通りすがりさん 2020-08-10 15:27:28 |
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っ…!!(殺される…!)
(そう思った途端ギュッと目を瞑り、歯を食いしばる…が、いつまでたっても衝撃どころか触れてもこないヤツの刃物にうっすらと目を開き)
「…あはは…勿論知らないよねェ?
じゃあ、さよならだ。」
(笑みを含んだ声が一際低くなったかと思うと、
大男の捻じ曲がった首がべきん…と嫌な音を立ててへし折れた。崩れ落ちる大男の背後から首を手で押さえる奇妙な笑い方の男が現れる…)
「ねェ、キミ。大丈夫?」
うわわっ!?っ…だれ?
(目の前で先程の大男が無惨に倒れた一部始終を目の当たりにして、蒼白な表情で後ずさりし、話かけてくるその男に目をキッ…!と釣り上げて警戒心を怠らないまま彼の問いに質問を重ね)
「あー…俺ェ?俺はァ…「首折りさん」だよ。俺の名前を答えられなかったヤツの首をへし折る怪異…ってところ…かなァ?くふふ…。」
(首を押さえた男…「首折りさん」は奇怪な笑い方をすると、蛇のように長い舌を突き出して歪な表情を浮かべる。)
く…首折りさん…?
(初めて聞く名前に首を傾げて彼を見つつ、新たな疑問が湧いた為それを口にして)
た…助けてくれてありがと。その…あんたはどうしてここに…?
(警戒心を表に出さないように木刀を握り締め、整理のつかない頭で困惑した表情を浮かべつつ相手を見ながら)
「いやァ…。人間に悪いことしてる怪異の気配がしたもんだからさァ…成敗しに来たって所ォ?」
(「首折りさん」は気だるそうに首を回し、
「俺の首ねェ、押さえてないと取れるの。
俺、首切られて死んだからさァ。」と笑った。)
そ、そうなんだ…。
切られた!?…も、もしかしてこの大男に…?
(先程から首が…とヤケに首に執着していた大男を見ながら首切りさんを見据えて)
「くふふ…まあ、そんな所かなァ?
そこはご想像にお任せするけど。あ、そうだ…
キミ、「俺の名前、覚えてる」?
…あぁ…そんなに深く考えなくていいからさァ。
答えられなくても首折ったりしないし。」
(「首折りさん」は大男の血に濡れた肉切り包丁を拾い、「…面倒くさ…管理人にでも渡すかァ。」と呟いた後、貴方に問う。)
…え、と…「首折りさん」…だよな?
(も、もしかしてせんせーみたいに名前有ったりするのかな…?)
(彼の問いにさっき教えて貰った怪異名を呟き先生と同じように、普段人間に似た姿で行動しているなら他に名前があるのかな‥?でもソレ(名前)をどうして自分に尋ねるのか…と疑問に思い)
「…ヘェ…もうあの陰気臭い管理人から聞いてるかと思ったけど。まだ教えてないんだ?あの人。」
(「首折りさん」は一瞬目を細め、「くふふ…不正解。確かに「首折りさん」は怪異名だけど…「俺の名前」じゃないんだよなァ…。」と自虐的に笑った。)
あっ…!ごめん…。
(自虐的に笑う彼に、どこか胸がギュッと締め付けられ思わず謝り、管理人ってことは、先生…いや「無月」のことも知ってるんだ…と思いながら一体どういうことなんだろう…と脳内で首を傾げ)
「…じゃ、またねェ。」
(「首折りさん」は手をひらひらと振り、肉切り包丁を引きずりながら闇に消えた。)
ばいばい…。
はぁ…(疲れた…。)
(暗い山奥に消えた「首切りさん」を見送りながら学校で襲われたり、はたまた河川敷で襲われたりと行き当たりばったりな一日に思わず溜め息をつき、ポリポリと後頭部を掻きながら「帰るか…!」と自宅に向かって歩き出した)
……はァ。帰るか…。
(時計をちらりと一瞥した「無月」は椅子から立ち上がり、図書室にカギを掛けて出ようとする…)
「あ、いたいたァ…「無月」先生。」
(そんな彼に「首折りさん」が肉切り包丁を引きずったまま声を掛ける。「無月」は彼を見るなり深くため息を吐く…。)
…ンだよ…テメェか、驚かせんな…。
「…ごめェん。実はこれ拾ってさァ。」
(「無月」は「首折りさん」の差し出した肉切り包丁を受け取り、目を見開いた。)
…あ?これ…あの山の怪異のモンじゃねェか。
折ったのか、アイツの首?
「…くふふ…勿論。罪もない、いたいけな人間が襲われてたからさァ。助けてあげなくちゃって思っ…」
(「無月」は皆まで聞かず、彼の頭を乱暴にわしわしと撫でる。「首折りさん」の顔は一気に真っ赤になり、「…俺、もう帰るからァ…。」と照れたように消えた…後、「無月」もまた闇に消えた…)
(皐月)
うぅ~…(走り過ぎたよぉ…。)
…わっ!(パフッ!!)
(イジメっ子・リーダー・辻元)
あ~?おいテメェ…
(皐月)
わっ!すいませ…なっ!?
(イジメっ子・手下共)
ははっテメェあの「気持ち悪い」木霊じゃねぇか!((笑
あ~あ~辻元先輩に体当たりするとか度胸あんな~ね?先輩((笑
(辻元)
んま、丁度ムカムカしてたところだし…こいつらとも少し遊んでくれや木霊((笑
(皐月)
わ!?は、なせっ!!おいっ!
(昨晩全身を動かし大男と争っていた為、筋肉痛でジンジンと痛む体を引きずりながら猫背気味で歩いていれば誰かにぶつかってしまい…見ればソイツ等は例のイジメっ子共で、青筋を浮かべながら此方を威圧してくる、恐らくリーダー格であろうガタいの良い男に持ち上げられて…軽々と校舎裏へと連れて行かれ)
「~♪…あれ?」
(ちょうどその辺りを歩いていた花子がその一部始終を目撃していたらしく、物陰に隠れながら後ろを付けていた…)
(辻元)
おらっ!!
(皐月)
い~ぁ~っ!!っ…!
(手下共)
あ~ぁ?なんだよその目は?
(校舎裏へ着くなり辻元に投げ飛ばされ、筋肉痛のセイかいつもの三倍位の痛みに思わず声を漏らしつつも、態勢を整えキッ…!と反抗的な目で奴等を睨み付け)
「こらー、君たち何してんのさ!」
(どこからか花子の透き通った怒声が聞こえる。
そこには頬をぷくっと膨らませている花子の姿があり、手には例の鎖を握っているようだ…)
(/投稿してから気付きましたが、
花子の説明が抜けていました…!花子は「無月」の知り合いの怪異です。例の鎖というのは花子の武器である血まみれの鎖です…。すみません!)
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