なにをゆうてはるんですか?
前衛を思い出した後ろ姿 前屈みになりながら2時の針の突き刺す空を見上げ 肩を震わせて笑っている
救済という言葉の響きだけがコンサートホールで木霊している あんまり居心地がいいものだからつい長居してしまった しかし…耳を澄ますと聞き覚えのない嫌な音が聞こえてくるじゃないか それは、書き損じた短冊が魂から剥がれ落ちていく音だった 涙が溢れ出してしょうがなかった 耳を塞いで走りだし苦痛に向かって喜んで飛び込んだ