シュレーデインガーの子猫(〆) 

 シュレーデインガーの子猫(〆) 

案内人  2020-04-25 21:35:41 
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あなたの"選択"によって未来が決まる。


お声掛け下さった26236様、
専用スレです。




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  • No.2 by 案内人  2020-04-25 23:22:52 



(/お越しいただきありがとうございます。こちらこそ宜しくお願いします。萌え萎え、設定などプロフに関しては"持ち物をひとつ持参"以外ありませんのでお好きにされて結構です。申し訳ないのですがこちらの提供するものは複数いるため、また選択によっては登場しなかったりと曖昧さがありプロフはご用意しておりません。ご理解いただければ幸いです。
世界観は魔物の棲む魔界、空は常に暗く禍々しさや闇に満ちており、生き物なども魔物なので奇妙な姿をしています。ゲームやアニメ等の魔界を想像していただけたらな、と*。ちなみにネット環境は現代と魔界は違うため、魔界製のもの以外使用不可となっております。)

  • No.3 by 匿名さん  2020-04-26 16:39:08 




(/ ご回答有難うございます!取り敢えずざっくりと粗いながらもプロフをご用意致しましたが、まずは何か不備等がございましたらお手数をお掛けしますがご指摘くだされば幸いです。それから、持ち物はまだ決まっていないのですが、現状としては「学生鞄」、「文庫本」、「裁縫道具」、「飴玉」等の候補を考えています。裁縫道具については簡単な針と糸を…と思いましたが、これでは二つ扱いになってしまうでしょうか。
把握致しました!あまり詳しくはないのですが、クトゥルフ神話のような印象をぼんやりと抱いています。ちなみに言語や文字などは通じるのでしょうか…?ここから先はなりきりにて、という返答でも、期待に胸を膨らませられるため歓迎です!!)


名前:鶴留 茜(ツルトメ アカネ)
性別:女
年齢:18
性格:
あまり自分から目立とうとする方ではなく、控えめで感情の起伏がなだらか。何に対しても悲観的で何処か諦めている節があるが、それゆえに柔軟に物事を受け入れることができる。
容姿:
肩甲骨を覆う長さの、黒漆のような青みがかった黒髪。学校指定の黒いセーラー服の上から、クリーム色のカーディガンを羽織っている。スカートは膝の半ば、薄めのタイツと茶のローファーを履いている。やや華奢な体躯。身長は165程。
備考:
とある名門私立高校に通う3年生。裕福な資産家の生まれだが、家族仲は良好とは言い難い。親に従い進学するために受験勉強の真っ最中だが、そんな自分に空虚なものを感じている。


 

  • No.4 by 案内人  2020-04-26 21:29:30 



(/先ずはプロフ作成お疲れ様でした。ひと通り目を通しましたが不備もなく、素敵なお嬢さまにこれから先の事をあれこれ想像し胸を膨らませています*。持ち物は裁縫セットや学生カバンなど中身が色々入っていても、大体の想像がつくものですので大丈夫です。また事前に書いていただければ(学生カバンにお守りが入ってる)など、此方も色々想像しやすいのでご参考にしてくださればと思います。
魔界での会話などは一切通じません、ですが選択肢によって可能になる場合もあります。こちらも詳しくはないのですが
クトゥルフ神話のような雰囲気かもしれませんね!
お気遣いありがとうございます。他にご質問があれば応じますし、無いようでしたらお手数ですが持ち物を追加して書いていただき、初回はこちらから投下させていただきます。)

  • No.5 by 匿名さん  2020-04-26 23:06:44 




(/ 勿体無いお言葉…!有難うございます!生憎と可愛げのない娘ですので、どうぞお好きなように揉み転がしてやって頂ければと嬉しいです。
なるほど、それでは持ち物としては「革のスクールバッグ」、中身は参考書と大学ノートが数冊、学生手帳と定期券が外ポケットに入っている…という特に面白味もない中身ですが、このような感じで宜しいでしょうか。
言葉も通じないのですね…!前途多難な予感しかせず今から展開がとても楽しみです。質問等は今のところありませんので、特に不備がなければ初回を投下して頂ければと思います。)


 

