風都鳴海探偵事務所（相棒のフィリップ募集だ）

……まあ、いいか…。…？ああ、なるほどな（自分を突き落としたではなく突き落とされそうになっていた相棒を助けて変わりに落とされただけなのでそれはちょっと違う気がすると内心で思いつつ顔を真横に向け誰に言うでもなく僅かに苦笑いして本当に小さな声でそう呟き手首に着けていたスパイダーショックを指されてはなるほどと納得し扉を半開きにしながら小声で言われた言葉に流石だなあと思いつつ同じようにそっと廊下を伺い、今廊下には誰も居ないのかとても静かで「…今なら行けるか…？」とポツリと小声で呟き）

それと、助けてくれてありがとう（最初から自分が怪我をする想定だったが相棒が咄嗟に動いてくれたおかけで落ちずに済んだ訳で部屋から出る前に礼を述べ肩にぽんと触れもう一度廊下の様子を伺ってから無人であることを確認してから足音を立てないよう注意し「…翔太郎、こっちだ」照明が届かない程に奥まった場所にある部屋の前へと移動しドアノブから下がる"立ち入り禁止"と書かれたプレートを無視して扉を開けようとするが当然鍵がかかっておりどうすべきか視線で訴え）

（肩にポンと手を置かれありがとうと言われては目をぱちくりとさせるが僅かに微笑んで「…ん」と１つ頷くことで返しておき相棒に先導されるまま後を足音を立てないように着いていきその立ち入り禁止のプレートがドアノブに下がっている扉の前へと来ては相棒が開けようとするが当然閉まっていてどうするかと言うように視線を向けられては少し考えた後思い出したようにジャケットの裏ポケットを漁っては「…あ、あった」と呟き目的の少し小さめの鍵を取り出し「この偶々落ちる前に咄嗟に掴んだ鍵が合うかはわかんねえけどねえけど…」と口にしつつその鍵を鍵穴へと入れ綺麗に収まったのでそのままクルリと回せばカチャリと音と共に扉の鍵が開いて）

翔太郎、ナイスだ（鍵が掛かっているとなれば益々もって部屋に秘密が隠されているはずで見事に開いた扉を前に咄嗟の判断でいい拾い物をした相棒にハイタッチでもしようと右手を挙げ、部屋の中にはデスクとパソコンが１台ぽつんと置いてあるだけで人がいる気配もなく電源を入れて試しにパスワードを"angel"と入力すればあっさり開くことができ「何かメモリに関する情報があるかもしれない」手当たり次第にフォルダを開いてみて）

咄嗟に掴んでおいたこの鍵が役に立つとはな（ナイスだと言う相手に小さく笑ってそう呟くが流れるように右手を挙げた相棒に一瞬キョトンと何となくで意図を理解しては微笑んで此方も右手を挙げて軽く手同士を合わせハイタッチをし中に入るなり１台だけポツンと置かれていたパソコンを見付けパースワードを入れれば簡単に開いたパソコンの中身を漁る相棒の呟きに「だな、この博物館の事やメモリの事もわかるかもだしな」と返しては相棒の横に立ってじーっと同じように見ていたがふとあるフォルダを見付けては「フィリップ、これ…」と"Ａ angelフォルダ"と書かれたフォルダを指差して相棒に教えて）

さすがは探偵さんだね（軽いハイタッチを交わし満足げな笑みを浮かべ今日はツイてるとご機嫌にパソコンを焦ってみては相棒が研究データらしきものを発見して急ぎファイルを開いてみれば館長と名乗る男がメモリを作成してから使用状況に至るまでの全てを記録したもので「ミュージアムの幹部から買ったものじゃない…？」一連のメモリとは異なるらしきそれに謎は深まるばかりで「そうだ、彼が翔太郎を治した時に"傷を癒すが使いすぎると逆に傷付ける"って……どういう意味だと思う？」誰のどんな傷を治療したと詳細に渡って残されたデータを読み意味深な発言が甦りマウス片手に敵の正体を検索するだけのキーワードはないかと読み漁り）

そうかもしれねえし、そうじゃないかもしれねえな…（流石だと言ってくれる相手にふっと笑みを浮かべてありがとうと一言お礼を言ってはどちらなのかはっきり言ってまだわからないため首を捻りつつそう呟くが相手から問われた言葉に目をぱちくりとさせるが数秒後何かに気付いたのか再度相棒が弄るパソコンに目をやり「人に関わらず動物も怪我や何処か悪いところがあるから治療を受ける。じゃあ逆に何も悪いところ無く健康なのに過度な治療なんて受けたら体は逆に害のものだとしてそれを拒否し、余計に体調が悪化するだけだ…それも治癒の力でなら尚更な」と相棒にも説明しつつじーっと何かを見付けるようにパソコンを見詰めていたが目当てのページを見付けては「これだ、フィリップ」と"angelメモリ病院への拡散計画"と本当に隠すように書かれたページを指して）

