神ノ木 集 2020-08-10 21:17:15 |
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「じゃあ、君はカガリビサンの何なのさ?
友達?それともそれ以上の関係?」
(花子は不満そうな表情をしたかと思えば、顔をずいっと貴方に近付けてきて好奇心剥き出しの無邪気な笑顔で問いかける。)
っ、友達、なのと、先生と生徒、だよ…(少年の好奇心旺盛な問い掛けに小さく呻いては友達、先生と生徒、その関係性であると言うものの、その関係性を告げた時にチクリと胸の奥が痛む感覚を覚え)
「ふーん…まあ、いいや。」
(花子の思い描いていた解答とは違ったのだろうか、花子は不貞腐れたような表情をしてまた柵に腰かける。)
別に事実しか言ってねぇんだよ…(モヤモヤチクチクとする胸の奥、不貞腐れる少年にそう言い返すも、それはチクチク痛む自分の胸の奥に言い聞かせるようにも言っており。少年の腰掛ける柵の近くに腰を下ろし、購買で買った焼きそばパンの包みを開けて食べ始め)
「あ、それ何?すっごい美味しそう!」
(花子は貴方の持つ焼きそばパンに興味を示し、
キラキラとした瞳で見つめている…)
ん、これか?焼きそばをパンに挟んだだけのもんだけどな…ほら(少年の興味が自分の食べている焼きそばパンへ向いたのき気付けばやや素っ気なく返すも、そのキラキラとした瞳で見られてはそのまま一人で食べるのも味気ないもので、食べるのを中断し半分にちぎり分けてはまだ口をつけてない方を少年の方に差し出して)
「君はさ。カガリビサンと友達以上に
なりたいとか思わないの?」
(花子は焼きそばパンを食べ終わり、貴方の方にくるっと向き直る。)
っ…ど、どう言うことだよっ…(焼きそばパンを食べ終え、多少物足りないがまぁ帰りに何かコンビニで買い食いすれば良いか、なんて考えていたところに少年からの思いがけない言葉に肩が揺れ、顔を赤らめながら問い返して)
「言葉のまんまだけど?例えば恋人とか。」
(花子はそんな貴方をからかうように笑うと、屋上の柵からひょいと飛び降りて空中に浮かぶ。)
っな…お、俺と先生は男だぞ!?それに先生と生徒の関係なんだし…(少年のからかいにカアアッとより顔の赤みを増してきてはボソボソと呟いて)
「ふーん…そんなのには興味ないんだ?」
(花子はくすくすと悪戯っぽく笑うと貴方の横をすり抜け、男子トイレへと消えた。)
っ…(少年の言葉に呻きつつ消えた少年の事を恨めしく思うと同時にもしも相手と恋人だったら、そんな考えが頭を過ってしまいモヤモヤとしたままもうすぐ昼休みが終わるからと頭を振り余計な思慮を排除しようとしながら立ち上がり屋上を後にして)
ふぁ…眠っ。
(皆月篝はプリントを運びながら廊下で大きく欠伸をする…)
「あっ、篝せんせーじゃん!何してんの?」
(そんな彼に明るそうな男子生徒のグループが声を掛ける。)
あれ、宮野?何か用?
(皆月篝もプリントを抱えたまま親しげに笑い、声を掛ける。)
あ、悪ぃ…これ半分運んでくれね?
「ははっ、別にいーよ!」
(宮野と呼ばれた男子がプリントを半分引き受け、歩き出す…と。)
「あ、ヤバ…!」
(何かにつまづいてプリントをぶちまけ、その拍子に貴方の前で皆月篝の上に被さる格好になり)
…っ!(何かドタッと大きな音が聴こえてきてはつい興味津々にそちらへ向かい。そして廊下の角から覗いてみれば、丁度そこに居たのは廊下のど真ん中で相手が男子生徒に覆い被さられているその光景で思わず息を飲んで。ドクドクと心臓が煩く鳴り響くのがまるで目の前の事が信じたくない、と脳内に警鐘が鳴り響くのと勘違いしてしまう程で、今にも逃げ出したくなるが、自分の教室はすぐそこ。だからこそ相手の元に歩み寄れば呆れた表情ながら何処か不満げな声色で問い掛けて)
…何してんですか?先生…
いや~…プリント任せたら宮野がコケちゃってさ。
(皆月篝は覆い被さられたまま困ったようにぽりぽりと頬を掻く。)
「…や、マジでごめん、篝せんせー。」
(宮野と呼ばれた男子生徒はばつが悪そうに立ち上がり、他の男子生徒を引き連れて中庭の方へと降りていく…)
…どうせなら、俺が良かった(困ったように笑う相手の様子にモヤモヤとした気持ちはどうにも収まらず宮野と呼ばれた男子生徒が去っていくのを見て無意識にポツリと呟きながら床に散らばったプリントを拾い集めて)
あんがとな、集。
ついでにそれ、職員室まで運んでくんね?
(皆月篝はようやく起き上がり、プリントを集めている貴方に笑いかけ、申し訳なさそうに眉尻を下げて頼み)
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