奏歌 翔音 2020-08-14 23:38:38 ID:5762b1903 |
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>シド様
...。
確かにこれは、美味しいですね。
今まで食べたなかで一番かと。
(分けられたお皿を食べて
うんうんと頷いて美味しいと言う。
そして、ショートケーキを切り分けて
シド様へ渡したあと、食べ始める)
>三矢英司さん、シモンさん、巴さん
「へ、へえー……一体全体、どんな経緯でシモンさんと会ったんですか?」
あ、紅茶いただきますと一言呟いてから一口紅茶を啜る。経験上殺意や敵意には耐性があるメフィーだが、巴さんの圧にはたじろいでいるようだ。それでも気になることを聞く限りは、やはりちゃっかりしているようだ。
>邪聖さん
シド「mgmg…お、さんきゅーな!こっちは……んー、んーめぇや!」
と、語彙力無くすくらいにはご満悦なシド。そしてケーキを食べ終わった頃合で…ずっと待機してた少女が、おもむろに後ろ手に持ってた看板を前に出す。そこには……
『子供限定、じゃんけんサービス!
店員のニクスちゃんとじゃんけんをして、勝ったら追加でケーキを無料注文できるよ!持ち帰りにすることも可能だよ!』
と、書かれていた。ニクスちゃん……というのは、この看板を持ってる少女のことだろう。髪の毛が水色と黒のツートンカラーで、外国名だし、多分この子だろう。
ニクス「……子供が、2人。だから、じゃんけんはそれぞれ1回。やる?」
シド「へぇー、粋なサービスしてんだな。つか、俺も子供カウントか?いやまぁ実際「12歳」だし。…んじゃドラすけ、お前はどうする?これに関してはすきにしていいぞ。俺は……美味いケーキだし、貰えるチャンスがあるならやる。」
>メフィーさん
巴「うふふ、懐かしいわねぇ……あれは確か、私が「火遊び」をしていた日だったかしら…公園でレディース仲間と一緒に焚き火をしていてね?あの時は確か……あー、テスト用紙とか教科書を焼いていたのよね。それで、あの人とあったのもそれが初めてだったわ……。当初の私は、「はぁー口うるせぇ奴がきたなぁ。」って感じだったのよ。実際昔の私って、結構擦れてたのよね、反抗期的な意味で。で、彼は私にどつかれたり、偶に殴ったり蹴られたりされながらも反撃とかはしないで、ずーっと話しかけてきてたのよね。」
と、懐かしむように巴は話す。「あぁ、さっきのアルバムの前あたりに写真が……あ、この辺の時期ね。」と示した写真には、まずクラス写真。金髪メッシュでメンチ切ったような物騒な雰囲気の女子中学生がいたが……本人曰くそれが巴さんらしい。で、次のページにはレディース仲間が撮ったと思われる、釘バッドを片手に振りかざしながら追いかける巴さんと、逃げている外国人の若い男性……これが多分シモンだ。
>三矢英司さん、シモンさん、巴さん
「え、ええ……シモンさんはお変わりないですね」
釘バッドを持った若い頃の巴さんの写真と、目の前にいる現在の巴さんを交互に見比べながら、半ば放心状態で返事をする。何があってこの劇的ビフォーアフターが起きたのか、と本気で驚愕していた。
【西の組織 生物研究所】
西の組織のリーダーは様々な事に「イカれて」いる。天才的頭脳、発明、奇行、身体。あらゆる事が常人には理解出来ず本人もまたそれを理解していて煽り、指示し、この席に座っている。
大海原疾風。世界三大財閥及び企業の大海原グループの総会長であり西の組織の仕切るボス。
少年のようなその容姿に合わないサイズの白衣を引きずる彼女はある研究をしていた。
最近目撃される「もちぬい」という存在である。
この様な生命体が何なのかを彼女は「解って」いる。だが彼女は考えた。
「これは売れる」と。
そして現在____
西の組織の一員、蘭花は不満であった。
かの傍若無人なボス大海原疾風を何とかせねばと思っていた。
乱雑な扱い、取り敢えずお願い。後始末の書類。
西の組織の大まかな機密部分を殆ど投げ渡されていると言っても過言ではない。最早疾風から全員ではなく疾風から蘭花、蘭花からほかのメンバーへと仕事を割り振りしてるのだ。蘭花は解せぬと言わんばかりで生物研究所の入口を清掃していた。
「建築は見た目からッテ、貴女の城【西の組織敷地】は貴女魔法で隠してるデショー!!!フトーロードー!残業代として強請ってやるネ。」
蘭花はブツブツと言いながら入口の落ち葉をかき集め、枝を集めていた。これも生物研究所にいる「生物」の為のものだからである。
その頃疾風は、研究所奥の遺伝子操作室と書かれた部屋で1人小動物に何かを打ち込んでは様子を見ていた。
>大海原疾風さん、呉蘭花さん
