奏歌 翔音 2020-08-14 23:38:38 ID:5762b1903 |
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>斑鳩刹那さん、十夜さん
「その言葉はまだ早いですよ十夜さん。」
十夜からのお礼に対して紅葉はハッキリとそう言い放つ。
そう、このサプライズはまだ始まってすらいないのだから。
(「頃合ですね。………始めましょうか。」)
すると瞼を閉じ何かを念じる様に意識を集中させる紅葉。
魔力による思念通話はユーリとこの場に居ない3人の協力者に伝わる。
次の瞬間
パァパァンッ!パァンッ!パァパァンッ!
薄暗い応接室を突如支配する破裂音。
それは大量のクラッカーによる破裂音であった。
そしてそんな破裂音に続いて照明が着くと同時に4方から聞こえてくる盛大な拍手音。
まるでこの場に数え切れないばかりの人が居るのでは、と錯覚する程のけたたましい拍手が鳴り響く。
勿論この場に今いるのは紅葉とユーリ、十夜にせつの4人だけ。
そう、これはユーリとこの場に居ない禁忌が魔力を使った擬似的な音声を部屋の4方からエコーが掛かるように再生していたのだ。
ピークを迎えた拍手音は徐々に収まっていく。
と、同時に応接室の奥の扉が勢い良く開けられた。
「やっと帰ってきたか。待っていたよ刹那。………っと、予想外の来賓が来ているな。だが、主賓との関係を鑑みれば大歓迎だ。それにしても久しぶりだな十夜。クエが随分と寂しがっていたぞ。」
『待たせたな。料理の方は準備が出来ている。刹那、存分に堪能すると良い。そして………久しいな十夜。』
【懐かしい神気を感じ取り気になって来てみれば、随分と久方ぶり……と、言うべきか十夜。悪いが中央のテーブルを開けてくれ。】
奥の扉から慌ただしく現れたのは桐恵、そしてエプロン姿の禁忌と黄泉。
運び込まれた数台のカートには所狭しと乗る数々の料理が存在した。
舟盛りやフグ刺し、華やかな装飾が成されたタワーを形取るオプジェのサラダやパスタ、ピザ、フライドチキンの盛り合わせ、スッポンスープ等ありとあらゆる料理が次々に並べられていった。
『黙っててゴメンなさい刹那。……でも、桐恵や紅葉達と前々から企画してたんだ。刹那に家族として喜んでもらえる様に、っていうサプライズを。』
明かされる全貌。
全ては刹那を迎え入れる為にと企画されたサプライズ。
果たして刹那は喜んでくれるだろうか。
その想いからユーリは少しだけ不安そうな顔で刹那を見詰めていた。
>烏丸研究所
刹那「…………っ!あ、ありがとう。本当に、嬉しい。ありがとう、ありがとうみんな……」
応接間の様子をはっきりと把握した刹那は、その瞳から大粒の涙を流す。今までに、ここまで愛情を受けたことはあっただろうか。喜びに声を震わせながら、ユーリの肩にしがみつくようにして泣きじゃくっていた。
十夜「はいはい。…………相変わらず禁忌は料理が上手いね」
神が神に軽い調子で頼みごとをするというシュールな光景だが、十夜はそれを気にすることもなくテーブルを開けていく。ついでにカートの上の料理もテーブルに運びながら、変わらない禁忌の料理の腕に顔を綻ばせていた。
>メールさん 東野さん
「そ…どこで生きてようとどこで暮らしていようとあの陽の光の下で生きていることには変わりないのさ。
だからいくら故郷と離れていても似たようなところは沢山あるわけだ、だから寂しくはならないようにこういう場所を覚えておくことは大切なことなのさー。
メールちゃんだっていつか第2の故郷とも呼べる場所を見つけれると色々とここが楽になるよ。」
笑顔で言葉を続ける。
アリスタ自身やメールさん等の生まれ故郷からはるか遠くで生きているような存在にとって故郷を懐かしむ気持ちはかなり強いものとなることがある。
アリスタはその懐かしむ気持ちに対して新たな故郷とも呼べる場所を探し出す事を故郷への気持ちの区切りとした。
メールさんにとっての故郷のような場所がどのようなものかはアリスタは知らないが懐かしむ気持ちは同じだろうと考えたのだ。
>もふさん(/返しやすいように上げておきます…!)
