通りすがりさん 2020-08-10 15:27:28 |
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…さァて…次はお前だな。俺の正体、
知られたからにはどうしてくれようかねェ…?
(蝶を咀嚼した「無月」はくるりと貴方に向き直る。その顔に浮かんでいるのはいつもの弱々しい笑みではなく、鋭い犬歯を剥き出しにした…悪意に満ちた笑みで、その背中では…透明だが、無数の女性の腕や足が蠢いていた。)
ひっ‥!?(逃げないと‥喰われる…!)
(いつもと全然違う喋り方や表情をする先生…いや、「無月」をジッと睨みつけ、震える足で必死になりながらヤツから離れようと入り口へと走り出し)
…あァ…待て待て。冗談だ、喰ったりしねェよ。
俺はただ、『知を求める怪異』…この部屋に
居られりゃ、それで幸せなんだから。
(貴方の首根っこを彼の背中から生えている女性の腕の一つが掴み、彼の方へと貴方を引き戻す。)
うわわわっ!?…は?せ、せんせー?
(グイッと引っ張られ一体全体どうなってるんだと思いながら涙目であわあわし、ふと先生?とどこか疑問系で呼んでみて)
…いかにも、俺はリチャード・皇先生だよ。…はァ…よりにもよってお前、ねェ…。
(「無月」が手を動かすと、女性の腕は呼び戻されたかのように貴方の首根っこから手を放し、彼の背中へと戻って蠢く。)
え…っと、それってつまり…いつもふわふわしてて、ひょろひょろしたせんせーは…化け物?
それに「よりにもよって」ってなんだよ…。
(するっと離された感覚に身を委ねて先生の返答に自分の考察を語り、最後に化け物というワードをつけ、先生の引っ掛かる物言いに顔をしかめて見せて)
…そう、ご名答。…ついでに言っとくと…
俺は「化け物」じゃねェ、「怪異」だ。
闇夜の管理人「無月」。
(「無月」は貴方の「化け物」という言葉が気に入らなかったのか顔を歪め、貴方の不満げな顔は気にも留めず机まで歩いていくと、蜘蛛のマークが刻まれた本を開いてため息を吐いた。)
…はァ…頁が真っ赤になってやがる…
お前、雑に開いただろ?この本。
あはは…そりゃもう無我夢中だったもんで…。何かマズかった?
(先生の言葉にありゃりゃ?…と顔をひきつらせて頷くと何かマズいことをしでかしたのでは‥とハラハラした様子で)
(/通報しときましたのでっ^^;)
(ありがとうございます…!)
…問題、大アリだ。これにはなァ…お前ら
生徒の秘密やら記憶やらが書き込まれてンだよ。
雑に開きゃ、最悪誰かから大事なモンが消える。
(「無月」はじろり、と鋭い瞳で貴方を睨みつけ、苦虫を噛み潰したような顔で告げる。)
嘘だろ!?
え、じゃあどうすれば治るの…?そもそも誰の大切な物が無くなった!?あわわっど、どうしよう!!
(一難去ってまた一難…。無月の言うことが嘘を言っているようには見えないのだが、どうしても信じたくなくて顔面を蒼白にしながら自分は取り返しのつかないことをしてしまったと再び涙目になって彼に助けを求めて)
(/いえいえ^^)
(一応名前を変更しておきます…!)
「最悪」って言っただろうが…ま、安心しろ。
見た限りじゃ誰の記憶も秘密も消えてねェ。
(「無月」はとうとう噴き出すと貴方の頭にぽんと手を置いて撫でる。)
へ?な、なんだよ~(よかった…って…)おい!子供扱いしてんじゃねぇ…。
(無月の言葉にホッとしたのもつかの間、撫でられていることに気づくとムッとした表情になり、怒っているのか照れているのか分からない顔つきになっており)
(/了解ですっ!)
ふん。…今日のとこはもう帰れ。
また会いたきゃ、怪異「無月」の召喚方法試せよ。
(貴方の頭から手を放し、しっしっと追い払うように手を振る。)
へいへい分かりましたよ~。
んじゃおやすみなさいせんせ…えっと無月さん。
(無月に言われるがまま帰ろうと踵を返し、幼さが残る明るい笑顔を向けて)
…ふ。また明日、「リチャード先生」でな。
(「無月」が手を振り、貴方が見えなくなると、図書室の扉はひとりでに固く閉ざされる。)
~翌日~
……(あ~~昨日は嫌な夢見たー…。)
(昨日起こった出来事が信じられなくてソレを夢だと現実逃避しながら、夜更かしした為頭痛で冴えない頭を抱えて授業に望み)
……はァ…俺はなんであのガキに
バラしちまったんだか…。
(「無月」は誰もいない保健室で頭を抱えてため息を吐いた。)
ぅ~ッ…(マジ頭痛くなってきた…)
先生‥。
(授業中とはわかっているものの、我慢の限界まで達し担任の先生に断りを入れて保健室へと向かい)
…あ、木霊くん…どうしたの、かな…?
(「無月」はいつも通り、穏やかで弱々しそうな微笑みを浮かべながら貴方を出迎えた。)
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