《貴方の癒しに(〆)》

久我さんはどうしてバーのマスターになろうと思ったんですか？（眠そうにしながらも相手の微笑みを見ると微笑んでそう尋ねて）

そうですね…勿論、お酒が好きだからというのもありますが、一番は田辺さんのようなお客様とお話しするのが好きだから…ですよ。
(微笑を浮かべたまま瞳を伏せ、ようやく手元はグラスを磨き始め)

話していて楽しいと思ってもらえているのであれば俺も嬉しいです（微笑むも、自分がいない時は普通に他の人と楽しく話しているのだろうなと思うと少し寂しいなと思い、それが表情にも少し出て寂しそうな微笑みになって）

…どうかなさいましたか？
(相手の微笑みが寂しそうなのに気付けば首を傾げ)

あぁいや、何でもないです（まるで独占欲のようだなと思い、そんな感情を向けてしまうほど相手に自分を見て欲しいと感じるも、誤魔化すように微笑みを浮かべるとカクテルを飲み切って）
すみません。今日はもう帰ろうと思います。お会計、お願いします（これ以上長居すると余計なことまで言ってしまいそうだと思い、すぐさま帰る準備を始めて）

かしこまりました。まとお越しくださいませ。
(笑顔でお辞儀をし、会計を済ませると相手を見送って)

ではまた明日（会計を済ませ相手に微笑むと店を出て）

(明日の夜まで飛ばします。)

今日はお誘いありがとうございます、田辺さん。
(私服のまま頭を下げてにこやかに微笑み)

あ、いや、こっちこそ誘いに応じてくれてありがとうございます
（待ち合わせ場所にやってきた相手にお辞儀をして微笑み）

お店はこっちです。行きましょう
（相手の私服に釘付けになっていたが、我に返ると先導して歩き出して）

…ふふ、いえいえ。
今日行く居酒屋にはよく行かれるんですか？
(先導されるがままに歩き始め)

えぇ、職場の飲み会などでたまに行きます。刺身や焼き鳥なんかが美味しいんです。久我さんはどんな料理が好きですか？
（先導しながら質問し。先に聞いてから店を決めるべきだったよなと少し後悔しながら）

そうですね…意外かもしれませんが、居酒屋のお料理は結構好きですよ。
(くすりと柔らかな笑みを浮かべ)

そうなんですか？　久我さんの好みから外れていなければ幸いです。その、どういうのが好みかということを聞き損ねて予約してしまったので……
（言ってしまった後に失言だったかなとという後悔をにじませながら）