執事 2020-07-30 19:43:59 |
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随分素直な…おいくつでしたっけ、
(まさか子守唄で釣れるなんて。冗談半分、本気半分で話したことに彼がこんなに食いつくとは予想外で。おや、と目を丸くしつつもベッドの中に潜り込んできた彼の背を?一定のリズムで叩き、いつもより少し低い声で子守唄を歌って、)
別に、それで寝る訳じゃないからな
(子守唄で寝るほど子供じゃないから、なんて宣言してベッドに横になり。眠らないよう目は開いたままだが、彼の子守唄が耳に入ってくると、だんだん瞼が重たくなっていく。落ち着いていて普段とはまた違う声色に、自然と心が動かされ。あれだけ宣言した癖に、数分後にはこてんと眠りに落ちて)
はい、おやすみなさい
(”別にそれで眠る訳ではない”と、あれほど自信ありげに宣言した人物だったとは思えないほどこてんと彼は寝てしまった。狸寝入り、というわけではなく、本当に寝てしまったようで。思わず声を出して笑いかけるが、なんとかそれを抑えては自分も目を閉じて)
(/次の私のレスでクリスマスに入りますね、!)
(今日はスピネが来たり、お世話で忙しかったりと「初めて」が沢山あった。そのため、どっと疲れが出たのだろう。深い眠りの中、楽しかったことが夢に出てきたのか小さく笑みを浮かべ)
(/了解しました、宜しくお願いします……!)
(それから数日後のクリスマス。この日の為にばたばたと毎日を忙しく過ごしていた。朝焼けが見える時間帯に起きれば、廊下にも、各部屋にもきちんとクリスマスの飾りを施して。彼へ用意した朝ご飯もクリスマス風だ。食器を片しながら、彼へ問いかける)
いい子にしていましたか?
当然だろ
(彼からの問い掛けにふふんと自信ありげに胸を張ってそう答え。サンタさんが来るから、と最近は早寝早起きや勉強を頑張っていた。自分自身、今日が楽しみで仕方ないらしく明るい声色で)
お坊ちゃん、プレゼントは届いておりました?
(この時期になると、まだサンタさんを信じている彼の生活態度が急激に良くなる。自分がからかう回数も自然と減って少々寂しいものだが、胸を張る彼は微笑ましい。昨晩、プレゼントをベッドの足元に置いておいたのだ、上記を問いかけながらはて、と首傾げ)
それは…………あった!
(そういやまだプレゼントを見付けていない。起きたばかり、枕元には無かった筈で、一体何処にあるんだろうかと周りを見渡して。そしてベッドの足元に置いてある綺麗に包装された箱を見付けると、ぱぁっと顔を明るくしてそれを手に取って)
よかったですねぇ、
(3日は悩んだ、彼のクリスマスプレゼントは何にしようかと。ひとつは青い宝石がスピネとお揃いのループタイと首輪で、もうひとつは原題でいう音楽プレイヤーのようなものを箱に詰めてみたのだが、果たして彼は喜んでくれるだろうか、)
(包装紙を剥がして箱を開けると、中にはまたもや箱が二つ。どちらから開けようかとわくわくしながら片方を手に取り、そのまま蓋を開ける。きらきら光輝く宝石の付いたそれらに瞳を輝かせ、ループタイは自分の首へ、スピネを自分のところへ抱き抱えて首輪を付けると、ご機嫌に彼の方を向いて)
どうだヴィラ、似合ってるか?
ええ、とてもよくお似合いです
(それはそうだ、なにせこの自分が選んだのだから似合わないはずがない。どれだけそばに居ると思っていることか。しかし、彼は純粋にもサンタからのプレゼントだと思っている。ご機嫌な様子で自分の方を向く彼に、にこりと笑って)
(彼からの返答に満足げに笑みを浮かべ。大切にしよう、と貰ったループタイを一撫でした後、もう一つのプレゼントに手を掛けて。中身を開くと、何やら四角い機械のようなものが入っている。初めて見る代物にきょとんとした表情になりつつそれを取り出し、首を傾げて彼を見て)
なあヴィラ、なんだこれ?
…ね? 凄いでしょう、
(彼が使い方が分からないのも無理もない。なにせこれは滅多に出回らない物だから。きょとりとしたままの彼からプレーヤーを手に取れば、ぽちぽちとボタンを押し。すると、いつもラジオなどで流れる音楽が鮮明に流れ出して、)
、凄い、凄いぞヴィラ!
(ぽかんとしたまま、彼が謎の機械を操作する様子をじっと眺めていて。数秒後に聴き慣れた音楽がその謎の機械から流れ出すと、驚きと興奮で瞳が一回り大きく開かれ。いつもより一つや二つ高くなった声のトーンで感想を口にして。まるで魔法のようではないか。彼からその機械を貰うと、自分でもぽちぽちボタンを弄ったりと興味津々。ループタイ同様、此方のプレゼントも大好評らしく)
壊さないでくださいよ、
(これを持っている人なんて、珍しいんじゃないだろうか。かなり無理を言って取り寄せてもらった商品で、彼の気に入りように思わず笑みがこぼれたのも束の間。やれやれといつものように嫌味をぽろり。とはいえ、比較的ボタンを少ないのを選んだ。彼でもすぐに慣れるはずだ、)
そんなに直ぐ壊すわけないだろ
(流石に貰ったばかりの物を直ぐ壊してしまうほど、自分は無神経ではない。彼からの嫌味にむっとして、プレーヤー片手に腕をぶんぶん振って反論し。壊さないでと言われたばかりにも関わらず扱いが雑になってしまっていることは気付いていないらしく。その拍子に電源ボタンに触れてしまった、軽やかな音楽が止まり、当の本人は突然音が消えた原因なんて全く理解しておらず、驚きを隠せていない。「まさか……壊れたのか……?」なんて苦虫を噛み潰したような表情で、恐る恐る相手に視線を向け)
短い命でしたねぇ……
(彼が電源ボタンに触れたことでぴたりと音が止み。それを壊したのだと勘違いして、とんでもない顔をしている彼をからかうように、わざと肩を竦めてやれやれ、と首を振り。「そこ、真ん中のボタン押してみては?」ふふ、と意味ありげに笑いながら彼に原因を理解してもらおうと、あえて彼に電源ボタンを押してもらうことにした、)
ここ……
(彼に言われた通り、ぽちりとボタンに手を触れそのままぐっと押して。すると、また再びあの軽快なメロディが流れ出す。どうやら壊したわけではなかったらしい、と安堵の息を吐くと同時に「なんで壊れてないって教えてくれなかったんだ!」と彼に不満の意を示し)
これも勉強かと思いまして……
(不満を漏らす彼におや、と目をぱちくりさせ。まさかそんな風に言われるなんて心外だと言わんばかりの反対を見せつつ、「後は焦っている様が面白くて、つい」なんて無駄に綺麗に笑ってみせた。どのみち壊れたら壊れたで夜な夜な直すつもりではいたものだが)
またお前は……
(彼が見せたその笑み、本来ならその言い分にむっとなって言い返すところなのだが、そんな顔をされては何も言えなくなってしまう。ぷくりと不満げに視線を逸らすが、貰った音楽プレーヤーは大切そうにポケットへ仕舞って)
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