匿名さん 2020-12-12 01:39:07 |
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すまない、気を付ける。透吾の焦った顔は物珍しかったが、君の寿命を縮める訳にはいかないな。( 眉尻下げる相手に申し訳なさを抱きつつ、大人しく二度程首肯しては仄かに口角を上げ本心を吐露し。握り返された手に、ふっと柔く息を吐き微笑すれば、瞼を伏せて冗談を返し。繋いだ手はそのまま、室内に上がる事を視線で導き ) ふは、頼もしい。俺の人選は正しかったな。言ったからには存分に消費してくれよ。──言われずとも。君が嫌と言うまで手でも握っていようか。
(視線に気付くとスリッパへと履き替え繋いだままでいる手に力を込めて握り返し。冗談を言えるこの関係が心地好くて現状に満足しているがこの関係は何時まで続くのだろうとふと、そんな事が頭を過ぎると無意識に喋っており。しかしこの空気を変える為にシチューへ話題を摩り替え)…なあ、宗司。冗談言い合えるこの関係がずっと続くといいな──シチュー!宗司の手料理早く食いたい!
……俺は、… ( 答える間もなく話題が切り替えれば、生まれた複雑な心境に物憂げに瞳を伏せて。繋いだ温もりを再度確認するように視線をやり、繋いだ手はそのままにキッチンへと向かい。蓋をした鍋に一瞥くれてやんわりと口角上げれば、釘を刺すように訊ねつつ蛇口を捻りお湯を出し ) そんなに大した出来じゃない事は覚えておいてくれよ?さ、手を洗って。直ぐに準備するから待ってろ。
宗司の手料理は何でも旨いから味は俺が保証する!だからこれからも俺だけに料理を作ってくれ……なんて!(釘を刺されるも料理上手なのは理解しているので力説する様に励ますと、誰かの為になど作って欲しくないのか独占欲を仄めかすように本気が混ざり合いつつ冗談交じりに。美味しく食べる為に蛇口からお湯が出されるとそのまま手を洗い、清潔になると椅子へ腰を落ち着け)宗司が作りすぎるって珍しいよな。シチューのお礼に今度の休み、酒を持ち寄って俺の部屋で呑まないか? 簡単なつまみくらいなら俺でも作れそうだからさ。
相変わらず褒め上手だよなぁ、透吾は。…そんな事言われたら本気にするぞ。毎朝押し掛けて味噌汁作ってやろうか。( 料理の腕前を力説する相手が微笑ましく、表情筋が硬いながらも柔らかく破顔させ。コンマ数個分僅かな間を置き、戯れに脅しのような冗談で応答するも内心嬉々とし。シチューをよそった皿とスプーンを二人分用意すれば、机上に置き自らも椅子に腰を落ち着け、思わぬ提案に瞠目し ) 恥ずかしい話、考え事をしていたらいつの間に量が増えてたんだ。──良いのか?礼をして貰う程の料理じゃないんだが…、言質取ったぞ。楽しみにしてる。
褒め上手なのは宗司もだろ? 味噌汁はなかなか良いアイディアだな!朝は和食で毎日頼む。(表情筋が硬い相手の柔らかく微笑む表情は珍しい方なので釣られる様ニィと口元緩ませ。お皿がテーブルへ並べられるとシチューへ視線落とし、嬉々とした表情で見遣り。空腹も合わさってか思わず嬉しい声が零れ、両手合わせ食前の挨拶終えた後シチューから相手の瞳を見遣り)宗司の事だから考え事って仕事の事か何かか?相変わらずマジメ君だな、まったく。…言質でも何でもドーゾ? 俺が礼をしたいんだ宗司には毎日お世話になってるし、主に食事関連でな。男友達でここまで親しくなれたのは宗司が初めてだから嬉しくて、これからも色々とよろしくな?
