名無しさん 2020-11-23 18:51:45 |
![]() |
通報 |
オトギリ「……椿さん達なら、一足先に露天風呂へ行きました。私たちも向かいましょうか」
(彼女がもどってくるまで待っていたらしく、淡々とそう説明すると自分の着替えを持って、一緒にお風呂に行こうと誘い)
ライラック「じゃあ、また後でね、」
(男湯と女湯の入り口まで3人で向かい、ここで男女組に分かれてそれぞれ中へ入っていき)
オトギリ「…ここは大きなお風呂が有名だそうです」
御影「うん、後でねー……!……大きな、お風呂」
(ライラックと分かれて、その後オトギリの教えてくれた情報に楽しみだという気持ちが高まったのか軽い足取りで「楽しみだねー」と呟いて)
オトギリ「……ですね」
(彼女の言葉に小さく笑みを溢し、脱衣所の方へ進むとお風呂に入る準備を始め。数分後、それが整うとタオルを体に巻いた状態で)
オトギリ「……行きましょう、御影」
御影「うん……!いざ、温泉へ……!」
(ウキウキした感じで準備をし、身体にタオルを巻いては相手の言葉に頷いては「出陣……!」と右腕を突き上げて)
御影「うわーー……!!」
(初めて見る広さの浴槽に目を輝かせてはこちらも感嘆の声を洩らす。「初めてみたー…!」と、若干はしゃいでもいて)
御影「体の芯までポカポカするね……!」
(湯船に浸かって一言、和んだような口調でそう言えば首あたりまでしっかり浸かって、ほぅっと息を吐く)
御影「わぷっ…!…おかえしー」
(突然かけられたお湯に気の抜けたような声を出しては、にまりと笑顔を浮かべて軽くお湯をかけ返す)
御影「えっと、お返しのお返しのお返し……!」
(再びお湯をかけ返され、お返しを更に重ねて。対抗心を燃やしつつも、少し楽しんでいる様子で)
オトギリ「……ふふ、まるでプールに行った時のようですね」
(プールではしゃいだことを懐かしむように思い出して小さく笑っては「あの時は楽しかったです、」と呟いて)
御影「そうだねー……!」
(相手の呟いたことに賛同するように頷くと、己も小さく微笑んで、「またみんなで行けるといいね」と声をかけて)
御影「そうだなー……川とか遊園地とか、海とか……行きたいところはいっぱいある……お祭りにも行きたい…!」
(相手の問いに、少し考え込む素振りを見せてから3つ4つ行きたい場所を並べて)
オトギリ「遊園地…!……私、行ったことがないので…気になります」
(相手の言葉を聞きながら相槌を打ったりしつつ、彼女の発した「遊園地」というワードに反応し)
御影「私も行ったことないから…今度みんなで行きたいね……!」
(相手の反応にニコリと笑みを浮かべると、頷きながら同意してそう述べる)
オトギリ「……この後椿さんに頼んでみます」
(乗り気になったらしく、そんなことまで言い出して彼女に微笑み掛け。「そうと決まれば早速…」なんて、速く提案しに行きたいのかお湯から立ち上がって)
御影「思い立ったが吉日……!」
(今からワクワクし始めたようで、こちらも微笑み返して。そして相手と同調するように己も立ち上がっては「突撃だー」と右腕を突き上げて)
*
オトギリ「……戻りました」
(お風呂を済ませ、二人で自分達の部屋へと戻ってくる。すると、もう男湯から戻ってきたのか、憂鬱組全員が揃っており)
御影「ただいまぁ」
(「温泉気持ちよかったー」と湯上がりホッコリな感じで相手の後ろを歩いていれば「あ、みんな揃ってるー」と憂鬱組全員を見やって)
御影「ねーねー、椿さーん…………」
(早速、相手の元に駆け寄り先程オトギリと提案しようとしていたことを話そうと思ったのか、手をパタパタさせながら「オトギリねーさんと今度は皆で遊園地行きたいね、ってお話してたの」と言ってみて)
椿「遊園地?……次のお休みはそこに行くのも悪くないかもね」
(彼女の言葉に相槌を打ちながらそう答え。賛成だというように笑い掛けては、ぱたぱたとはしゃぐような彼女の頭を撫でて)
御影「やったぁ……!」
(相手の表情と言葉を聞いて、こちらも表情を綻ばせると、撫でられて嬉しそうな表情を見せる。そして、オトギリに「今度のお休みに行けるかも…!」と報告して)
