誇大妄想狂 2020-08-20 11:06:10 ID:5a7104027 |
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>悲倉 鈍間 >椿原 帝
(相手の能力は接触型。しかし、無難に距離をとる相手を見て、彼は積極的に人を巻き込む態勢に入っているのだと分かる―――それが分かると、少しだけ椿原の方に向き、駆け付けた黒服たちが中野さんを運び込むところだった)
……ありがとう
(雨音に交じり消えゆくほどの小さな声でそう呟くと、今度は鈍間に向かって一歩―――間合いを詰める)
前提が違うな、それは。
(暗に自分と戦えば大勢の人が巻き込まれると言われるが、既に関係のないことだ。もう引き下がるつもりなど毛頭ない。この後にどんな凄惨なことが起こったとしても。そしてそこまで戻れなくさせたのは、鈍間自身だ)
その扉をどうぶっ壊すか知らないが……兵器を使うにしても、能力を使うにしても、だ。
(天都は二つの段ボール―――組み立てられる前で天都の身体よりも大きい段ボールを前方に二枚重ねた状態で出現させた。奇妙なのは、その段ボールは雨が濡らすよりも前に何かびしょ濡れになっていたことだ)
兵器を取り出す時間―――能力を使ってぶち破ってそして解除する時間―――その前に君を挟み込んで音を上げさせてやる。僕の攻撃を容易に捌けなければ、巻き込むなんて夢の話だろう!
(一切躊躇の無い動作で、段ボールを前方に介したまま、全力でのタックルを敢行する。そして、段ボールによって、見えない裏で時計から取り出したのは既に火のついたライターだった。静かにライターを構えながら圧殺せんばかりに段ボールが鈍間へと突っ込んでいく)
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