ボサボサとした黒髪が顔の大半を覆い、黒いジャージの上に分厚い灰色のコートを羽織った人物が西の研究所に向かう。引きずっているボロボロのスーツケースは、タイヤがコンクリートと擦れる度にガラガラと鈍い音を立てる。その中に入っているのが人間の遺伝子を培養した検体だとは、一見では中々見抜けないものだろう。
「はー……何で拙者がこんなことに……」
髪の間から覗いた口から、低く掠れた女の声が漏れる。声の主こと斎藤晶は、慣れない外部出張に対し心の底からの絶望を見せていた。西の方から受けた依頼は、「多種類の遺伝子サンプルの調査及び採集、現地への運搬」。武器商人を生業とする晶からしたら不本意な依頼でもあったが、最近の武器制作による資金難である身では仕事を選ぶ余裕はなかった。
「こ、こちらはクリス。依頼されたサンプルを届けに参った」
研究所入り口に着くと、インターネット上の名義「クリス」を名乗る。そしてスーツケースをガラリと開け、依頼された遺伝子サンプルがびっしりと入っている様子を見せた。ここで、よほど勘が悪くなければ分かるだろう。クリスこと斎藤晶が、社会生活に支障をきたすほどのコミュ障であることに。
>16938 >晶さん
入口に来た人間に蘭花は「んぉ?」と声を出す。見覚えのない、随分とボロボロの服の人物だったからである。だが此処に来れると言うことは「そういう」関係だ。
掃除道具は適当にまとめて放り出せば蘭花は笑顔で晶さんに近寄る。
「?好(こんにちは)!貴方ハヤテから聞いてるよー。サンプルだネ?えーっと、……うん、数OK!ワタシ蘭花ネ!案内するからこちよ~。」
コミュ障の晶さん等知ったものかとテキパキ確認をこなし、自己紹介も軽く済ませればサクサクと研究所の入口のパスワードを打ち込み開ける。
「ハヤテ今作業してるカラ、途中までワタシ案内するヨ。触っちゃ駄目ヨ!」
ビシッと空いた入口から見えるゲージや檻、大量の化学機材を指刺せば蘭花は晶さんの返事を待つことなく歩みを進めた。
余談だが、疾風から「クリス」に話をもちかけた。サンプル1つで一千万。生物から植物迄問わず。絶滅危惧種や希少種であれば追加で四千万、つまり1つ五千万という破格の条件であった。
勿論嘘では無いと言わんばかりに、「クリス」の口座には前金に1億が、間違いなく振り込まれているだろう。
>大海原疾風さん、呉蘭花さん
「あ、ああ……あと、依頼主殿に礼を言っておきたいでござるな。恐ろしいほどの額が振り込まれておった」
研究者として、機材や実験器具に安易に触れていけないことは重々理解している。どんな研究をしているのかと内心興味津々だったが、組織の秘密である可能性を考えると知るのは絶望的だろう。ケージや檻、そして依頼で要求された遺伝子サンプルから予想すると生物系の研究だと予想しながら、呉さんに続いて研究室の奥へと歩いていった。
その間に、思い出した報酬について口にする。晶の送ったサンプルは、裏ルートで集めた人間のものである。サンプル代の報酬こそ自分で払ったとはいえ、疾風さんから支払われた報酬はそれを補って余りあるものである。コミュ障とはいえ最低限の礼儀は果たしておこうと考え、疾風さんにもお礼を言おうと決めた。
>16940 >晶さん
「ん!素直でヨロシ!あ、着いたネ。」
広い研究所をほぼ直線に進めば横に広がる扉、扉、扉。その中で一際大きい「遺伝子操作室 使用中」と電子版から文字が出ている部屋の前に蘭花は辿り着く。
横にあるインターホンらしきものをここぞとばかりに連打し、放置。暫くすると間延びした、幼い少年のような声が聞こえる。
「ランラン?呼んだかい?」
「ハヤテ耳遠くなりすぎネ!!連打してるヨ!はぁ……ハヤテが依頼してたサンプルとお客様来てるアルっ。ちょと位顔出すアルヨこの引きこもりボス。」
「あぁ、来た?じゃあ「彼」をそのままここに入れていいよー。サンプルも一緒にね。」
そんなやり取りをすればプツッと小さく音は切れる。蘭花は上を向いてため息を着くとインターホンの隣にある電子パネルに手を置く。
「蘭花 承認 アンロックします。」
機械的なアナウンスが小さく聞こえればカタンカタンと何かのからくりが動く音が僅かに聞こえる。
蘭花は扉の前からズレると、晶さんに声をかけた。
「中でうちのボスが待ってるネ。取り敢えずワタシ手を出せないカラ貴方渡しに行ク。いい?」
そう言うとこれでもかとデコレーションしたスマホを取り出して弄り始めた。
もしかしたら気付くかもしれないが、中の人物。ボスと呼ばれるハヤテという人物は「クリス」というネットの人物で本人には会っていないが明確に「彼」だと呼んだ。これが「クリス」という名前だからか、それともまるで中の人が分かっていたのか。晶さんはどちらとでも考えられるだろう。
疾風は部屋の中で丸っこい白い何かを眺めながら「うん、流石僕天才。」と呟いていた。
勿論疾風はクリスが晶さんという人物であると解っていたから彼と呼んでいた。
