左翔太郎 2020-04-13 07:59:31 |
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(するとその数秒後、まるで相棒、フィリップの大きな迷いに反応するように白い粒子が集まり実体は無いせいか体は透けているが彼の姉の一人である園咲若菜が姿を現し真の籠った、しかし姉特有の優しさを含んだ声で『…フィリップ…、いや、来人、"園咲来人"。私のたった一人の弟』と慈しむように名前を呼んではしかし直ぐに真の籠った声に変わり『来人。貴方は彼、左翔太郎君の力になりたいと思って今彼の本を手に取ったんでしょ?確かにその人物の本を読んで知らなければ良かった、何てことは幾らでも出てくるわ。でも、知らないと知っているとでは、接し方も大きく変わってくるのよ』と口にしてはそっと座り込んでいる相棒の前に同じようにしゃがんで目線を合わせ『…来人。これはあくまで私の…実体のない姉さんの勘でしかないけれど…彼はこれから…誰かの支えを必要とするわ。そして彼を支えられるのは、貴方だけなのよ、"フィリップ"』と姉の優しさと真の籠った声でそうゆっくりと語りかけ敢えて最後は皆の愛称の名前を呼び立ち上がっては小さく微笑み『後は貴方次第よ。…何時でも見守ってるわ』と言い残しては粒子と共に姿を消して)
…その声は、若菜姉さん(本を読むべきか否か俯き自分に身体をくれ助けてくれた姉の名前を口にすれば何処からともなく声が聞こえハッとなり顔を上げた先には透けてこそいるが変わらない笑顔の姉がいたが手を伸ばしても触ることは出来ずすり抜けてしまい実体はないのだと改めて感じては彼女の言葉に耳を傾け「僕は翔太郎を助けたい。何度も僕を助けてくれた相棒の力になりたい。でも得体の知れない何かがありそうで…怖いんだ」助けたくとも恐怖で震える指先をぎゅっと拳を握ることで隠しては一呼吸置いて「翔太郎を支えられるのは僕だけ…ありがとう、姉さん。僕は翔太郎の中にある何かと向き合ってみるよ」姉の優しさに勇気を貰い相棒に支えが必要なら自分が支えようと決心しては姉が消えた方向を目で追い立ち上がって相棒の名前の書かれた本を閲覧すべく手に取り現実世界へと戻り)
(フィリップが地球の本棚から現実世界へと戻れば彼が何時も手にするその閲覧する本の全てを記憶する本には今しがた彼が手に取った自身の相棒である"左翔太郎"に関する全ての事柄が記されておりその最初の部分から約半分ぐらいのページには"左翔太郎"と言う人間が過去に何があったのか、そして幼い頃、中学の頃、高校の頃などどんな風に過ごして来たかのかその今までの人間関係までもがとても細かく記させていて)
…翔太郎の昔の話、そう言えばあまり聞いたことないかも(幼なじみの津村真里奈と共に幼い頃に鳴海荘吉に出会っていた事や両親を亡くした事に高校の頃はちょっとやんちゃして刃野刑事のお世話になった事もその後に探偵事務所へ弟子入りした事も全てぼんやりとしか知らない過去の翔太郎について勝手に読んでも良かったのかと心が揺らぐが若菜の言葉を思い出しては「…僕が翔太郎の支えに」とぼんやり呟き漸く自分の知ってる相棒との記憶に差し掛かりふと思い立ってはベッドの近くへ移動して良く眠る寝顔を眺めながら続きを読もうとページを捲り)
(最初から半分を過ぎたページの後には今では彼の良い相棒であるフィリップを鳴海壮吉とビギンズナイトから連れ出した事や壮吉が倒れてしまいフィリップの提案で成り行きで変身することになった"仮面ライダーW"の事、それから色んな事件をフィリップや亜樹子と一緒に解決し照井と出会った事や仮面ライダージョーカーとして戦った事などの記憶を過ぎていき今の記憶のページに差し掛かりその新しいページの部分には"絶望の悪夢のドーパントと戦った時にそのドーパントが残した力の一部が彼の中に残りその元々彼が持っていた優しさの心にその力が反応して彼の中で新たなWのメモリが生まれた"など"ぼんやりとすることが多くなるのは彼からもうすぐメモリが誕生するという合図。目眩が時折起こるのは元々彼の相棒であるフィリップと変身することで徐々に彼の中で目覚めていった彼に秘められていた才能だが今は中にあるメモリの力で不安定になっている"などと最後の辺りは記させれていて)
