「囚人」 2020-11-19 02:16:14 |
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やあ、よく見つけたじゃないか!これが私から君への残念賞だ。好きに使ってくれよ。
P.S. ところで、私がココアで君がラム酒っていうのはどういうことだ?逆じゃないのか?なんだか微妙に納得行かないが、まあ君が言うならそういうことにしておこう。
残念賞と聞いて想像していたのとは随分違うんだが…これじゃ逆にご褒美だろ。諸事情で先にこっちに邪魔する。
ココアは万人受けするし飲むと安らげる。どう考えたってあんたの方じゃないか。それと僕が子供に見えるとはどういう意味なんだ?僕の方が先輩だぞ、顔だってルカより老けてる。脳味噌の皺に関してはあんたの方が勝っているけどな。星座なら北斗七星とオリオン座しか知らん。最初に発見した奴が命名出来るなら探してみたい…名前はそうだな、「バル座」はどうだ?
話を変えるぞ。あまり言いたくはないんだが、言わないとあんたに誤解を与えそうで心配になる。持病の影響で今丁度しんどくてな、その頭で文字を打つと支離滅裂になってしまう。だから本編の方は明日以降に返させて欲しい…すまん、無言だと不安にさせると思って告白させて貰った。最初の話題がこんなものになるのは心苦しいが、ルカから貰った言葉を台無しにしない為にも時間をくれ。その代わりとは言いたくないが、あっちが止まってしまう時は此処に何かしら残しておこうと思う。ルカの一言も欲しい、おはようでもお腹いっぱいでも、あんたの言葉で元気になれるんだ。
ああ、お帰り。好きに使っていいと言ったのは私だからな、遠慮しないでくれ。君に拒まれることも視野に入れていたのはここだけの話だ。つまり来て貰えただけで御の字なんだよ。
前々から思っていたが、君は私を買い被り過ぎじゃないか?私から「万人受け」「安らぎ」ってワードを連想するのは君くらいだぞ、きっと。子どもに見えるっていうのは、幼稚だとかそういう意味じゃない。無垢に見えるってことさ。バル……ん゛、ふっ、ふふ、バル座か、いいじゃないか!気に入った、今度一緒に探してみよう。
本題だが、君の事情は把握した。まず、話してくれてありがとう。自分の身体を大事にしてくれよ、私が言えた義理じゃないけどさ。此処にせよあっちにせよ、一々律儀に全部返そうとする必要はない。なんとまあ罰当たりなことだが、こっちは君の返事を散々すっ飛ばしてるんだから。勿論、急かすつもりもない。明日でも明後日でも明々後日でも、もっと先でも、調子が良い時に筆を執ってくれ。君が言うならいつまでだって待てる…はは、健気だろ?君が一つ教えてくれたんだ、私も一つ教えよう。私は、その、なんだ。あまりよく眠れないたちでね。いつでも暇をしている訳じゃないが、まあその気になれば二十四時間いつだって君の相手をしてやれる("してやれる"と言いつつ、本当は君に相手を"してもらっている"のかも知れないが)。例えば君が真夜中に目を覚まして、なんとなく眠れないときだとか、辛いときだとかには、私を呼んでくれないか。三十分以内には必ず駆け付ける。別に夜中じゃなくたっていい、朝でも、昼でも、夜でも。私からの言葉を望むなら幾らだって。嗚呼、こんなことしかしてやれない自分が不甲斐ない!悪いな、アンドルー。お大事に。
おはよう、ルカ。結局眠れなかったのか?お陰様で昨晩に比べたら落ち着いたみたいだ、今日のゲームも何とか乗り切れそうさ。
例の不味いコーヒーを飲んで全力で勝負してくる。あんたの分も淹れておくから気が向いたら飲めよ。
一睡もしなかったのかって?これだけ早く反応できる辺りで察して欲しい。何はともあれ、多少なりとも落ち着いたようで安心したよ。
今日の出場者名簿に私の名は無かったから…君の淹れてくれたコーヒーを冷めないうちに飲んで、納得行くところまで作業を進めるつもりだ。そうしたら、適当に身体を休めようと思う。眠れるかどうかはさておいて。
それじゃ、君は頑張ってくれ!行ってらっしゃい。
今休憩している最中だ。大丈夫かと思ったら駄目だった、薬には頼ったが眠い。あんたの苦労が理解出来る気がする。自分で自分がよく分からなくなるな…人間は面倒だよ。
作業は進んだか?行き詰まったら潔く休むのも大事だからな。あと、首は冷やさない方が健康に良いらしい。首と手首と足首を温めておけば風邪に負けなくなるみたいなんだ。僕は実践した事がないが、ルカは生活習慣が乱れている分やっておいた方がいいぞ。また頭痛が起きても大変だろ。
大丈夫…ではないだろうな。これでも心配してるんだ、せめてゆっくり休んでくれよ。全く、オートモードの体調変化が人間の儘ならなさを助長させている気がしてならない。
進捗はそこそこ、まあ順調ではあるかな。アンドルーのコーヒーが恋しくなって、さっき角砂糖を三つ落としたおかわりを自給した。──首?ふむ、成る程。覚えておこう。だが君こそ私にばかり気を配って、持病を悪化させても知らないからな。…いや、すまない、知らないっていうのは嘘だ!知らんふりはできない。ともあれ、余計な心配をさせないよう善処する。
心配ありがとう。その一言でかなり救われる。思えばいつも救われっぱなしだよな、あんたが辛い時は是非僕を頼って欲しい。おっと、先に挨拶を…ただいま。
