2人掛けの玉座 【〆】

あぁ、おはよう。……お前、二度寝するつもりか？ (しばらくして目の前の瞼が眠たそうに上がる。ようやく起き出したようだ。まだ寝ぼけているのかふにゃふにゃの挨拶を受け、軽く笑いながら挨拶を返す。朝から緩いやつだ、だがこの眠たげな表情だって、今は自分だけのもの。指の背で頬をぐにぐに押しながら二度寝を試みる相手を妨害し)


(/こちらこそいつもお世話になっております！この後の展開としては救世主の部屋に置く家具などなどを買いに行く流れかなーと思っていましたが、ずっと楽しくデートの雰囲気でしたし、たまにはシリアス展開も入れてもいいかな、とも思います。どちらかが敵に捕まってしまうとか記憶を無くしてしまうだとか……たまのスパイス的な感じですね。魔王様はいかがでしょう？？)

んー、ちゃんと起きるってば。…夢じゃなかった。
（頬を押されて妨害を受ければふにゃふにゃとした口調ながらも何とか目を覚ます。朝は相変わらず弱いが相手を前に眠るのは少し勿体ないという方に心傾き。この前は直ぐに勉強会を始めたが今日はのんびりと起きるのを見守ってくれている。やっと覚醒してくれば相手の頬を優しく撫でつつも昨日の出来事が現実だと改めて思い直しぽつり呟き）

（／あ、家具は是非買いに行きたいです！恋人になって1日過ごしてからシリアスをやる方がより引き立つかなと思うのですか先に家具買いに行くのやっても宜しいでしょうか？ どちらも魅力的ですね…マジョリティ君が捕まって魔王が静かにキレたり魔王が平ジェネみたく記憶失うのもアリだと思います！ ）

そういえばお前は出会った初日から朝はだらしなかったな。……まぁ、そうだ…信じられんが。
(相手はやっと覚醒してきてようだがまだ眠気を振り払えていない目をしている。このクジゴジ堂に住み始めた時もパジャマ姿で腑抜けた様子の相手を見たことを思い出す、その日もなんだが遠い日のように思うがそれほど日数が経っていないだろう。そんな短い期間で相手との距離も自分の心境も劇的に変化した。互いの頬に手を添えている状況なんて考えられもしなかったが、今こうして向き合って寝転んで互いの頬の感触を楽しんでいる。寝起きの感覚も相まって不思議な心地でいて)

(/そうですね、恋人としてデートを楽しんでより2人の絆を深めてからシリアスターンな流れの方が盛り上がると思いますし、家具買いに行きましょう！とりあえずは2人でお出かけしたあとシリアス展開の打ち合わせをさせていただければと思います……！)

ゲイツはちゃんと起きるタイプだもんね。寝顔は見たから今度は寝起きの姿見る為に頑張らないと。 幸せだな…。 今日は何しよっか。
（初めて朝食を囲んだ時もその事を指摘されて呆れられた事を思い出す。そんな相手と一夜を過ごし一緒に目覚める様になるとは人生も案外分からない物だ。朝にちゃんと目覚めて準備をしてから部屋を出るであろう相手のこういった姿を見るのもきっと自分だけが許されていると思えば自然と笑みが零れる。今度は寝起きの顔も見てみたいと呟きつつも甘さと優しさ混じりの言葉と頬に触れられる指に素直な感想洩らして。また今日も一緒に過ごせる事に喜びを感じながらも今日の予定決めることにして問いかけて）

（／承知しました。また区切りの良さそうな所でお声掛けさせていただきます！ 割と好き勝手して貰って構いませんのでよろしくお願いします。 こちら蹴り可能です。）

前にもそんなことを言っていたな。だが寝坊助のお前に出来るかどうか……、あぁ……そうだな、俺はこの部屋に置くものを買いに行きたい。この部屋をもう少し居心地よくしなければな。
(いつか出かけた日の朝にも寝顔を見るために頑張る、など言っていたが今回もそれは叶わなかったらしい。相手の要望に応え狸寝入りをすることも出来るがそれではお気に召さないだろう。そうなると向こうが早く起きる努力をするか、こちらが前日に疲労を重ねるかのどちらかの条件が必要だ、願わくば前者であって欲しいが。そんなことを考えつつ頬をいじっていると相手の口からごく自然に、こぼれ落ちるように優しく甘い一言が溢れる。その言葉はあまりにも幸福な一言で、じんわりと自分の胸に広がるようだった。それを噛み締めるように同意しつつ柔らかな相手の髪を撫でていた。関係が変わって1日目、やることがあるとすればまずこの部屋の改善だろう。住み着くつもりのなかったここはあまりにも物が無さすぎる。簡単な机と椅子、ベットだけの部屋では味気がない。これから相手とこの部屋で一緒に過ごす時間も増えるだろう。そのためにも部屋を整えたいと願い出て)