オトギリ「やりました御影…!」
(その報告を聞いて嬉しそうに顔を綻ばせた後、小さく拳を握って。「私も勉強しておきます」と早速楽しみで仕方ないらしく)
御影「楽しみだねー……その日のために私も勉強しとこ……!!」
(こちらも楽しみなのか、オーラが見えそうなくらい表情を明るくしては意気込んでいる)
御影「あ、桜哉。今度のお休みね、遊園地に行けるかもなの…!」
(尋ねてきた相手に相変わらずのはしゃぎようでその場で小さく飛び跳ねながら答えて)
御影「…?…桜哉も行くよ……?」
(興味なさげな相手に首を傾げながら、そう述べる。何故か桜哉いかないみたいな言い方だな、と思っていて)
桜哉「は?!御影だけ行くんじゃねぇのかよ…」
(驚きの声を上げると、「絶対騒いでうるせぇやつとかいるぞ……」ぼそりとそう呟いてベルキアの方を視線で示し)
御影「遊園地って…………基本賑やかじゃない…?」
(「みんなで行くんだよー」と相手をぺちぺちとしながら、相手の呟きには首を傾げてそう返す)
桜哉「はぁ……。でも大丈夫なのかよ、どうせまたどっかの主人とかに会ったりしねぇの?」
(よく分かっていないような彼女に、溜め息を一つ吐いてはそう問いかけてみて)
御影「その時は、なんとかなる…………!」
(一瞬、たしかに…!という感じでハッとした表情を浮かべていたが、まぁなんとかなるだろうと楽観的思考に切替える。そして、ぼそっと「……っていうか、言っちゃったらほんとに会っちゃうんじゃ…?」と最後に呟いて呟く。)
桜哉「っ、それは……否定できねぇ」
(「この世界線だもんなぁ……っ」とメタメタな発言を口にしては「せめて会うなら真昼にしてくれ……」なんて欲望を露にし)
御影「まひまひ……桜哉って、城田真昼のことめっちゃ気に居てるよね」
(なんかどこかで聞いたことがあるようなないような、と記憶があやふやな呼び方をボソッと呟いては、首を傾げて相手の目をじっと見据える)
桜哉「俺、まひまひ一筋なんで」
(唐突にスマホを取り出して画像フォルダを開いた後、笑顔いっぱいまひまひの写真を表示させては、若干のドヤ顔と共に相手に見せて)
御影「わぁ……すごいねぇ……」
(控えめな拍手を相手に送り、まひまひ一筋……と、復唱しながらじぃっと写真を見つめ、「お日様笑顔……」と呟く)
桜哉「だろ。真昼はこんなに──」
ベルキア「まーたその話ィ?この城田真昼専属変態ストーカー!☆★☆」
(彼女の反応に気を良くした桜哉が真昼への愛を語りだしたかと思ったが、そこにベルキアが口を挟んで会話へ乱入してきて)
御影「……せ、専属へんたいすとーかー…………?」
(乱入してきたべルキアの足にぴとっとくっつきながら、単語の羅列に目をぱちくりとさせ桜哉とべルキアを交互に見ている)
ベルキア「そォそォ!桜哉ってば暇さえあれば『真昼~、真昼~』って!」
桜哉「……っせぇ、」
(けらけら面白そうに話すベルキアに対して桜哉は顔を真っ赤にしながら他所を向き)
御影「はわー……『いちず』なんだね」
(ぽかー、と口を開けたまましばらく相手を見ていたが、やがて頭の整理ができたのか納得したような表情でそう述べて)
御影「……怒った…?」
(自棄になった相手をちょっと不安げな声色で首を傾げて尋ねる。怒らせてしまったかな……とオロオロしていて)
桜哉「…!だろ、」
(スマホの画面を見られていたことにハッとすると、その呟きが嬉しかったのか嬉々としながらそれを見せて。)
御影「うん、羨ましいくらい、綺麗」
(控えめに頷きながら、更にそう付け加えると「まひまひは笑顔が綺麗」とこくこくと頷きながら認識している)
桜哉「やっぱまひまひだよな……!」
(自分が誉められているかのように嬉しそうな笑顔を見せてはそう呟き)
(/メリークリスマスです…!ここで一旦ガッと切り替えてクリスマスイベントでもしましょうか?)
御影「いぇす……!まひまひ…!!」
(嬉しそうに笑顔をうかべる相手にこちらも表情が柔らかくなっては、頷きながらグッジョブマークを掲げている)
(/あ、いいですね……!!!やりたいです……!!!)
(/了解です!)
