執事 2020-07-30 19:43:59 |
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これは…
(ぱか、と箱を開ければそこには薔薇をかたどった懐中時計があり。この懐中時計が先程の店のどこにあったのか、自分はまったく気づかなかった。一目見ただけでそれが丁寧に作られたことがわかり、自分にこんなに丁寧に作られたものを彼が送ってくれたことが嬉しくて。箱の中の懐中時計を人差し指で撫でつつ、静かに微笑めば)
ありがとうございます、お坊ちゃん
……別に、普段のお礼も込めてだからな
(想像以上に彼は喜んでくれた。嫌味もからかいも無く、こうして素直にお礼を言われると、慣れていないせいもあるのかやっぱり照れくさい。赤く染まってゆく頬を隠すように俯いて視線を逸らし、ぼそりと呟いて)
…明日からは水をお出ししましょうか、
浮いた食費代はお坊ちゃまのお財布へどうぞ
(大人の自分から見れば、懐中時計はぽんと買えてしまうもの。それをまだ子どもである彼が買ってくれたのだ。いくらほかの時計や雑貨より手が届くような値段だったとしても、彼からしたらきっと高い買い物だったはず。
大袈裟に彼の顔を心配そうに覗き込み、心配する素振りを見せればそんなことを呟いて、)
馬鹿にするな、まだ貯金は残ってる
(流石に彼のプレゼントで今まで貯めてきた全財産を使いきるなんて真似はしない。もうお金に余裕が無いんじゃないか、とでも言いたげな彼の言葉にむ、と眉間に皺を寄せ、下がっていた顔を上げるとそう反論し)
馬鹿にした訳ではありません…、私は将来を思ったまでのことです
(彼の眉間に皺が寄っているのを見ては、馬鹿にした訳ではないのにと悲しそうに眉を下げ。勿論ただの演技で彼をからかっているだけなので、すぐにいつもの表情に戻れば彼からのプレゼントを大切そうに仕舞えば「墓場まで持っていくものが増えました」だなんてくすりと笑い、)
(墓場まで、なんて少し大袈裟な気もするが、そう言ってもらえて嬉しくない訳がない。思わず自然と口角が上がってにやついてしまいそうになるが、照れ隠しかふいとそっぽを向くと、彼の腕を引っ張って)
帰るぞヴィラ、あまり遅くなると父さんが心配するだろ
(/返信遅れてしまい大変申し訳御座いません……!見落としておりました……)
そうですね、まだまだお子ちゃまなお坊ちゃんの帰りをお待ちですから
(ふ、とそっぽを向いてしまった彼のその行動が照れ隠しだと直ぐに気づけば、あえてなにも触れずに大人しく引っ張られ。少しの毒を混ぜつつ吐いた言葉は自分のいつも通りであり、すたすた歩いては彼の隣に並んで、)
(/お気になさらず…!私も遅れてしまいすみません!
この後なにかやりたいことなどはありますか?)
(/そうですね、このままふわふわ日常を綴っていくのも、小さなハプニングを起こしてみたり、季節ネタ等イベントだったり、過去未来のパラレル的展開でも……どう転がっても盛り上がりそうなので困ってしまいます(汗)
質問を質問で返すことになってしまうのですが、背後様は逆に何か希望ありますでしょうか……!)
(/とってもベタですが、体調不良ネタやりたいです…!! なんか魔法の調子が悪いな、から実は熱だったり……介抱する側でもされる側でもどちらでも大丈夫なので、よろしければぜひ…!)
(/それも思ったんですよ…!是非是非やりましょう、大賛成です!此方としても病人側看病側どちらの立場でも大丈夫なのですが、如何いたしましょう?
…ボソ…個人的にはヴィラさんを看病してみたいところです……)
おはようございます、お坊ちゃん
(いつも通りの朝。自分の身支度を整え、向かうのは彼の元。こんこん、と彼の部屋のドアをノックしては部屋に入り、まだ眠っているであろう彼を起こす為かちゃんとドアを開けては中に入り、)
ぅ、んん……
(すやすやと心地良さそうに眠っていたところ、自室の扉が開く音、そして誰かが入ってきた気配を感じてはうっすらと瞳を開け)
体を起こさなければ、起きているとは見なしませんよ
(うっすら開いた彼の瞳を確認し、いじわるなことを呟く。今日の朝食はポタージュと焼きたてのパン、その他二、三品を説明する、いつものようによく回る舌に不調は感じられないが、カーテンを開けたのち、クローゼットから服を取り出そうと杖を振ってみたのだが、全く反応せず_つまり、失敗しているのだが、それに気づいていないようでまた杖を振り)
朝から意地悪だな、お前は……
(彼の言い分にむ、と不服そうな表情で身体を起こし。まだ若干の眠気が残るが、ここでうだうだと粘っていても終わりのない毒舌が飛んでくるだけ。ふあ、と大きな欠伸でその眠気を払拭すると、いつも通りに朝食を済ませ。さあ次は着替えか、これもいつも通り、彼が着る服を準備してくれる……筈なのだが。何故だか上手くいかない彼の魔法に不思議そうに首を傾げ)
どうしたヴィラ、何をしてる
私も人間ですから、失敗するときくらいありますよ
(その後3回目でいつものようにクローゼットから服が飛び出し、彼に着られるのを待っていたかのようにベッドの上に置かれた。なんら難しくはない、ただの日常で使う魔法で失敗するなんて、どうしたのか聞きたいのはこっちの方だ。不思議そうに首を傾げる彼に、"私を何だとお思いで?"そう返したもののいつもしない失敗をしているのは明白であり、)
…………、
(彼の言葉には若干の疑問を持ちつつも用意された服に着替え。人間なのだから仕方がない、確かにその一言で片付けられてしまう問題ではあるのだが、どこか胸に引っ掛かりを覚えてしまう。その不信感を取り除くためにも、ここは一つ彼を試してみることにして)
おいヴィラ、もう僕の勉強の時間だろ。
机に問題集を準備しろ。そこの本棚に仕舞ってある筈だから、
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