えぇ、今帰るのは少し惜しいから…
(と、視線が迷子になりながら少々恥ずかしそうに告げて。星奈自身、まだもふさんと一緒にいたいのだろう)
>アリスタさん、桜さん
…第2の、故郷………
(と、アリスタさんの笑顔を不思議そうに見ながら呟く。その言葉に少し前向きな気持ちになれたものの、同時にある不安がメールの頭を過ぎり、震えた声でその不安を口に出し)
……でも、仮に第2の故郷と呼べる場所ができても…また誰かにその場所を奪われるかもしれないし、壊されるかもしれない………怖いよ…
>月さん
えっと…あとはこの階だけだね
(道中、何人か負傷している魔法使い達の手当てを挟みつつ月さんと共にアジトの最上階に向かって進んでいく。だが、特に残っていた敵と鉢合わせすることも無く順調に進んだためいつの間にか最上階まで到着していて)
>了さん
ちぇー!しかも、僕が最初ー!?上手く隠れたはずなのに…
あ…あー、なるほどねー。
(そう、上手く隠れた。そう思っていて、なんで?と思っていたが、答えは明白。そう、お菓子が点々と道を作っていた事に気がついた。彼のポシェットにはお菓子が入っているが…中見が半分程になっていた。)
>ひかりちゃん
うん!開けるよ…
(そう言って、ギィ…と扉を開けた。するとすぐ安堵した表情になる)
アルタイルさん!
アルタイル「ルナさん!?連絡は入らない筈ですのに…いえ、とにかく無事で良かったです。」
デネブ「この子が見習いの?なーんかさっきの子ともなんとなく似ているよね。あ、お疲れ様。ピスカの団員ちゃんでしょ。しかし、良かったよ。奇妙な事が起きた後だったからさ、まーた来たのかと思っちゃったよ。」
>メールさん 東野さん
「……………奪われたくないなら奪われないように戦えばいい…君には向いてないことだとわかっているけど。
多分これは人の世も獣の世界も変わらない事だと思うよ……争い無くして平穏なし、平穏なくして争いなし…だよ。
平和を望むならそれを維持できるだけの力を持たないといけない…理不尽かもしれないけどね…
もちろん1番なのは言葉でどうにかできることだろうけどね…人種、亜人種には言葉というものが備わっているから。
だけど文化が違えば対立を生み、対立が生まれれば戦争が始まる…そうなればどちらかは滅びるものさ、僕らの森もそうして生き長らえている。
………楽しく生きる場所というのはね?……無数の屍の上にできるものなの…
……楽しく生きていけるというのは誰かが死の責任を背負っているからこそ生きれるの……」
震えた声で不安そうに言葉を零すメールさんに無言で近ずいて両手で頬を触る、そしてしっかりと目を合わせながら言葉を発した。
1度故郷を失っているメールさんにはトラウマのようなものになって難しいかもしれないが望む平和を維持するには戦わねばならないのだ。
知的生命がいる限り悪も生まれ続ける、多種多様な種族が存在する限り滅せられる種族も増え続ける。
文化が違うだけで悪となることも多いのだ。
それに対抗するには戦う必要がある、理想郷とは無数の屍の上に立っている。
アリスタの住む森も開拓者や侵入者と今も戦いが続いている、と言っても人のような戦争ではなく森の住民である獣が人を森から出ていかせると言った原始的なものだが同じようなものだろう。
アリスタとて殺しを望むわけでないが「そうしなければ」生き残ることは難しいことなのだ。
>雪音さん 天音さん 瑠音さん 月さん 雪花さん
>翼さん 神威さん 凛夏さん 了さん
「……んー、了はんなかなか外出てこぉへんなぁ…案外苦戦しとるんかなぁ?