*
12/25
ベルキア「メリー!!!クリスマァァアアス!!!!!☆★☆」
真昼「うーるっせぇ!!あと無駄に人が多い!なんなんだこの状況……!」
(真祖、主人、まさかのC3まで全員集合クリスマスパーティである。有栖院家の大部屋を貸しきって、バイキング形式でわいわいがやがや。敵味方一旦忘れて盛り上がろうという原作本編では考えられないようなカオス空間が広がっていた。)
御影「めりーくりすます~……」
(今日はクリスマス、ということでサンタの格好をした御影。言い慣れていないメリークリスマスを言いながら大部屋の中を歩き回っている。とはいえ、憂鬱のメンバーの近くで、だが本人なりにそれなりに浮かれているようである)
椿「まさかこんなに来るとは思わなかったよ、」
クロ「突然呼び出して『できる限り人集めろ』ったのはどこの誰だよ……」
椿「だってぇ!こんなに来るとは思わなかったんだもん!せいぜい兄さん達とその主人くらいだと思って!なんでC3まで来ちゃうわけ?!」
クロ「それはオレだって聞きてぇよ……」
(主催した椿本人でさえ若干引いているほど人数が多い。普段並ばないような顔がごく普通に存在しているこの空間は異次元でしかなく)
御影「……………………C3……」
(会場内を歩き回ってみれば、この場にいることが驚愕ものの面々に目を丸くすれば、椿の元に駆け寄り「C3の猟犬もいる……」と報告し)
椿「げ。……ま、まぁ……関わらなければなんとか大丈夫、だと思うよ……」
吊戯「すごいすごい盾ちゃん!これ全部無料だってよ!やっぱイベント最高っ!」
盾一郎「動けなくなるほど食うなよ吊戯……、」
吊戯「大丈夫大丈夫♪本当に動けなくなったら盾ちゃんがおぶってくれるって信じてるから♪」
盾一郎「拓人も居るのにお前まで世話しろってか」
(彼女からの報告に困り眉をする椿の視線は例の猟犬達を捉えていて。バイキングを前にして大興奮の吊戯は、他にここに参加しているメンバーなんて気にも留めずに、皿上に大量の料理を盛り付けており)
御影「じ、じゃあ、気をつけよ……」
(そういえば己も少しお腹がすいた。猟犬立ちにバレないよう料理を取りにそろりそろりと歩いていっては料理を取り始めて)
吊戯「うわっ、いちごある!いちごいちご!」
盾一郎「分かった、分かったから一旦落ち着けって」
拓人「パパぁ、つるぎー、ゆみー、どこー?──あっ」
(近くに椿の下位吸血鬼がいるとも知らずに話をしている中、盾一郎の息子、車守拓人があっちこっちへきょろきょろ。どうやら迷子になってしまったらしく、名前を呼びながら歩いていると、料理を取っている彼女へとぶつかって)
御影「あわっ……!……ん?」
(料理を取っていればちょっとした衝撃に驚き、取り落としそうになるが何とかとり落とさずに済み、ぶつかったのが誰なのか確認しようとして拓人の姿を確認し首を傾げる。「……だいじょぶ?迷子……?」と目線を合わせて尋ね)
御影「………………えっとね……」
(パパの後に続いた名前を聞く限り、C3の人の子だと察すると、しばらく考え込んだ後に「……パパの所に、一緒に…行こっか……」と話を切り出す。C3の人は怖いし苦手だが子供に罪はないと、意を決しては相手に手をさし伸ばす)
拓人「うんっ、ありがと、おねーちゃん!」
(「パパ知ってるの?」ときょとんとした顔からぱっと表情を明るくすれば、差し出された手を握って)
御影「んー……知ってるは、知ってる…………親しく、無いけど」
(相手の疑問にやんわりと答えつつ相手の手を引いて盾一郎の元へと歩いていく。敵対してるので知っているけど親しくはない……ただ敵であることはわざわざ伝えずにいて。そして相手の父親が視認できる距離まで近づいたところで「あそこに、パパいるよー…」と指し示しながら伝えて)
拓人「ほんとだ!パパー!つるぎー!」
盾一郎「だからそんなに取ったら他の奴が──、っ拓人?!」
吊戯「分かってるよ盾ちゃ……あれー、どこ行って──お、」
(走って名前を呼びながら二人の所へ行く拓人に気付いた盾一郎。そして同じ方向に向いた吊戯が御影の存在を見つけ)
御影「よし、任務達せ______あ、」
(何とか送り届けられたので退散しようとすれば、しっかり己の存在を見つけた相手と目があいたじろぐ。そして、とりあえず何事も無かったのように料理を手にしてそそくさ離れようとして)
拓人「おねーちゃん?どこいくの?」
(立ち去ろうとした彼女の服の裾を拓人が掴み。悪気はないのだろうがその場に引き留めようとしたところ、吊戯がにやにやと笑みを浮かべながら口を開いて)
吊戯「オレ知ってる~、御影ちゃんでしょ?憂鬱のところの」
御影「え?…………えと、その……」