  • No.6 by 案内人  2020-04-27 00:21:42 




夕陽に染まった教室、長い廊下の先は薄暗く少し不気味で。グラウンドから聞こえていた声が消えていた。いつの間にか下校時刻を過ぎていたのだろうか…、参考書をカバンに入れて立ち上がる。
ーーはずが一瞬目眩がして、頭の中が揺れる、遠くの方でチャイムが聞こえてきた。



ふと目を覚ます。どうやら倒れてしまったようだ。意識は朦朧としていたが、周囲の変化に自ずと眼孔が開く。ザラリと乾いた土の感触、所々にあるくねった葉のない木々、黒い雲に覆われたせいか月は仄暗く遠くの方まで見えないが、ここが現実ではないのは確かだ。夢…だろうか?でも、いやまさか。

-ー-ザッ
乾いた土を踏む音が聞こえた。目前に闇にが迫る。

「 ご機嫌いかがですか?迷い人さん。現世がさぞお辛かったのでしょう。タヒぬよりも恐ろしい道を選ぶなんて…、あなたってマゾヒストなのですねぇ。」

闇が迫ったのはこの声の人物が、顔を鼻先まで近づけたせいだった。黒いハットを被った顔は何もない、闇に包まれたせいではなく、ただ裂けた口がついた黒い顔。スラリと伸びた脚、黒のスーツに身を包んだ姿、口調からも紳士的なものにみえるが…。


*会話をする




(/揉み転がしの許可も頂きましたので、心置きなくさせて頂きますが、飛ばしすぎていたりちょっとそれは、というのがあれば遠慮なく申し付けて下さいませ。持ち物の件承りました。初回はだらだらとなってしまいすみません;これから宜しくお願いしますね!また何かあればお呼びくださいませ。)


  • No.7 by 鶴留 茜  2020-04-27 16:08:38 

 



「 ……。…すみません、私、帰らないといけないんです。此処が何処だか、ご存知でしょうか。」

眼先に迫る顔_と形容していいものなのか分からないが_にたじろぎ、反射で後方へと数歩下がる。やっと見えた全貌は頭から爪先まで真っ黒で、誰がどう見ても異形のもの。現実感など微塵もないというのに、早く帰らねば怒られてしまう、などと思うのは意識が明瞭としているからか。僅かに眉を寄せ、視線は落ち着きなく周囲や目の前の人物を行き来し泳いだ。




(/ お気遣い有難うございます。折角ですので文体等はお合わせしますね!出来る限り意を汲もうとは思いますが、もしも思っていた選択肢の内容と違う、という場合がございましたらご指摘頂ければ幸いです。此方こそ宜しくお願い致します!背後会話は蹴って頂いて結構です…!)


 

  • No.8 by 案内人  2020-04-27 23:13:35 




「おや、私の顔が可笑しいですか?魔界ではあなたの方が滑稽。己の欲のみで動き理性など皆無。淀めく不穏な空気、闇黒の闇…!実に素晴らしい我らの住処…!書物でご存知かと。」


天を仰ぎ酔いしれ自身を抱きしめ酔いしれるこの男、次いで甘い吐息を漏らし手を額に添えては足元おぼつかずふらり、歪んだ枯れ木に背中を預け「嗚呼、失礼」と。一連の流れから面倒臭さが見てとれる。
そんな呆れた行動も束の間、つま先からネトリと絡み付く視線。またも歩み寄る足音、首筋を掴み取り親指で血管をなぞる。鋭い爪は今にもその喉仏を引き裂きそうだが、三日月の口はニタリと笑いこう囁いた。

「そう怯えないで下さい。帰りたいなら私を信じることです。手を差し伸べてあげましょう。ですがこれは私にとっても危険な道、あの方に見つかっては消されてしまう。ですからあなたの寿命が欲しい。ほんの20年ばかり。容易いでしょう、あなたはまだ若い。」