コーヒーで満足出来るあんたは庶民の味方か何かか?土産がある、美智子から貰ってきた。日本の菓子で見た目が紅葉の葉の形をしているんだ…可愛いだろ。あんたにやるから食べろよ。善処しようと焦ってもなるようにしかならないさ。前にも言った通り、いざという時の僕が居るんだから気長に構えておこうじゃないか。
どういたしまして…そうか?私は何も特別なことなんかしちゃいないんだが。それはそうとお帰り、今日もご苦労さま。
土産?さてさてどんなものだろうな…っと、なんだこれ。いや食べ物だってことは分かるんだが、どう食べるのが正解なんだ?でも可愛いってのには同意する。食べ物が可愛くてどうするんだ、とか言ったら本末転倒だろうけど。というより、君が貰ったなら君が食べろよ。私はもう目で楽しんだからさ。…君なあ。私が調子付くのは君がそういうことを言うからだぞ、アンドルー。いいのか?君が居るから大丈夫だろうって調子に乗るんだ、このまま行けばそのうち君なしじゃ生活できなくなる。
相変わらず惚け、じゃないな自覚無しか…発明以外だと謙虚になるあんたは嫌いじゃない。流石僕の友人だよ。
そのまま食べるに決まってるだろ、このスポンジみたいな部分の中に豆を甘く味付けて柔らかくしたやつが入っているらしいぞ。僕に直接くれたんじゃない、ルカに何か詫びるための物を探していると言ったから勧めてくれたんだ。だからあんたに食べて貰わなきゃ意味がない。調子付いてくれていい…駄目な理由なんかあるもんか。僕にとってはあんたがまさにそれなんだ、あ、あまり伝わっていないかもしれないが好きだか…らな。必要とされていたい。
おっと。聞き捨てならないようなことが聞こえた気がするぞ、クレス君?まあいいか、褒めてくれているようだし。
ふうん?そうなのか、それじゃ有難くいただこう。……。うん、想像とは違った味だな。甘い。てっきりもっとこう、豆の風味が強いものとばかり。ありがとう、美味しかった。にしても律義だな、詫びるったってわざわざ手土産まで持って来て。──へえ?成る程、そうだったのか。有難い話だ、需要と供給が合致してる。……で、何が好きだって?
…あんたに言うかどうか迷ってた、気味悪がられると思ったから。あのなルカ──実は天使だったりしないか?空から降りてきた記憶があるんじゃないのか?
コーヒーに砂糖を入れたがるなら甘い方が好きかと思ったんだ。新しい味を知るのも良い刺激になりそうじゃないか。言葉や態度で示すのは足りない、いや物に頼るなんて情けないかもしれんがちゃんと気持ちを伝えたかった。ギブアンドギブは御免だぞ、だっだから!おあ、あんたが、好きってだけで、それだけだ!終わり!
いや、無い。無いな、記憶喪失云々に関わらずそれだけは無いって断言できるね。私にあるのは薄暗い牢の隅でカビに覆われたパンを齧った記憶だけだ。気味が悪いとは言わないが、ちょっと正気を疑ったぞ。君ってそこまで視力悪かったか?熱は無いよな?
君らしいな。自分に自信を持てだなんて押し付けがましいことは言わないけどさ、私は君のそういう誠実なところが嫌いじゃないよ。…へえ、ふうん?君って私が好きだったのか。それは……いや、知ってたけどな。だって、なぁ?嫌いじゃないなら好きってことだろ。君があんまり可愛いこと言うもんだから、ひひ、ちょっと揶揄いたくなったんだ。
目は悪い!だとしても正気だ!見た目について貶すどころか褒めてくれるなんてあんたの方こそ頭が逝ってるかと思っていた、最初は。それなのにあんたときたら…礼を伝える度に惚けるじゃないか。なら天使じゃなきゃ説明がつかない、人間って何なんだ?…僕は何を言っている?
何回も褒めるなよ、どんな顔していたらいいか分からなくなる。人誑しと呼ばれた事が無いことはないだろ。おおおおい!人の気持ちを何だと思っているんだ!二度と言うか。今日はとことん夜更かしに付き合うつもりでいたのに、さっきの態度で猛烈に恥ずかしくなった…責任を取ってくれ。
褒めたというか、私は思ったままを述べたまでさ。君の目だって髪だって綺麗だからな。なかなか日の下で見られないのが惜しい。……待て待て!その解釈はおかしい。私は覚えがないんだ、本当に。実際、私がするのは凡そ私自身のための行為だ。それが偶然君の為に作用しているに過ぎない。
はっきり言って、多少口が上手いって自覚はある。でも嘘はついちゃいない。ははは…ほら、それだ。それだよアンドルー!責任を取れとは言うが、君がそうやっていい反応をするから私が図に乗る。本当に素直で可愛いな、うん?
クソッ、地雷を踏んだ…言っておくが、僕だってあんたの青タンも首枷も丸ごと大事に思ってる。昔がどうのだの別に気にしない、今のルカの全部が僕には眩しく見えるんだ。私のための行為?ハッ、何だっていい。どっちにしろ嬉しいことには変わりない、こんな奇跡は一生かけても見つからない自信がある。
うわ…男まで骨抜きにしていたらいつか殴られるぞ。あんたを巡ってサバイバー同士が血だらけの喧嘩をおっ始めたらどうする?煩い、大の男に可愛いなんて言うな!先輩にもっと敬意を払え、見ろ筋肉がそこそこ付いてるこの腕を。あんたの顔の方が可愛い。変な意味じゃないぞ。
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