(引き止められるとは思わずたじたじになっては笑っている相手に目を向けては、少々警戒したように口を開く)
御影「…………そうだけど……何…………今、戦う気、無い」
吊戯「へぇ、“今”はね~……そっちから仕掛けてこないならこっちから──いっだ!」
盾一郎「何脅してんだよ。……悪い、拓人のこと連れてきてくれたんだよな。コイツのことは放っといていいから」
(彼女の此方に対する警戒を感じ取ってけらけらと笑い、戦う気満々の吊戯。それを抑えるように盾一郎が、持っていたバイキング用のトレーを吊戯の頭に振り落とし、彼女と向き合ってはそう言って)
御影「……!…………うん……」
(トレーで殴られた相手に一瞬びくついては盾一郎の方に目を向けかすかに頷き、やや視線を泳がせながらその続きの言葉を聞き取れる程度の声量でつぶやく)
御影「……迷子に、なってたから…………よくわかんないとこに一人は、子供にとって心細いの、知ってるから…………それに貴方達は敵だけど……貴方の子供に、罪はないから襲う必要無い……今日、クリスマス……だし……襲わない……」
拓人「このおねーちゃんやさしいんだよ!」
盾一郎「……ありがとな。俺らも戦う気なんてねぇから、今日くらいは仲良くいこうぜ」
(頭を押さえて踞る吊戯を横目に拓人の言葉、そして彼女の言葉を聞いてはふっと表情を緩ませて)
御影「…うん…!」
(戦う気は無いらしい相手の言葉にふっと警戒を解いては、その拍子に小さく腹の虫が鳴いて。そういえばお腹すいてたの忘れてた、と今になって思い出し腹の虫が泣いたことがちょっと恥ずかしげである)
吊戯「ねーねー盾ちゃーん……オレもお腹空いてきちゃったぁ」
盾一郎「っバカ、料理持ったまま寄りかかんなって…………俺、ちょっとコイツどっか置いてこなきゃだから……またな、御影」
拓人「ばいばい、おねーちゃん」
(彼女のお腹の音を聞いてそんなことを言い出した吊戯に呆れながらも身体を支えてやり、片手を上げて彼女にそう言って。拓人もにっこり笑って手を振ってはその場から離れようとして)
御影「またねー…………」
(場を去ろうとしていく3人に手を振り返しては、取り分けた料理を口に運びその美味しさに顔を綻ばせて)
露木「……失礼。隣…良いですか、」
(珈琲の入ったカップを片手に、彼女の隣の席の椅子へと手を掛け。隣に座ってもいいか、というのを眼鏡越しに相手を見つめ確認を取って)
御影「あ、どうぞどうぞ……………………ミェ」
(特に断る理由もなく、相手も確認せずに頷き隣の人物を見ては少し驚いたように変な声を出すが、それでも食べるのは辞めずフルーツを口に運び)
露木「有難う御座います、……一応他にも空席はあったのですが、同席者が──」
(そう言いながら席に座れば、気まずそうに視線を御国が座っている方へ向ける。他に空いている席といえば御国の隣くらいだが、そこに座る気にはなれないらしく)
露木「これを飲み終わり次第、俺は立ち去りますので……」
(自分を見て驚いたであろう彼女にそう伝えれば、珈琲を一口啜って)
御影「察した…………」
(相手の視線の先にいた人物を見て、あらかた察すると「まぁ…ゆっくりしててもいいよ……えと、義正…………だっけ」と言ってから相手の名前を思い出そうとしては勘違いして彼の父の名を呼び)
露木「っ、それは……。いえ、露木で結構です、」
(突然飛び出した父の名前に、流石にそれは予測できなかったのか言葉を詰まらせ。その後落ち着きを取り戻すとそう付け足して)
御影「そっか……露木……」
(言葉を詰まらせた相手に首を傾げつつも、小さく頷いて。しかし、言葉を詰まらせたのが申し訳なく感じたのか、無言で相手の口元にぶどうを一粒持っていき、「……あーん」と呟く)
露木「……あいがろうございまふ、」
(口の中に入ってきた葡萄を食べながら、もごもごとお礼を言って。そんな中、『パシャリ』とシャッター音が鳴ったのに気付いておらず)
御影「……くるしゅーない」
(最近テレビで見たセリフを使いどころが間違っているが、ドヤ顔で使ってみる。そしてふとシャッター音らしきものが聞こえたことに反応し、その音が聞こえた方向を見てみる)
御国「他所の下位吸血鬼と何してるのかなぁ?修平ー?」
露木「っぐ、御国先輩……?!」
(声のする方にはフィルムカメラを構えた御国、その背後には彼の真祖が。口の中の葡萄を飲み込むと、驚きを隠せず相手の名前を呼び)
御影「嫉妬の真祖とイヴ……」
(写真を撮ったのが誰なのか認識するなり、むぅっと頬を膨らませて「盗撮……良くない」とクリスマスパーティー中故に自然のうちに全く怖くない怒り方で怒っている御影である)
御国「盗撮じゃないよー、証拠写真ってやつ。まあそんなものが無くたってオレとアベルがしっかり見てたんだけどね!ははっ」