ずっと起きてるのも手だけど、一緒にベットに入ると直ぐに寝ちゃうからな…。いつか見れるように頑張ろっと。 じゃあそうしよ。色々買ってちゃんとゲイツの部屋にしないとね。荷物持ちなら任せて
（寝てしまった顔は見た事があるが、起きて寝惚けた顔を見るのは中々難しそうだ。それならいっその事徹夜で起きて置くという案もあるが昨夜のように一緒にベットに入ってしまえば安心して直ぐに寝てしまう。割と真剣に考え巡らせてみるも良い案は浮かばないが機会なら幾らでもありそうだとポジティブに捉えて呟き。髪を撫でられる相手の手に心地よさそうに目細めつつも昨日も話題に出た部屋に置くものを買いに行くというアイデアに肯定的な反応見せて。相手がこの時代で暮らしていく為の部屋。ずっとそばに居てくれるという言葉を疑っている訳ではないがちゃんとここにいるという実感は欲しかった。目的が決まればすっかり目も冴えてきて、ベットから起き上がれば当の本人よりもやる気に満ちた表情で告げて）

徹夜など俺がさせるわけないだろう。これから毎日一緒なら俺の方が遅く起きることもある、それまで我慢しておけ。ま、そうそうないだろうがな。ここでずっと暮らしていくんだからな……それなら着替えて玄関前で集合だ。
(徹夜など不健康なことを自分の寝顔をみるだなんて理由だけでさせる訳にはいかない。これから2人で過ごす時間はたくさんある、そう急ぐこともないだろう。他人に隙を見せない主義ではあるが、相手の前ならそんな気の緩んだ姿も出てしまう。自信満々に寝顔を見られる機会はないと言うも、その時はそう遠くないと内心思っていた。今日の予定が決まれば上体を起こした相手に続いてベッドから起き上がる。同棲するみたいだね、という昨日の相手の言葉を思い出せば、今日の買い物はさながら同棲の為の家具を揃えるようだなと思う。新たなスタートに相応しい買い物に少々浮き足立ちながらとりあえずは各自の部屋で着替えようと声掛け)

寝顔自体は見せてくれるんだ？ 楽しみにしておくね。 りょーかい、サクッと着替えてくるね。
（先程から難しいだの機会が無いだの言われるが、本題の寝顔を見られること自体には問題ないらしい。あまり人に弱みを見せるタイプでは無さそうなのに寝顔という一番無防備な姿を見せてくれるのは強い信頼を感じられて何だか擽ったい。ニヤケ顔でそのことを指摘してみるも返ってくるであろう反論を聞く前に強引に話を終わらせてしまい。この後の行動について声が掛かればその旨を了承してそのまま部屋を後にして。丸一日入ることの無かった自室には昨日どれを着るか悩んだ服が雑に仕舞ってあって、長い一日を過ごして関係性が変わった今では懐かしいとも感じられる。相手を待たせる訳にもいかず、2つ目の候補だった服に着替えて軽く身支度を整えれば自室を出て言われた通り玄関前で待ち）

っ、余計なことに気がつくな！全く……____待たせたな。ある程度買うものは決めているが途中で何が必要になるか分からん。だから、この前行ったショッピングモールに行く。
(緩い顔をする癖に時折妙な鋭さを見せてくる、たまたまなのか本当は全て承知の上なのか、恋人になった今でもやはり底知れない男だ。届かないであろうツッコミを背中に投げたあと服を着替える。といっても持ち合わせの服は昨日着ていたこの時代の服を除けば未来服のみ。さすがに2日続けて同じ服を着る訳にも行かず、未来服に袖を通した。気慣れた装いで階下へ降りると相手は既に準備を終えていたらしい。声をかけるとこれならの簡単な行動スケジュールを伝えて)

ショッピングモールね、オッケー。 あそこなら色々揃いそうだもんね。思いついたものから買っちゃおう！
（声が掛かると其方を向く。階段から降りてきた相手は見慣れた格好だった。現代とは少し変わったデザインは未来人である事を改めて認識させるが今となっては大した問題でも無い。行先について聞けば頷いてクジゴジ堂を出る。確かにショッピングモールなら一通りは揃いそうだ。買ったものを運ぶにしてもそこまで苦ではないだろう。浮つく気持ちを隠しきれずに上機嫌に宣言してはこの前と同じ道を辿り、目的地に向けて歩み始めて）

