真夜中のピエロさん 2020-11-21 01:29:09 |
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──ったく、俺が誘ったとはいえ男の部屋に何の警戒心も無く上がり込むわ挙げ句の果てに酒に酔って抱きついてきやがるわ…俺の身にもなれってんでィ。
(彼女の問いにあえて否定も肯定もせず座ったまま落ちた缶チューハイを拾って机の上に置き。顔を上げるとしっかり彼女の目を見据え、片手伸ばして相手の頬に触れ)
好きな奴いるかって聞いたよな、教えてやらァ。…お前だよバーカ。
──え? えぇッ!? これは都合のいい夢か何かでしょうか!?
(頬に手が触れられると驚いて身体がビクッと反応してしまい、都合のいい夢を見ているか確認の為腕を軽く抓ると痛みが生じて現実なのだと実感させられて。未だに信じられずにいるが両想いとなり嬉しく即答で告白の返事し)
痛いから夢じゃない……私だってずっと沖田さんの事大好きでした!
何でィ、確認したいなら俺がしてやったのに。
(悪戯っぽく笑いながら伸ばした手でそのまま軽く相手の頬つまみ。彼女からの色良い返事に、にやりと口角上げて)
知ってらァ、お前好意ダダ漏れすぎなんでィ。俺ァ勝ち戦しかしねぇ主義なもんで。
…いひゃいれふよ。
(頬を抓られては『痛いですよ』と訴えかけ、表情からして何か察したのかすぐに離れて椅子に座ると軽く頭下げ)
沖田さんの彼女として今日からよろしくお願いします! 早速ですが名前で呼んでも平気ですか?
変なとこで律儀っつーか…まあよろしく頼むぜィ。莉奈。
(丁寧に頭を下げて挨拶してくる彼女に対し可笑しそうに笑い。一足先に名前で呼ぶと、相手の提案にも頷き。落ち着いたところで再び鍋に手を付け酒を飲み始め)
好きなように呼びな。さ、飲み直しでィ。
よろしくお願いします、総悟…さん。
(自分から言っておいて名前で呼ぶのは恥ずかしいのか、ぎこちない感じで初々しさ満載で。缶チューハイ開けると恥ずかしさをかき消すようにお酒を流し込み)
非常に恥ずかしいですが、総悟さんはいつから私のことを好きになったのでしょうか?
いつから、ねぇ…。俺が教育係に就いてお前とよく一緒に行動してた頃合いじゃねーかな。何か無駄に元気だし懐いてきたし、気付いたら目で追ってたってのがありやすねィ。
(鍋も終盤に近付き食も酒もペースを落としつつ話し始め、お返しにとばかりに笑顔で同じ質問を返し)
小動物みてーな奴だと思ってたが、今日のナンパ野郎に啖呵切ってんの見て俄然興味が湧いた。もっと色んな莉奈が知りてェって思っちまったんでィ。……で、俺がここまで話したんだからそっちからも教えてくれるんだよな?
改めて言われるとやっぱり恥ずかしいですね。勿論話しますが……茶化さないでくださいよ?
(半分程呑むと内容が恥ずかしく、鍋の様子を見てそろそろ〆に移ろうと考えるも話してからにしようと。先ずはどこから話そうかと考えながら喋り)
私はその……一目惚れでした。何だかんだ言って優しかったのと、ハッキリ言いますと顔がタイプです!気持ちを上手く隠せていなかったみたいですが、総悟さんが教育係で良かった。土方さんが教育係だったら毎日スパルタだったり、マヨネーズ勧めてきそうなので。
──へえ、一目惚れねぇ?そんなハッキリ顔がタイプとか言う辺りも面白れーなお前。確かに土方さんはマヨ臭せェからな、ありゃマヨハラだマヨハラ。
(素直に真っ直ぐ伝えられた事に嬉しそうに口角上げて。話題に出てきた上司をここぞとばかりに楽しそうに、しかし悪い意味ではなく貶し。キッチンへ向かうために立ち上がり、彼女の後ろを通る際に相手の頬にキス落とし頭をくしゃりと撫でて)
…っと、そろそろ〆でも食うとしようぜィ。雑炊くらいなら俺が作ってやるから莉奈は座ってな。
マヨハラ!この時代何でもハラスメントになってしまうので怖いですよね。しかしマヨハラは的確な表現なので、さすが総悟さんです!
(うんうん、と何度も頷いて納得していると再びの不意打ちに心臓が何個あっても足りないくらいでドキドキさせられ。キッチンへ行く相手を見送ると思わずテーブルへ顔面を突っ伏してしまい、何やらぶつぶつと呟き)
あー……ダメだ。翻弄されすぎて心臓が抉られる!総悟さんカッコよすぎるでしょう……。
──何ぶつぶつ言ってやがんでィ?
