チャットファンさん 2020-09-03 20:51:48 |
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そうなんですか!
僕も結構推理小説は読むんですけど、昨日久我さんが薦めてくれた作家さんの本は初めてで……
(「やっぱり」そんな考えが脳内に浮かぶと同時に、話が合いそうだと嬉しそうに微笑んで。昨日の本の感想を簡単に伝えれば)
流石店員さんですね、沢山面白い本を知ってて
(自分も見習わなくては、との想いを胸に、尊敬の意を伝え)
………いえ、別に…。
(言葉少なに答えると「……あのな。…これから、口開く前に考えてから喋ってくれへんか?」客に対応するときの標準語でも、敬語でもなく荒々しい関西弁でそう言い放ち)
へ?!──僕はちゃんと考えてから喋ってますよ!
(今までとは全く違う口調での声が聞こえてきて、驚きで思わずまじまじと彼の顔を見て。それから数秒後、彼の言葉の意味を理解すると、このまま言われっぱなしになるのも納得いかないと反論し)
…あんたはそう思ってんかも分からんけどな……俺から見るとそうは思われへんから言うてんねん。
……もうええか?そろそろ作業せなあかんから。
(荒々しい関西弁で早口にそう述べると猫背のままバックヤードへとすたすた歩いて行って)
え、あ、ちょ──
(呼び止める隙も無かった。しかし、今回の対応の変わり様は凄かった。つまり距離は着々と縮まっている筈……。密かな期待を膨らませ、今日はこれ以上踏み込まないこととして店を去って)
《次の日》
久我さん、お疲れ様です!
(いつもの道を辿って入店。今日も懲りずに彼の元へ近付くと元気よく挨拶をし)
………川岸さん。このお客様の相手、お願いできますか。
(じろりと声の主を一瞥するなりため息を漏らし。すぐ側にいた女性店員に声を掛け、自身は「…休憩してきます。」と煙草の箱を片手にバックヤードへと消えてしまい)
えええぇぇぇ?!?!
(あまりの自分への対応に驚きで声を上げて。……まさか煙たがられてるのでは……と嫌な予感を抱きつつ「な、なんで奥行っちゃうんですか……」彼の背中を見ながら不満そうに呟き)
(「あ~…すみません、お客様。久我さん、ああいう人なので…。」彼から委託された「川岸さん」が申し訳なさそうにぺこりと頭を下げて。「何て言うんですかね…久我さん、人相悪いでしょ?その上に関西弁なので…本当に本の知識は凄いですし、仕事も出来る人なんですけど…怖いんです。」流石に堂々と話すのは気が引けるのか声のトーンを落としてそう言い)
──もし、どうしても久我さんと話したい……って言ったら、何か対応してくれますか?
(目の前の彼女、川岸さん、という人の話を一通り聞いたあとそう切り出して。周りの人の反応を見るに、彼は好まれるような人柄では無さそうなのだが、不思議と自分はいつの間にかそんな所に、憧れや興味を抱いていたようで。まあ一種の賭けである。ここで彼女がどう動くか。ここで駄目です、とバッサリ切り捨てられれば諦めるまでだが、微かな望みに掛けてみて)
(「…うーん…そう、ですね…。常連さんと話してる姿はよく見かけるんですけど。対応、ですか…とりあえず、出来るだけ久我さんのいる時には他の店員さんに出ないよう言っておきます。」川岸さんは困ったような表情で散々考え込んだあと、渋々といった様子で頷いてそう述べて。「じゃあ、私はこれで…そろそろレジが混みそうなので。」もう一度ぺこりと頭を下げ、レジの方へと走って行って)
有難うございますっ
(これでまた彼に近付けるチャンスが増えた。川岸さんに御礼を言ってぺこりと頭を下げ。また明日来てみよう、そしたらまた何か変わるかもしれない、と前向きに捉えて退店し)
《次の日》
(店内に入ると、ぐるりと辺りを見渡して。確かに、昨日よりも売り場に出ている店員さんが少ない気がする。きっと彼女が上手い具合に対応してくれたのだろう。心の中でもう一度深く一礼すると、今度こそ!、と彼の元へ向かい、今日は控えめに挨拶をし)
……久我さん、お疲れ様です
………ああ、どうも。
(昨日よりは少しだけ落ち着いた様子でそう返し、「…何で、俺に話しかけるんですか?他にも店員さん居るでしょう……」警戒心を強めてそう問いかけて)
久我さんと話がしたいと思って──
(何故かと問われれば答えはひとつ。“彼と仲良く──友達になってみたい”なのだが、今ここで警戒心ビリビリの彼にそれを伝えてもより怪しまれるだけだろう。言葉を選びつつもハッキリと伝え)
─え、そうですか?
(きょとんと首を傾げるも、今日は彼が自分としっかり向き合ってくれているように感じ、少しは心開いてくれたのかと考えて)
………俺、後5分くらいで勤務時間終わるので。
(そう答え、「…勤務時間外なら、世間話くらいは。」とだけ残してレジの方へと歩いて行き)
!、本当ですか!
(彼の口から飛び出した予想外の言葉に、驚きつつも嬉しそうに口角を上げ。やったぁ、と小さくガッツポーズすると、彼の勤務時間が終わるまで店内をぶらつくことにして)
久我さん、お疲れ様でした
(彼の声を聞いてバックヤードの方へ顔を向け、近くへと寄っていく。改めて上記を伝えると、待ってましたかのようににっこり笑って)
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