匿名さん 2020-11-11 20:35:17 |
通報 |
及影(※ENDがCPで影山総受け。)
原作との変更点
・BL味
・及川さん飛雄ちゃん大好き
・青城と烏野の合宿
・及川さんが増して鬱陶しい()
・皆飛雄ちゃん大好き
ーーー 烏野高校の体育館は、朝日に包まれている。まだ眠っている人も居るであろう早朝、烏野と青葉城西の合宿は幕を上げる。
ガラガラッとサビが擦れた音をたて、体育館の重い扉が開く。朝から競争でもしたのだろうか、汗だくな一年生の影山飛雄と日向翔陽の姿が。
「 なぁ影山!合宿って感じするな! 」
体育館全体に響く声量で荒くなる息の音を消したのは、日向だった。合宿だと気分が上がってしまう日向に、前回のような頭部サーブをしないようにと相手を睨みつけ影山は言葉を吐く。
「 お前はせめてサーブを入れろよ。 」
痛いところを突かれた!とでも言いたげな表情を浮かべ、二三歩後退りをする日向だが口だけは達者で。何かを言い返そうとした時、開いたままだった体育館の扉から大きな陰が映る。
「 ちょっと、外で待ってるんだけど。青城の体育館行くんだから、練習する時間ないよ。 」
烏野一の身長を誇る月島に見下され乍そう言われれば、日向が月島に飛び付く。日向がどうしようがお構いなしの影山は、サラリと眼を飛ばして月島の横を通りすぎ日向が月島に飛び付いた様子を焦り乍見る山口を発見。
「 …行かねぇのか? 」
普段からあまり話さないのだが、セッターである以上会話は必須。だからこそ声を掛ければ顔を真っ赤にして、あたふたしだす山口。はぁ?と小首を傾げれば山口の口が開く。
「 い、行くよ!うん、行こっか! 」
山口の裏返ったような声に日向と月島が反応すれば、影山が歩き出すと同時に後ろをついてくるように歩き出す。
「 ーー 澤村先輩。単細胞二人居ました。 」
体育館の近くにある駐車場に停めてある学校のバスで心配そうに待っていたキャプテン澤村に月島が声を掛ければ、ほっとしたように一年生全体を見渡す。
「 一年生全員居るな!他の奴らは先に乗ってるから、空いてる席に座れよ。 」
澤村の指示に従うようにバスの中に入れば、空いている席を確認するように一年生は辺りをキョロキョロと見渡した。
>続く( 一章 烏野一年の恋事情 )
何回か乗っているバス、普段座っている席は二年生の田中・西谷がお菓子を食べ乍座っている。影山が眉間に皺を寄せれば、奥の方に座っていた副主将の菅原が挙手。
「 影山!隣空いてるし、座るべ! 」
先輩の発言だからなのか、素直に御辞儀をして菅原の隣に腰掛ける。満足気に頬を緩ませる菅原を羨まし気に日向が見詰めれば、早足で影山への距離を縮めて口を開く。
「 影山!俺、お前の前な! 」
「 ?ああ。 」
堂々とした様子で前に座る宣言をする日向に呆れたような視線を月島が送れば、その視線に釣られるようにクスリと山口が笑う。適当な席へと二人が腰掛ければ、バスの扉がギギと不快な音をたて閉じる。
「 皆さん、出発しますよ。シートベルトをつけて、安全に気をつけて行きましょう! 」
監督の武田からの声が掛かれば、バスが動き出す。部員達の楽しみだなのオーラは消え、真剣な表情を浮かべる。いざ、合宿へ。部員達は気合いを入れ直していたのだった。
>続く( 二章 いざ、合宿へ )
ーー 数分後。眠ってしまった部員達を起こそうと主将が立ち上がり、一人一人に声を掛けていく。直ぐに目を覚ます者もいれば、眠たそうにする者も。起こされた影山は、多い荷物を持ち青葉城西の体育館へと歩き出す。
「 …絶対、勝つ。」
独りで呟いた言葉が部員全員に聞こえたのか、怪しげな笑みを浮かべ頷いた部員達。やる気は充分、そう体育館の重たい扉に主将が手を掛ければ先に扉が開いた。
「 飛雄ちゃーん!及川さん待ってたよ、大きくなった~?! 」
騒がしい声量に影山へと食い付く相手、それは青葉城西の主将及川徹だ。ぎゅうと影山に及川が抱きつけば、月島の眉間に皺が寄る。不満そうに影山のジャージの袖を引っ張れば、冷たい視線を及川に向ける。
「 王様の居場所は此方なんで、放れて頂いても良いデスカ?ファンの子が待ってますよ? 」
黄色い声、それは及川のファンの声。ファンのことを言われてしまえば及川は何も反論できず、肩を下げて体育館の中へと入り。其処についていくように体育館へと入った部員達は、周りを見渡し乍ポツポツと発言を落とす。
「 さすが強豪だな!影山! 」
「 …眠い。」
「 ツッキー頑張って! 」
皆の発言を聞き乍、挨拶の為澤村が青城の主将と監督に近寄る。深々と御辞儀をすれば、改まった表情で口を開く。
「 これから宜しくお願いします! 」
その挨拶を聞けば、及川が不適な笑みを浮かべる。あははと軽いような笑い声に聞こえるが、笑みは怪しくとても不気味だった。
「 IHみたいに、ぼこぼこにさせてね!それと…飛雄を返してもらうから。」
及川徹は、敵・味方関係なく成長させてしまう選手。そして、敵・味方関係なくやる気にさせてしまう選手だ。
>続く( 三章 及川徹という選手 )
トピック検索 |