誇大妄想狂 2020-08-20 11:06:10 ID:5a7104027 |
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( エステラの脚を握りかける。すると途端に、腕から侵入した電流が体内で暴れ狂う。全身が勝手に震え、思考がかき乱される。電流は指に力を入れる単純な命令すら許さない。しかし、それでも掴んだ脚は離してはならない!)
「 ググガガァァアガァァァッッ!!! 」
( 全ての筋肉が焼かれているような激痛への対処法はただただ叫び続けることしかない。
稲妻は、瞬間的に皮膚を透過させる。その度に身体の中で暴虐の限りを尽くす異物に顰蹙を禁じざるをえない。体の自由など毛頭ない。それでも、この女の脚だけは絶対に離してはならない。
突如、視界が眩む(フラッシュグレネードの影響)も、それを例えるなら全身が燃やされている中で、そこに新たに、僅かな火炎を投下するようなもの。もはやそんなものは関係ないと顎から血が噴出するほどに食いしばる。
少しだ。ほんの少し力を加えるだけで、エステラの脚を粉砕できる…ッ
しかし、エステラが首へと移動した瞬間 )
「 ノォ%<?@??ガ>+ー…ッ!! 」
( 大電流が脳へと直行。視界がぐるぐると回り、一切の思考がプツリとそこで終わる。
結果として餓狼は、訳の分からない言葉を吐いた後に背面からズシリと倒れた。
手の指先はおろか、全身のどこを探しても力は入っていない。目の瞳に光はなく、呼吸すら行っていない。小稲妻が残る肉体は故障したオーブンのように煙を上げ、人間焼肉が完成している。
餓狼の命をかけた賭博は失敗した。エステラが勝利したのだ )
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