匿名さん 2020-11-15 18:38:55 |
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( / 把握です。では、その方向でカナメくんを動かさせていただきますね。出会いやその他、何か考えておられることがあれば、共有していただけると有り難いです。
分かりました。シチュエーション等はこちらで適当に決めてしまっても大丈夫でしょうか? )
( / 出会いは仕事繋がりで九条さんを通して。後は高校時代のバイト先が九条家と近かったり、近くの高校に通っていたりで他の方々と元々面識があるとやりやすいのかなと思います。まあ、大してカナメくんとのストーリーには関わってこない部分ではありますが……!
シチュエーションはお任せ致します。何か擦り合わせが必要な場合は、その都度共有して頂ければと思います! )
( / ストーリーには直接関係ないことでも、バックグラウンドの有無で大分想像のしやすさが変わってくるので助かります。…あ、一応確認ですが、付き合うまでの呼び方は『お姉さん』で大丈夫ですか?
承知いたしました。それでは初回を出させていただきますね。 )
──……よし。
( アトリエに入るドアの前で、最後の身だしなみチェックをする。髪はきちんと結び直して来た。化粧直しもした。服の乱れもない。午前は課の方に顔を出していたために、ごくごくありふれたオフィスカジュアルではあるものの、みっともないと言われない程度にはなっているだろう。一通りの確認を終えると、大きく息を吸い込む。神楽さんに潜入捜査の協力の『お願い』をしてから、早二ヶ月。最初に比べて慣れてきたとはいえ、やはりここに来ると自然と背筋が伸びる。コンコン、と軽くノックしてからドアを開けると、その先にいたその人が作業中ではないことを確認して )
こんにちは。本日もよろしくお願いいたします!
( / 呼び方はお姉さんで大丈夫です。一先ず見易さの為にもレスはわけて投稿することにさせて頂きますが、それだとやりにくいなどありましたらお知らせください。背後への会話については、特筆することがなければスルーして頂いて構いません。 )
ほんっと君騒がしいよね。取り敢えずこっち来て、作業手伝ってくれる?
( ちょうど一段落つき、スタッフに確認を取ったところで感じる気配。椅子に腰掛け、少しだけ気を抜く。少しならば休息を取っても問題ないだろう。すうと息を吸う音にしっかりと其方を見ずともその主が誰かを知る。本当にわかりやすい子。馬鹿みたいに正直で、馬鹿みたいに一生懸命。そうやって頑張れるのは凄いと思う。賛辞なんて意地でも贈ってあげないけれど。溜め息をひとつついては、こんにちは、なんて挨拶の代わりに普段と同じ文句を一言。姿勢だけは無駄にしっかりした彼女を横目に見ながら、小さく手招きを。 )
……仕事してたわりには、服装しっかりしてるんじゃない。
何これ、すっごい可愛い……
( 午後、仕事終わりの時間帯。珍しく定時に上がれた喜びそのままに、更に給料日であるのを良いことに目的もなく街を歩いて。ふと店のショーウィンドウに映る猫のもこもこしたルームウェア一式に思わず足が止まる。何せ愛猫と同じグレー。可愛いと思わない理由が見つからなかった。買ってしまおうか、どうしようか。迷いに迷って考えていたせいで誰かにぶつかってしまい。反射的に謝るも、見知ったその姿にぴたりと止まり )
あ、ごめんなさ……え、カナメくん?
ちょっと気合が入り過ぎまして……アハハ……
( 普通に挨拶をするつもりだったのに、実際に出たのは予定していたよりも大きな声。今日こそは神楽さんに呆れられないように、叱られないように、と気を引き締めて来たのが裏目に出てしまったらしい。……でも、うん。そもそも神楽さんに呆れられないなんて目標が無謀だし。何も言って来ない神楽さんとか逆に圧すごすぎて怖いし。気持ちを切り替えて、と言うより、もはや開き直って「はい、ただいま!」と彼の方へと近づく。──と、その途中で投げかけられた一言に、私の足はぴたりと動きを止める )
は……ッ、え、神楽さん……、どうしたんですか……?
( ……こんなものか。エンターキーを押下して、ノートパソコンを鞄に仕舞う。学校終わりにそのまま来たカフェで仕事をし始めて2時間と少し。そろそろ九条家に向かおうかと、少しだけ残っていたコーヒーを飲み干して店を出る。九条家ではあまり仕事をしたくない。宏弥くんがうるさいから。それに、せっかくなら皆と話してたいし。賑やかであたたかい、俺の “家族代わり”。その人たちを思い出すと、今はもう一人、ある人が頭に浮かぶ。……お姉さん、また来るかな。彼女のことを考えると、何となくそわそわと落ち着かない心地だ。注意力散漫な状態のまま歩いていると、女の人と肩がぶつかる。先に謝ってくるその人の方へ目を向けると、そこに居たのは )
……お姉さん?
……ちょっと。止まれなんて言ってないんだけど。君の耳はちゃんとついてるわけ?
( そのまま来れば良いのに、直前でぴたりと足を止めた彼女。動揺を隠せていないのがわかりやすすぎる。あまりに露骨な態度に腕を組むと、溜め息をついて不満を口にし。優しくすると駄目なんて意味がわからない。相変わらず彼女のことはしっかりと理解できない。どうして真っ直ぐなのに曲がっているのだろうか。ぶっきらぼうに椅子に腰掛けたまま、あくまでも自分から動く必要はないとでもいうような態度を取ると、更に言葉を重ねて )
泉、早くしてくれる?
