さすらいの旅人さん 2020-11-29 20:28:46 |
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…お父さんは、厳しい人なんだねぇ…。( 父親にタメ口は普通だと思っていたが、難しい家庭もあるものだ。眉間に皺を刻めば、悩ましい表情を浮かべながらも微かに声を出し言葉をポツリ。お辞儀し、電話を終える相手の姿を見れば無駄に明るい笑みを浮かべる。「 良いの、良いの!さー、お兄さんの家に行こうか 」相手の背中を優しく触れれば、家の方向へと足を向けて )
…ええ、とても。
(少しだけ眉尻を下げ、一瞬だけ物悲しそうに笑うとすぐに表情を控えめな笑顔に戻して「分かりました。」と答えて背中を押されるままに歩き始め)
此処が俺の家、汚いけど許してねー。あ、何か飲む? ( 我が家へと到着すれば靴をポイポイと脱ぎ捨て、玄関へと上がり。ヘラリと胡散臭い笑みを浮かべれば、雨の中歩いてきてくれた相手に暖かい飲み物をと何が飲みたいのかと訊ねて )
( / 家へと場面を変えましたが、大丈夫でしたでしょうか?大丈夫でしたら此方のお返事は不可ですので、確認の方を宜しくお願い致します )
…いえ、お気遣いなく…。
(「お邪魔します」と礼儀正しく口にした後自分の靴と相手の靴の爪先をきちんと揃え、綺麗に並べた後相手に倣って玄関に上がると首を横に振り、「…急にお邪魔しているのはこちらですから…。」遠慮がちに返して)
いやいや、家に誘ったのは俺だからね。ココアか珈琲、紅茶もあるよ。( 遠慮する彼の言動なんて耳にせず、ある飲み物の名を次々に出す。リビングのソファを指差し、どうぞと言いたげに彼へと視線を向ければ、「 座って、座って! 」優しげに口角だけを微笑ませれば、直ぐ側にあるキッチンへと向かい暖かい飲み物を用意しようとしていて )
…では、お言葉に甘えて…ココアを頂けますか?
(どことなく不服そうではあったが諦めたように微笑み、ソファにちょこんと腰掛けると背負っていたリュックを降ろして膝に乗せ、相手に飲み物を頼んで)
うんうん、任せて。( 飲み物を頼まれると、満足そうに頷く。お願いをされたことが嬉しかったのか、充分以上に気合いが入ってしまっている。ココアを作りながら彼の方へと視線をやり、「 君、名前は?俺は夏風優真です 」今更感のある自己紹介を開始。へらりと軽い笑みを浮かべれば、作ったココアを持って相手にココアを手渡して )
…不二です。不二京夜…私立月影学園中学の三年生です。
(ぺこりと頭を下げてカップを受け取ると少し飲んだ後相手に倣って静かな声で丁寧な自己紹介をし、若干困ったように微笑んで)
京夜くん、良い名前だね。俺は夏風優真、宜しくね。 ( 困ったように微笑む彼の名を聞けば、ソファへと腰掛けながら自己紹介を始める。簡易的な自己紹介を終えれば目を細め、癖で作った笑みで相手を見つめてしまう。「 京夜くんのお父さんは、何のお仕事をしているの? 」首をゆるりとかしげ、厳しいと聞いた父親のことについて訊ねてみて )
優真さん…よろしくお願いします。
(相手の名前を反芻するように繰り返し、また頭を下げると照れ臭そうに瞳を伏せて「…お父さんは、不二ホールディングスの社長を…お祖父様が会長を務めています。」どことなく言葉に詰まり、嫌そうな態度のままぼそぼそと小声で国内有数の大企業の名前を上げて)
んえ、不二ホールディングスの社長さん?!凄いじゃん、大きい会社だね! ( 出された会社は、有名では収まらない有力会社。自分から訊ねたのだが、回答を聞いてしまえば驚きを隠せず動きが止まり。 パチパチと拍手をしながら父親と祖父のことを褒めれば、頬をダラしなく緩ませて微笑みを浮かべ。「 京夜くん、将来は一人っ子?一人っ子だったら、将来は約束されてるね 」一人っ子であれば、将来は会社を継ぐのでだろう。勝手に解釈わすれば、彼の将来を想像し羨ましそうに頬に手を沿えて )
……そう…ですね。
(瞳を伏せたまま言葉に詰まりつつ、微かに微笑みを浮かべて答えると「…姉が一人いますが…お父さんは僕に会社を継がせたいみたいです。」下を向いたまま静かに答え、どことなく自虐的な笑みを口許に浮かべるとため息を吐き)
へえ、優等生なんだ。 ( 彼に会社を継がせたい理由は、優等生だからなのだろう。勝手に思考を巡らせれば、悪意のない笑みでヘラリと微笑み。 相手の顔を覗き込みみれば、首をゆるりとかしげて瞳を見つめる。「 京夜くんは、会社を継ぎたくない? 」無理をしているように自分には見えてしまい、うわべだけで心配を。心配した演技をしつつ、相手の頭を撫でようと手を伸ばして )
別に、そういう訳では…
(口元には相変わらずの自虐的な笑みを浮かべたまま「…お父さんは、古い考え方の人ですから。家は女じゃなくて男が継ぐべきだって。」若干鬱陶しそうな口調でそう返すと飲み終わったココアのカップを机に置いて)
なる程、大変なんだね。
( 彼の自虐的な笑みが目に焼き付いてしまい、ポツポツと言葉を選びながら同情するように微笑みを浮かべ。机に置かれたココアのカップを持ち、台所の流しで洗いながら彼へと視線をやり。「 …京夜くんは、疲れてるの? 」こてんと首をかしげれば、疲れが溜まっているのならば助けてあげたいと思い訊ねて )
…少しだけ。勉強も大変ですし…
(ため息を吐くと少し疲れたような声色で呟き、「…なんだか、夏風さんに話すと気が楽です。」ふ、と信頼の眼差しを伴った柔らかい微笑みを口許に浮かべるとリラックスした様子でソファの上の足を崩し)
嬉しいこと、言ってくれるね。( 魔がさした思考を巡らせると、不敵な笑みを浮かべてコップを洗う。 自分を信頼してくれると考えれば嬉しさが何よりも上回ってしまい、洗い終えたコップを拭いて仕舞えば彼の居る場所へと足を向け。 「 そうだ、京夜くん。疲れてるなら、休憩してったら良いじゃん! 父親に逆らうってことも大事だよー? 」 父親に逆らったことのないであろう彼を悪事へと誘えば、にやりと微笑んで )
それは…
(その提案には困ったように眉尻を下げ、しばらく悩んでいたようだが「…じゃあ…藤井に連絡させてください。」腹を決めたようにスマホを取り出し、電話を掛けると「…藤井?今日は…うん、友達の家に泊まるから…お父様には心配しないように伝えて…うん、ありがとう。…ごめんね。」電話越しの相手を慈しむような声色で微笑み、静かに通話を切って)
…終わった? ( 通話を切った彼の顔を覗き込むように見つめ、こてんと首をかしげる。今日初めて会った子を誘うには早すぎたと思ってしまうが、これも別に良いかと微笑みを浮かべ )
……はい。藤井が上手く言ってくれるそうです。
(スマホをスリープ状態でポケットに収納すると顔を上げ、口元には微笑みを浮かべたまま相手をじっと見つめていたが釣られたように首を傾げ)
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