのままの流れで無邪気に笑っては、一旦ドリアを食べる手を止め両手を合わせてお強請りするトーンで願えばじっと見詰めて）

　
ほら、言わんこっちゃない。気を付けなよ。 へー、大変そうだな。…、俺は構わないよ。大したおもてなしは出来ないけど
（指摘した通り熱さに声あげる様子に呆れた口調ながらも口元は緩み再度注意促しながらも相手のお冷のコップに自分の分の水を継ぎ足して。驚愕した表情に流石に突発過ぎたかと引こうとするも続いて改修工事の話が出ればチキンステーキ咀嚼しながら話聞いて。そこから自分の家に転がり込みたいと話が繋がれば流石にそこまでは想定してなかったのか僅かに目見開くも両手合わせてお強請りされるのには弱く承諾して。逆に色々とチャンスかもしれないと考え直せばノリ良く言葉続けて）
　
　

有難う。…いい？やった。有難う！おもてなしなんて良いよ。家事…は、出来ないから…そうだなー……、帰ったらめちゃくちゃ瑞希を癒やすように頑張る！
（火傷はしていないとは言え、熱かったのは事実で冷ますように水を飲んでいたので水を移してもらえたことが嬉しく自然と礼が溢れる。承諾の言葉が耳に届けば顔の前で合わせていた手の横から顔を覗かせ、ぱあっと表情を明るくさせると両手をテーブルに付き深く頭を下げて。親友である相手からもてなしを受けようなどとは思っていないのか、身体を元の位置に戻すのに合わせて手を振ってから少し悩む素振りをみせる。家事がからっきし駄目というわけではないが、恐らく相手の方が余程上手いだろうと思えば手伝うと言い出すことが出来ない。そんな自分が出来ること、と悩んだ結果思いついたものがあれば、パッと顔をあげ人差し指を立てながら提案するかのように無邪気な笑顔で告げ）

　
　
どういたしまして。 閑と居るとこっちも楽しそうだし。癒す様にって何してくれんの？ マッサージとか？
（ぱあと表現明るく喜ぶのを見れば多少照れくさそうに笑いつつも返事を返して。コロコロと表情の変わる相手が居れば一人暮らしだった部屋も賑やかになると口にしつつも部屋が片付いていたかとちょっと不安にもなってきて。何やら悩んでいる様子を大人しく眺めながら食事進めつつも無邪気な笑みと共に相手から出たアイデアに一瞬驚いた表情浮かべ。癒すの意図読めずとも素直な相手らしい提案に直ぐに揶揄うように口元緩ませながら質問飛ばして。）
　
　

いつから行っていい？工事は来週からなんだけど。いっぱいハグとか？マッサージ！考えなかったなぁ、瑞希が望むならするよ！めっちゃ楽しみだなぁ…あ……彼女にもそう連絡しなきゃ
（自分の都合だけでなく相手にも都合があるということくらいはわかるようで、自分も服とか持っていかないとなぁと思いながら不思議そうに首を傾げ。癒す、ということは何をするとは具体的には考えていなかったらしく、キョトンとした顔で自分で思いついた提案を口にするも、相手の提案の方が余程癒しになると思い至れば、流石は瑞希だと心の中で拍手を送りながら大きく数回頷いて。再びドリアを食べ始めてはゆっくりと咀嚼をしながら思い馳せていたが、ふと思い出したように苦そうな顔でぽつり呟き）

　
　
んー、特に用事もないし今日とか明日からでも良いよ。 1番目にハグが出てくる方が珍しい気もするけど、まあ閑がしてくれるなら何でも癒しになりそう。……あ、…俺から何とか言っておこうか？
（何時からと問われるとさほど散らかっていなかったはずで簡単な片付けさえ済ませれば今日からでも来てもらっても大丈夫だと告げ。人を癒す方法として真っ先にハグが出てくる辺りが相手が人から好かれる性質なんだろうと1人考えつつも軽くツッコミ入れ。自分の提案にも表情豊かに反応してくれる相手を見ていればくすくすと笑い洩れつつも感想告げて。ふと相手の呟いた彼女という単語に同じく今思い出したと反応して、気まずそうな表情見ていられずに知り合いでもある相手の彼女に代わりに自分から連絡入れようかと助け舟出してみて）
　
　

