主 2020-10-11 19:50:31 |
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!!!
(自分から言い出したものの、いざ本番となれば頭の中でぐるぐるしてしまい)
では、告白する場面から、だな
(夕暮れ時、今日のあれこれを終わらせて、朝から決意していたことを実行するため蝶屋敷まで来ては、普段と変わらぬ顔を偽り中へ入り、胡蝶がいるであろう医務室の前で立ち止まり、扉は開けずにまずは不在か否か確認するため声をかけることに)
…胡蝶、いるか?
いたら、話があるんだが…
そ、そうですね…では、また後で
(クスッと微笑んでは軽くお辞儀して)
その声は…冨岡さんですね。すみませんが、今手が離せない状況でして…良ければ入ってきてくださいませんか?
(気配と声で彼が誰かを判断し、彼が来てくれたことが嬉しく思わず頬が緩んでしまい。軽く自身の頬を叩いては、机が汚いことに気が付き直しながら入ってきて欲しいと襖越しに彼に声をかけ。軽く深呼吸をしては、彼が部屋に入ってくれるのを待ち)
(襖を開くと、何やら机の上を片付けている彼女の姿に、暫く中にも入らず何も言わず、じっと彼女を見つめ、はっとして中に入って襖を閉めても尚、彼女を見つめてしまうばかりで、何か言わなくてはと考えてから出てきた言葉は)
……散らかってるな
…まぁ、先程まで怪我人を見ていたので…
(ピクッと体を動かしては、何時もの笑顔で先程まで怪我人を見ていたことを伝えて。彼の口数の少なさは、理解しているつもりなので反応性はせずに「それで…御用は何ですか?」と彼が蝶屋敷に来るのは珍しいなと思い、何か用でもあるのではと尋ね)
……
(労う言葉をかけようとしたもののタイミングを逃してしまい。そっと隣まで近付くと朝から伝えようとしていた言葉を口にしようと…したのだが、間近で見る彼女の顔についつい食い入るように見つめてしまい。再び沈黙が流れ、漸く我に返ると)
……胡蝶、付き合ってくれないか?
…付き合うとは、どう云った意味ででしょうか
(彼が隣に来たのを内心驚きつつも、それは顔に出さずに彼の口から出る言葉を待っていると付き合ってほしいと言われ思わず目を見開き。軽く息を吐き真剣な顔付きになれば、付き合ってほしいとはどの様な意味の付き合ってほしいなのかと尋ね)
…意味?……そのままの意味だが
(真っ直ぐ真剣な彼女の瞳に吸い込まれるように見つめ返し、はて何か言い間違えたろうかと不思議に思えば。彼女が部屋の片付けをしていたのは何か見られては困るものでもあったのかと、妙な妄想が始まってしまい。もしや、と彼是…気付けば彼女に背を向け黙って襖を開けようとしていて。このままではいけないと、)
今夜は月がよく見えるそうだ…見に行かないか?
付き合うと言っても色々あるでしょう…?
(まさか気付いてないのだろうかと思いながらも、態とらしく咳き込んでは付き合うにも色々あるだろうと聞いて。天然の彼のことだ、分かっていなくても当然かと思いながら答えを待ち。「月…ですか。思えば、ここ暫くちゃんと月を見てなかったですね…。私で良ければお供しますよ」と忙しさもあり、ちゃんと綺麗な月を眺めることは最近無かったことを思い出しては自分で良ければお供すると微笑み)
……
(指摘をされても尚、色々というのはどういう事なのかと理解出来ておらず返答に困り。この流れでは断られるかと思い気や、月見の誘いを受けてくれた事に驚くと目を見開き。やや頬を染めると襖を開け)
…外で待ってる
…机を片付けたら行きますね
(気付かないのは彼の良いところでもあるのだろうが、玉に瑕だなと思うも口に出さずに少し控えめに微笑み「机を片付けたら行きますね」と机の上に乗った書類などを片付けながら後から行くと声をかけ)
嗚呼…
(彼女を残して先に外に出れば、既に空には月や星が輝き。蝶屋敷の庭には夜行性の蝶が数匹飛んで、そっと手を伸ばすと一匹が指に停り。見ているうちに彼女を重ね、何故うまく気持ちを伝えられないのだろうと悩み。先日悲鳴と百人一首の話をしていたのを思い出すと、目を細めてその蝶に語り掛けるように)
…しのぶれど 色に出でにけり わが恋は ものや思ふと 人の問ふまで
…平兼盛の歌ですか?
(片付けが終わり、早く彼の元に行こうと襖を開け、悪戯心が出てきて驚かそうと気配を消して彼に近付けば百人一首の歌が聞こえ確かこの歌は平兼盛が詠んだものだろうと、上記を述べ。「冨岡さん、百人一首お好きなんですか?」と先程の歌はもしかしたらと自惚れそうになる気持ちを抑え、百人一首が好きなのかと相手に尋ねて)
!!
(気配に気付かず驚いた目で振り返り、まさか聞かれていたのかと恥ずかしさを無理矢理隠せば「……この一ヶ月程、ずっと考えていた」気持ちを歌ったものは伝わり易いと助言を貰った日を思い出すように呟き、この歌を彼女にも贈りたいと思っていたことは言葉に出さずに)
今夜は…月が綺麗だな…
!…私にとって月はずっと綺麗でしたよ
(月が綺麗だなと言われれば、目を見開き驚いて。軽く息を吐いて、相手は気付いているのだろうかと色々な思考を巡らせるも相手が気付くことに賭け、月はずっと綺麗だったと述べ。天然の彼のことだ、気付かなくても無理ないが心の奥底で気付いてくれと強く願って)
…!?
(でした、の過去形に疑問が浮かび。月と彼女を交互に見つめては、これは彼女なりの返事なのかと半信半疑ながらも嬉しくなり「…胡蝶」呼びながら彼女の正面に立つと、今更ながら自分の言葉の不器用さに肩の力を落とし)
……すまない、…ありがとう
…すみません、勘違いさせて。
(相手の返事を聞いては、もしかして勘違いさせてしまったのではないかと思い慌てて訂正を入れるように言葉を紡いで。「先程の言葉の意味は、私も前から好きと言う意味です」と言っている途中で恥ずかしくなり顔を赤くしながらも訂正して)
(顔を赤くしている彼女に愛しさが募り、気付けば手首を掴み抱き寄せていて。驚かせてしまっただろうかと思うも、緊張と喜びを上手く表現出来ず。好きだと言い返すよりも、暫くの間こうしている方が伝わるだろうかと「胡蝶…」もう一度呼べば、腕の中の愛しい一匹の蝶に囁くように)
…離してやれそうにない
ぁ、冨岡さん…?
(急に抱きしめられ目を見開き彼の名前を呼ぶも、嫌な気持ちはしないため暴れたり離れたりしようとはせず相手に身を任せ。「あ、えっと…何でしょうか…?」何時もは自分が彼を揶揄って余裕ぶっていたが、今は彼が上だなと思いながらも、ゆっくりと何か…?と尋ねて)
(/心配してくださり、ありがとうございます。でも、大丈夫ですよ)
(名を呼ばれ腕の力をそっと緩めると細い彼女の肩に触れ、見上げる彼女の綺麗な顔を見つめ。いつものようにからかってこない様子に、少し悪戯したい気持ちが「…もう少し、食べた方がいい」片手で彼女の頬を軽く摘まむように。はっと我に返ると離し、何もなかったように横を向いて)
……今夜は…いい月だ
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