鳴河崎町にて（〆）

それは助かります。教えてもらっても大丈夫ですか？（懐から手帳とペンを取り出すと一枚ちぎって相手に手渡して）。他にもホームセンターやオススメの飲食店なども教えてもらえれば嬉しいです（嬉しそうに微笑んで）

…分かりました。えっと…
(記憶の糸を辿るように天井を向き、スーパーやホームセンター、飲食店の名前を挙げていって)

……うん。ありがとうございます。助かります（挙げられた名前をメモし笑顔お礼を言って）
あなたは鳴河崎に住んでいるんですか？　あ、マスター。ここってタバコ大丈夫ですか？

「大丈夫ですよ」（風見の前に灰皿を置いて）

…そうですけど。
(礼はいらないとでも言いたげに軽く首を左右に振って)

どうも（灰皿を受け取ると懐からセブンスターのタバコと『蓮』と彫られたジッポライターを取り出し火をつけてタバコを吸って）

鳴河崎に住んで長いですか？　せっかく縁があってこの町に来たわけなので、鳴河崎育ちとかであれば色々話を聞いてみたいと思ってるんです（人好きのする笑顔を浮かべて）。

……俺もつい3年くらい前に引っ越してきた所ですよ。ここは良い所ですね…落ち着いて仕事ができます。
(少しだけ笑みを浮かべて)

三年ですか。引っ越してきて困ったこととかありましたか？　参考にしたくて。あ、もし良ければですが。そうですね。都会とは違って視界も開けていて空気も澄んでいて静かな良い場所だと思います（相手の笑みを見ると自分も微笑みを浮かべて）

困ったこと…ですか。俺は東京から引っ越してきたので…まずは買い物面で苦労しましたね。東京なんて外を一歩歩けばコンビニなんかが乱立してましたから。
(思い返すように苦笑いを浮かべて)

あぁ確かにコンビニが全然ないですね。夜中に小腹が空いても買い食いが出来ないのはちょっと不便ですね（苦笑いして）
そういえばさっき、落ち着いて仕事が出来るって言ってましたがどんな仕事をしてるんですか？　予想だと何かの職人さんなんじゃないかなぁって思ってるんですが（落ち着いて仕事が出来ると言っていたので、何か集中して行うような職についているのではと思って）

…タトゥーアーティストです。
ここにはお得意様もいらっしゃるんで…。
(着ていたジャケットを半分ほど脱ぐと右腕に描かれている鳩と薔薇を見せ、「…太腿にもしてますけど、流石にここでジーンズ脱ぐわけにはいかないんで…」と返して)

タトゥーアーティスト。へぇ、素敵な模様ですね。それに凄く細かい（タバコの火を消すと相手に見せられたタトゥーをまじまじと見て）。確かにジーンズは脱げないですね（苦笑いして）。肌に書くって大変でしょう？　凄いですね。触ってみてもいいですか？（興味深そうに右腕のタトゥーを見ながら）

…あ、別にいいですよ。
(身体を相手の方に寄せて)

ありがとうございます（許可を得ると恐る恐るというようにタトゥーに触れて）
へー、意外に普通の肌と変わらないんですね
良ければ他にも話を聞きたいので隣の席に移動しても大丈夫ですか？（微笑みながら問いかけて）

…どうぞ。
(答えるように軽く首を振り)

じゃあ失礼して（相手の隣の席に移動し）
あ、僕は風見って言います。お兄さんの名前は？（相手の方を見ながらにこにこと微笑みを浮かべて尋ねて）

…相模です。相模恭介。
(少し表情を緩めて)

相模 恭介くん。これもせっかくの縁だと思うし、別に敬語じゃなくてもいいよ。僕もその方が話しやすいし、どうかな？(首を傾げ尋ねて)

…いや、でも……じゃあ、そうする。
(少し申し訳なさそうな様子を見せるがようやく敬語を外し)

良かった。敬語ってちょっと距離を感じるから苦手なんだよねぇ。相模くんと仲良くなりたいと思ってたから敬語外してくれて嬉しい(相手の敬語が外れると嬉しそうにそんなことを言って)

…そう？
(少し訝しむような瞳を相手に向け)