*拒否する
*応じる
*逃げ出す
*他のものを要求する


  • No.9 by 鶴留 茜  2020-04-28 00:19:50 





「 まかい、」

途端芝居掛かった言動で饒舌に言葉を並び連ねる様に、驚く間もなくぽかんと瞬きを重ねることしかできない。何とか拾えた言葉を小さく復唱してみる。まかい。魔界?思わず身が強張り、肩に掛けた鞄を強く握る。一体何がどうなっているのか───結論が出るわけもない思考と緊張が足を引っ張り、再びの接近にはどうすることもできず、気付いた時には喉に手が掛かっていた。
ぞくり、肌が粟立つ。情けない声を出さないように内頬を噛み、男の言葉を聞き漏らさぬよう一字一句丁寧に拾って頭で処理をする。大半が要領を得ぬ話ではあったが、重要な部分だけは理解はできた。断ると同時に、喉に掛かる手が脈を引き裂くのだろうか。どうせこの先も飼い殺しの人生ならば、刑期が短くなるも同然なのでは、と保身的な自分が囁く。否、それを言うのなら今此処で殺された方が手っ取り早いだろう。様々な自己が意見を出し思案を巡らせるも、結局辿り着くのは単純な一つの本能。口を開けると、不恰好な浅い呼吸の音がした。

「 分かり、ました。20年、…きっと、他の人より価値はないだろうけど、…構わないなら、…。」


→ 応じる


 

  • No.10 by 案内人  2020-04-28 12:19:15 



「では手を此方に。」


名残り惜しげに再度首筋をなぞる。やはり殺めるつもりだったのか、悔やむ様子が伺えるものの寿命を喰らう事の方が勝るよう。手の平を落とすとそこに現れる黒塗りの本、パラパラとページが勝手に捲られ見慣れない文字が並ぶところで、これまた聴き慣れない言葉を発して彼女の中指を鋭い爪で裂いた。ポツリ落ちた血、と同時に本の文字が浮かび上がり、キラキラした透明な玉が幾つも身体から抜ける。男がそれを吸い込むと強烈な脱力感に襲われた。


「やはり若い魂は美味、幾分か若返った気がしますねぇ。では契約は成立とゆう事でひとつ助言を。魔界では人間は希少でして闇市にもいるのですがこれがまた高額。あなたが歩けば拐われるか喰われるか、…今バレなければと思いましたね?魔族は鼻がきくので隠すことは出来ません。
ではどうすれば…、ええ、ええ言いたい事は分かってますとも。」


発する機会を与えることなく饒舌に言葉を操るその男はさぞ極上のものを喰らったのだろう、上機嫌で呪文の刻まれた銀色のペンダントを内ポケットから取り出しこう続けた。これを身に付ければ魔族だと偽れる、しかし決して見られてはいけないとも。


「さて、そろそろ約束の時間ですね。私が必要な時はそれに問い掛けて下さい。魂のかけらはまだありますから、その分働きますよ。では、ご不運を…。」


金時計のふたを開け時刻を確認するとハットを整え一礼を。僅かに見上げたニタリ口、死神ならではの台詞と共に姿は闇に紛れ込んで消えていった。
男が消えるのを待っていたかのように月が青白い光を落とすと、周囲の景色が姿を見せる。随分と先に光がいくつか見える、後ろを振り返るとこれまた先の方に森が見えぼんやりちいさな明かりが見てとれる。左は一際大きな歪んだ木。その上に小さな家らしきものが吊り下がっている。明かりはないが近い距離にある。そしてその反対側には同じ造りのものがあり明かりが灯っている。此方も同じくさほど遠くない場所だ。向かった先は…、



*光の多いほうへ
*いや森だ
*左の方が良いだろう
*右が良いに決まってる

  • No.11 by 鶴留 茜  2020-04-28 15:44:49 





是を返した先の光景も当然非現実的で、面倒ごとを嫌う頭は既に無駄に考えることを放棄し、「ああ、少なくとも40近くまでは寿命があったのか」などと他人事のようにぼんやりと自らの人生を憂い。身を纏う倦怠感に気を逸らされつつも相手の言葉をどうにか聞き取るが、矢張り要領を得ない。闇へと体が溶け、霧散した後に残るのは銀色のペンダントのみ。月光が反射し煌めくこれに、20年分の人生の価値があるらしい。
留め具をぱちりと付け直し、首へと掛けてみた。見られてはいけないとのことなので、セーラー服とインナーの下へと潜り込ませると、肌へと触れる冷たい金属の感触に小さく身が震えた。これでいいのだろうか。

