風都鳴海探偵事務所（相棒のフィリップ募集だ）

んー…確かに言われてみればそうか……。まあ街の人に信頼されてるなら、嬉しい限りだな（相棒の言葉をじっと聞いては確かに言われてみればそうかもしれないと思い街の人達に信頼されてるならそれは街を守る一人として嬉しいものだと少し頬を緩め両頬を包み込まれて休むように言われては目を瞬かせた後僅かに苦笑いして「んー…お前がやってくれるのは助かるし嬉しいけど…休憩できたから晩御飯は俺が作るぜ」と普段と変わらない声色でしてくれるのは助かるし嬉しいのだが休めたので晩御飯は作ると微笑んでポンポンと頭を撫でてゆっくりと立ち上がり）

そういうことさ（依頼人だけでなく情報屋達にしても相棒のことが好きだから損得なしに協力してくれるだろうし納得出来たなら良かったと頷き微笑み浮かべ復活したらしい様子に心配であるが本人が言うからにはお願いしようと「分かった、ありがとう。君が作る方が美味しいから僕としても助かる」最後は冗談混じりに述べ自分はガレージへ向かい"違和感"とか"目眩"とかのキーワードで検索してみたが単なる体調不良に関する事柄しか出ず有益な情報はないとソファに座り頭を悩ませ）

（台所へと向かい冷蔵庫を覗いてみては丁度べコーンや卵などの材料があったので少し考えた後思い付いたように微笑み「卵とかも丁度あるしオムライスでも作ってみるか」と独り言のように口にしては早速材料などを出して準備に取りかかりまな板と包丁を取り出してはベーコン等の材料をもはや慣れた手付きで切っていき切り終われば出して油を敷いておいたフライパンへと入れれば火を付けて炒めある程度火が通れば二人分のご飯を入れてケチャップなどで味付けをしてまずチキンライスを完成させて皿へと盛り付けて）

…だめか（相棒の様子は単なる風邪や怪我とは違いそうで結局これといった情報はなくガッカリ肩を落としやはり様子見するしかなさそうだと事務所へ戻ると食欲そそる美味しそうな匂いが充満していて台所へ向かえば相棒の後ろからひょっこり顔出して「…オムライス。僕の分にケチャップで絵を描いてほしい」ナイスタイミングで完成していたオムライスに目を輝かせ上に掛けるケチャップで何か描いてくれないかとお願いしてみて）

ん？絵をか？ああ、いいぜ（その後手早く上に乗せる卵を美味しそうなふわとろの状態で作り上げ二人分の皿にそれぞれ乗せ終えた所で背後からかけられた相棒のお願いに目を何回か瞬かせるがふっと小さく微笑んで了承してはケチャップの先端に絵が描きやすくなるキャップを付けては相手の分のオムライスの卵の上に数秒考えた後真ん中に簡単にＷの顔を描きその左右に右にサイクロンメモリにあるロゴそのままの絵柄で"Ｃ"を描きそして左にも同じようにジョーカーメモリにあるロゴそのままの絵柄で"Ｊ"を描いては微笑んで相棒にその皿を差し出し「はい、出来たぜ」と口にして）

翔太郎特性Ｗオムライス、ゾクゾクするね（何を書いてくれるのかワクワクしながら手元を覗き見慣れたスーツとマークが出来上がっていくのを興味津々に半ば口が半開きの勢いで見続け手先が器用で絵も得意なんだなと相棒の新たな特技を見付けたと注目しては完成図を見て小さく拍手してから受け取ってテーブルへ運んだらせっかくの出来をただ食べるだけでは勿体ないとスタッグフォンを取り出し写真を撮ったら『翔太郎画伯が書いてくれた。すごいよね』との文面を添えて亜樹子へメール送信して）

喜んでもらえたなら何よりだな（相棒の希望で思い浮かんだ自分達の象徴であるＷの顔とお互いの一番相性の良いメモリであるサイクロンとジョーカーのマークを描いたのだがどうやら喜んでもらえたらしく安心したように微笑んではお茶と小さな皿にカラフルなサラダを入れてはそれをお茶と一緒に置きふと見れば相棒がスタッグフォンで何かをしている様子が見え何をしているのかと首を傾げるがまあいいかと思っては自分の分も持っていき置いてはそれぞれにスプーンを置いて準備を終わらせて）

亜樹ちゃんに送ったらね、僕に出してくれるだけじゃなくてどうにか商売にしなさいってさ（金に困ってはないが決して潤ってる方ではなく相棒の手先の器用さで金儲けとは所長らしい発想だと小さく笑ってはその画面を相棒に見せ、そうこうする内にすっかり食卓の準備が整えばいつも通り両手を合わせ絵が崩れるのは勿体ないがふわふわの卵と味の行き渡ったご飯をスプーンで多めに掬って大きな一口ぱくりとしては美味しいと目を輝かせまた一口と食べ進め）

え、亜樹子に送ったのか？…商売になあ……はっきり言って悩み所だな（相棒に見せられた画面を見ればキョトンとなり亜樹子に送っていたのかと理解するがそれを商売にしろというのははっきり言って悩み所であり頭を悩ますように首を傾げるがオムライスを食べて美味しいと言ってくれる相棒の言葉に小さく微笑んでは此方も手を合わせた後オムライスを一口食べ中々上手くできたかと頬を緩めつつ食べ進めては感じるこの違和感は何時まで続くのだろうかと頭の片隅で考えて）

あぁ、あまりに見事だから見せたくなってね。思い切ってやってみるのもいいかもよ（食べるのが勿体なく写真を残したかったのだが撮影すれば今度ば誰かに見せたくなって亜樹子に送ったという流れであり「亜樹ちゃん、君に対抗して今夜はアクセル丼作るってさ」料理のセンスが独特な彼女に作れるか心配だが火が付いてしまったらしくクスクス笑いながら彼女を応援して見て楽しい食べて美味しいＷオムライスは風都名物になるかもと考えながら食べていき）