( 彼がこんなところにいるなんて珍しい。ついじっと見てしまうも、さすがに失礼だろうと視線を逸らす。大人っぽい彼にはしゃいだところを見られてしまったことを少々恥ずかしく思いつつ、せめてその記憶が持続しないようにと話題を振ってみて。自分の学生時代よりもずっと難しいことをしている彼は大変だろう。その疲れは理解できないけれど、少しだけでも疲れが解れてくれたら、なんて我が儘か。通行の邪魔になるわけにはいかない、とゆっくり歩き出して )
カナメくんは、今帰り?お疲れ様、かな。
……あ、ハイ。確かに二つしっかりとついておりますけども……
( 衝撃のあまり、ぽかんとしたまま言葉を返す。だって、神楽さんが。他でもないあの神楽さんが私を褒めたのだ。例え、それが『褒めた』と言ってしまっていいのか分からないほどの些細な出来事だとしても、褒められたのがごく当たり前の小さな努力だとしても、この人に認められたのだと思うと、抑えきれないほどの嬉しさが胸に広がってゆく。急かすように言葉を重ねる彼に、再度「はい!」と元気よく返事をすると、今度こそ目的の場所へ辿り着き )
神楽さん、私、今なら何でも出来るような気がします……!
うん。お姉さんも、お疲れ様。
( 帰宅途中らしい彼女は、いつも見る仕事用の服装で、対する俺は高校の制服。仕事と学校。大人と子ども。俺と彼女では身を置く世界が違う。そんな当たり前のことに、少しだけ胸が痛む。いつまでも立ち止まっているわけにいかないと思ったのか、ゆっくりとした足取りで歩き出した彼女を、すぐ横のショーウィンドウにちらりと目をやってから追うように歩き出す。歩幅の差のせいですぐに追いついてしまった背中に、斜め後ろから声を掛ける )
……さっきの、買わなくて良かったの?
なら、聞こえてるよね?……ほんとなんなの、馬鹿泉。
( 苛立ちを隠せないような、そんな調子で返す。一言だけなのにそこまで動揺するなんて、己が普段から鬼っぽい振る舞いをしているみたいじゃないか。はあと溜め息をついた後、悪態をついたのは照れ隠し。彼女は犬のようで危なっかしい。どうしようもないのに、それでも気になるのがまたむかつく。どうしてこんな子を気にしてしまうのだろう。タイプじゃないはずなのに。感情を誤魔化して仕事を用意しつつ、椅子に座るように促して )
何でもできるなら、早くこれやってくれる?できなかったらクビだからね。
( ゆっくりと歩きながら考える。さっきの猫のルームウェアの可愛いこと。多分明日になっても残っているだろうけれど、名残惜しい気がするのはどうしようもない猫好きだからか。その思考を見抜いたかのような言葉を掛けられたことに加えて、少なからず空いていたはずの距離がすぐに縮まったのもあって変な声が出てしまった。子どもっぽさに呆れると同時に恥ずかしさが込み上げ、ゆっくりと振り返ると思わず立ち止まり )
うえ!?……ああ、ばれちゃってた?
( まずい。私を褒めてくれたということは、少なくとも悪くはなかった神楽さんのご機嫌が、私の迂闊な発言によって悪いに傾きかけている。しかしあの不意打ちに反応しないなんて無理だ、という気持ちと、『熱でもあるんですか……?』まで言ってしまわなかった自分を褒める気持ちを抱えながら、出来る限りの素早い動作で椅子に座る。気合十分に机に向かうと、聞こえてきた『クビ』のワードにしゃんと背筋が伸びる。やっぱり、この対応の落差に反応しないは無理だ…… )
や、やります!それはもう全力でやらせていただきます……!!
……まあ。歩いてた人とぶつかった感じじゃなかったし、俺と話してる間もちらちら気にしてたし。
( 自然に声を掛けたつもりが、随分大袈裟に驚かれる。言い当てられたのがそんなに衝撃だったのか、それとも、あれを欲しがっていることをあまり人に知られたくなかったのか。確かに大人の女性が着るには少し可愛過ぎるデザインではあったけど、彼女はそこまでの年齢ではないし、雰囲気的にも問題なく似合うと思う。……って、何想像してるの、俺は。彼女が足を止めたことに気が付いて、俺も足を止める。振り返った彼女は、少しだけ照れたような顔をしていた。 )
( 無言のまま、何か勘違いしているらしい彼女の様子を窺う。だからといって何をしようとしているわけでもないけれど、いつも予測不可能な彼女の行動を見ている時間は、とても無駄で、でも面白い。机に手をついて仕事内容を示す。あくまでも冷静に対応しつつ、それに対してどんな反応を見せるだろうかと少し気にならないわけでもない。いつも通りの態度で注意をしては、携帯の着信音にすぐ反応を。珍しい相手からの連絡に呆けたような声が出て )
じゃあ、宜しく。僕はあっちで作業してるから。何かあったら……というか、何も起こさないでよね。──えま?何で急に。
あ、はは。カナメくんには隠せないなあ……
( 思っていた以上にばればれだったらしい。賢く敏い彼に隠しごとなどできるはずないんだよなあ、と改めて思い。だからといって引き返して良いものか、どうしようか。さすがに彼を連れ回すのは良くないし、大人としてしてはいけない気がする。手を振って別れようとした途端、漂ってきたのはメロンパンの香り。確かこの辺りに新しい店舗が出来たと同僚が話していたっけ。話題を投げ掛けると緩く首を傾げて )
やっぱり買ってこようかな。じゃあね、カナメくん……あれっ、メロンパンの香りしない?焼きたての!
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