(自分との最初の変身や亜樹子達と出会いなど懐かしみながらアルバムを捲るようにして読み耽ていればファングになり戦ったドーパントについて触れ始めあの時はメモリブレイクした後も翔太郎が目覚めず怖い思いをしたと苦笑いでページを捲って「…あのドーパントの影響で新しいメモリが?目眩もメモリのせい…?」読む頭が追い付かず何度か同じ箇所を繰り返して読んではベッドで気持ち良さそうに眠る相棒の姿を見て「…君は一体、どんな力を秘めているんだい?能力の開花だなんてゾクゾクする」起こさない程度の声色にて呟きそっと頬に触れ)
(頬にそっと触れられても深い眠りに付いている為勿論相棒の呟きには答えず気持ちよさげに眠り続けており、そんな相棒の肩にはこれまたいつの間にか相棒の護衛を務める昼頃に何時ものように姿を眩ましたファングの姿があり、感情は無いはずなのだが同じWのガイアメモリのせいか此方の中にあるメモリの存在を知っているのかまるで見守るような様子で此方をじっと見ていて、ふと相棒に顔を向ければ何時かの子供のような機械的だが静かな声で『貴方の相棒から、もうじきに新たなWのメモリが誕生しようとしています』と護衛対象のせいか前とは違い敬語で相棒にそう伝えて)
人体からメモリが生まれるなんてあり得ない(かつてガイアメモリを研究し作成した身として信じかたいと肩に乗るファングに向け怪訝な顔して「そもそもファングが喋るなんて僕は知らない…僕の知らないことが多すぎる」地球の本棚と繋がり全ての知識を得ているはずの自分にも分からない事だらけで新たなメモリが生まれようとしていると言われても正直意味が分からずゾクゾクする反面ついて行けず考える力を頭が強制的にシャットダウンしようとしてベッドの側の床にしゃがみ込んで何が起きているのやら左翔太郎についての検索結果の書かれた白いページが続く本を抱き抱え困惑し)
(どうやらとても困惑しているらしい護衛対象の彼を見たファングは彼の肩から降り前の床に立てば再び機械的な静かな声で『貴方の言う通り普通なら私達ガイアメモリは作成されて生まれるもので人体から生まれるなんてあり得ないことです。今回のあの人の事は夢の中で貴方とあの人がドーパンを倒した時にあの人の中に残されたドーパントの力の一部に偶然に偶然が重なって出来たいわばイレギュラー、と考えればいいと思います』と出きるだけ分かりやすいようにと言うためなのなゆっくりとそう告げた軽く小さな頭を横に振り『そもそも私も気持ちなんて持っていませんでしたし喋ることなんて出来ませんでした。…私の場合は恐らく貴方とあの人の気持ちの繋がりがとても強くなった故だと思います。…私の役目はただ貴方をお守りすることだけなのですが…』と最後は小さな白い頭を俯かせて)
ドーパントの力が残されて…メモリと惹かれ合うとか過剰適合者とか…それに似たような感じだろうか(照井の仇であったマッドサイエンティストが聞けば飛び付きそうなメモリの新たな可能性に納得はいかないが少しずつ理解出来たような「僕を守るなら翔太郎のことも守ってくれないかい?僕一人だけじゃWになれない」自分を守るためのメモリが一生懸命に説明してくれる様子に頷き話を聞いて恐竜の頭を撫でては「僕の知らないことは翔太郎がいつも教えてくれてたんだ。だからちょっと取り乱しちゃって…ありがとう、ファング。一緒に調べてほしい」状況が分からず困惑するなら納得いくまで本棚で調べれたらいいと吹っ切れたような真相を探る決心をしては立ち上がり深い眠りにつく相棒に口付けファングを肩に乗せてガレージへと戻り再び本棚へ入り)
