竜己 2020-04-28 13:52:54 |
通報 |
「…っ(くそっ…!)」
俯く彼女になにもしてやれないのと、この異常な事態に苛立ちを覚え旅館の出入り口まで走り、外の様子を見ようかと扉に手を掛ける。が…
「っ…!…え?どぉりゃああ~!!……開かない…。」
最悪過ぎる事態に顔を蒼白にさせて、口元を引きつらせ
「どゆこと!?」
ツッコミを入れるかのように驚き
「(参ったなこりゃ…)んー…取りあえず、厨房行ってなんか食える物とかあれば今晩はここに居ても問題ねぇと思うんだけど…」
貸切状態の旅館内では、お風呂やトイレといった施設も備え付けてある為、食さえあれば困らないし、今はここでおとなしくしとく方が…と呟き
「ん。」
自分も中に入り
「はぁ…(圏外…まじかよ。)」
荷物からスマホを取り出し誰かに電話が繋がるか試すものの、失敗に終わり。
「あっ、スマホ繋がるかな、」
竜己が試したのに気付かず、自分も試すが失敗し、
「どうしよ、このまま帰れないかも...」
心配そうな表情をして
「(…やむを得ないか。)…よっと!俺ちょっとトイレ行って来るわ!」
彼女の表情に何を思ったのか、木刀を担ぎ立ち上がって上記を述べ
「……おりゃっ!」
さっきまで開かなかった方の扉の前へ行き、それを睨むように見つめてから拳を作り殴ってみて。今は彼女は居ない為、少し手荒くなっても良いだろうと今度は蹴りを入れてみて
「はぁー…ダメか。もういっちょ!」
「ぜぇ…はぁ…疲れたぁ~。」
立て続けに体を動かした為、その場にへたり込んで息をつき
「ふぅ…そろそろ戻るか……え?」
太股当たりをパンパン叩きながら立ち上がり、振り返ると後ろに“菜月”が居て「(見られた…!?)」とギョッとしながら焦り。
(/勿論お気付きでしょうが偽物です^^)
「竜己、遅いなー、」
ふぅ、とため息をついて
「あ!竜己ー!」
竜己がこちらに来て手を振り、
(/こちらの竜己も偽物です^^*)
(本物ver.)
「あ、はは見ちゃった?」
苦笑しながら冷や汗を垂らし
(偽物ver.)
「お待たせ~♪わりぃな遅くなって」
にっこり微笑み
(/おお!菜月背後様のノリが良いとこ好きです*^^)
トピック検索 |