神ノ木 集 2020-08-10 21:17:15 |
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えへへ…ひゃわ!(相手に褒められれば嬉しげに笑っていたが、容易く抱き上げられれば驚きから小さな悲鳴のような声を上げビックリしたのか相手の服の自分に近いところをキュッと握り)
…あ、悪ぃ…びっくりさせたか?
(皆月篝は気付いたように瞳を見開くと、宥めるように背中を軽く叩き)
「…で、だよ。集くんどうするの?こんな格好じゃ家にも帰せないでしょ。僕も無理だしさぁ…篝先生の所でしばらく預かっといてよ。あの子をちゃんと今年分封印してくるからさ。」
(花子は新たな問題に気付き、皆月篝を指差すと彼の返答を待たずに消えてしまった。)
あ、おい花子!…はぁ…面倒なの押し付けられたな。…腹、減ってないか?
(皆月篝は花子の消えた場所に呼びかけるが、花子の返答がないのを確認するとため息を吐いて貴方をじいっと見つめる。)
ん、だいじょ…(相手から聞かれればモゾリと身体を捩りながら無意識に気丈に振る舞おうとしたのか大丈夫、その言葉を言いかけた矢先に身体の方が素直になったのか可愛げな腹の虫が鳴り、それが恥ずかしかったのか顔を赤らめて)
あー…待ってろ。何か作る…。
(貴方をリビングに降ろし、彼はキッチンの方へと消える…)
(その頃、花子は鎖片手に鏡から彼女の「お遊び」の世界…「かくりよ」へと侵入していた。)
ん…わかった(相手の待ってろ、の言葉に頷き返しては自分を下ろしてどこかへ向かう相手の事を見送るも、少ししたらすぐにソワソワしてキョロキョロと辺りを見渡していて)
…ん。軽めだけどこれでいいか?
(皆月篝はいくつか料理を持ってキッチンから姿を現し、机に置く。)
(「はぁ、やだやだ…なんで僕がこんな役目しなきゃいけないんだろ。」花子はぶつくさ言いながらも「かくりよ」の中を探索している。と…
「…おにいちゃんじゃない。だれ?」童女の声に振り向き、花子は憎らしい笑みを浮かべて答える。「僕は花子だよ。」童女の表情が苦々しげに歪む…)
わぁ、美味しそうっ!良いの?(相手が再び姿を現せば机の方へ歩み寄り。そして椅子に何とかよじ登り、相手の持ってきた料理に目を輝かせては見た目の良さに期待が高まりつつ、ワクワクとしてるのが丸わかりな表情で相手に問い掛けて)
おう。俺に食事は必要ねぇからな。
(皆月篝はにこりと微笑んで貴方の頭をわしわしと撫でる。)
(「…はなこ…?わかった…おにいちゃんのこと、きにいってるかいいははなこおにいちゃんなのね…おにいちゃんのことをりようする…しにぞこないのかいい。わたしがけしてあげる。」
童女は腹立たしげに表情を歪めると、無数の人形の腕が花子を襲う。花子はひょいと身軽にかわすと腕を鎖で拘束してしまい、「…誰が死に損ないだって?それは君でしょ。…怪異にも人形にもなりきれなかった醜悪な悪霊。」と憎まれ口を返す。)
…?かがりせんせ、なにも食べないの?(ワシワシと撫でられ嬉しげに撫で受けするも、相手の言葉が理解できれば不思議そうに相手を見上げながら問い掛けて)
ま、怪異だしな。元々死んでる奴に
食事は要らねぇ。そういうことだろ。
(皆月篝は少し悲しそうに微笑み、横を向いてしまった。)
(「わたしはあくりょうなんかじゃない!」童女は空気を震わすような大声を張り上げ、花子を消滅させようと躍起になる。童女の扇子が花子の頬を掠め、一筋血が流れる…「いっ…たいなぁ、何すんのさ。君は封印される運命なんだ。諦めなよ。」花子は哀れむように呟いたかと思うと、鎖で童女本体を拘束する。)
…ね、かがりせんせ?ぼく、せんせと食べたい…(相手の悲しげな微笑みに眉を下げ、寂しげにすれば相手の袖口を掴んでは相手の事を見上げておねだりをして)
…全く…分かったよ。
(皆月篝は相変わらず悲しそうに微笑んでいるものの、ようやく貴方の方を向いた。)
(「いたい、いたいよぉ…やめて!」童女は花子がゆっくりと近寄ってくるのを見ると血相を変え、じたばたと鎖から逃れようともがく。花子はそんな彼女を死にかけの虫でも見るような軽蔑の瞳で見たかと思うと、消滅させようと手を伸ばす…が。突如花子の身体が吹っ飛んだ。童女と花子の間にグロテスクな容貌の大男が割って入り、花子の脳天に斧を振りかざす。「げ…こんなの聞いてないよ!?何で「コイツ」がいるのさ!」花子は驚愕の声を上げるも束の間、振り下ろされる斧を間一髪で避ける。)
ね、せんせ…かなしいかお、しないで…?(相手の顔が此方に向いたのを見て喜んでくれるかと思うも、まだ悲しげなその様子に同じく寂しげにすれば、そう声をかけつつ、相手の身体に短い腕で出来るだけ抱き付いてグッと相手の顔に己の顔を近付けてその唇に優しくプニ、と己のそれを合わせるように口付けて)
…!っは…びっくりした。
(皆月篝は驚いたように目を見開き、何とか堪えていたのをとうとう噴き出した。)
(「マズイぞ、この状況…。」彼は仕方なく鎖を童女から手元に戻し、大男と対峙する。花子は鎖を振り回しながら大男の顔を見据えていたが、大男もまた花子の顔を見据えたまま動かない。)
せんせ、元気、出た…?(相手が噴き出したのを見て首をかしげながら問い掛けて。なんでこんな事で相手が元気になるのかと思い至ったのかは分からず)
…ん。すげー出た。あんがとな。
(皆月篝は屈託なく幼い笑みを浮かべ、貴方の頭をまたわしわしと撫でる。)
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