さて、どうしたものか。あんなにも奇怪で胡散臭い存在でも、この未知の場所に一人で放り出されるよりはずっとマシだったらしい。何もしていなければ本当におかしくなってしまいそうで、戸惑いを覚えつつも足は何処かへと向かいたがっている。
周囲を見渡し、視界に捉えた光に眉根が寄った。光がある場所には誰かが居るのだろうか。理性など皆無。拐われるか、喰われるか。男の言葉が脳裏を過る。誰かに会いたい気もするが、死にたくはない。明かりの灯らない歪んだ木へと爪先が向く。昼行性の本能が、暗闇へと進むことに恐怖を覚えた。



→ 左の方が良いだろう


 

  • No.12 by 案内人  2020-04-29 04:19:16 





家へと続くぶら下がった粗末な階段。紐の代わりに植物の茎、おまけに所々抜け落ちた虫食った木の板とゆう心許なさ。踏み外せば命の保証はないだろう。登った先に広がる小さな暗闇、微かに異臭が混じる淀んだ空気。机には埃まみれの本が数冊積まれ間に紙が挟まっている。次に目に留まったスケッチブック、描かれていたのは手を繋いだ異形が二つ捲るたびその絵が此方に近付いて来る不気味な絵。最後の1枚それを見るには勇気がいるようだ。
異臭がする。服に染み付くほどの不快いさで。天井には幾つもの異形な人形が逆さ吊り。ちぐはぐな腕と足につぎはぎだらけ。胴はあったりなかったり。静けさを断ち切る突然発せられた甲高い笑い声、全ての人形がゆらりと此方を向いた。次いでカタリとちいさな物音息つく暇も与えない。隣の扉が静かに開く。異臭はさらに濃くなった。


*最後の絵を見る
*本から紙を抜きとる
*引き出しを漁る
*身を潜める
*逃げ出す
*踏み止まる


  • No.13 by 鶴留 茜  2020-04-29 11:44:40 





不快な臭いが鼻を衝く。甲高い笑い声が耳を劈く。目端に捉えた人形が此方を向くのが分かり、小さく息を呑んだ。聞こえた小さな物音は何だろう。体の内側から聞こえる心拍音が煩くてよく分からなかった。今すぐその場に蹲って気を落ち着けたいが悠長に休む暇などあるわけもなく、硬直した体に鞭打って口内に溜まった唾液を嚥下する。

逃げ出したい。今すぐこんなところから出て、階段を駆け下りて───いや、あの腐りかけた襤褸の木だ、勢いよく降りたらそれこそ命の危険がある。ならばせめて隠れようか。でも、何処に、何から?ぐるぐると思考が渦巻く。更に身が強張り自然と肩が上がると、首に掛けたペンダントの金具が擦れた。
そうだ、あの男の話が本当ならば、今の自分は魔族だと偽ることができるらしい。それは五感を偽れることと同義なのだろうか。それならば、不可解な行動を取る方が危険な可能性もある。声なく口だけを動かして、頑張れ、と二回呟いた。自然な行動。きっとスケッチブックを捲るのが最も自然なのかもしれないが、不気味で気が進まない。他に何か、…懸命に目を動かし、ある一点で止まる。自宅での自分を思い描きつつ、なるべく自然に、引き出しへと手を掛けた。



→ 引き出しを漁る


 

  • No.14 by 案内人  2020-04-29 23:00:13 




引き出しの中には見覚えのある物が入っていた。見慣れたベッドにクローゼット愛着のあるもので溢れかえった自身の部屋。時計の針は秒針が狂い正確な時刻が刻めない、夢…?いつから?
携帯の画面は真っ暗で機能しない、外の様子は変わらないように見えるが、現実だと示す証拠はなにもない。
--いや、ひとつだけ確かめる方法があるそれは…、

