常連さん 2020-06-28 12:54:39 |
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はは…俺に構ってくれるのもボランティアかいな…って、いやいや、そんな風に考えたら失礼やな、少なくとも連絡先教えてくれたんは俺のことを信頼してくれた証やと信じたい
(家を出て通学路を歩きながら届いたメッセージを読むと内容に複雑な心境になり思わず苦笑してしまい、しかしよくよく考えればこれまで連絡先すら教えてくれなかった彼女が連絡先を渡してくれたのはやはり特別なことなのだとポジティブに考え直し
『そりゃもう、力になりまくってるで
リサちゃんが俺とメッセージのやりとりしてくれるなんて嬉しくて仕方ないしな
そういや、今日はリサちゃんバイト入ってるんか?』
彼女の気持ちが今の自分にはとにかく嬉しい、そんな気持ちをメッセージに込めて送り、ついでに今日も彼女はバイト先に来るのだろうかと質問し)
(/まさかまたお返事いただけるとは…!こちらこそまた引き続きお相手していただけるとありがたいです)
おはよ、友希那!
(幼馴染の支度が終わるとメッセージを閉じ、急いで荷物を持ち、家から出て幼馴染を待ち、出てくると明るい笑顔で挨拶、そしていつも通りの日常会話をしながら通学路を歩く。
会話が途切れたところで、メッセージを開いて。
『うんうん、アタシも嬉しいよ。
今日?そうだねー……今日はRoseliaの練習と、その後にライブがあるからバイトには行けないかな。
坂田くんは、ライブとか興味ない?』
相手が嬉しいなら自分も嬉しい、そういう事。
今日はモカがバイトに入っていて、自分はRoseliaのことで休み、丁度いい機会ということでライブのことを聞いてみたりして)
Roseliaにライブ…?なんのこっちゃ……ほぉ、リサちゃんこんな活動してたんやな。…こんなの応援するしかないやんか
(返ってきたメッセージに自分には馴染みのない単語がいくつか出てきていて、彼女がどんな活動をしているのかネットで検索をかけると関連した動画はすぐに出てきて普段とはまた違った姿を見せる彼女の姿にすっかり心奪われ
『めっちゃ興味ある!
リサちゃんがこんな活動してたなんて知らんかった…っていうか、知ってたらとっくにファンになってたわ』
彼女が関わることだからということ以上に少し聴いただけでRoseliaの奏でる音楽とその世界観に魅せられてしまった自分がいて、迷いなくすぐにそう返事を返して)
あはは…知らなかったんだ……。
…まぁ仕方ない、のかな?
(仮にも有名ガールズバンドであるRoseliaを知らないのは意外で、でもこういうものに興味がなかった人なら仕方ないのかなと納得して。
『興味あるんだ。
じゃあさ、サークルって言うライブハウスでアタシ達ライブするんだ、来てくれると嬉しいな?』
Roseliaにすっかり魅せられた相手を思い浮かべると少しだけ笑みが零れ、それならと今日行われるライブに相手を誘い)
よっしゃ、こりゃ行くしかないなぁ
(彼女直々のお誘い、それもRoseliaのライブを生で見る機会となれば断る理由など皆無といってよく、唯一気になる点といえば己の部活の時間と被るかもしれないという一点のみで
『勿論リサちゃんたちのカッコいいとこ見に行くで!
で、ライブは何時からなん?まあ、最悪部活サボってでも駆けつけるつもりやけどな』
とはいえ、優先順位は彼女の誘いの方が高く悩むことなく間髪入れずに返事を返して)
時間……えっと、あ、これだ。
(時間を聞かれるとあやふやにしか覚えて居ないことを思い出して、スマホ内のカレンダーを開くと予定を見て、時間を確認し。
『五時半から、その心意気は嬉しいけど、あんまり無理して来る必要もないよ?