露木「最悪……」
(よりによって何故この人に見つかってしまったのか……、露木は苦虫を噛み潰したような表情で。真実が違うとはいえ、一番関わったら面倒な人だというのは間違いなく)
御影「……見られたくない人に、見られちゃった」
(珍しく顔を顰めては「ぶどう口に入れただけなのに」と呟きつつ、またまた口にぶどうを運んで)
御国「さーて、この写真どーしよっかな~」
(カメラを片手にチラチラと二人の方を見、「開発班のあの娘にでも見せてこようか」なんて意地悪く呟いて、御影の方に視線をやり)
御国「あーそっか、憂鬱の真祖に見せても面白くなりそうだね、下位吸血鬼が裏切ったーって」
御影「………………………………最低、鬼、バカ、アホ、唐変木」
(己に向けられた視線に顔をまた顰めては、意地の悪い相手の言葉に硬直しポトリと手に持っていたぶどうを皿の上に落とし思考停止する。そして、そんなことをされた時にはどうなることか…………と考えるうちに、じわりと涙が目に溜まっていき彼女なりの渾身の罵倒を相手にぶつけながら小刻みに震え始める)
御国「え?何?……なんか言ってるね~アベルぅ、」
露木「……大人げないですよ御国先輩、」
(罵倒に対して聞こえないフリで対応する御国に溜め息をついて)
露木「……分かりました先輩、今度何か奢るので、取り敢えずそのカメラ頂けますか」
御国「奢る……って修平、オレをどっかのクズと勘違いしてない?そんなんじゃ全ッ然心動かされないんだけど~」
御影「性悪…………逆に、何したらカメラ渡すの…………何にせよ渡さない気がする……!」
(聞こえないふりをされた挙句に渡す気がないような相手の様子に涙目で睨んではそう述べて)
御国「え~?そうだなぁ──」
吊戯「どこの誰がクズだって?くーにちゃん?」
(カメラを渡す条件を考えていたところ、そこに現れたのはさっきまで盾一郎といた筈の吊戯。最悪の三角関係が成立したところで、案の定不穏な空気が漂い始め)
御国「早くタヒね、それか今すぐこの場から消えてください」
吊戯「国ちゃんに呼ばれたから折角来たのに~。あ、もしかして久し振りすぎて照れちゃってるとか?かーわいーっ」
御影「ぅえ……え、あ…」
(漂い始めた不穏な空気に戸惑いを隠せず、この場から逃げたい衝動に駆られるがどうにも動けずあたふたしながら吊戯と御国を交互に見やる)
御国「はぁ?こんなクズに照れるわけないでしょ」
吊戯「またまたぁ~。あ、オレの可愛さがアベルちゃんよりも高いから嫉妬してるんでしょ~」
御国「オレのアベルとクズを比べるな早くタヒね」
ジェジェ「…………うるさい」
(バンッと一つの銃声が鳴り響くと、御国と吊戯の間にジェジェが割って入り、銃口はそれぞれの額へ向けられて。最初の一発で、御国の持っていたフィルムカメラは綺麗に撃ち抜かれており)
御影「!!!…………あ、やったぁ」
(2人のやり取りを見ながら暫く呆然としていたが、やがてジェジェにより発された銃声に驚くも、銃弾が撃ち抜いたフィルムカメラを見ては安堵の声を漏らし、ジェジェに向かって感謝の眼差しを送りながら相手の元に寄りぺこりと頭を下げて)
ジェジェ「………………大したことはしていない……」
(紙袋越しに彼女をじっと見てそう呟くと御国に視線を向け)
ジェジェ「…………御国、……戻る…………」
露木「吊戯さんも、あの3バ……戦闘班の方に戻って下さい」
吊戯「はいはい、分かったよ修ちゃん。……じゃーね国ちゃん、今度は二人っきりで話そーね」
御国「オレは絶対嫌ですけどね」
露木「……隣、失礼しました。俺はこの人を届けなければいけないので。……では」
(隣に座っていた彼女に小さく会釈をし、御国を連れていくジェジェとは逆方向に吊戯と共に立ち去ろうとし)
御影「ばいばーい……」
(慌ただしいやり取りの後、それぞれが別々の方向に立ち去っていく中、一度両方を見てから露木たちの方に手を振っては呟き)
御園「……ったく、何故僕がこんな格好を……」
(C3の面々が去ってから暫くして。サンタの服装に着替えさせられた御園がぶつぶつ不満そうに呟きながら歩いていて)
御影「さ、サンタ…………!!!」
(暫くしてやってきた相手に驚愕の表情を浮かべ、自分もサンタの格好をしてるが故に「サンタの仲間増えた」と、若干喜んでそろりそろりと相手に近づく)
御園「……、何だ……?」
(背後から何か気配を感じ、立ち止まって怪訝そうに振り向くも彼女の存在には気付いていないらしく。数秒後には再び歩き始めて)
御影「………………ばぁっ」
(どうやら気づかれてないようだ、と思った次の瞬間には何を思いついたのか、バレないように前に回り込んではそう言いながら相手の前に出て)
御影「あ……だ、だいじょぶ……?」