部屋の扉を開けると1階から微かに聞き慣れた包丁の音、母親が料理を作る風景が思い浮かぶ。異臭がする、どこからかは分からない。トントン、階段を上がる音にそっとドアを閉めた。視線の端に何かを捉え振り返る、姿見に映り込んだ自身の姿。焦った表情しかし今は鏡すらに恐怖を覚える。
部屋の前で足音が止まる。ノック音と母親の優しい声、降りてこない様子に心配しているそんな素振りで。一旦落ち着こう、ドアノブを握りながら自身に言い聞かせた。



*ドアを開ける
*現実かを確かめる
*クローゼットを動かし侵入を妨害する
*助けを求める
*窓から逃げる
*ドア越しに母親と会話する
*鏡をもう一度みる


  • No.15 by 鶴留 茜  2020-04-29 23:26:38 





(/ 背後より失礼します、ドキドキしつつとても楽しませて頂いています…!
一つお伺いしたいことがあるのですが、例えば今回の選択肢である「 現実かを確かめる 」について。此方は現実かを確かめる方法がいまいちぴんと来ないのですが、こういう場合は意図的に暈している、ということで宜しいのでしょうか…?単純に理解力や想像力の欠如で汲み取れていないだけでしたら申し訳ございません!!!意図的であれば、「 現実かを確かめる 」の選択肢を選ぶ際は、此方の解釈する現実か否か確かめることができる行為を描写すればいいのか、それとも選択肢を選ぶまでの心情だけを描写し、方法については主様の描写にお任せすればいいのか、何方の方がやりやすいでしょうか。分かり辛い文章ですみません、意味がわからん、という場合はもっと伝わるよう努力致しますのでやんわりと言ってくだされば幸いです…申し訳ない…!

それからついで程度にお聞きしたいのですが、もう既に即死選択肢なんかは結構出ていたりするのでしょうか。楽しすぎて色々なことが気になってしまいます、そわそわ。失礼致しました。)


 

  • No.16 by 案内人  2020-04-30 01:03:55 



(/此方こそ色んな展開に次はどうしようと考える時間も楽しくて楽しくて、お付き合い下さりありがとうございます!展開が難しいなどあるかと思いどちらでも良い感じで進めておりますが、前者の背後さまの思う行動をお好きなように書いて下さい*。引き出しを開ける、の選択肢を選ばれた時もだったのですが、そうきたかと予想と違う行動に思わずニタリとしてしまいました。ですので此方を気にせず思いのままにしてくださればと思います。

どこでとは言いませんが身体に及ぼす害を含めて即死はありました(笑。未熟者ですので本格的なものとはほど遠いのですが、ちょっとした謎解きや伏線なども入れていけたらなと思っております。ガッカリさせてしまったらすみません;楽しんで頂けているようで安心いたしました!)


  • No.17 by 鶴留 茜  2020-04-30 09:26:24 





ドアの向こうに母が居るのだろうか。否、そんなわけがない。体温が移り温くなりつつあるドアノブに手を掛けながら、瞳を強く閉じて首を振る。視覚を止め、何処からか漂う異臭に集中し、先程までの奇怪な光景を瞼の裏に映して自身を戒める。
子を心配する優しい母の声。家族全員で取る食事。扉を開けば、一家団欒の場。…そも、我が家がそんな関係だったのは遠い昔の幼い記憶の中だけのこと。父も母も、娘の大学について、世間からどう見られているかについてにしか興味を持っていないのだ。陥れようとしている誰かに、心の中で舌を出した。

それでも警戒が緩んだのは、家という場所に僅かながらも安穏を感じてしまったからだろうか。それとも矢張り人間らしい会話を求めていたのか───何方にせよ、気付いた時には既に返事を考えていた。ただしドアを開けられないようノブを押さえ、一枚隔てた向こうへと聞き耳を立てる。乾いた唇を一度湿らせた。


「 …ごめんなさい、もう少しで行きます。これが片付いたらすぐに行くから。」


部屋で勉強をしている、そんな普段通りの返事を。ただし、母親面をしている何者かが此方に敵意を持ち得る存在であることを危惧して、人間らしい単語はなるべく出さないように。それをしてしまったら、恐怖に弱った心がもう戻れなくなる気がした。



