トピ主 2020-08-11 16:32:18 |
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美月)結婚したてで驚くのは分かる。だが、麗奈をやっと独り占め出来たのに、何故か喪失感があったんだ。そして、気づいた。私は、現世が好きだったんだと。
美月は、寂しそうに笑った。
美月)刀剣男士達に、麗奈への接し方を、改善するよう言えば、麗奈だって安心出来るだろう。だから、明日、戻らないか?
美月)あなや、てっきり聞きたいか思ったぞ。外に出るには麗奈に流した神気を全て吸い出さなければならんからな。
美月はそう言って、麗奈に顔を近づけた。直ぐに帰れなくなるわけではないが、流した神気は吸い出さなければ出ることは叶わん。聞きたくないのなら、今から、神気を吸い出すから、じっとしていてくれ。
美月は麗奈に口吸いすると、神気を吸い出すため、麗奈の口を吸った。
美月)(相も変わらず、肝が据わっておるのう。急に吸い出すとか言ったら、聞くとか言うと思ったが...)
美月は、暫く麗奈に口を吸い、そして口を離した。
美月)全部吸い出せたな。吸い出さんと帰れんからな。
美月はふぅっと息を吐いた。
美月)大丈夫か?麗奈。
美月)先ほど、飲み物に現世を映してみたんだ。随分と落ち着いていた。だから、大丈夫そうだと思ってな。それに、私はここも好きだが、現世も好きだ。現世じゃないと味わえないものもあるしな。
美月の口は笑っていた。
美月)あいわかった。
美月は麗奈の手を握り返すと、現世への扉を開いた。そして、出る前に言った。
美月)しかし、麗奈。これだけは忘れるな。いくら神気を吸い出したからと言って、全て無くなったわけじゃない。麗奈はもう私の花嫁だ。
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