(まさかこんなに驚くとは思っていなかったらしく、驚かせておきながら相手の安否を伺い、手を差し伸べて)
御園「貴様……椿の下位吸血鬼……!……いい、自分で立てる」
(目の前に相手に更に驚きつつ、むすっとしながら立ち上がると、ぱんぱんと身体についた埃を払い)
御影「特に、これといった用はないかな……」
(強いて言うならサンタだったから……と、やはりまだ少々気にしているらしくおずおずと話しているうちに)
御園「……サンッ、!……違う、これはリリイに無理矢理着せられて……」
(相手の言葉に、自分が今サンタ姿だということに気付き。コケたことで完全に忘れていたのか、ハッとした表情になりながらそう説明し)
御影「そうなの……?…………似合ってると思うけど…………」
(そう説明する相手に、色欲の真祖はなかなかにオシャレだなと思いつつ首をかしげながらそう言っている)
御園「似合って……」
(まさかの誉め言葉に戸惑いを隠せず、明らかに混乱しているようであったが、「……貴様も似合ってると思うぞ」と返し)
御影「えへへ…………ありがとう……」
(褒められれば素直に嬉しいのか、少し照れたような表情で褒め言葉に対するお礼を述べて)
御影「城田真昼?…………見てない」
(相手の問いに少し考えてからふるふると首を横に振り、「探してるなら一緒に探そうか…?」と言い出して)
御園「……いや、出来れば僕はこの格好では歩きたくなくてな…」
(相手からの提案に申し訳なさそうに断りを入れると「城田の奴、いつの間にかこれを置いていったらしくてな。貴様が届けてくれると助かるんだが」サンタ服のポケットから真昼のであろうリストバンドを取り出して相手の方に向け)
御影「……いいよ、届けてみる……」
(向けられたリストバンドを頷き了承しては受け取り、「じゃあ早速探してくる」と、謎の敬礼をかましては歩いていきキョロキョロとし)
御園「すまん、助かる」
(彼女にそう伝え、その背中を見送って。部屋の中にはやはり沢山の人がいる。主人、真祖、下位吸血鬼から有栖院家の人々、C3……。パッと見真昼の姿は見えない。ここは誰かに尋ねてみるのが吉、だろうか)
御影「んー……………………あ、そうだ」
(人が沢山いる…………と辺りをキョロキョロしながら考え込み、どこにいるか知ってそうな人を探してみるも分からない。そしてふと目に映った桜哉の姿に何か思いついたのか相手の元に駆け寄り、「桜哉ー、城田真昼見なかったー?」と尋ね)
桜哉「真昼?それならさっきまで一緒に居たけど……」
(「用事があるとかでまたどっか行った」
両手に、バイキングにて料理を取る用の真っ白なお皿を持ちながらそう返答し)
桜哉「……なんかあったのか?」
御影「色欲の主人に城田真昼のこれを渡してきてって頼まれた……」
(リストバンドを見せながら、かくかくしかじかと相手に説明し。)
桜哉「、本当だ、これ真昼の──」
(彼女の持つリストバンドを見てそう口にして。「俺が届けて……って言いたいんだけど、生憎椿さんからいなり寿司持ってこいってパシりにされた」残念そうに両手に持った皿を一瞥すると「多分部屋の中に居るとは思うから頑張って探せよ」と彼女に声をかけ)
御影「わかった……桜哉もパシリ頑張って……!」
(両手の皿を見て、あー……と納得したのか頷きつつ謎の応援を口にしてからまたテクテクと部屋の中を歩き回り次に尋ねられそうな人物を見極めている)
(強欲の主人がひたすらにメロンを頬張っていたり、憤怒の真祖がただならぬ存在感を醸し出していたり、暴食の主人が何やら挙動不審だったり、強欲、暴食の真祖同士で話が弾んでいたりと各々この会場を楽しんでいるようで、がやがやと騒がしく)
御影「…………ねぇねぇ……城田真昼、知らない?」
(同じ性別である憤怒の真祖が聞きやすいだろうと考えておずおずと相手の元によって言っては声をかけ、そう尋ねる)
フレイア「……城田真昼?何故?」
(わざとではないものの、彼女の方にきつめの視線を向けると、ただならぬオーラを発しながらそう訊ね返し)
御影「……………………これ、渡してって、色欲の主人に頼まれたから……」
(ただならぬオーラに若干ビクつきながらもリストバンドを見せて答えており)
フレイア「一応私の主人と下位吸血鬼にも聞いてみるわね」
(彼女の方に視線を戻してはそう伝え「貴女は他の人を当たってみればいいわ」と続けて)
御影「うん、ありがとう……!」
(ぺこり、と頭を下げると「またね」と手を振りながら再び会場内を歩いて、今度は強欲の主人の元に歩み寄り)
御影「城田真昼、しらない……?」
リヒト「…………、」
(もぐもぐと、皿の上山盛りのメロンを口に運ぶ手を一時も休むことなく動かしている。彼女の質問が耳に入っていないのか、夢中になってメロンを咀嚼しており)