→ ドア越しに母親と会話する



(/ お返事有難うございます!本当に自由度は高いのですね…主様も楽しめているのならとても嬉しいです。あまり突飛な行動をして主様を困らせてしまわないようにだけ気を付けつつ、思うがままに進ませて頂こうかと思います!
ちなみにもう一つお伺いしたいのですが、二つの選択肢を組み合わせることは可能でしょうか?例えば今回の場合、クローゼットで侵入を妨害した後に窓から逃げる、等です。

わああそうなのですね!気になる!!折角やり直せるんだし危ない選択肢もどんどん選ぶぞーと意気込んでいたのですが、実際のホラーな空気に負けどうしても保守的になってしまいますね…。もし宜しければ話が一区切りした際にでも、過去の即死選択肢をぽろっと零してくだされば非常に嬉しいです。飽く迄願望ですのであまり気を留めずに…!
謎解き、伏線…!本体の頭が良くない故にかなりぐだぐだになって怪我なり何なりする予感がしますね、非常に楽しみです!まだ始まったばかりではありますが、既に終わりを色々と思い描いては胸を膨らませています。矢張り神隠し的なあれで浦島太郎的展開になるのでしょうか…うーん。)


 

  • No.18 by 案内人  2020-04-30 15:27:43 




「今日テストがあったでしょ。見せてくれるかしら。」


話がかみ合わない、ドアノブが回らず次にノック数回。どうしたのか、何故拒むのかと苛立ちを募らせる母親の声が次々に聞こえる。次第にドアノブを捻る力が強くなる、ドア越しに荒い呼吸が聞こえる力任せにひと叩きした後静かになった。


「あなたの好きなものを用意したのよ。早くいらっしゃい。」


何事もなかったように優しい声が聞こえ足音が遠ざかっていく。部屋は赤く染まっていて夕暮れ時を示していた。窓を開けて周囲を見渡した。着地に失敗すれば確実に骨が折れるだろう。反対側は両親の部屋でそのベランダ下は裏庭になっており物置き小屋がある。すこし距離はあるが勇気を出せば屋根に飛び移ることが出来るかもしれない。階段を降りるとその先は玄関、距離はないが右側にキッチンとリビングがある。恐らく母親はそこにいるはずだが、上手く行けば不意をついて逃げ出せるかもしれない。ふいに携帯の着信音が鳴り響き小さく息を飲む、心臓に悪い。画面には非通知の文字、この音に反応してまた母親が上がってくるかもしれない。早くしなくては。


*母親の様子を伺う
*窓から逃げる
*両親の部屋から逃げる
*玄関から逃げる
*電話にでる



(/説明不足ですみません、二つを組み合わせることは不可能となっております。分かります、どうしても保守的になっちゃいますよね。でもゲームならセーブ出来るからと興味本位で他のを試してみたりしちゃいます笑。話が終わったものだけで話しますと最初の選択肢、拒否すると逃げ出す。どちらも即死ルートでした。死神には容易いことです。つぎに最後の絵を見るを選択すれば、本から手が伸びて身体のパーツをもがれくり抜かれ人形の一部にと、回避不能のバッドエンドとなっておりました。おお、既にそこまで思い描いていらっしゃるのですね。ふむ、なるほど←)


  • No.19 by 鶴留 茜  2020-04-30 18:49:36 





ああ、話しかけるんじゃなかった。乱暴に捻られるドアノブを押さえつつ、恐怖と後悔と、それから疲労から来る目眩を覚えた。まるで本当に母親が向こうにいるような不快感。日常の安息がこの憔悴だなんて、魔界も現実もそう大差ないような気さえしてくる。ヒステリックな衝撃が扉から体へと伝わり、溜息を喉奥へと追い返すために唇を噛んだ。


半ば衝動的に携帯を手に取り着信音を止める。画面に表示される通話時間と非通知の表示に今更躊躇いを覚えながらも、勇気のいる他の選択を先延ばしにしたい臆病さと、僅かながらの興味から画面を耳へと寄せる。母親への警戒にドアへと背を凭れ、戒心を怠らずに声を上げず相手の動きを待ち。