ガラスケースの中にはもちもちとしたぬいぐるみのような、楕円形の白い兎が存在している。それが所謂もちぬいと酷似しているのは、知ってる人なら見てわかるだろう。
>大海原疾風さん、呉蘭花さん
「……彼女?」
扉が閉じる直前、疾風さんに言われたことを思わず呟く。ネット上の取引の際、性別を明かしたことは一度もなかった。女性だと知られたら足元を見られる、そんな理由で性別を隠していたが、元々女性らしさが欠如していることも相まってネット上の「クリス」は性別不詳で通っていた。
しかし目の前のボスは、はっきりと自分を「彼女」と呼んだ。ボスの外見上、子供の当てずっぽうとも思える。しかしニシのボスという立場が、いやガラスケースの中にいる研究成果が当てずっぽうだけで出来るものでないことは、自分でも理解できるものだった。もちぬいを思わせる楕円形の生命体に出来るだけ注意を向けつつも、人間に恐怖を抱くことは避けきれない。早く終わってくれと祈りながら、おどおどと口を開いた。
「あ、えと……報酬の件、感謝する。サンプルは成人男性3体、成人女性2体、男子の子ども3体、老女2体。こちらにある」
スーツケースを再び開くと、10個ほどの小瓶が丁寧に詰められている。それを疾風さんに渡すと、視線を逸らすように白い兎に注意を映す。ぬいぐるみのようなそれを、興味深げに見つめていた。
>邪聖さん
シド「ん、そんじゃあ俺がジャンケンだな。」
??「わかった。……最初はグッ、じゃーんけーん…」
ポン、と互いの手を見れば…シドはグー、少女はチョキだった。一見、「普通に見れば」。
??「んー、負けた。それじゃあケーキ、どうする?」
シド「ん?あー……じゃあ、ミルクレープってやつで頼む。」
??「ん、分かった。お会計先に済ませてて……その間に、作ってくる。」
と、少女はトテトテと厨房の方へ走り、入れ替わりで店の主人と思われる男性が、シドと会計をすませる。
……邪聖さんがじゃんけんの内容を見守っていればわかる話なのだが、どうにもあの少女…「じゃんけんでわざと負ける」つもりだったようにも見える。そこまでしてケーキを食べさせたい理由……物騒な理由で思い当たるのは、毒殺だろう。シドや邪聖さんの目から見えても、あの少女は普通では無い…多分、魔法絡みの何者かだ。
まぁ実際のところは、そういう物騒な理由でもなく、「単純に美味しいって言ってもらえて、嬉しくて張り切っているだけ」なのだが。
シド「そーいやドラすけ、気になってたんだけどよ……なんつーか、俺と別なやつとで対応だいぶ違う気がするけど、気の所為だったりするか?」
>メフィーさん
シモン「ごほっ、ごほっ……あー、この頃はほんとに楽しかったなぁ。巴は容赦なく暴れてたけどね、ホントに悪いことまではしてなかったんだよ。ただ、憤りというか鬱憤が溜まっててね……私はそれを察知して、タコ殴りにされながらも何度も訪れていたんだよ。」
巴「えぇ。当初の頃は「しつけーなジジイ」とかそんなことを言っていたけれどね…案外、シモンと話すこと自体は楽しかったのよ。彼ね、お節介をする割には、私がやることとか咎めたりしないのよ。「人に害をなすことは良くないことだけれど、それでも人には道理を無視して非行に走った方がいい時もある。それがきっと今だろう。だからまぁ、私相手なら害を生しても構わない」って…私やほかのレディースの拳とか受け入れて、よく殴られてたのよ。そうしているうちに……振るう拳も痛く感じて、殴ったところでどうにもならなくて……そこからは、つらつらと不満を口にしてたのよね。親のこととか、将来のこととか………私やみんなが、同じように。シモンは、それを黙って聞いていてくれた。そして、相談に乗ってくれた。」
そう、しみじみと懐かしむように語りながらアルバムのページをめくると……そこには先程の写真に写ってたレディース仲間と巴さん、シモンが全員でなにやらごみ拾いをしている写真。
シモン「あぁ、これは確か皆でボランティア活動をしてた頃の写真だね。私から誘ったんだよ。「人にいいことをするとどんな気持ちになれるか」を知ってもらいたくてね、私がみんなを引っ張ったんだ。」
巴「そうね。最初は何がいいのかなんていまいちわからなかったけど…何回かやってるうちに、誰かから感謝されて……感謝されることが嬉しかった、と感じたのよね。」
>三矢英司さん、シモンさん、巴さん
「ふーん……」
ぱちぱちと目を瞬かせながら、二人の話を聞くメフィー。しかし内心は、「何故そこまでするのか」というシモンさんへの疑問に満ちていた。シモンさんが巴さんを改心させたとして、シモンさんには何のメリットもない。いや、巴さんが改心するという確証もない。異様なほどのお人好しは今までに何人か見てきたが、未だにその内心は分からない。その疑問は、おそらく顔に出ているだろう。
>シド様
...気のせいでは?