御影「………………………………ねーねー、ねーーねーー」
(だがしかしめげない。何度も相手の周りをうろちょろしながら何とかして気づいてもらおうと声をかけ続ける)
リヒト「……なんだ、?お前もメロン食べたいのか?」
(自分の周りをひょこひょこと動く彼女にやっと気付けば、動かしていた手を止め。彼女の様子をメロンが欲しいのかと勘違いしたらしく、フォークでメロンを一口大に切り取ると、彼女の口の前まで持ってきて)
御影「いただきます……」
(いや違う、と否定することも無く差し出されたメロンを口に含んでもしゅもしゅ、と咀嚼をしては「甘くて美味しー」と感想を口にしている)
御影「猫さん…………真祖か……わかった、ありがと」
(ぺこり、と頭を下げてお礼を言ってはクロのことを探しに海上内を練り歩く。真祖を見つければすぐ見つかりそうだ、と思っていて)
椿「ねぇ、兄さん。可愛い可愛い弟の為に、何か面白い話をしてよ」
クロ「嫌に決まってんだろ……なんで俺に振るんだよ……」
(とある机の一角にて。大量のいなり寿司を前に、二人の真祖が仲がいいのか悪いのか雑談をしており(というよりも椿がクロを逃がさないようずっと引き留めている感じだが……))
御影「怠惰の真祖いた…………主人の城田真昼は何処」
(二人を見つけるなり、椿の方に寄りつつなんのドラマに影響されたのか、取調室の刑事のような感じでクロに居場所を尋ね)
クロ「に″ゃ?!……まためんどくせーのが…」
(突然現れた彼女、そしてその圧に気圧されたらしく一瞬表情をひきつらせたがすぐに元に戻り)
クロ「真昼?真昼ならさっき有栖院家の人達と一緒に──」
真昼「……クロ?何やってんだ?」
御影「…………ふむふむ…………あ、やっと見つけた…………お届け物」
(相手の言っていることに頷いていて、ふと聞こえた探していた人物の声にそちらの方に勢いよく向いてリストバンドを差し出す)
真昼「うぇ?!……って、それ──」
(勢いよく振り向かれ驚いた反応を見せるも、彼女が手に持つ物を見て、更に驚きそれを手に取って)
真昼「……俺のリストバンド!でも、なんで君が?」
真昼「御園が……分かった。届けてくれてありがとう!」
(リストバンドをはめ直し、しっくりくる、と頷き。お礼を伝えながら片手で頭を撫でて)
御影「ふふふん…………どういたしまして」
(照れ笑いを浮かべながらキリッとした表情でそう返すと、お仕事完了、とやりきった様子で)
真昼「そうだ……お礼にこれ」
(ポケットをがさがさ漁ると二枚の紙切れを取り出し、相手に手渡して)
真昼「この間商店街の福引で当たったんだ、水族館のチケット。今日はクリスマスだし、君にあげるよ」
御影「いいの…………!?ありがとう……!!」
(水族館には行ったことがない。なので、相手からチケットを受け取ると嬉しそうに顔を輝かせては、お礼を述べて)
真昼「うん。……あ、でも、これ二枚しかないから……、俺ら主人でも真祖でも下位吸血鬼でも、誰か一人誘ってみなよ」
(相手の反応につられて笑顔を浮かべると、そう提案し)
真昼「まあ、大抵の人なら此処にいるだろうし……この機会に誘っとくのが一番妥当なんじゃないかな」
(悩んでいるであろう彼女に、一言そうアドバイスを残すと「ほら、行くぞクロ」とクロを連れてその場から立ち去ろうとし)
御影「うん……!よし……!!!」
(とりあえずまた会場内を歩き回って一緒に行く人を探し始めるものの、やはりなかなか思いつかない。そして、最終的に思い浮かんだ人物が椿である為、椿を誘おうと相手を誘い始め)
椿「……ん、なに?どうしたの?」
(怠惰の真祖と主人が居なくなってしまい、暇そうにいなり寿司を頬張っていたところに彼女に話しかけられ、きょとんとした表情で返事をして)
御影「あのねあのね……城田真昼に、チケットもらったの、水族館行こ、一緒に」
(いざ誘おうとなるとちょっぴり恥ずかしいのか、貰ったチケット見せながらたどたどしく相手を誘ってみて)
椿「水族館か……いいよ、」
(ぺらりチケットを一枚受け取り、裏表を眺めた後彼女の誘いに賛成して。着物の懐にそれを仕舞い)
(/このまま水族館イベント入りますか?)
(/問題がなければそのまま入りたく思います……!)
御影「やったぁ……!楽しみー…………!」
(一緒に行けることを嬉しそうに喜びながら、ほわほわと顔を綻ばせており、今からウキウキとしている)
(/では次のレスで入りますね!)
椿「今週にでも行くことにしようか。」
(始めはそこまで乗り気ではなかったものの、嬉しそうな彼女につられて此方の気持ちも高まってきたのかそっと微笑んで)
(/了解です!)