……お?あんこもルナの連れて来おった子か、最近の子はなかなかめんこい子ばっかおるもんやなぁ…♪」
頭を左右に振りながら巨木の枝の上で座っていたがふと凛夏さんの視線に気づく。
神威さんの時と同じようにヒラヒラと手を振りながら微笑む。
>雪音さん 天音さん 瑠音さん 月さん 雪花さん
>翼さん 神威さん 知佳さん 了さん
凛夏「…!あ、えっと……!」
(知佳さんに手を振られると、パァッと明るい笑顔になり木の陰から身を乗り出して、嬉しさを全身で表現するかのように力強くぶんぶんとこちらも手を振り返す)
>16208 虎さん 翼さん
玲音「虎さんのお兄さんについて、何かご存知なんですか???」
琴音「全部話して」
(鋭い眼差しで2人は翼さんを問い詰める。)
琴音「話さないならアンタのスマホから全ての情報取っちゃうけどそれでもいいの??」
(ニコッと微笑むとスマホを取り出してハッキングをしようとして)
>斑鳩刹那さん、十夜さん
『ええっ!!ちょ……ちょっと刹那っ!?何もそんなに泣かなくても………ど、どうしよう……。』
刹那がこれ程までに泣きじゃくるとは予想していなかったのか。
普段とは一変してオロオロしながら縋る様にユーリは視線を右往左往させていた。
「貴女まで取り乱してどうするんですか。頼りない彼氏ですね全く……。」
戦闘時や普段とは打って変わっての情けない姿に紅葉は若干の溜め息を漏らすとポケットからハンカチを取り出し刹那へと歩み寄る。
「ホラ、此方を向けて下さい。綺麗な顔が台無しですよ。」
刹那の肩に手を掛け正対させると紅葉は手慣れた手付きで拭き取っていった。
若干距離感が近い気もするが特に紅葉は気にする事なく刹那の顔を吹いていく。
次第に綺麗に拭き取られていく涙。
そして程なくして紅葉の手が止まる。
「……良し。綺麗になりましたよ。さて、そろそろ歓迎会を始めませんか?席に案内しますよ。………『姉さん』。」
さり気なく腕を組み刹那を席へと先導する紅葉。
その顔は若干赤みがかっているが見間違いでは無いだろう。
『あっ、抜け駆けはズルいよ紅葉っ!刹那は私が席に案内するんだからっ!ホラ刹那。』
刹那を取られる、とでも勘違いしたのだろうか。
まるで張り合う様に刹那の空いた腕に腕を絡めるユーリ。
傍から見れば二人の美人に腕組みされているという羨ましい光景なのだろうが内容が内容だけに刹那は素直に喜ぶのだろうか………。
「コラ二人共。じゃれ合いは程々にして料理の配列を手伝ってくれ。全く十夜を見習ったらどうだ?………それに主賓が困るから二人揃って刹那を捲し立てるんじゃない。」
「母さん。しかしユーリg……」
『桐恵。だって先に紅葉g……』
見かねた桐惠は二人を止めるが二人の取り合いは止まるどころかヒートアップする一方。
と、そんなユーリと紅葉の両名の額に伸びる一人の両手があった。
その左右の手は両名の額に指が触れる手前で停止すると人差し指が親指の根本で丸まる。
「…………(・・;)」
『…………(・・;)』
額の前で停止したその手を認識した二人は冷や汗を流しながらそれまでの言い争いを嘘の様に停止させた。
そして次の瞬間
ガンッ!ゴンッ!
途轍もなく鈍い音の2発のデコピンが二人の額にクリーンヒットしたのだった。
【………桐恵の言葉が聞こえなかった様だな。なら余からもう一度忠告だ。言い争いも程々にせよ。】
デコピンから決して聞こえることの無い異常な音がするほどの破壊力のデコピンを放ったのは黄泉。
対する制裁のデコピンを受けた両名は計り知れない程の瞬間的激痛にのたうち回っている。
『……い……痛……い……。……め、目が回る………。』
片やユーリは脳天にかなりの衝撃が伝わり揺らされた事が原因か、目を回していた。
「………すみません。少々………取り乱してしまいました。…………ですが、一つだけ言わせて下さい黄泉。………もう少しだけでも力加減が何とかならないのですか?」
【ムッ、許せ。少々力が弱すぎたか?余とした事が加減を加え過ぎた様だな。気をつけよう。】
「もう少し力を弱めて欲しいと言っているのですよっ!!」
天然なのか、それとも狙って**ているのか。
黄泉の回答に鋭いツッコミを入れる紅葉だがデコピンのダメージからか気迫はあまり感じられなかった。
【そもそもコレは反省の意を込めての『愛の鞭』という奴に過ぎん。元を辿れば自業自得ではないか。】
「ぐっ、そ……それは………。」
ぐうの音も出ない程の正論に紅葉は言葉が詰まる。
パンパンッ!!