(彼の呟きにファングは1つ頷き『まだ確証はありませんが恐らく近いと思います』と一言告げて護衛対象である彼から頭を撫でられながら言われたお願い事のような言葉に数秒沈黙するが『…ご心配なく。あの時美優と言う人間からあの方を助けたのは紛れもなく私の意思と言う物ですから。…あの方は私が連れ出そうとした時……どこまでもご自身の事より貴方に何かあったのかと心配していました』と機械的だが何処か慈しみにも似た声でそう答えて最後は彼の願いで連れ出そうとした時の此方のの様子をデータの記憶から思い出しながら何処か困ったような機械的な声色で呟き一緒に調べてほしいと言われては小さな頭で1つコクリと頷き『はい。貴方の…いえ、貴方とあの方の願いならば』と最後は言い直しつつそう口にし彼と一緒に地球の本棚へと入っては再び本棚はズラズラと並びキーワードを待っていて)
自分がピンチの時でも僕の心配をね、さすが翔太郎らしいや(どこまでも優しく保護者みたいな存在に相棒らしいと頬を緩め無機質だと思っていたメモリがそこまで相棒のことを見て考えていたとは不思議だが何故か心が暖かくなりもう一度頭を撫で、本棚へ入ってからが問題で何をキーワードに検索すべきか足元を歩くファングに視線を落とし貰ったヒントを組み立てるように「知りたい項目は翔太郎の身に何が起ころうとしているか。メモリの誕生とは何なのか。キーワードは"絶望の悪夢""新しいメモリ""目眩"」一先ず関連するであろう単語を次々と述べ段々と本が消えかなり絞れそうだと判断しては「最後に"左翔太郎"」相棒の名前を加え更に条件を絞って検索し)
(頬を緩める彼の言葉にファングも同意するように頷き『はい。どこまでも優しい方なのかもしれないと感じました』とあくまで機械であるメモリながらも感じたことをそのまま言葉にし相棒の告げていく項目やキーワードに応じて次々と本は消えていき最後に此方の名前がキーワードに入れられれば皿に残った本は選別されていき最後に残った選別された何時もより少し分厚い黒い本の背表紙には"メモリと左翔太郎"と書かれていて)
"かも"じゃないよ。翔太郎は優しくてたまに仇になる時もあって、それでもやっぱり優しいハーフボイルドなんだ(あくまで自分を守るために作られたメモリが相棒にも興味を示すことが嬉しくて真夜中に恋ばなする女の子みたいに翔太郎の良さを口にして早く朝になって相棒と会話がしたいと考えながら浮かび上がった一冊の本を手に取り「…これを読めば以前メモリを壊したにも関わらず目覚めなかった原因が分かるかもしれない」そう言えばあの時もこうしてファングに助けられたと思い返してはズッシリと重たいその本を手に取りページを捲り始め)
(そんなどこかお喋り好きな女の子のように話す彼の言葉にファングはどこか楽しげに小さな首を揺らし『ふふ、はい。あの方も絶対にお守りしたいとメモリながらも思いました』と何処か意地悪い言葉だが機械的だがとても優しげで捲られた最初の辺りのページにはまずメモリの誕生について書かれており簡単に言えば、メモリの作成には実は大きく分けて2つあり、1つは一般的な作成方法である色んな記憶を封じ込めて作るやりかと、もう1つは今はもうされていなが人の体内でメモリを作るやり方で、しかしこの方法はその体内で誕生したメモリと同調出来なければ下手すればそのメモリの力に負けて2度と目覚めなくなると言うデメリットとあり効率的でないため廃止されたと書かれていて)
僕はね、そんな優しい翔太郎が大好きなんだ。相棒として家族として、そしてそれ以上に…ね(優しくて面倒見が良くて頼れる兄貴のような存在でいて時々無茶もするし優しいが故に落ち込み悩む時もあって僕が側に居なければとファングに語りかけ、現実世界へ戻りメモリの誕生について読み上げながらホワイトボードに書き出していたが2つめの方法のデメリットを読めばペンを握る手が止まり「…翔太郎が二度と目覚めなくなるなんて…そんなの絶対に嫌だ」普段より早い就寝に触れても起きない様子も気掛かりで朝になっても起きて来なければと嫌な方向に走る思考を首を振って止め続きのページを読み進め)