御影「うんっ……!そうしよ……!」
(そっと微笑む相手に、にっこりと明るい笑顔を向けては「すっいぞくかん……!」とかるーく歌っていて)
*数日後
椿「御影、そろそろ行こうか」
(水族館に行く約束をしてから数日後。開館時間が近付くなか、そろそろ出掛けようと、準備万端いつもの着物姿で彼女に声を掛け)
御影「御影さん準備おっけ……!行こ行こ……!」
(パタパタと用意ができたらしく相手の元に駆け寄っては、楽しみな気持ちが抑えられないのかどこかふわふわと浮ついた様子でいて)
椿「そうだね、楽しそうで何よりだよ」
(テンションが高くなっているであろう相手にクスリと笑みを浮かべ。準備ができた彼女と外へ出て足を進め、数分後には水族館の目の前に到着しており)
御影「はわっ……!ここが、水族館……!」
(うきうきな足取りで相手と共に水族館前に到着すれば初めて見るからか、更に一層目を輝かせてはチケットを取り出し「参る……!」と意気込んでいる)
(チケットを受付の人に渡し、中へと入館し。入口で貰ったパンフレットを相手に差し出しながら)
椿「……さて、何処から回ろうか」
御影「んー…………海のお魚さんみたいです」
(海には行ったことがないので、海にはどんな魚がいるのか気になるらしくそう相手に提案して)
椿「海……じゃあ、ここの大水槽から見に行こうか」
(パンフレットを覗き込み、海の生物がいるであろう水槽の場所を探し。ここ、受付から一番近く、なおかつ海の生き物がいそうな水槽に目星をつけ、パンフレット上の場所を指差して提案し)
御影「わぁ……!ここだ……!!!すごいすごい、お魚いっぱい……!!!」
(大きな水槽につくなり表情を明るくし、相手の隣でかなり興奮しており)
御影「はい……!とっても綺麗です……!!!」
(泳いでいる魚を楽しそうに見ながら、時折「あのお魚さんおっきいです」と目を丸くしたりしている)
(自身の下位吸血鬼が嬉しそうな様子を見ると此方まで嬉しくなってくる。自分も水槽を鑑賞したあと、別の場所も見ようと彼女に声を掛け)
椿「御影、あそこの水槽も見に行ってみない?」
御影「!いぇす……!!!行きましょう…!」
(他にもお魚を沢山見てみたい、と言わんばかりの嬉しそうな目を向けては激しく頷いて)
御影「綺麗…!ちっちゃくて可愛いです……!!!」
(はわー、と感嘆の声を漏らし「あ、この色のお魚好きです」と魚を指をさしたりして相手に笑いかけて)
御影「え、どれー……?はわー……!これは御影さんとお揃いの色だー……!」
(綺麗な赤色の熱帯魚を見ては似合いそうという言葉に、にへらっと笑ってほわほわと柔らかな雰囲気を纏っていて)
椿「帰りに此処の土産屋に寄って、この魚と同じ色の髪留めを買ってあげるよ、きっと似合うはず」
(幸せそうな様子ににっこり笑ってそう伝えると「そろそろお昼にしようか、何がいい?」と彼女の希望を聞こうとして)
御影「ほんとですか……!?やったぁ…!!!」
(伝えられた言葉に嬉しそうに笑顔を浮かべると、お昼の希望を聞かれて少し悩んだ後に「オムライス、食べたいです」と答えて)
椿「わかった、じゃあ行くよ」
(此処のパンフレットを取り出すと、そこに載っているレストランにオムライスがあるのを確認。その後彼女の手を引いてレストランへ向かい)
御影「わぁーい……!」
(相手に手を引かれながら楽しそうに鼻歌交じりについて行けば、レストランが見えてくると「レストランおしゃれー」と言葉を漏らして)
(レストラン内に入っていくと、外からの景色がよく見える席に向かい合う形で座り。側に置いてあったメニューを開いて相手に見せて)
椿「オムライスっていっても色んな種類があるみたいだね。デミグラスソースのものとか、トマトソースのものとか……、どれがいい?」
御影「わわわー……!うーん……デミグラスの方を食べたいです…!」
(見せられたメニューのオムライスはどれも美味しそうだが、ここはあえて1度も食べたことの無いデミグラスを選んで)
椿「ん、分かった。……すみません──」
(相手の要望を聞くと、店員を呼んで早速注文を済ませる。まずは彼女のデミグラスソースのオムライス、そして自分のトマトソースのオムライスを頼んで)
(相手が注文をしている少しの間、あまりレストランには来たことがなかったので物珍しそうに見渡しながら、綺麗な魚の数々を思い出してどこかフワフワとした雰囲気を醸し出していて)
御影「海には色んなお魚さんがいるんですねぇ……」
椿「こうやって泳ぐ魚を眺めるのもいいものだね、ほら、僕ってほら回ってる魚の方が見ることが多いからさ」
(彼女の言葉に頷きつつも、回転寿司のことを指しているのかくすりと笑って)
御影「回ってるお魚……あ、美味しいお魚だー」
(回ってる……と考えてからしばらくして回転寿司だと察するとこちらもちょっと微笑んで。お寿司はお魚が美味しいので好きである)
御影「はい…!いただきかーす」
(相手から差し出されたスプーンを受け取ると、オムライスを一口を口に運んで。そして表情を明るくし「凄く美味しい…!」と一言)
椿「喜んで貰えて良かったよ」
(幸せそうな彼女にふと笑みを溢すと、自分もオムライスを一口食べて。彼女のいう通り、なかなか美味しいではないか、なんて表情が緩み)
御影「うまうま……んむ、卵トロトロでふわふわ」
(顔をほころばせながら呟きふと相手のオムライスも一口食べて見たくなったのか、じっと見つめてみる)
御影「あーん…………ん、おいしーですね…!」
(パァっと表情を明るくさせ差し出された一口を食べては頬を綻ばせて。そしてこちらのオムライスも相手に一口分掬って差し出してみる)
椿「僕にもくれるの?……ありがとう、」
(差し出されたスプーンに驚いて一瞬動きが止まるも、ありがたく受け取ることにして。相手のスプーンからオムライスを食べると笑顔を見せて)
椿「うん、御影のオムライスも美味しいね」
御影「えへへ……どちらのオムライスもふわふわとろとろでとても美味しいですね」
(どちらのオムライスも美味しいと、はにかむような笑顔で言いながら、オムライスを食べ進めていく。そして食べ進めれば当然、オムライスは減っていくわけで、綺麗にオムライスを完食すると満足そうに一息ついて)
トピック検索 |