大切な友人の為なら、腕を奮って豪華な朝食を提供しよう。但し週末に限るが。( 軽口を交えての交流を楽しげに紡ぐ反面、叶う確率等無いに等しい現実に無意識的に寂しさを覚え。こちらも食前の挨拶を口内で転がし適量をスプーンで掬って口に運び。嚥下すれば体の芯が温くなる覚え。視線を察し相手の瞳を見詰め返せば、見抜かれた心中にどきりと心臓が音をたて ) ……真面目なのは否定しないが、君の洞察力も相変わらずだな。そうだよ、仕事の事。──改まって言われると擽ったいな。世話になってるのはお互い様だと思うんだが、厚意として受け取っておく。…俺だってそうだ。これからも宜しく頼むよ、透吾。
えー!毎日食べられると思ってかなり期待してたのに、何て! 週末だけでも本当に助かるわ。宗司の味噌汁飲まないと一日が始まらないからな。これはマジで!(早速シチューを一口飲んでは週末発言がちょっと本気でショックだったのかあからさまに落胆して見せるも、冗談に見せようとし。母親の作る味噌汁よりも相手の作る味噌汁の方が大好きになってきているので毎日でなくても飲める事に感謝し。互いの視線が重なると嬉しそうに微笑みかけつつ、半分程食べ終えた所で手が止まり)やっぱり仕事……俺は毎日宗司の事を考えているけどな。居心地が良くてついつい、甘えてしまう。俺と宗司は性格が似ていないから何でも話しやすいのかも。なくてはならない存在!
ふは、CMの謳い文句みたいになってる。そこまで大した味が作れる訳じゃないんだが、透吾が気に入ってくれてたようで何よりだ。( 次々と紡がれる相手からの賞賛に嬉しげに仄かに口角を上げ、胸奥に広がる擽ったさを隠すよう言葉を返し。穏やかな微笑に心中の凝りが溶ける思いを抱きつつ、然れど真っ直ぐな台詞にじわりと照れが入り交じり、話題を摩り替えようと試みて ) 毎日君の中にいる俺に嫉妬しそうだよ、…なんて。俺も透吾の傍は居心地がいい。…手離したくないと勝手に願うくらいに。透吾もいつか良い人を見付けるのになぁ。──っと、つい忘れてたんだが、パンも白米もあるんだ。食べるなら用意するぞ。
はは、だって今の俺の舌は宗司の料理の仕様になってるからな!味噌汁の具は葱、お揚げ、豆腐で頼めるか?(シチューを完食してしまうと会話に集中する為相手の瞳を一心に見遣り、時折子どものようにあどけない表情見せ。然し次いだ思いがけない発言には笑顔から一変させ驚いたのか大きな目を更に見開かせ、口許は嬉しそうに弧を描きながらシチューのおかわりとパンを頼み)自分に嫉妬する宗司ってかなり情熱的だったんだな。俺も同じ気持ちだ──宗司が俺以外の、誰かのものになると思うと気持ちが穏やかじゃない……という事でシチューのおかわりとパンをもらえるか?
勿論、仰せのままに。市販の簡素な味噌汁じゃ満足できないようにしてしまおうか。( 無垢な視線を眩しげに双眸細めて歓談に興じるも、リクエストにくつり喉を鳴らし幾度か首肯し。真ん丸な瞳の相手の可愛らしさに思わず軽く吹き出しては、ゆるゆると首を傾け本心を述べて。戯言か本音か独占欲を顕にさせれば、次いで自らの発言に眉尻を垂れ苦笑を溢し。注文を受ければ嬉々と頷き、シチューのお代わりとパンを用意するべく席を立ち ) こんな感情を抱くのは透吾に対してだけだから、俺も自分の事ながら吃驚してるよ。…はは、お互い様だな。簡単に手放してやれそうにも無いし、もし良い人を見付けたらどうか内緒にしておいてくれよ。君が思うより大人気ないんだよ俺は。透吾を奪い去ってしまいそうだ。…お、了解。良い子で待ってろよ。
宗司、それって期待してもいいのか?奪い去ってくれよ……宗司しか見えてないし、他の奴には興味もない。( 席を立ってその場から居なくなったのを見計らい、背中をぼんやりと見詰めながら独占欲を匂わせる様な発言に小声でぽつりと呟き。この状態は何時まで続くのか、心地よすぎる関係を壊したくないという想いや気持ちを伝えてしまって軽蔑されたくないという恐怖から中々一歩が踏み出せずに、この関係を表面上は上手く継続させ)ずっと訊いてみたかったのだが、宗司が好きになるのはどんなタイプなんだ?