そこに仲裁の意味での手鳴らしが響き渡る。
『そこまでにしておかんか。今宵は刹那を歓迎する為の祝福の意味での宴。辛気臭い雰囲気は御法度であろう?』
「……確かにそうですね。黄泉、刹那。申し訳ありませんでした。直ぐに料理を並べましょう。ホラユーリ。貴女も手伝って下さい。」
『ちょ、ちょっと待ってよ………。』
度々黄泉のデコピンを普段から受けているのだろうか。
紅葉もユーリもあっという間に復活し料理の配列に加わるのだった。
>天音さん 瑠音さん 雪花さん 翼さん 神威さん 知佳さん 月さん
了「次は後ろに気をつけるべきだったな。」
広間から襖を開いて縁側の方向へ向かうと、上から足音と動く気配を感じて天井を眺める。
了「天井裏…って感じじゃなさそうだな。なら屋根の上か。」
隠れている人の大体の目星を一旦外へ出るために縁側へ向かう。
>烏丸研究所応接室
刹那「ありがとうございます。…………それにしても、紅葉とユーリをそこまで叱らないであげてください。彼女たちのやったことは、私を思ってのことだと思いますから」
配膳している元へと歩みを進めながら、黄泉へと声を掛ける刹那。確かに紅葉やユーリの様子には戸惑ったが、決して嫌な気持ちになったわけではない。二人の気持ちを受け取ったからこそ、刹那は彼女たちを擁護する言葉を口にしていた。しかし若干照れ臭かったのか、皆を手伝い配膳作業を行っているときの顔は微かに赤かったのだが。
十夜「それにしてもあれは………メフィストフェレスから見せてもらった『ハーレムもの』みたいだったよ。一体全体、刹那は二人に何をしたのかな」
一方配膳を手伝いながらも、刹那たちからは少し離れた所で呟く十夜。一見すると自分の孫が美人二人に腕を組まれている様子に、流石の十夜も戸惑いを隠せないようだった。
>天音さん 天音さん 瑠音さん 雪花さん 翼さん 了さん 加月さん 月さん 凛夏さん
神威「…(……あれバレそうだなぁ………汗)」
凛夏が大きく手を振ってるところを見て向いてる 方向から加月に手を振ってるのだろうと察する
気づくか分からないが凛夏に向けて唇に人差し指を当てて静かに、とサインを送る
>雪音さん 天音さん 瑠音さん 月さん 雪花さん
>翼さん 神威さん 知佳さん 了さん
凛夏「……え?」
(夢中で知佳さんに手を振っていたが、ふと後ろが気になり振り返ると神威さんの姿が見えた)
「んー…?あっ!」
(ジェスチャーの意図に最初は気づかなかったが途中で、ハッとした表情になると何かを察したように手を振るのをやめ、少し顔を赤らめながら木の陰に隠れ直した。かくれんぼ中だったのを思い出したらしい)
>邪聖さん
シド「おう、まぁ結構広めの部屋だよな。ぶっちゃけ俺一人だと持て余すくらいには…んでまぁ物がそこら辺にあるけど、邪魔だったら除けていいし、余程だったら片付けるわ。さて、コンビニで買ってきたやつを冷蔵庫で冷やして……あ、そうだ。風呂とか入んなら個室のやつもあるけどよ、普通にホテル内のデケェ風呂もあるから、そことか好きに入っていいからな。後ほら、これ部屋の鍵な。」
ほい、と邪聖さんの手に部屋の鍵を握らせてから、冷蔵庫が置いてあるであろう玄関近くまで足を運んでいく。
(/大変お待たせしました…!)
>月宮さん
もふ「め、めへっ…そっかー、そうだよねぇー……よかったーもふだけじゃなくて。っていうか、なんだろう……星奈ちゃん、破壊力マシマシなような……」
めへー、とちょっと恥ずかしそうにぼやくもふの顔は、嬉しそうな顔をしている。ただ、「素直に甘えられる」とかそういうことに、まだ慣れが無い様子らしい。
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