梨花 2020-12-03 17:28:10 |
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紅魔「………(顔を逸らす)」
沙月「?紅魔…?」
アルマロス「!雷竜じゃと…!?そうか、だからあの力…何処かで見覚えがあると思ったわけだ」
沙月「えっ、アルマロスさん、知ってるんですか?」
アルマロス「我は下界に落とされた堕天使じゃぞ。神代の時代にも普通に存在しとるわ」
ロベリア「お前やけに雷属性強いと思ったらそういうことだったのな……それで、生まれてだいたい3年か?その時に一度殺され強制的に兵器として改造された……成功したはしたが、後遺症として精神的な障害が残ったままで、一時はちゃんと治療もカウンセリングも神官から受けてたが……それすら受けられずお前は精神破綻して言ったわけだ」
ジゼル「……全く記憶が、無い」
ロベリア「それもお前に残った障害のひとつだろ」
沙月「…あの、ジゼルさんはこれからどうなるんでしょうか。ジゼルさんはちゃんと罪を償おうとしてる訳ですから、その…あんまり傷つけて欲しくないって思うのは、自分勝手でしょうか…」
ロベリア「それは私も同感…………ただ単に、私も境遇は似てたからって言う、勝手なエゴだが……」
紫炎「ふぅむ…………どうしますかね、美麗さん」
紫炎「私としては然るべき償いをして頂きたい……故に傷つけない、という無責任な発言はしません」
ジゼル「…………」
紫炎「まぁ、ひとつ言うなら『私から貴方に下す罰はありません』」
ジゼル「…………は?」
紫炎「半分とは言えど『同族』ですし…………ロンゴミニアドの登場でお前が絶対的な悪であるということも出来なくなってですね…………貴方、前まで使っていた『呪術』……もう使えないのでしょう?なんと言ったって、あれはロンゴミニアドの力でしたからねぇ」
ジゼル「っ…………それとこれとは……」
紫炎「それに貴方は主犯ではない、主犯は貴方に身の合わない能力を行使させあのロンゴミニアドであるとも言えてしまうわけですよ…………現に、自分の能力として適合しないものを使用し続けた結果、あなたの体は限界を迎える手前までボロボロだったはず……………………そして貴方が100パーセント悪い、というのは酷すぎる」
ジゼル「俺がボロボロだ?その根拠はどこにあんだよ……」
紫炎「貴方いちいち誤魔化しますね???……こうなれば、無理やりにでも本音を」
ジゼル「本音がこれだが!?無駄な詮索は___」
アスター『うむ、ならば我が何とかしてやろう(ロベリアの首におり、目が光ると球体が現れる)「真実の瞳(ノルン)」』
ジゼル「何これキモ……」
ノルン《純粋に気味が悪い、と思うジゼルである(真実を暴露)》
ジゼル「!?!?!?蛇!!!!!今すぐやめ、んだよこの丸っこいの!!!!!」
アスター『貴様の心理を除き真実を語る目だ』
ジゼル「おかしいな!!!!!真実なわけ……!!!」
ノルン《これ以上の醜態を晒して変な気を使わせたくない、と思うジゼルである》
ジゼル「うおぉぉぉい!!!!!止めろ、今すぐに!!!!!!止めろって!!!!!」
ジゼル「何でそうなるの!?!??!あああああ………!!!!!」
ノルン《これ以上は迷惑させたくないからホントまじきついんだが》
ジゼル「ああああああ!!!!!」
沙月「迷惑なんて思いませんよ!ちゃんと本音を出すことも大事ですよ!」
奈緒「!そうだ…ねぇねぇ、お姉ちゃん(沙月に何か耳打ちをする)」
沙月「え?う、うん、分かった(ジゼルを抱きしめる)これでいいの?」
紅魔「!?ちょっ、沙月!?」
ジゼル「んんんんんん!?!?!?!?」
ノルン《突然のことになれないが故にものすごい恥ずかしさとともに今までにあまり感じられなかった経験なので普通の生き物と同じようなことをしてもらえて少しばかり嬉しいな、と思いつつも動揺するジゼルである》
ジゼル「あ゙ーーーーーーーっ!!!!!!あ゙ーーーーーーー!!!!!!」
奈緒「やっぱり…ジゼルさんって、思ったより純粋なんですね」
紅魔「いやっ、何させてんの奈緒!?」
奈緒「さっき抱きしめた時はあまりにも表情が硬くなってたからよく読めたかったんですけど、今ならジゼルさんがどういう人なのかわかるかなーって」
紅魔「あんたの内気キャラどこいった!!?」
沙月「ジゼルさん、そんな風に思っててくれてたんですね…なら、もっとギューってしちゃいます!!(ギューとジゼルを抱き締める)」
紅魔「あぁぁぁぁぁ何やってんの沙月!!!!」
ジゼル「あ、あぁぁぁぁぁぁぁ……………!!!!!!!」
ノルン《こんなことを起こした手前、こんなに優しくされていいのか、と困惑するジゼルである》
ジゼル「もう早くそれを停めてくれ!!!!!!!!!!」
ロベリア「いやまだ本題を聞けてねーし……」
ジゼル「いやほんともう、俺はなんともねぇの!!!!!!」ロベリア「いや、本音と建前のギャップが激しすぎて言葉が信用出来ないんだよお前は……」