ライブならまた見る機会もあるし、アタシそんなに上手くないから』
迷いなくそう答えてくれる相手の思いが嬉しくはあるものの部活をサボってまで無理して来る必要はないと送りつつ、そして自分はそんなに、周りと比べたら、上手くないと伝えて)
あれで上手くないってホンマかいな…
(音楽にたいしては全く詳しくない自分だがRoseliaの音楽がどれだけ高いレベルにあるのかはわかって、そんなメンバーの中の一人というだけで彼女の実力が相当なものであることは明らかで、それが単なる謙遜なのか周りのメンバーが彼女以上の逸材揃いということなのか、どちらにせよ近くで彼女たちのライブを見れる機会を逃す手はなく
『あのレベルの中で演奏しながら上手くないなんてリサちゃんはストイックなんやなあー
尚更頑張ってるリサちゃん見に行きたくなったで』
なんにせよ自分の実力を客観的に見てその上で自分が出来てないと認めることは勇気のいることで、彼女のストイックさが窺い知れれば尚更会場で応援したい気持ちになって)
アタシって言うほどストイックかな…。
(努力は欠かしていないものの、他のRoseliaのメンバーと比べたら上手くない、自分で自分を上手いなんて言ってても、結局は継続的な努力を重ねなきゃ上手いなんて言ってられなくて。
『ストイックって言うかな……アタシは他の人から見たら十分に上手だと思う、けど、友希那だってプロ並みの実力を持ってるのにそれに甘えずに上を目指してるからさ。
アタシもまだ自分を上手いとは言わずに、その上を目指してみたいんだ。
でも、今度上手いって言われたら謙遜せずありがとうって答えよっかな。
ライブに来るか選ぶのは坂田くんだよ、本気で見に来たいならアタシは止めないよ』
客観的で見ても、きっと自分は上手い、だけど、自分で自分を上手いなんて言ってる暇があったら他のメンバー達と上に登り詰めたい、目標に到達してやっと、自分は幼馴染と同じ所に立ってると思えるから。
まぁでも、次は言葉をきちんと受け止めようと考え、伝えて。
そうして、結局は判断を相手に委ねて)
なるほど…やっぱリサちゃんたちって凄いなぁ
(現状で満足せず常に上を見続けるという彼女の意識はどうやらRoseliaメンバー全員共通のものらしいとわかると、自分と同年代だというのにしっかりしてるなと感心して小さく唸って
『リサちゃんの話し聞いたら余計にライブ行きたくなったわ
じゃあまた放課後に…直接会うことはないやろうけど会場いくで!』
やはりライブへ行くという気持ちは変わらず、報告をしたところで彼女にはライブがあるのだから自分一人に構っている訳にはいかないことはわかっているのだが一応決意表明をするようにメッセージ送ればスマホをしまって朝練に参加すべく部室へと向かって)
やっぱり来てくれるんだ、うん、それなら今日は少し本気出しちゃおっかな?。
(どう言ってもきっと彼はライブに来ると予想していて、予想通り相手は来てくれるらしく、知り合いの異性が来ると考えると自然と力が入り、いつも本気なものの、今回はもう少し頑張ってみようと思い。
『そう?分かった。
じゃあライブ中に目が合ったりしたらウィンクでもしてあげるから、楽しみにしててね?』
一応相手を特別扱いしているらしく、ライブに来ると改めて聞くと、目が合ったらウィンクしてあげると伝え、スマホをしまって)
ここがリサちゃんの言ってたサークルか…平日やのにえらい人がおるなぁ
(適当な理由をつけて部活をサボって彼女の言っていたライブハウス、サークルの前にやってきたものの、平日とは思えないぐらいの人出に圧倒されてしまい、どうにかチケットを購入したところまではいいものの、建物の中で迷ってしまい気がつくと関係者通路らしき場所へと入り込んでしまっていて「アカン、完全に迷った…」ライブ開始まではまだ時間があるがとにかく急いで会場の方へ向かわなければと少し慌てて)
……あれ?坂田くん?
もしかして、迷っちゃった?
