トピ主 2020-08-11 16:32:18 |
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鶴丸)手が止まってるぞ、美月!
鶴丸はホースから出た水を思い切り、美月にかけた。
美月)ぎゃーーーーー!
美月はあまりの冷たさに悲鳴を上げた。突然の悲鳴に、全員がびっくりした。
燭台切)な、何?今の悲鳴・・・
太鼓鐘)美月の声だよな?
三日月)何かあったのか?
鶴丸)はっはっはっ!目が覚めただろう。
鶴丸は笑って言ったが、美月はそれどころでは無かった。服は完全にびしょ濡れ、風が吹けば更に冷え切った体は余計に震える。
美月)鶴丸~、何してくれるんだ!寒いだろう!
鶴丸)目が覚めたから良かっただろう?
美月)こんなことしなくてもいいだろう!だいたい・・・
美月は、そこで言葉が止まった。よく見ると美月の顔は冷えたはずなのに真っ赤だった。
鶴丸)美月?
美月)つ・・・つるま・・・る・・・
美月はそのままうつ伏せに倒れてしまった。
美月は、冷えた体を余計冷やされ、熱を出してしまった。そのせいで倒れてしまったのだ。
鶴丸)流石にやり過ぎたか・・・悪いことしちまったなぁ。光坊に卵がゆを頼むか。
鶴丸は、ホースを片付けると、厨に向かった。
麗奈:うわあああ! 鶴丸のバカー!(泣きながらスコップで雪をすくって追い回し)
大倶利伽羅:麗奈、落ち着け!(汗)
今剣:美月さん、だいじょうぶ?
岩融:今剣、ゆたんぽと水を持ってくるんだ
今剣:はい!
鶴丸)麗奈、スコップ振り回すな!雨戸に当たったら壊れる!あと、雪入れんな!
鶴丸は逃げた。
美月)寒い、寒い~
美月は布団に入っても小刻みに震えていた。
麗奈:わああああ~!(足が高速回転しながら追いかけて)
和泉守:れ、麗奈ー!?
今剣:ゆたんぽです!(素早く足に置いて)
岩融:麗奈からもらったブランケットだ(毛布の下の中に敷いて)
燭台切)ねぇ、さっき悲鳴聞こえたけどどうしたの?
燭台切は洗い物を終えて厨から出てきたが、
鶴丸)けっ!光坊!
燭台切)鶴さん!
ゴッツン
2人は見事に正面衝突してしまった。
美月)2人とも、ありがとう。
美月は震えながら言った。
麗奈:きゃー!(そこにドーンと麗奈がぶつかって)
五虎退:美月さん、大丈夫ですか?
小虎:にゃ(美月を温めようと布団に入ったりすりすりして)
三日月)あなや、手入れ部屋が必要か?
三日月は、驚きながらも、そう言った。そして小狐丸が様子を見て
小狐丸)いえ、三人ともぶつかっただけです。軽傷にも満たないので暫くすれば目覚めると思いますよ。取り敢えず、部屋に運びましょう。麗奈殿と鶴丸殿をお願いします。
小狐丸は燭台切を持ち上げて言った。
美月)小虎、気持ちは有り難いが、私の体はいつもよりも冷えているんだ。このままでは、お前達が風邪をひいてしまうぞ。
美月は小虎を撫でながら言った。
美月)五虎退もありがとう。心配させてすまんな。
美月)大丈夫なら、構わんが・・・
美月は、そう言いながらもしんどそうにしていた。そして岩融にこう言った。
美月)岩融、すまんな。怒ってるか?