(ファングは話を聞きながら本当に相棒である彼が大好きなんだなと思いつつ表情はないがとても優しげな声色で『存じ上げました。…私も何だか守りたい対象としてあの方を好きになりそうです』と言葉にして現実世界では彼の足元を行ったり来たりしておりそのその更に次のページには、左翔太郎の場合は絶望の悪夢のドーパントと夢で戦った時にその力の一部が体内に残り、本当ならその力の一部は彼の心を徐々に悪に染めるはずだったのだがそれよりも元々彼の心の中にあった強い優しさがその力を逆に善の力へと変えその時の影響か彼の体内で新たなWのガイアメモリが誕生しこれが一時期彼が目覚めなかった原因でもあり、そして今奇跡的にもう暫くすればメモリは彼の体内から出て初めて誕生しようとしてる。だが、と書かれていたのだがその2つのページの最後にはまだ次のページに続きがあるのか"だが"と言う言葉で終わっており)
翔太郎を一番好きなのは僕だからね(ファングにも相棒の魅力が伝わるのは嬉しいが彼を一番に想い一番に想われるのは自分でありそこは譲れないと謎の対抗心が燃え頭をツンツンと指で突っつき、悪夢のドーパントと闘った時を思い返しては相棒が紫色のバリアを張って助けてくれて夢の中だから可能だったのかと思いきやメモリの影響で相棒に変化をもたらしたのかと納得しては何としても相棒を助けるべくページを捲り「"だが"なんなんだろう…翔太郎が悪になんて染まるはずがない。街を愛する男があり得ないよ」焦りからイライラする気持ちが生まれせわしなくガレージ内を歩き回りながら読み続け)
(まるで対抗するように頭をツンツンとつつかれて言われた言葉に『勿論存じ上げていますよ。私はあくまで貴方とあの方をお守りするだけです』とちょっと機械的な笑い声を上げつつ勿論わきまえている為わかっていると1つ頷き読み続ける彼がイライラしているのを感じ取っては肩に乗り『焦ってはなりません。焦りはミスを生み出してしまう原因になります』とアドバイスのように焦りは禁物だと助言し次のページには、だが、彼に時々起こる目眩は彼の相棒であるフィリップとWになり続け一時期仮面ライダージョーカーとして戦った事で徐々に眠っていたドーパントの気配を読み取ると言う才能が開花する予兆なのだが今は彼の体内にあるメモリの影響で不安定になっているので気を付けなければならず、更に彼の体内にあるWの新たなガイアメモリを安全に体内から粒子に変えて外へと完全にガイアメモリとして出すためには彼が一番信頼している人物の側に居る必要がある。彼が一番信頼している人物とは。と書かれた一番下には"彼の一番の相棒であり大好きな人物であるフィリップ"と書きたされておりそこでこの本の内容は締め括られていて)
(メモリ相手だというに対抗して分かってると笑われてライバルというか親友と話すのはこんな感覚だろうと一緒になって笑って、一頻り笑えば事の深刻さに口を閉じて検索結果を閲覧していたのだがファングの無機質な声に宥められ「これが焦らずにいられると思うのかい?君はメモリであり機械だからそうやって冷静でいられるけど…僕は、僕は…!……すまない、君の言う通りだ。焦れば判断を間違う危険性か高くなる」カッとなり金網の床を蹴り上げ音を立てたが直ぐに冷静さを取り戻し深呼吸を繰り返して落ち着かせてから最後まで読み本を閉じて「…僕が側に。これが若菜姉さんの言ってたことなんだね」熱中して読み耽たため時間の感覚がなく時計を見れば既に明け方近く針が回っており「…翔太郎の側にいないと」ペンを置き物音に気を付けベッドまで行き端のスペースに腰掛けセットされてない柔らかな髪に指を通し優しい瞳で見つめ)
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