ジゼル「いいから!!!!!!」
ノルン《本音は言わないようにしてるらしいジゼルである》
ジゼル「あ、あああああああああ………」
ロベリア「まず、治療とカウンセリングを受けられなくなったことと、身に合わない能力を強制行使させられた事で心身に不調はないか?」
ジゼル「だからないって______」
ノルン《この男このように平気だと叫んでいるが、途中で定期的に行わなければならない治療をロンゴミニアドに治療していた神官を殺され、強制的に打ち切られたことで週一というかなり定期的に全身の激痛で二、三日動けなくなることも起こる上に、最近になってはほぼほぼ食べ物も水すら喉も通らない。わけも分からず情緒が乱れて理由もなく流れる涙で夜に枕を濡らし、酷い時は一週間ほど引きこもることもあるという》
ロベリア「…………重症じゃねぇか!!!」
ジゼル「違う、違う違う!!!!!!」
ノルン《そして、治療を打ち切られる前にはロンゴミニアドに純潔を奪われたこともあるし手足もおられたことはある。その時は治療と一緒に治してもらったが、その後も度々、憂さ晴らしにあの男は実体化しては同じ行動を繰り返してくる。なのでその時は完治するまで一週間は何も言わずに引きこもっていた。正直に言うとあの男から解放して貰えたことには安堵している。だがそれと同時に自分のやってしまっていた罪の重さに苛まれてジゼルは何とかして誤魔化そうとしているが本音を垂れ流しにされるおかげで情緒不安定である》
ジゼル「っ!!!!!!っ!!!!!!これは、違う、違う!!!!!!違うんだって!!!(声にならない叫び)」
沙月「っ…ジゼルさんっ!!!大丈夫、大丈夫ですから…もう、そんな風に苦しむ必要は無いんですから(悲しそうな表情をしながら、さっきよりも強く抱きしめる)」
ドラン『(奈緒の頭に響く)あのロンゴミニアドって奴、消して正解だったみてぇだな。あいつが生きてたら、もっとひでぇ事になってたかもしれねぇ。沙月があん時居なかったのが救いだぜ』
奈緒「…うん、そうだね」
ジゼル「っ……………………英王サマ……」
ロベリア「お前に必要なのはまず心身の療養だな…………なんか気晴らしに行きたいところとかないのか」
ジゼル「な、無いから!!!」
ノルン《男の裸を見ると吐き気を催すのでプールや温泉には行きたくない》
ロベリア「そうか…………じゃあ、なんか食べれるものは?」
ジゼル「…………(沈黙)」
ノルン《胃の負担にならないもの》
ロベリア「黙ってもノルンで全て無駄だぞ…………」
紫炎「うーん、なんかこれはー…………コイツの処遇は要相談ですね、はい」
沙月「あ、じゃあ私に任せてください!料理なら得意なので!それに、ジゼルさんを助けたいって言い出したのは私ですから。言ったことの責任は、最後までちゃんと取らないとです!」
ロベリア「そうだな……一先ず、そいつの処遇が正式に決まるまでは面倒見ててもらって、処遇次第じゃそのあとも任せると思う。私も度々様子は見に行くことにするから」
ジゼル「っ…………」
ノルン《そこまで良くしてもらってもいいのだろうか、こんな大事をやらかした身でありながらいいのだろうか、と少々困惑するジゼルである》
ロベリア「ジゼル…………お前さ、意外と面倒臭いな」
ジゼル「面倒臭い!?」
ノルン《面倒臭い!?》
ロベリア「うん。なんつーか自虐的すぎる」
紫炎「そうですね、自己肯定感低すぎな上に自己嫌悪が激しいです」
ロベリア「ちなみに、今までの会話はスネークに流している上に、どうやら向こうは向こうでスピーカーにしてるみたいだから少なくともスネークの周りにいる連中には全部聞かれてると思うぞ(スマホ持ってる)」
ジゼル「はぁ!!!???」
ノルン《普通に極刑ぢゃん!?》
スネーク『…………うん、なんか、そういうことなんで……うん、なんかアンタのこと勘違いしてたわ(電話口から聞こえてくる)』
ジゼル「なんで寄りにもよってスネークアイズに垂れ流すんだぁぁぁぁぁぁあああ……!!!!!!」
ロベリア「いや、あの野郎が急に電話かけてきたんだよ……それできるタイミング分からないうちにこうなった、不可抗力」
ジゼル「切れよぉ!!!!!!今すぐ切れよぉ!!!!!!3秒以内に切ーーーれーーーよぉぉおぉぉぉ!!!!!!」
ノルン《こんなふうに叫ぶこの男は電話口の相手を含めた元部下四人には合わせる顔もないと考えると共に申し訳なさと罪悪感にさらに情緒が乱れているのである。そして更に醜態を晒していると考えると羞恥心で気が狂いそうになっている》
スネーク『んぐはぁっ!!!(パァンという手を叩く音と共に椅子から落ちる音がする)』
ジゼル「笑うな!!!!!!ッ~~~~ッあ゙ーーーーー!!!もぉ゙ーーーーーー!!!」
ロベリア「なんかもう可哀想になってきたわ(通話切る)」
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