誇大妄想狂 2020-08-20 11:06:10 ID:5a7104027 |
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(>584の続きです!)
【幻創計画】
現耶が研究していた内容に名付けられた一連の計画概要の名称。内容は、「人類が過酷な環境、想定外の異常事態を乗り越えられるための進化を遂げるための研究」とされている。当初の計画名称は「人類進化計画」ではあったが、研究方針の変更から途中で計画の名称も変わった。
具体的には、到底人間が生きてはいけないような環境である「極寒地帯」や「火山地帯」「水中」「宇宙空間」などで適応し、なおかつ外的からの脅威をものともしない存在に、人類を進化させる……といった感じであった。そのためには細胞の変質化等を試してみたところ……あまりにも現実的ではない予測結果が出たことから、当初は頓挫しかけてはいた。
が、目的を縮小させ、小さな目標を定めてそれを進めていった結果……人類すべて、とは言わないが「ごく特定の人間に、他の生物の特性を付与させることは可能」という技術を生み出し、計画は進み始めた。
しかし、内容が「人体実験」を含め、道徳的に法に抵触している内容な為…公にすることはできず秘匿せざるを得なかった。被験者となる人間も、吟味した上で選んだ中で、数十人に一人といった割合でしか成功せず、研究事態も順調に進んでいるわけではなかった。
そんな研究の中で、現耶は「人類が過酷な環境に生きる上で必要なもの」を考え……その結果、「生命活動の停止に抗える力」を実現するという結論に至った。自らの研究も、とても寿命のなかで達成しきれないと悟ったが為の選択でもあった。
現耶と真は研鑽と失敗を重ね……その果てに、とある特色を持つ被験者を生み出すことに成功した。
「炎に焼かれず、燃焼効果のある血液をもつ男」と、「水中で呼吸ができ、下半身が魚の尾ひれのようなもので構成された、高度な再生能力をもつ人魚のような女」を。
両者とも言語能力もなく、知性も人間より少し劣る程で、限られた環境でしか互いに生きられないことから、不完全ではあった。が、それは確かに人類に適応できるなら「進化した人類」を作り出せるものだった。
人類を進化に導くのは、現実や真実という人間的に捉えられるものではなく……幻想という、絵空事で捉えようのない不確かなものだと。故に、【幻創計画】と。
それを実現させるために、現耶と真は他の被験者を探し、折を見てその血を流し込み、遺伝させようとした。
……しかし、それが果たされる前に両者は、上層部の陰謀で…研究事故とは名のばかりの「処分」を下され、その生命を終わらせられた。
研究内容は、当初は「後の発展のための材料として確保」されるはずだったが……いざ回収しようと試みれば、すでに研究データも、あらゆる記録が破棄・焼却され……修復も不可能なほどに抹消されていた。それを何者が実行したのかは不明だが……研究所内部にいたはずの、「二人の被験者」が何かしらの理由で勝手に動き、データと彼女らの命と共に、すべてを道連れにして忽然と消えたため……不可能となった。
いずれにせよ、世間には真実を明かさず、明星夫妻は研究事故でなくなった、という筋書きで通し、研究者やマスコミにも「触れれば抹消する」という意向を示し……この計画は忘れ去られることとなった。
【明星 幻について】
「明星 幻」という少年は、現実では「明星夫妻の子供」だということは、公表されていない。明星夫妻を処理した上層部でさえも、幻のことは知らない。
病院にも出生記録はなく、明星夫妻は幻を生む際に自宅に看護婦を一人呼び出し、幻を取り上げさせた後に事実を隠匿させるために、看護婦を「被験者」にすることで隠した。その看護婦は、「人魚の見た目の被験者」として使用されていた。
幻は環境を制限することで、限られた知識・感情だけをみにつけ、その上で「幻創計画」で生み出した被験者の血と細胞を組み込み、「進化した人間の最初のモデル」として運用するつもりだったとされる。
遺言も「血と細胞を取り込ませた」前提でのもので、それすら上層部の陰謀で幻に施せず、明星夫妻の思惑は外れるはずだったが……何の因果か、メガロマニアがインストールされ、あまつされそれで手にいれた力が、「伝承の人魚のような力」に酷似していることから…奇しくも、幻は明星夫妻の思惑通りに動いてしまっている。
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