宵 2020-06-16 00:10:09 ID:aa3cde158 |
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あまり深く考えていませんけれど、暇になった頃合いに指名制創作提供でなりきりしてみたいですね。
いまはメスティオノーラ様の加護なのか創作意欲が湧いてるのもあって時間が足りないからするにできないんですけれど。
シュラートラウム様の導きがないからといって夜更かししてますけど明日大変そうですね、それでもわたくしは活字を追いますわ。
ところ狭しと鮮やかな建物がならぶ道の端、仄かで灯りをもたらす提灯が朱で塗られた木の格子を照らしている。華やかな衣装を身にまとい中に佇む者とそれを眺める者、遊郭が並ぶ其処に周囲に溶け込めずに目立っている人物がいた。
男娼という存在も居るから、女がとおりを歩いていることは珍しい事ではない。緩りと歩いていたかと思えば立ち止まり、周囲を見渡しと挙動不審な様子の女は場に似合わないくすんだ緑色の、堅い雰囲気を感じる膝下くらいの丈のわんぴいすを着ていた。洋服だからと言って目立つわけではない、ベルトをきちと締め襟が立つのりがぱりっときいているそれに服と同じ色の裾に刺繍が施されているマント、海のような青の髪は一部が編み込まれて他はさらと流されている。とてもあそびに来たという風体ではなかった。
そんな人物が視界に入ったとて、なぜこんなところにぴしりとした服装で来ているんだという疑問すら湧けど話しかける人物などいない。容姿こそそれなりに整っているもののあそびに誘ったとて色良い返答のもらえるようには見えないのだから。
遠巻きに見られている女は周囲の様子を気にすることもなく不審者さながらの体で歩みを進めていたとき、ふと目をとめたそれに今度はたしかな足取りで向かっていく。揺れる黒髪の間から見える首筋は、光にぬれてしっとりと艶めいた深緑の鱗が美しい。長身の男はラフな服装で、花街を歩き慣れているかの如く悠々とした体で歩いている。そんな男に何も気圧されることすらなく女は後姿に声を掛けた。
綺麗に燃える
自覚したのはいつだっただろうか。悪辣な聖女はいつの間にやら、するりと私の内側に入り込んで来ていた。それが手元に欲しいと感じていたのが恋情だと気づくのには遅すぎた。
他領の人間にすら無防備な、威嚇だけは得意なつもりで、でもそれに人を怯えさせるようなそれすら内包していない彼女を覆い隠すマントはあまりにも厚く、本質に触れることすら叶わなかった。
ツェント・エグランティーヌの戴冠式での奉納舞で、道を開けるために
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