誇大妄想狂 2020-08-20 11:06:10 ID:5a7104027 |
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( せっかくの夜明ヶ原の気づかいに応じることなく、店の扉を開けた。激しい雨の中、ちょうど目の前には傘を差す男が通りかかる )
「 ちょうどいい 」
( 悲倉は、喧嘩を売る勢いでその男の肩を押した。
誰かに肩をいきなり押されれば当然、びっくりして押された方へと振り向くだろう。その男も案の定、こっちを振り向こうとするが、既にその動きは水の中にいる時のような鈍重さに支配されている。
見ての通り、減速させた。ただし、こちらへと振り向こうとする男の動きは時計の秒針ほどの速度で、この前の夜明ヶ原にこの能力を使った時と比べると、はるかに早い動きをしている )
「 だが、ノロマなことに変わりはない」
( そうして悲倉は遠慮なく男の傘を手にとり、視界不良の土砂降り雨の中、消え失せた。
数分後の未来には、ずぶ濡れになった男は動揺し、そして、皮膚のチクチクとした痛み・かゆみに悩まされるだろう。時間のラグから生じるエネルギーは、例えそれが雨であったとしても適応されるからだ )
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