と、聞いた。
美月)だって、雑草抜きなのに、私寒くて、進みが悪かったから、結局岩融一人でやることなっちゃったから。
美月は、落ち込んだ様子で答えた。
三日月)麗奈は湯浴みをした方がよいな。鶴丸は俺が連れて行く。大倶利伽羅、麗奈の世話を頼む。
三日月は、にっこり微笑んで大倶利伽羅に言った。
美月)ありがとう、今剣。
美月は、そう言って、優しく微笑んだ。しかし、冷たい風が部屋の中に入ると寒いのか、寒そうに丸まった。
美月)お前達は優しいな。ほんに暖かくて心地良い。
美月は、小虎を撫でた。
その頃、小狐丸達は
小狐丸)これでいいですね。しばらくしたら目を覚ますでしょう。
小狐丸は布団を敷いて、燭台切を寝かせていた。それは三日月も同じで
三日月)やれ、驚きも大概にせんとな。
と、困った笑顔で言っていた。
五虎退:美月さん、熱いほうじ茶です(持ってきて)
和泉守:大倶利伽羅、お前なんで風呂の前に居座ってんだよ
大倶利伽羅:見張りだ。どっかの誰かさんが覗かないようにな
和泉守:はあ!? 俺のことかよ!?
美月)ありがとう。
美月はゆっくり体を起こすと、ほうじ茶を飲んだ。
美月)ふぅ、最近めっきり冷え込んだからな。寒いのが苦手な私や三日月には少々酷だ。
小狐丸)和泉守殿こそ、こんなところで何をしているのですか?見張りがいなかったら覗く気満々だったのでは?
小狐丸は、たまたま通った時に話が聞こえ、話に入って来た。
岩融:暖かいものを食べれば体も温まる
五虎退:鴨だしそばなんか美味しそうですよね
和泉守:んなわけねぇだろう!
大倶利伽羅:お前がそんな覗き魔だなんて思わなかったぞ
美月)確かに美味しそうだね。
美月はお茶を飲みながら笑った。
小狐丸)ああ、大倶利伽羅は知りませんでしたね。実は・・・
小狐丸は、和泉守が今まで麗奈が一人の時を狙って何をしたかを話した。そして、その度に堀川に説教をしてもらっていることも。
小狐丸)湯浴みや着替えの時は同じ性別の美月殿がいつも目を光らせて一緒いたので最近は無かったのですが、今美月殿は体調崩してますからね。好機だったのでしょう。
岩融:そんな話をしていたら食いたくなってきたな
五虎退:燭台切さんに相談してみましょう
大倶利伽羅:お前…
和泉守:お前も俺も麗奈の旦那だ! そんな気持ちあるだろう
大倶利伽羅:一緒にするな(俺も未遂だがな)
燭台切)あれ?
燭台切は、暫くして目を覚ました。
燭台切)僕何してたっけ?洗い物し終わって、その後・・・思い出した、鶴さんと思いっきり衝突しちゃったんだった。
燭台切)五虎退くん、心配かけてごめんね。大丈夫だよ。
燭台切は五虎退にニコッと笑った
小狐丸)しかし、更生しないのであれば、また同じ事をするだけです。堀川殿ー
小狐丸は堀川を呼んだ。
五虎退:あの、お昼に鴨だしそばを作ろうと思っているんですけど
岩融:食べたくなっての、ぜひ指南を頼む
堀川:はーい(いつものように引きずって)
和泉守:麗奈が承諾したらどうする気なんだよぉ~!
大倶利伽羅:麗奈が承諾した場合?(深く考えて)
燭台切)鴨だしそば!いいね、分かった。
燭台切はゆっくり体を起こすと、伸びをして
燭台切)すぐ作るからね。
と、厨に向かった。
小狐丸)言わないと思いますが・・・聞いてみないと分かりませんね。
その頃鶴丸はやっと目を覚ました。
鶴丸)んあ?俺・・・頭いって!
鶴丸は頭を抑えた。
鶴丸)流石に光坊に謝らねぇと・・・いや、その前に美月だな。
鶴丸は立ち上がって美月の部屋に向かった。
五虎退:僕はネギを切ります
岩融:俺は出汁を取ろう
麗奈:はぁ…(お風呂から出てきて)
小虎:にゃ(鶴丸を小虎が出迎えて)
燭台切)手伝ってくれるの?、ありがとう。五虎退君、包丁は危ないから、僕がやるよ。
燭台切は包丁を変わろうとした。
小狐丸)お風呂から出たようですね。脱衣所から出るまでもうしばらく待ちましょう。
小狐丸は麗奈の声と物音を聞いて言った。
鶴丸)おっ、小虎がいる。美月を温めてたのか?