→ 電話にでる



(/ 畏まりました、飽く迄選択は一つ、ということですね。また何か疑問に思うことがあればその都度お伺いさせて頂ければと思います…!
ゲームだと私もバッドから回収する派なのですが、主様の描写がとてもお上手で没入感もあるのでどうしても躊躇ってしまいますね、勿体ない…。ああ、矢張りあれは即死選択肢だったのですね!死神さんのキャラが非常にツボですので、これがゲームならばきっと最初から殺されているのだろうなと思います(笑)バッドエンドもメリーバッドエンドもハッピーエンドも大好物ですので、魔界に残るのか残らざるを得ないのか、現実に帰って変わらず空虚に生きるのか、はたまた魔界の毒素に冒され理性が薄まった外れ者として生きるのか…などなど色々妄想しております。そのまま帰るとしても現実に不満を覚えている娘ですので、結局ハッピーエンドでもメリーが付いてしまう気がしますね!)


 

  • No.20 by 案内人  2020-05-01 20:45:39 



「ご機嫌よう。あっさり願いが叶ったようで。幸せでなにより。ええ、ええ言われなくとも直ぐに退散いたしますよ。名残惜しくもこれが最後の会話かもしれません。あなたの願いが叶えば契約終了ですから。」



ニタリ笑いが目に浮かぶ、こんな世界を求めていたのだろうか。電話の向こうで幾人もの声が聞こえる、懸命に何かをしているそして機械音。いつかドラマで見た命がまさに尽きそうな一刻も争う緊迫した雰囲気。言語は理解できることから、現実世界であることは間違いない。この男は待っているのだろう。のらりくらりと世間話をしながら、既に頭の中は自身よりも目先の急患に心奪われているようだ。なんとか此方に気を逸らす方法はないだろうか。


「嗚呼、失礼。今楽しみの途中でして。おやおや、まだ諦めないとは。ああ、歯痒い。魂ごと今すぐ切り抜いてしまいたい。…、おやまだ通話中でしたか。他になにか?」



*会話する



(/ええっ、すごく嬉しいです。生意気に小説ロルと言いながらも知識ともに経験不足なもので。背後さまのロルが美しすぎてがっつり参考にさせて頂いております。危ない道を渡るのもこのスレの醍醐味+気楽に構えてくださいませ。死神はもっと紳士的にするつもりだったのですが、面倒臭い方に外れてしまいました笑。が気に入っていただけたなら結果オーライ!ですね、現状が幸せ一家じゃないかんじがなんとも。この子にとってのハッピーエンドは何だろうと。しみじみ思いました。ですが、未来を決めるのは自身の選択!とゆうわけで、どんな未来であれ私達は彼女の運命を受け入れましょう涙。)

  • No.21 by 鶴留 茜  2020-05-02 20:54:44 





「待って、まだ切らないで!…その、えっと、」


画面から聞こえる慇懃な口調に、あの暗い世界で最初に見た三日月に歪む口を想起し、思わず小さな端末に両手を添えて背中が曲がる。遠くから聞こえる人の声、擦れる機材の音、張り詰めるような緊迫感のある空気が此方まで伝わるだけに、間延びした男の声が酷く不愉快に感じた。
明らかに此方への興味は薄いのだろう。それは構わない。出来ることならもう関わりたくもないのだが、彼方についての質問をするとしたら今より他はない。ゆっくりと扉の側を離れて声を潜めつつ、今にも通話をやめてしまうのではないかとの焦りから、脳内で碌に文章を纏めもせずにぎこちなく問いを掛けた。


「私は、…今、帰って来られた、の?どうやって、…そもそも何であんな世界に、何が発端であんな、…。」



(/ 勿体ないお言葉…!小説ロルはあまり経験がなく完全に手探り状態なためとても嬉しいです。元々もう少し落ち着いた感じをイメージしていたのですが、若干背後のビビりようが透けてしまっていて少々情けないなと反省しています(笑)タイムリーに死神さん再登場でちょっぴり嬉しいです。個人的に仄暗かったり後味が悪いエンドも大好きですので、再三言いますが容赦なく料理してやってください。なんだか楽しくてついつい雑談に転じてしまいましたが、面倒でしたらご遠慮なく蹴って頂いて構いませんので!)


 

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