執事 2020-07-30 19:43:59 |
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そこ、座って待っててください
(彼の分だけを買うつもりだったが、ふと目に入ったショートケーキ風サンデー。それに惹かれ、結局カウンターで2つ注文した。あんなに色々盛られたものを彼に持たせたら落とすと、椅子に座るよう伝え)
判った、
(大人しく側にあった椅子に腰掛ければ、周りの客の様子を眺めつつ、わくわくしながら頼んだアイスクリームが運ばれてくるのを待っており)
はい、お待たせしました
(片手に彼が頼んだ豪華なサンデー、片手にはショートケーキのようなケーキを手に彼の元まで戻り。テーブルにとん、とそれらを置けばちらりと彼の様子を見、)
……食べてもいいか?
(目の前に置かれた美味しそうなサンデーに目を奪われる。こうして実物を見ることなんてなかなかない、スプーン片手にそのフォルム、盛り付け等をじっと眺めていたが、食欲が勝ったらしく)
はい、どうぞ
(まるで雑誌の中で見るようなサンデーを物珍しそうに見つめつつ、彼にこくりと頷いてみせ。自分もスプーンを片手に持てば、クリームの部分を1口掬って、)
いただきま──……!
(アイスを一口分、ぱくりと口に入れる。フルーツの素材が生かされた冷たいアイスが口の中に広がり。あまりの美味しさに目を見開いてぱっと顔を輝かせ、言葉にならない悲鳴を上げて)
_はい、あーんしてください
(余程美味しいのだろう、ぱっと顔を輝かせた彼の表情に思わず笑みが零れ。掬った分をそのまま口に入れれば、苺の甘酸っぱさとクリームの優しい甘さが織り成す味わいに、きっと彼も好きだろうと予想して少し多めに掬ったそれを彼の口元まで持っていき)
……ん、!
(丁度彼の物も食べてみたいと思っていたところだった。掬われたサンデーを口に入れると、これも美味しい…!、と頬を緩ませ。貰ったお返しに、と自分のアイスも掬うと彼の口元に近付けて)
ん、美味しい…!
(ぱくり、と1口含んで。甘味と酸味が同時に広がったものの、彼から貰ったサンデーは自分が頼んだものより甘さが勝っていた。甘いものは好きな性分であるため、素直にその美味しさに頬を緩ませて)
~、
(幸せそうな表情が見れて自分も満足だ、こんな時間がずっと続けばいいのに…なんて夢を思い描きながら、今のこの時間を楽しもうと、再び自分のサンデーに口を付け)
…その、大丈夫かとは思いますが
(サンデーを食べながら、まるで普通の話をするかのように話し始めた。火が怖いことは黙っていてほしい、と。今のこの立場上、火花でさえ怖いなんて恥ずかしいにも程がある、)
……、
(口の中のサンデーを味わいつつも、真剣に彼の話を聞いていた。元々誰かに言うつもりなんて無かったし、彼の苦手なものが判ったからといって悪用しようとも思わない。分かってる、というように無言でこくりと頷いて)
助かります、
(わざわざ言わなくとも、彼はわかってくれていた。大丈夫だとは思っていたものの、自分の口から問いかけて確認しなければ、気が済まなくて。無言で頷いた彼に少しだけ口角を上げ、)
──僕は、まだ出来ないことも多いけど…少しでも力になれたら…って思ってる。だからもう、秘密は──
(信頼しているからこそ、隠し事はして欲しく無かった。お互いの苦手な部分はちゃんと理解した上で、カバーし合っていけたらと考えており。少し微笑んだ彼に対してそっと口を開き)
__では、私のもうひとつ苦手なもの。なんだと思います?
(誰しも隠し事や知られたくないことのひとつやふたつくらいはあると思っていた。彼の言ったその言葉は非常に真っ直ぐでわかりやすい。もうひとつ、自分の苦手なものが彼にわかるだろうかとそう問いかけ、)
当てたら…なにかご褒美、考えますよ
もう一つヴィラの怖いもの……?
(なんだろう、全く想像がつかない。炎に関しては、普段の生活から怯えているのが垣間見える瞬間もあったのだが、それ以外に怖いものといったら……。暫く考えたが何も出てこない。しかしご褒美は欲しい。)
……何かヒントが欲しい、
大抵の人間は、可愛いと思う生き物…でしょうか
(いくつくらいだっただろうか。1人きりになって、やっとの思いで食べ物を手に入れたかと思えば野良犬に盗られてしまったのだ。そこからだった、犬が苦手なのは。「わかります?」ふん、と当てられないだろうと高を括ったように鼻で笑い、)
可愛い生き物……、……犬?
(可愛いと思う生物と聞いて、真っ先に思い付いたのはペットの類い。これが間違っていれば猫と言ってみるつもりで、完全な当てずっぽうでそう言って)
魔法でも使いました?
(完全に当てられた。犬なんて屋敷の中ではいないし街中にいたとしても飼い主が付いてリードを付けているような犬ばかり、さりげなくそれでもその近くは避けて歩いていたのだが、今まで顔には出していなかったはずだ。大真面目な顔で彼を真っ直ぐ見つめ))
、正解か?!
(まさか合っているとは思わなかった。やった!とガッツポーズしては、勘で当てたことを誤魔化すように「御褒美ってなんだ?」と瞳をキラキラ輝かせ)
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