(わざと負けた普通じゃない少女を疑いつつ
態度が違うとシド様に言われたので
目をそらしながらそう言う。
別にやましいことはなく、視線を受けると
視線を送っている相手から視線をそらす
昔の頃のクセが残っているだけである)
>16943 >晶さん
晶さん基クリスさんが訪れ、コミュ障特有の素早いトークを聞けばガラスケースの中のもちぬい兎を取り出してボタンで椅子を回す。彼女の足には地面を蹴って椅子を回すほどの筋力すら与えられなかったのだ。
「やぁやぁ!君がクリスだね?Thank you.うんうん、こっちは■■人23歳の男性とみた。こっちの老女は92歳の……■■人かな?実に多種多様。大いに結構!」
サンプルの見えるはずない遺伝子を見るようにカプセルを覗き込みペラペラと言い当てる。
勿論疾風には見えていない。ただ予想していただけだ。ただそこにひとつ、覗き込むという行為を挟むだけでまるで「見えている」かのように偽装する。疾風は弱い。弱い人間だからこそ天才は最大の頭脳を持って人間の「当たり前」や「常識」につけ込んで騙すのだ。
「報酬はしっかり払わせてもらうよ。振込でもよかっけど丁度君が来たしね。1部は此処で渡そうか。」
けらけらと笑いながら疾風は向かいのデスクの黒い箱を開けると積み上げられた現金、万札の束をお披露目する。
「君の身体から見て重さ的にも運べる範囲内の金額、締めて5千万だ。これは君のものだよ、クリス……いや、Ms.晶かな?嗚呼勿論名前をばらすつもりはないよ~。僕が予想して言ってるだけさ。ふふっ。人間とのコミュニケーション程面倒かつ得意不得意が生まれるのは仕方ない事だ。そうだとは思わないかい?返事は結構。そうだ、せっかくだから好きなだけ此処を回っていいよ。今丁度新しい生命が、種族を造っていたからね。」
そういい椅子からちょびっと、降りれば白衣を引きずって白いもふもふを抱っこして近寄る。晶さんにある程度近づけば「はい持って。」と少し上に上げた。もちうさは鼻をピスピスと動かして大人しくしている。
「それは兎だけど奥にほかにも猫、ワニ、鳥……あらゆる動物で試してたから気になった子がいたら持って帰っても構わない。これからも君にはちょくちょく依頼するよていだからね。なぜなら僕は動けないから。部下を使ってもいいけど部下はもっと有益に使いたい。ならばこっちの世界を知っている人間を確実に一人、互いに掌握しておいた方が楽だからね。」
サンダルで歩く疾風はニヤッと笑う。
「ああ、僕は大海原疾風。気軽に疾風とでも呼んでくれて構わないよ。これからもよろしく、晶君?」
>邪聖さん
シド「んー、そうか?いや気のせいならいいんだけどよ……んー、躊躇うなんて俺らしくねーか。ドラすけ、お前って友達とかいるか?あるいは、作りたいって思うか?」
>メフィーさん
シモン「む?あぁ、その表情…色んな人に向けられたよ。「そこまでする意味がわからない」のだな。まぁ、普通なら角に肩入れする必要はないだろう。とても単純な話…私は巴に惹かれていっただけさ。恋、というやつだね。」
巴「ふふふ、最初こそ告白された時、バッドで殴って振ったんですけどね…シモンはそれでも諦めなくて、何度もアプローチをされて……段々、そうやってシモンが関わってくるのが嫌じゃなくなって、気がついたら……こうなってたんですよ♪」
と、恥ずかしそうに笑う巴。つまるところは恋だったわけで…なるほど、必然と関わるのも納得な理由ではある。……一体どこが好きになったんだ、という疑問点はあるかもしれないが。
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