あぁ、とりあえず持ち帰れる範囲だけ買うつもりだが……まず必要なのはトレーニング器具だな。
(振り返った相手は当然ではあるが昨日と違う服を着ている。この時代に馴染むならもう少し服を買う必要があるかもしれない。これから揃えなければ行けないものはいくらでもありそうだ。とはいえ何よりもまず買うべきものは己を鍛えるための道具。この時代で生きることになったからといって鍛錬を怠るわけにはいかない。先日ショッピングモールにいった際にトレーニング用品があるのはチェック済みだ。一度歩いたことのある道を関係の変わった相手と歩きながら買うものの候補を考える。そうしているうちにショッピングモールへとたどり着いて)

この時代でもトレーニングするなんてほんと真面目だよね。俺は体育の時間で十分かなって思うのに。…ってことは腹筋とか凄かったりする？
（過ごしやすい部屋にするために必要なものと言われてまず一番にトレーニング器具が出てくるのは何とも彼らしくて笑みが零れる。レジスタンスとして活動する為に鍛えるといった所は理解出来るがこの時代でも続けるつもりらしい。あまりそう言った意識を持ったことの無い自分としてはそれだけでも尊敬に値する意識だ。ショッピングモールの中に入り、トレーニング器具の置いてありそうなスポーツ用品店を訪れる。詳しく見た事のない店内を物珍しく眺めつつもふとした疑問が浮かぶ。今まで抱きしめられたりして筋肉質なのは何となく分かっていたが実際に見た事はなく好奇心のまま問いかけて）

鍛えておけば有事の際に直ぐに動ける。それに、常に強くなければならないのは変わらないからな。腹筋…？俺は使うための筋肉を鍛えているが、それなりに割れてはいる。
(レジスタンスとして日々鍛錬を積む日々を送ってきたがこれからは王の側近として鍛錬を積む日々が始まる、相手を危険な目に合わせないためにも鍛錬を積むのは当然の選択肢だ。当の王様はというと相変わらず緩い返事が返ってきているが、王を守るのは自分の役目ここは大目に見ておくとする。スポーツ用品店に入るとまずは手始めにとダンベルが並ぶコーナーへ立ち寄る。どの重さが適正か順に持ち上げているところで腹筋の話に及んで目線を相手へ向けた。腹筋のためにトレーニングをしているわけではないが六つに割れているのは鍛錬の証でもある。バキバキ、という表現は合わないがきっちり割れていると自分の腹に目線を向けながら答え)

なるほど…。そっか、頼りにしてるよ。 ほんと!? なら帰ったら見てみたいな、興味あるし。
（確かに相手の言葉も一理ある。自分も民を守る為にも少し 鍛えるべきだろうかと考えが過った所で続けられる言葉。今も強くあるための理由に気付かない程鈍感ではない。それを思えば嬉しくなって、無理しない範囲ではあるがその役目をお願いして。相手に続いてダンベルのコーナーに向かう。スポーツ選手が使っている所を見た事があるが実物は見た事がなかった。相手が軽々しく持ち上げる物すら初めて持てば随分重く感じて1人ビックリしたりして。腹筋が分かれていると聞けば目を輝かせて反応する。一応男としても単純に相手の身体の事としても大分興味はある。だが、流石に今この店内で見せてもらう訳にはいかない。どんな感じが思わず想像しつつもひとまず帰ってから見せて欲しいとお願いして。）

あぁ、任せろ……おい、お前にそれは重すぎる。お前が鍛えるなら、これからだな。俺の腹筋、を？構わんが……そのかわりお前も見せろ。
(こちらの意図は相手に伝わったようだ。こんな多く語らずとも伝わる以心伝心の関係も強い絆があるからこそ、思わず口元が緩む。だがそんな和やかな会話をするさなか、相手は危なっかしくもダンベルも持ち上げようとしていて慌ててしまう。怪我はなかったが慣れない人間が安易に持ち上げるのは怪我の可能性もある。自分ほど鍛える必要もないだろうが相手だって戦う身だ、トレーニングをして悪いことはないだろう。ずらりと並んだダンベルのうち自分用にと選んだものから三回りほど小さいダンベルを指さしこれが適正だと伝えておいた。何事も少しずつ積み上げていくに限る。その成果が自らの腹筋であるわけだが、相手にもとい恋人に見せるのはなんらおかしな話でもない。誰かに見せて恥ずかしい体ではないが、それでも相手の前で服を脱ぐのに恥じらいはある。こちらだけが脱ぐのは不公平な気がして、交換条件を持ち出して)