(戻ってくると、彼女が突っ伏しているうえに何やら独り言を言っていることに首捻り。軽く水洗いしてぬめりを取った米をザルに入れて持ってきて鍋の中へ。その後ある程度煮立たせると火を止め、溶き卵を入れて蓋をして1分程蒸して蓋を開け刻みネギを散らして完成。相手の器取って雑炊を取り分け、一緒に持ってきたレンゲ渡し)
ほらよ、腹もそこそこ一杯になってんだろうし食える分だけ食いな。
…そ、総悟さん!私の独り言聞こえちゃいましたか?雑炊ありがとうございます、美味しそう!
(戻って来ると飛び起き器とレンゲを受け取りながら呟きを聞かれてしまったかどうか恐る恐る問いかけ。聞かれてしまっても恥ずかしくない内容だが意地悪される場合があり、いざという時の為に身構えながらクリスマスの予定を訊ね)
早いものでもうすぐ12月ですね。12月といえばクリスマスですが、ご予定は? 一緒に過ごしたいな、なんて彼女は考えています。
いや顔隠れてたし声小せェし全然分かんねェ。…何でィ、聞かれちゃ不味いことか?
(内容は聞こえてなかったため別に追求しようとは思ってなかったのだが、なぜか慌てる彼女に嗜虐心が湧きにやにやと詰めて。しかしすぐに移された話題に、自らも席に着いて雑炊を掬いながら答え)
心配しなくてもたった今彼女持ちになった俺は、そんな可愛い事を言ってくる彼女のためにわざわざクリスマスに別の予定を入れるなんざ野暮な事はしねェよ。
まずくはありませんが、私の心との戦いと言いますか……総悟さんがカッコいいのと不意打ちに翻弄してくるので、心臓が飛び出てしまいそうなんですよ!
(表情に気付いて言わないでいようとしたのだが、押しに弱いので結局は全て白状してしまって。誤魔化す様に雑炊を食べ進めているとクリスマスの話題に手が止まり、再びにやけてしまい)
クリスマスの予定が埋まって良かった。出掛けるのも楽しそうですが、その日は一日部屋でまったりして過ごすのも良いな、なんて。総悟さんの部屋にお泊まりしても良いですか!
!……何だそれ、やっぱバカだろお前。
(白状させるのに成功したが、彼女の口から出たのは何とも可愛らしいセリフで。むしろそれが自分にとって不意打ちになったため、にやける顔を隠すようにそっぽ向き。先のイベント予定に喜ぶ彼女をちらりと見やり、満足そうに微笑みながら自分も雑炊食べ進め)
まあ泊まりに来るのは構いやしねーよ、どうせ隣だしな。お前の事だからどっか行きてェって言うと思ったが家でいいんですかィ?何も無ェけど。
分かりました、それって照れ隠しですか!…そうだったら照れますね。
(そっぽ向かれたことを不思議に感じて考え、照れ隠しだと笑顔で悪気なく結論づけ。雑炊は食べ終わってしまったので頬杖つきながら端正な顔を正面からガン見し、最後は小声でごにょごにょと)
何もなくても総悟さんが居てくれれば満足ですよ。家だったらその……周りの目を気にしないでイチャつけるので。
あーうるせェ。
(図星を突かれた事を誤魔化すように缶に残っていた酒を一息に飲み干し。余りにも真正面から見つめられるので怪訝そうな顔をしたが、段々と声のボリュームを下げて話す彼女に片手で頬杖ついて意地悪い笑み向けて)
…へーえ?莉奈はそんなに俺とイチャつきてーんで?何なら今だって彼氏の部屋に2人きり、人目なんざあるはずも無ェけど?
うっ……痛いところを。確かに2人きりで人目は気になりませんが、非常に恥ずかしいです。総悟さん意地悪なので……。
(言われてから気付いたかのような表情したと思いきや、恥ずかしそうに顔を逸らして呟き。煽るように一気に残りのチューハイを呑みきると視線泳がせ)
総悟さんはやっぱり恥ずかしくないですよね……私と2人きりでも。次は何されてしまうのだとか、ドキドキしたり期待しているのは私だけだと思うと更に恥ずかしくなります。
…はあ。何考えてるのか知らねーが、お前だけじゃねェ。目の前に好きな奴がいてそいつと2人きりって状況は俺だって一緒でさァ。
(立ち上がって彼女に近付いてそっと手を取り、涼しい顔とは裏腹にドキドキと素直な気持ちを打つ心臓の音を相手に伝えるため自分の胸に当て。視線泳がす相手の耳元に顔近づけ声のトーン落として囁き)
そんな風に言われちゃ莉奈が何考えてるか気になっちまうなァ。いったい何を期待してんですかィ?
私と同じくらい心臓の音速いですね……嬉しい。
(ドクドクと速い心音を掌に感じるとドキドキしつつも安心感が生まれ。しかし直ぐに耳許で囁かれ、その言葉に再び焦ってしどろもどろとなり)
ななな、何を言い出すのですか!期待って……キスしたり?
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