鶴丸は小虎を抱き上げて言った。美月は、温まって安心したのか、今は眠っていた。
美月)すぅ・・・
鶴丸はその様子を見て
鶴丸)悪かった、やりすぎちまった。反省してる。光坊に卵がゆ作ってもらうよう頼んでくるからな。
鶴丸は眠る美月にそう言って部屋を出た。
燭台切)うん・・・
鶴丸)光坊~
燭台切)あっ、鶴さん。気がついたんだ。
鶴丸)おう。
小狐丸)いえ、覗くものが入らないように見張っていたのです。
鶴丸)いや~、流石に派手にぶつかっちまったからな。美月は寝てたから、先に頼みに来たんだ。美月の為に卵がゆ作ってほしいんだ。
鶴丸は手を合わせた。
小狐丸)では、私は失礼しますね。
小狐丸はにっこり笑うとその場を後にした。
燭台切)うん、上出来だね。あとはお椀に淹れるだけだから、僕に任せて。五虎退くんは、そばの方をお願い。
燭台切は、おかゆの様子を見て言った。
燭台切)うん、よし出汁を入れたら完成だね。
燭台切はお盆におかゆとお茶をのせると、鶴丸に渡そうとした。その時、ペタペタと覚束ない足で美月がやって来た。よく見ると裸足だった。
燭台切)美月ちゃん!
美月)燭台切~、みず・・・のど・・・かわいた・・・おにゃか・・・しゅいた~
美月はフラフラと燭台切に近づいたが、そのまま凭れるように倒れた。
燭台切)取り敢えず、部屋に連れて行かないとね。2人とも、昼餉の準備任せていいかな?
燭台切)ありがとう~
燭台切は、岩融と五虎退に礼を言った。そして美月を抱いて部屋に連れて行った。鶴丸は後ろで美月の卵がゆとお茶が入ったお盆を持っている。美月を連れて行っている最中、美月の熱が妙に上がっているように感じた。
燭台切)ねぇ、美月ちゃん。ちゃんと頭とかは冷やしてる?
燭台切が美月に聞くと
美月)寒いから、やってない。でも、今はだいぶ暖まってる。
燭台切)じゃあ、熱も冷まそうね。もう少し早く気づいてあげられたら良かったね。
燭台切は、笑顔で言った。
三日月)何やら美味そうな匂いがするな。
小狐丸)そうですね。
三日月と小狐丸はいい匂いにつられ、満面の笑みで厨にひょこっと顔を出した。
そうこうするうちに、美月の部屋に着いて、燭台切は美月を寝かせようとした。しかし鶴丸が止めた。
鶴丸)光坊、俺が昼餉食べさせるから、冷やすもんの用意してくれ。
燭台切)そう、じゃあお願いね。
燭台切はそう言うと、用意をするため部屋を後にした。
鶴丸)食べる前に美月、悪かった。ちょっと驚かすつもりだったんだが、やり過ぎた。本当に反省してる。
鶴丸は土下座した。美月はそれを見て
美月)もういいよ。朝から、体調悪かった訳じゃないけど、いつも以上に起きれなかったから、何か不調があったんだよ。でも、こんなこともうしない方がいいよ。人間だと、これで麻痺して亡くなこともあるらしい。(心臓麻痺)
美月は、困った笑顔で言った。
鶴丸)もちろんこれからは二度としない。約束する。それとこれ、光坊に頼んで卵がゆ作ってもらったんだ。食わせてやるからな。
鶴丸は、卵がゆをスプーンをすくうと、軽く冷まして
鶴丸)ほら、口開けろ。
鶴丸に言われ美月は口を開け卵がゆを食べた。
美月)美味しい・・・
美月は笑った。鶴丸はそれを聞くと
鶴丸)治るまで、俺が看病するからな。
と、優しい笑顔で言った。
三日月)おお!そばか、美味そうだな。
三日月は、鴨だしそばを見ながら言った。
小狐丸)ええ、早速いただきましょう。
三日月と小狐丸は、そばを食べ始めた。
三日月)美味いなぁ
小狐丸)出汁が利いていますね。
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