そうなの？ ほんとだ、コレなら俺でも出来る気がする！ 俺の見ても何も面白くないとは思うけど…、まあいいよ。でも、笑うのとかは無しね。
（触れたことも無いトレーニング器具のどれが自分に合ってるかなど分からずに持ち上げたがやはり上級者向けだったらしい。素直に下ろして指さされた物を持ち上げてみる。先程のものと比べたら大分軽く問題なく使えそうだ。その事を報告しつつも2人のダンベルを比較して相手が如何に鍛錬を積んでいるかを痛感させられる。例えば変身する事が出来ない状態で相手に襲われたらきっとあっさりと殺されてしまうだろう。自分を倒しに来る未来人として選ばれたのも頷ける。だが、今はこうして鍛える為の道具を一緒に買いに来ているのだからなるようになる物だと思う。そんな相手の腹筋が見たいという好奇心は叶えることが出来そうだが交換条件に少し躊躇する。戦いに巻き込まれるようになったのもつい最近で相手の様に体格が良い訳でもない。相手からすれば薄っぺらいであろうお腹を見ても面白いとは思えないが隠すようなものでも無い。その条件を飲みつつも比較して笑われるのは少し傷つきそうで前持って宣告しておいて）

一緒に鍛えてみるか？ただし手加減はしないが。鍛えてはいないだろうがだらしないわけでもないだろうに…まぁいい、約束しよう。
(小さいのを渡して拗ねる可能性も考えていたが予想外に前向きなようだ。これからも日中トレーニングをする機会もあるだろうが、どうせなら一緒にやるのも手か。相手のやる気次第ではあるが、民を守る王としてもライダーとしてもここで鍛えておくのも悪くないだろう。そんなものを必要としないのもある意味魔王の力ではあるが。とりあえずと自分用のダンベルをひとつ選ぶと、奇妙な約束を条件にだされ眉を顰める。敵ならば相手を煽るために体を嘲笑うこともあるだろうが、ましてや相手の体はそれほど面白いようにも見えない。だが笑わないでと言うならそれに応えてやるのが通り、頷いて約束を結んでおいた。さて他に必要なものは運動用のマットだろうか。あとは己の肉体があれば大抵の運動はできる、トレーニングウェアあたりが必要だろう。そんなことを店内を見回しながら思案していて)

んー、ならやってみようかな。…一緒にやるなら俺にも出来そうだし！ 違いが明白だからちょっと恥ずかしいんだって。あと何か気になる物とかあるの？
（これから一緒に過ごす時間が増える中で相手がトレーニングする時間もあるだろう。その時ただ見ているのも悪くは無いがどうせなら一緒にやるのもアリな気がする。ゲイツ程を目指すのは難しいだろうが、身体が丈夫であれば王様として統治する時も役に立つ気がする。そう思えば前向きな返答をするが続けられる言葉に一瞬苦い顔をする。勉強会程度なら良いが相手の専門分野となればもう少し厳しいのだろうか。少し悩むも相手と一緒なら多分大丈夫だろうと決断して。イマイチ伝わってないような気もして言葉呟くが結果的に頷いてくれたようで一安心する。ひとまずメインが見つかれば次はどんな物を相手が欲しがるのか割と興味津々ながら問いかけて）

なら、これも買っておくか。安心しろ手加減はしないがスパルタなこともしない。そうか……俺は今くらいが一番いいような気がするが……あとはこの運動用マットと、スポーツウェアだな。あっちに移動するぞ。
(一瞬苦い顔が浮かんでいたが体を動かすのは悪いことではない。だが厳しすぎて運動はもといこっちと一緒にいるのも嫌だとなっては困る。楽しむ範囲でやるのが一番だろう。相手用に3段階重さが変えられる初心者用のダンベルも持ち、次いで室内用マットを手に取る。相手と自分の体つきが違うのは生まれた時代が違うのだから当然とも思うが向こうはその点が気になるらしい。相手の体がムキムキマッチョだとしたら童顔寄りのこの顔には似合わないとも思うが。内心思ったことを思わず口に出しながらウェアのコーナーへ移動する。ここにある服ならスポーツ用にもなり現代の服にもなり一石二鳥だ。いくつかのセットを買おうと物色を始めて)

良かった…。じゃあご指導宜しくね。そう？ でももうちょっとだけしっかりしても良いかなって。 色んな種類があるんだね、…何なら丁度良いし俺も買っちゃおうかな。
（スパルタではないと名言されると露骨に安堵の息をつき。何かと面倒見の良い相手ならちゃんと教えてくれるだろうという信頼もあり、改めてお願いする事にして。そのままで良いと言われると少し悩みつつもちゃんと鍛錬を積んだ相手を前にすればやっぱり未熟な様な気もする。それに相手に守られてばかりは何だか情けないというちょっとしたプライドもある。丈夫になる程度ならと自らの意見を伝えて。相手が買うものを決めていくのを見ながらも後をついて行く。高校の運動部が着ているようなスポーツウェアが並んでいるのを見ながら素直に感想を告げ。ふと自分も運動を始めるならお揃いの物を買うのもありだと妙案が浮かべば色々手に取って自分用のを探し始め）