（誰かに料理とはいえ自分の描いた絵を見られるのはちょっと恥ずかしいものだが亜樹子や照井とかならまあいいかと思い僅かに微笑んでは相棒から亜樹子が自分に対抗してアクセル丼を作るのだと言う話を聞けばキョトンとなるが僅かに苦笑いし「別に対抗する必要はねえと思うけど…アクセル丼、ちゃんと作れるといいけどな」と最後は僅かに微笑んで呟くように口にしてはオムライスとサラダを食べ終えてはスプーンを皿の上に置き何だか頭がぼんやりすると感じつつ食べ進めてる相棒の様子を見ていて）

（自分のためだけに作ってくれることが嬉しくて自慢したかったのもあり対抗する気持ちすら嬉しかったりして「亜樹ちゃんが翔太郎に勝つのは残念ながら…だろうね」照井への愛情はたっぷりだろうが見た目も味も残念だろうと首を横に振っては会話を楽しみつつ残りを全部平らげ両手を合わせてご馳走をしたのだが相棒の視線がいつもより定まらないような何処を見ているか分かりにくい感じがして「翔太郎…？」何の気なしに相棒の名前を口にしては目の前で手を軽く振ってみて）

（相棒から首を軽く横に振って言われた言葉にちょっと可哀想な気もするが彼女の料理センスを思い出してはただ苦笑いするしかなく「あー………かもしれねえな」と別に自身の腕が特別良いとは言わないのだが思わず苦笑いしたままそう呟きぼんやりと相棒を見ていた所に名前を呼ばれ目の前で手を振られてはその数秒後にハッとなり目を瞬かせては「え…？あ、ああ、どうかしたか？」と無意識にぼんやりとしていた為ちょっと慌てたようにどうしたのかと問いかけて）

いや、すごくぼーっとしてたから。僕を見ているのに見ていないような（此方の手の動きにハッとしたらしく焦点が合い慌てて問い掛ける様子に前に出した手を伸ばして頭をぽんと撫で「片付けはやっておくから先に寝ていたまえ」そのまま返答を待たずに二人分の食器を重ね台所へと持っていけば本日２回目というのもあり幾分かましな手付きで食器に水を張りスポンジに洗剤を付けて泡立てれば相棒をちらっと盗み見みしつつ手際よく洗っていき）

へ……？あれ、そうだったか…？（確かに頭がぼんやりすると感じていたが本当にぼんやりしていたとは思わなかった為ほんの少し驚いたような表情で小首を傾げてそう問いかけつつ頭を撫でられたかと思えば皿洗いは自分がやるので寝ておけと言われればまるで有無を言わさないようにそのまま食器を台所に持っていき洗い始めたのでキョトンとなったまま「あ、ああ…」と返事をするがそのまま椅子に座ったまま暫くしてまた再度無意識にぼんやりとして）

（熱がある訳ではないし傷もそう深くはなかったはずで一体何故あそこまでぼうっとするのか気掛かりだが自分にはどうすることも出来ず素早く洗い物を片付けては手を拭いて相棒の元へと戻りそっと後ろから抱き付くようにして腕を回し「…翔太郎、無理はしないでほしい。まだ疲れて取れていないなら休んだ方がいいから」原因不明のぼんやりにどうしたものか頭を悩ませぎゅっと距離を縮めたまま静かに告げ）

（先程と同じようにまた正面を向いたままぼんやりとしていたが相棒に後ろから抱き付くように腕を回された後静かにかけられた言葉にまた再度同じようにハッとなるがかけられた言葉は聞こえていた為僅かに苦笑いしてはポンポンと回されている相棒の腕を優しく叩くようにして撫で「そうだな…。正直に言えば疲れは大分取れてるっぽいけど…今日はもう寝ることにするぜ」と何故こんなにもぼんやりとしてしまうのかはわからないが相棒に優しげな声色でもう休むことにすると伝えてはゆっくりと椅子から立ち上がって）

あぁ、おやすみ。僕は少し気になることがあるから検索してくるけど気にしないでくれ（やはり様子のおかしい相棒の身に何が起きているのやら分からず終いだが椅子から立ち寝るとの言葉に一先ず安心しては調べ物をすると言い残してガレージへと向かい「本当なら勝手に調べるなんて悪いけど…検索を始めよう。キーワードは…"左翔太郎"」申し訳ないと感じつつ違和感とやらを見付けるには手っ取り早い方法だと地球の本棚で相棒の名前を口にして）

おやすみ、フィリップ。わかった、あんまり夜更かしはすんなよ（おやすみと言う相棒に此方もおやすみと返しては気になることがあると言われればわかったと頷き夜更かしはしないように伝えてはガレージに行く相棒を見送り自分はベッドへと向かい横になっては不思議なことに自然と直ぐに眠りに付き、相棒の告げたキーワードに従って本棚は次々に選別されていきその目の前に明るい紫色の本にローマ字で背表紙に"左翔太郎"と書かれた選別されたキーワードに値する本が置かれて）

…読んでもいいんだろうか（ピンポイントの検索のため直ぐにしぼられ浮かび上がった本を手に取ってはジョーカーメモリの所持者らしい色の表紙を撫で持ったまま動きが固まるが本棚へと戻しそのまま床に座り込み棚に凭れて「こんな時、誰かが居てくれたら…若菜姉さん…」地球の本棚で家族と再開した日を思い出しては幾度となく本棚で顔を合わせた人物の名を口にしては翔太郎の本を読んでいいのか読むべきなのか真っ白な空間で頭を抱えて悩み）