no name 2020-08-12 12:06:44 |
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………湊くんが謝ることじゃないですよ。
(ごめんね、なんて謝られると、ふるふると首を横に振って否定して。両頬を包まれれば再び視線は戻され、相手を見つめ、笑顔を作り、勇気を振り絞って、「……湊くんで、いっぱいにしてほしい…。」と、大胆にも思える言葉を伝え。それから静かに瞼を閉じ、睫毛が影を落とし、相手の唇を待つように顎を少し突き出して)
………わかった。好きだよ、綾愛。
(相手に無理を強いることになるだろうか、と躊躇いもあったが、瞼を伏せ口付けを乞い待つ仕草は大人の色香が漂っており、胸はどきりと音を立てて。相手に悲しい表情をさせない、と誓うように最初は優しい口付けを。触れるだけの口付けは吐息が漏れ出て熱にうかされるような深い口付けへと変え、リップ音を響かせると深い愛情を示していき)
………ン、……っ、湊、クン……
(唇を待っていれば柔らかな感触が降ってきて、こうして唇が重なっているだけでも幸せだな、と心を温かくしていて。徐々に口付けが深まっていくと、頭が痺れたように思考が出来なくなり、彼に夢中で首に両腕を回して。満たされていく感じに酔い、吐息混じりに無意識に名前を呼んで)
………っ、綾愛……
(吐息混じりに名前を呼ばれると、相手を求めるように更に深く口付けを繰り返し。相手の頬から耳、首筋へと唇を落とし、相手に触れていくと、耳元で優しく相手の名前を囁きかけながらそのまま求め合うような時間を過ごし、いつの間にか眠っていて)
……ッ、ァ……ン………
(相手の唇が徐々に首筋へと移っていけば、ピクンと小さく体を跳ねさせ、我慢していても声が洩れ出てしまい。名前が呼ばれると彼のことしか考えられなくなり、今までとは全然違う、愛のある求め方をされると、自分もそれに応えるように求め返し。幸せな気持ちで眠りに着き、一晩経ち、カーテンの端から朝の光が射し込んで)
(部屋へ注ぎ込まれた朝を告げる光にゆっくりと瞼を押し上げると、隣に横たわる相手の姿を優しい眼差しで見つめて。昨日のことがまるで夢のように思っていたが、一糸纏わぬ姿は現実なのだと思わされ好きな人と結ばれる幸せを感じて。相手の寝顔に頬を緩ませると、相手の頭を優しくぽふぽふと叩いて、微笑み)
(充実した眠りに落ち着いていれば、頭を撫でられた感覚に薄く瞼を開き。視界に彼の姿が移ると幸せそうに頬を緩め、彼の体に擦り寄って。服を着ていないという事実に気付くには、まだ頭は寝惚けていて。その惚けた思考で、「……湊くん。やっぱり、初めて、でした。」と呟き、昨夜のことを思い出しては恥ずかしさも含んだ笑顔になり)
……そう、なんだ。
(寝惚けて笑顔を向けられ、まるで昨日のことを彷彿させるように擦り寄られ肌が重なれば、嬉しさもありつつ照れが勝って、視線を逸らし。昨夜感じて理解した違和感が引っ掛かるのか、間を置いて悩んだものの「……ごめんね。これを聞いたら綾愛は傷付くかと思うけれど、聞かせて。嫌だったら構わないんだけど……綾愛は恋愛、避けてたよね。──ねぇ、何があったの?」と真摯な眼差しで、しかし頭を撫でる手は止めずに尋ね)
………、前に、少し話したと思うんですけど、…大好きになった人に、弄ばれたというか…。
(撫でられながら、視線を合わせることは出来ずに目を伏せて、ポツリポツリと話し始め。「…甘い言葉をいっぱい言われて、その気になって、…初体験も、そのあとも何回も、捧げて。…付き合ってる気になってたんですけど、…彼女がいることが分かって、私は体が目的だったって、知らされて…。……それから、男の人に好きだって言われても、信じることが出来なくて…。」と、長い話を辿々しく話し。「……その体型は、誘ってるなんて、逆ギレされることも、あって…。」と、切ない思い出が溢れてくれば、目に涙がじわりと。「……だから、あんなに愛されてるって感じながら、抱いてもらったのは、初めてでした。」と笑顔になると、目から涙が一筋流れ)
(必死に涙ぐみながらも自分の過去を話す相手の言葉に相槌を打ち、静かに聞いて。昨日謝罪をしたのは辛い過去を思い出させてしまったことではあったが、いつも自分の気持ちを話せずにいる相手の苦しみを聞けたことが胸にあったモヤモヤを少しずつ溶かして。頬へと流れる涙を指先で優しく拭うと、「……話してくれて、ありがとう。辛かったね。大丈夫だよ。俺がずっと、綾愛が苦しかったことを忘れるくらい、たくさんたくさん幸せな記憶でいっぱいにするから。…もう一人で苦しまなくていいんだよ。俺はずっと味方でいるし、綾愛のことが大好きだからね。」と純粋な相手を傷付けた男性に対する憤りを感じながらも、すっぽりと包み込むように抱き締め、柔らかく温かな声音で告げて)