じゃあ、この後荷物纏めたら行く！ゲーム持ってこうか？あり…おかしかった？瑞希が望むこと、いっぱいしてあげるから、安心して！…うーん。甘えたい。けど、自分で言うよ…浮気されたってことは、俺と別れたいってことかもだし。
（元々今日明日は予定を入れておらず、浮気が発覚したので急遽相手を呼び出したのだ。そんな相手が今日でもいいと言ってくれるなら素直に甘えたいと、明るい笑顔を向けて告げてから遊ぶものは欲しいだろうかと首を傾げて。ハグをすると自分自身癒されるということもあり提案したのだが珍しいと言われるとは、と言いたげな様子を見せるも、すぐに無邪気な笑顔を向けて。助け舟を出してもらえるのは正直有難い。今すぐにでも甘えてしまいたい気持ちはあるが、きっと別れ話になるだろうと勝手に判断をしてしまうと、へらりと気の抜けた笑みを浮かべながら答えて。パン、と手を合わせては「ご馳走様でした！」と綺麗に食べ終わったドリアの皿を目の前にそう口にしては満足そうに頬を緩ませ）

　

了解、掃除でもしながら待ってるよ。 久しぶりにやるのも良いかもね、持ってきて。 じゃあ期待しとこうかな、…でもあんまそういうの誰にでも言わないようにな。 そっか、穏便に済むのを祈ってる
（日時も決まればこくりと頷いて受け入れて柔らかな笑みを向け、ゲームの提案にも前向きな反応示すと こうやって泊まりを含めて相手と過ごすのも久しぶりだと素直に楽しみ表情浮かべて。無邪気な笑みを向ける相手は随分と可愛らしく、彼が自分のために何かしてくれるというだけで癒される物だがその事は伏せて任せるといった旨の発言して。だが、似たような事を今までの彼女や他の人にも言っているのかと考えればチクリと胸が痛み、人の良い相手が誰かに利用されそうな妄想してしまえば少し真剣な面覗かせ心配する様な口振りで注意して。自らの提案に大丈夫という回答に少し驚くも自身で蹴り付けさせようとあっさり引き下がり、見守るような視線と共に変に後が拗れない事を密かに祈って。ほぼ同時に食べ終われば「ご馳走様でした」と手を合わせまた烏龍茶に口をつけつつもう出るかと相手に視線で伺って）
　
　

楽しみ！…そういうの？っていうのは、どれ…？うん。有難う、穏便に済まなかったら、骨拾って。
（持ち運びが困難だと思うゲーム機ではないので、断られたとしてもこっそり持って行こうなんて考えていたので受け入れてもらえれば嬉しそうに頬を緩め。無意識に紡いでいた言葉を注意されてしまうと素直に頷いて受け入れたいところなのだが、無意識故にどれを指しているのかがわからなく困ったような表情を見せながら不思議そうに首を傾げて。相手が食い下がることなく、祈ってくれたことは自分の背を押してくれて尚且つ支えてくれているような気がして安心感があるようで、先程まであった緊迫感が消え去ったのか穏やかな表情で告げて。メロンソーダを飲みきったところで相手の視線を感じ取れば「早く瑞希のとこ行きたいから出よ」少し悩む素振りをみせたが、この後のことを考えるといつもより早めに出ていいと判断すればひとつ頷いて）

俺の家に連日泊まるとか結構久しぶりだもんね、遊び倒そうか。あー……、俺が望むこといっぱいする、とか簡単にハグする、とか…勘違いする人がいるかもしれないから、ね？ 不穏なこと言わないでよ、いざとなったら手貸すから
（親友とは言え常に彼女持ちの相手が何泊も泊まりに来ると言った状態は殆どなく改めてずっと同じ時間を過ごすのは久しぶりで口元に弧を描きつつも乗り気に提案して。首を傾げられるとどう言った物か分からずに目が泳ぐも自分の思ったところを素直に上げて、相手が本心で言ってるのも分かりつつも想い人の皆に対する発言としては些か心配で念を押すように語りかけて。相手の言葉に苦笑い零しながらもそう宣言して。頷くのを見れば「じゃあ会計してくるからそこで待ってて」と財布取り出してレジに向かい会計済ませに行き）