…ん、なにか言ったか?( 食事の支度の物音で聞きそびれた言葉達に首を傾げ、焼きたてのパンと温め直したシチューを机上に置きつつ、相手の表情に疑問抱けば無粋ながらも軽く問うて。再度椅子に腰を落ち着け、相手を見詰め考える素振りみせては結んだ唇を解き。素知らぬ振りで答えた言葉に潜めた真意を、大切に胸奥に隠した声音は非常に柔く ) 俺の作った飯を美味そうに食ってくれる人。
──あんがと。…んー、宗司がいい男だから周りが放っておかないだろうなって。(シチューとパンが運ばれてくるとお礼を言って受け取るとケラっと笑いつつ自身の中で心配な要素を悟られぬよう、冗談に聞こえるよう言葉に。そして気になっていた質問の答えはもっと具体的に言われると思いきやシンプルな回答に再び期待してしまっている自身がおり、本気が半分で冗談ほんのりと匂わせるよう当たり前にサラッと口にしており)はいはい!それ、俺の事じゃん。宗司の作る飯は旨すぎるから毎日食いたいとワガママ言いたくなる。
それを言うなら透吾の方が『いい男』に適任じゃないか?今夜だって真っ直ぐ助けに来てくれただろ。( ぱちくり幾度か瞬きすれば、ふっと仄かに表情を和らげ首を左右に振り。ひとつ例を挙げ片手のスプーン揺らし同意を得ようと首を傾げ。冗談を粧し込んだ言葉たちにすら、歪に弧を描く唇のなんて単純な事。仕返しとばかりに冗談抜きに質問しては楽しげに頬杖ついて ) ───それなら一緒に住むか?透吾の我儘なんて可愛いもんだ。…なぁんて。
宗司だって俺が助けてくれと言ったら駆けつけてくれるだろう? …それに『いい男』は宗司の前だけって決めている。(スプーンでシチューを軽く掻き混ぜながら瞳をじっと見遣りつつ真剣な表情で。真剣な表情は一瞬だけでこうやって冗談でも何でも言い合える関係が楽しく、質問には笑顔で悪ノリし同様に頬杖つきながらニヤニヤと口許緩ませ)──良いな、それ! 冗談だとわかっていても、宗司との暮らしはきっと毎日楽しくて幸せだと思うから。今日だってこの部屋は居心地良すぎるから帰るのが面倒になってきた…。
そりゃあ勿論。…ふ、ごめん、今変な顔してるだろうから見ないでくれ。( 迷いなく答えた次の瞬間には、耳触りの良い台詞にじわり熱を帯びた頬と噛み殺しきれない笑みが溢れており。両手の平で顔を覆って降参だと顔隠したまま天を仰ぎ。本音で問うた内容がゆえ不服そうに眉根を寄せるも、言葉端を掴まえては上機嫌に。何気ない様子を装って訊ねて ) あながち冗談じゃないんだがなぁ。泊まってく?ベッドは共有だけどな。
──え!? 見たい! 宗ちゃんの照れ顔俺に見せろー!(滅多にお目にかかれない表情だと感じると椅子から立ち上がり、彼の手首優しく掴んでは顔面から手を離させようとし。本人の口から冗談でないと言われてしまうと今度は此方が頬を含めた肌は熱を帯びて紅く染まり、嬉しそうに頷いて見せ)本当に、冗談じゃないのか? ……もしそうならかなり嬉しい。 今日はこのまま泊まって、宗司と一緒に眠りたい。 一緒のベッドで仲良く、な!
だーめだ。後から揶揄うだろ、落ち着いたら見せるから。( 上がる熱とむず痒い気持ちは止め処無く、優しく掴まれた手首にさえガッチリと顔を覆う両手で固定して。いつの間に食べ終えたシチューから意識が向く相手の熟れた頬や耳に愛らしさ覚えて、腕伸ばし他意なく目元を親指の腹でそっと撫で。冗談の是非を問われては真面目且つ穏やかなトーンで、幼子をあやすようにゆったりと解答し ) 俺は本気で透吾と同棲できたらと思ってるよ。君はどうなんだ?…勿論。男二人じゃ狭いだろうが我慢してくれ。
さすが宗ちゃん! 俺の性格がよくおわかりで。だって宗司のその表情はかなり珍しいからしっかりと目に焼き付けたいし!(彼に他意が無いと理解していても目元を撫でられると肌という肌に赤みが増していき、真面目な声のトーンから本気なんだと解ると軽く視線をさ迷わせ行き着いた先は彼の瞳で)俺だって宗司と同棲できたら良いなって、ずっと毎日考えてた。本気なんだとわかったらかなり嬉しくて、宗司から目が離せなくなった。……いつか俺たちのマイホームを建てて、そこで一緒に暮らさないか?
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