トピ主 2020-08-11 16:32:18 |
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美月)体温が心地よいな。麗奈、琴は終わりにしよう。小虎の相手をしながら弾くのは流石に無理だ。
美月はそう言って、手を止めた。
美月)邪魔ではない。ただ、琴を片付けるまで小虎が走り回らぬようにしておいてくれ。うっかり踏んづけたりしてはいけないからな。
美月は、琴を持ちながら言った。
美月)暖かいなぁ。体温が低い私には、この体温は最高だ。
美月は、小虎を撫でながら言った。すると
三日月)俺はこっちが好みだな。
三日月は、そう言って、小狐丸に近づいて背を預けようとした。しかし、小狐丸はすかさず避けた。
ガンッ
三日月)あなや・・・
三日月は、頭を押さえていた。
小狐丸)そう何度も毛並みを乱されるわけにはいきませぬ。
小狐丸は呆れた顔で言った。しかし
三日月)そうか、なら・・・捕まえるまでだ。
三日月はそう言うと、走り出した。小狐丸は、必死に逃げた。
美月)あまり見んが、三日月と小狐の本気の追いかけっこか。いつもまったりしている二人だが、本気になると、本当に早いなぁ。出陣の時とまた別だが・・・
美月は小虎を湯たんぽ代わりに抱きかかえて見ていた。
美月)好きにさせておこう。案外、楽しんでいると思うぞ。
美月はそう言って、広間に行くと、
美月)ふぅ、寒い日はこたつに限るのう。
と言って、こたつに籠もった。
その頃、三日月と小狐丸は、未だに追いかけっこをしていた。そして、三日月は楽しんでいるが小狐丸は必死だった。
三日月)毎年、温いのだから良いだろう。あと、先程お主が避けたせいで頭を打ったのだ。その償いをしろ。髪をモフらせてもらうことで勘弁してやる。
小狐丸)それが人にものを頼む態度ですか?
三日月)俺は人ではない。刀だ。
小狐丸)そうですけども。
美月)小虎には軽く掛けておくか。裾の方が掛けやすい。
美月は、そう言って、小虎にこたつの裾を掛けた。
燭台切)一気に冷えちゃったね。この前まで、あまりの暑さに、皆が悲鳴あげて、ゾンビ化してたのに。
燭台切は、困っ顔で笑った。実は、今年広間のエアコンが壊れ、全員が悲鳴を上げたことがあった。堀川がエアコンを買いに行ってる間、皆はかき氷を食べる為に、ぐったりした声で燭台切に頼んでいたので、まさにゾンビみたいだったのだ。
美月)流石に、冬場はならんと思うぞ。壊れなければ安心だ。
美月は、そう言いながら笑った。
その頃、三日月と小狐丸は
三日月)広間で、モフらせてもらうぞ。
小狐丸)まさか、あそこで躓くとは思いませんでした。
小狐丸は、石に躓きコケてしまい三日月に捕まっていた。
美月)私は冷たいものより温かいものが良いな。
三日月)小狐、早く行くぞ。
三日月は小狐丸を急かした。
小狐丸)毛艶の手入れをする私の身にもなってください。
美月)おや、戻ったか。
美月は、戻ってきた三日月と小狐丸に気がついた。
三日月)ではモフらせてもらうぞ。
三日月は小狐丸の背に自分の背を預けた。
三日月)温いのう。
三日月は嬉しそうにしていた。美月はそれを見ながら
美月)別にモフらせるぐらい良かったのではないか?其方はいつも三日月のお気に入りの毛並みにしているのだろう。
美月は不思議そうに聞いた。すると小狐丸は
小狐丸)そうですが、これだと私が動けないのです。やるなら、私が三日月の膝を借りて撫でてもらうほうが、私は好きなんです。
三日月)それでは、俺が寒いままだ。
小狐丸)私の毛並みをストーブか何かと勘違いしておらぬか?三日月。
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