(彼の一つ一つの仕草も、気遣いも、その言葉も、全てが嬉しくてありがたくて、抱き締められていると、その温もりと優しさに今までの辛かったことがどんどん癒されていき。この瞬間だけでも彼と一つになりたいと、彼の腕の中で更に擦り寄り、その背中に腕を回し。彼の胸に耳を当て、素肌の温もりと心拍音に微笑んで。「………湊くん。…大好き。」とまた口に出して伝えて。この二日間で、彼に何回好きと伝えただろう。飽きられるかもしれないが、溢れる思いは止められず)
……俺も、綾愛が好き。
(大好き、と話す相手の言葉には嘘偽りないものであり、よかった、と笑みを溢し。複雑な家庭環境や恋愛経験をしてきた相手を心の底から幸せにしたいという気持ちになり、擦り寄る相手の温もりや胸の鼓動を聴いてはゆっくり目を細め、優しく笑い。唇へ今までよりもっとも甘く感じさせるような口付けを落とすとくしゃみをし、起き上がると服に着替えて、「朝食、俺が作るよ。ちょっと待ってて。」とベッドを出て相手の額に唇を落とし)
……俺も、綾愛が好き。
(大好き、と話す相手の言葉には嘘偽りないものであり、よかった、と笑みを溢し。複雑な家庭環境や恋愛経験をしてきた相手を心の底から幸せにしたいという気持ちになり、擦り寄る相手の温もりや胸の鼓動を聴いてはゆっくり目を細め、優しく笑い。唇へ今までよりもっとも甘く感じさせるような口付けを落とすとくしゃみをし、起き上がると服に着替えて、「朝食、俺が作るよ。ちょっと待ってて。」とベッドを出て相手の額に唇を落とし)
ん、……
(相手の好きの一言に、また心が満たされて。一番甘い口付けに、蕩けそうになりつつも、自分からも気持ちを伝えるような口付けを。朝食を作ってくれると額に唇を落としてくれる相手を、幸せそうに見つめて一度は見送ったが、くしゃみが気になり自分も服を着てベッドを出て)
……。
(洗面所で身だしなみを整えてからキッチンへと戻り、冷蔵庫を開けてあるものを眺めるとフライパンをガスコンロに置き。卵やパン、牛乳を取り出して甘いフレンチトーストとサラダ、ウインナー、野菜スープなどを作るらしく、簡単ではあるもののササッと作り始めていき)
(自分も洗面所で寝起きのルーティーンを済ませてからキッチンへ。手際よく料理をしている相手に少し驚き、近付いて。「……湊くん。料理、できるんですね。」と、料理は苦手と思っていたため、悪気はないが失礼とも取れる発言を。それから、相手の体調が気になり、「…寒くないですか?」と後ろから抱き着き)
苦手だけど、カフェを開く以上はもう少しできるようになりたくて…頑張ってる。
(苦笑まじりに、しかしまだまだレパートリーは少ないがこれなら得意だ、と言わんばかりに料理を進めて。そして、背中に相手の温もりを感じると頬を緩め、「大丈夫。ちょっと冷えたみたい。ありがとう。」と苦笑しつつも答え、皿へと盛り付けてテーブルに運び)
……努力家ですね。
(カフェを開くためと聞けばすごいなと尊敬の眼差しを向け。冷えてしまったらしい相手に眉尻を下げ、抱き着くのは邪魔だったかもと離れて。「…ありがとうございます。」と作ってくれたことにお礼を述べると、自分も運ぶのを手伝ってからテーブルにつき。改めて並べられた朝食を目にすれば、「すごく美味しそう…。」と目を輝かせ)
……ちょっとカフェっぽくなっちゃったね。
(相手の身体が離れると温かな温もりがなくなることを少し名残惜しく感じつつ、席へと座り。おしゃれに盛り付けも拘っていたため、美味しそうだと目を輝かせる相手に頬をかいて。飲み物がないことに気付き、「あ、コーヒー飲めるっけ?入れてくるね。」とせっかくならと再びキッチンへ向かい)
うん、カフェっぽいですね。…オシャレ。
(相手の言葉に同意して笑顔になり。「コーヒー、インスタントのドリップコーヒーしか…」と言っては立ち上がり、相手に続いてキッチンへ。戸棚からドリップコーヒーの袋を2つ取り出し、カップも出して。「…こんなので、いいですか?」と、カフェで働く彼には申し訳ないと思いつつ、おずおずと尋ね)
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