(少し前に練習を切り上げ、皆と一緒に準備に来たものの楽器に必要な道具を練習室に忘れて来てしまって急いで戻っている最中、相手とばったり出会い、その様子から迷っているのかなと予想すると聞いてみて)
ん?おお、リサちゃん!実はそうなんや…ライブハウスなんて初めてやからなぁ…
(まさか直接会えるとは思っていなかった彼女にこうして会えたことに少しだけ興奮気味に目を見開き、それからバツが悪そうに頬を掻いて。ライブ映像でみたような衣装で着飾った彼女の姿をまじまじと見て「それにしても、その衣装似合ってんなぁ…めちゃくちゃ可愛いで」率直な感想を添えて褒めちぎって)
普通迷わないと思うんだけど……
迷っちゃったならしょうがないね、ほら、着いてきて。
(よほどの方向音痴でもない限りサークルの中で迷うことはないため少し困惑する、でも、迷ってしまったならしょうがないと納得すると微笑みながら相手の手を取り、引っ張って行き、感想を言われると少し照れたように。
「……もう、そんな事言っても何も出ないからね」
と、相手から目線を逸らしつつ言って)
いやー、面目ない。カッコ悪いとこ見せてもうたな…嘘でもリサちゃんに会いに来たとでも言っとけばカッコついたかもしれんなぁ、なんて冗談やけど
(彼女に腕を引かれながら自らの失態を恥じて、照れ臭そうに苦笑を浮かべ、人混みに圧倒されて迷ったよりは彼女に会えると思って探してたと言ったほうが良かったかもなんて冗談か本気かそんなことを言ってのけて。褒め言葉に対しこちらへ顔を向けようとしない彼女を少し不思議に思いながら「でも、最高のライブは見せてくれるやろ?」別に見返りなんて求めたつもりはないがライブは楽しみにしてるとニカッと笑い)
そもそもここって関係者以外立ち入り禁止だからね?
アタシは怒らないけど、大人に見つかったら最悪出禁だよ。
(相手がもしもそんな事を言ったとしても、ライブ関係者以外はここに立ち入ってはいけないためすぐにバレる、自分に会いに来たと言ってくれたら少し嬉しかったが、最悪出禁になるため一応警告はして。
照れていたものの、期待されてはそれに答えない訳には行かず、相手を出口まで連れて行くと手を離し、ニコッと笑って。
「Roseliaは最高のライブしかしないよ。
……きっと、坂田くんの記憶にはっきりと残る、刺激的なライブになるから、楽しみにしててね」
そう言い残すと元来た道を走って戻って行って)
…はは、めちゃめちゃラッキーやったな…色々な意味で
(入り込んだ先でまさか初めに出会ったのが彼女だったなんてどれだけの確率だろうと考えてしまい、それが相当な幸運の元にあったことだということだけはわかりラッキーだったなと漏らし、とりあえず無事に会場内に入ることが出来て既に前の方は人がいっぱいで後ろ側になってしまったが他のグループが次々曲を披露していく中、彼女達の順番が来るのをただ待って)
……。
(あの後彼と別れたあと、急いで戻り、必要物を回収して用意を済ませ、最後に色々確認をすると出番が回ってくる。
相手がいると考えると少し緊張する、だけど、胸を張って舞台に立つ、歓声を受けながら舞台に上がり、相手の姿を見つけると演奏前にファンサに見せかけて手を振り。
そして、演奏を初めて。
『BRAVE JEWEL』『R』『FIRE BIRD』多少のアンコールもあり少し予定を延ばし、演奏を終えて。)
リサー!
(しばらくして今日のライブのトリを務めるRoseliaの出番が回ってきて、ステージ上に彼女達が現れると周りのファンがメンバーやRoseliaの名前をコールする声に混じって自分も彼女の名前を呼び、その声が届いたからという訳ではないだろうがそこで偶然目が合った彼女がこちらへ手を振ってくれると嬉しくなって一層大きくぶんぶんと手を振り返して。そうしてライブが始まると動画とは違う生の迫力、今日これまでに聴いてきた他のバンドのものと比べ一線を画すレベルの圧倒的な演奏に感動をして最後の曲が終わると惜しみない拍手と声援を送り。ライブが終わって会場を出るとすっかり夜になっていて、ライブの興奮を直接彼女に伝えたい気持ちもあったがライブが終わってすぐでは難しいであろうことは流石にわかって
『今日のライブめちゃくちゃ良かった、感動したで!お疲れ様!』
短く感想をメッセージで送り、ステージ上の彼女たちの姿を瞼に焼き付けるようにして帰路について)
疲れたー……。
(ライブ終了後、Roseliaの仲間にファミレスで打ち上げをするからと言われ誘われて着いていき、反省会や感想をしばらく言って、食事をし、帰路に着く頃には真っ暗になっていて、疲れながらも自宅に着き、部屋に戻って。
少しの間休んでいると相手のことを思い出し、スマホを開くと案の定メッセージが来ていて。
『ありがと。
あ、そうだ、坂田くんに手振ったんだけど、気付いてくれた?』
短く感謝の意を伝え、手を振ったの気付いてくれてるか少し気になり、聞いて)
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