つまり、彼は過度な治療をすることで逆に病気にさせる…？（相棒の説明でドーパントの言葉の意味も楽しげな笑い声も理解しメモリの能力で病人を増やし金儲けをするなんて最悪な病院があるとは想像も付かないがパソコンの記録がそれを事実だと物語っており「翔太郎、僕は事務所に戻ってメモリの所有者を検索する。君はスパイダーショックで共犯者を探して欲しい」相棒を突き落としたタイミングからしてエンジェルドーパントの他に計画に関わる人間がいる可能性が高く最悪の場合メモリはエンジェルだけでないかもしれないと疑い考えを口にパソコンの電源を落として）

その可能性が高いと思うぜ。このエンジェルメモリはそれに適してる能力だからな…（メモリの能力を逆手にとって悪用しようとするその計画に僅かに眉を潜めつつ可能性は高いかもしれないと伝え自分は事務所に戻るので共犯者を探してほしいと言われては、よし、わかった。と頷き相棒がパソコンの電源を落としたのを確認すればそっと部屋を出て外から鍵をかけ直し気付かれないように館内へと相棒と戻れば先程のスタッフに医務室を貸してもらったお礼を伝えては博物館を出て少し距離がある為乗ってきたハードボイルダーにヘルメットを渡してフィリップも乗せては事務所へと向かい、約７分後事務所へと着いて「じゃあフィリップ、検索は頼むぜ。俺は探してくる」と相手に伝えて）

天使どころか悪魔だね（真実が分かり始め不安が過るが気絶した相棒への治療が過度でないと信じるしかなくこちらの考えに賛同してくれた相棒の運転で事務所へ戻り現段階で得た情報全てをホワイトボードに書き連ね地球の本棚へ入り"angel""過度な治療""病院への拡散計画"のキーワードで検索した結果を相棒へ電話し「翔太郎、やはりメモリの所有者は博物館館長で間違いない。彼は近くの病院に重症症者を送る代わりに賄賂を受け取っている。恐らく病院関係者が共犯者だろうね」得た情報を元に推測した結果を報告しボードに書き加えておき）

それは言えてるな（相棒の呟きに同意するようにコクリと頷き相棒を事務所へと送っては自分は共犯者を探す為あの近くにたる病院へとバイクを走らせていたが相棒からの電話に気付けばバイクを柵がある歩道よりに寄せて止めてから携帯に応答し相棒から教えられた検索結果に僅かに眉を潜めるが「…わかった。今からそこに向かって館長の共犯者を探してくる」と告げては一言ありがとうなとお礼を伝えそのまま携帯を閉じてポケットに押し込みこの近くの病院の１つへと向かい丁度付いた所で偶然あの館長と病院のスタッフであろう男を見付け、その二人は裏口から何処かへと入っていったのでこっそりと付いていきそしてその行き止まりの所で柱に隠れて二人の様子を伺えばその病院のスタッフが館長に賄賂なのかお金を渡していて、悪い笑みでお礼を言うそのスタッフに対し館長も楽しげな笑い声でエンジェルドーパントとなり簡単な事だと話して計画は順調だと口にしていたので怒り半分と複雑な気持ち半分のまま、しかしキッと正面を見ては「フィリップ」と冷静な声で相棒の名を呼んでダブルドライバーを装着して）

君は一度エンジェルの治療を受けている。過度の治療は危険だ…とにかく気を付けて（メモリの所持者を伝え次にエンジェルの攻撃を受けた時から相棒にとっては毒になってしまうと静かに伝え、
これまでの被害者の数だとか当初の目的は一度閉館しかけた博物館を維持する為だったが気付けば金の亡者になるに至るまで全てを閲覧し終えたタイミングでダブルドライバーが浮かび相棒からの声が掛かり「あぁ、行くよ。翔太郎」緑のメモリを取り出し"サイクロン"と音を鳴らせ変身の一言でドライバーへと装着しそのままソファに倒れ込んだ代わりに意識が相棒の元へといき）

あぁそれから軽い伝言がある。残すはＡtoＺを除いて今しがたＷのドラマ全てとビギンズナイトを閲覧し終えたよ。おかげで徹夜してしまったし君に肩入れする背後は泣きすぎて目が腫れそうだ…この責任は取ってもらうよ（涙に濡れたハンカチを片手に持ちパソコン画面を前にやれやれと首を振り）

ああ、勿論わかってる。気を付けるさ（相棒からの忠告には素直に聞き入れてコクリと頷き黒のメモリを取り出して"ジョーカー"と音声を鳴らせば同じタイミングで変身と小さな声で口にしソウルの枠に来たサイクロンメモリを挿し込み同じようにジョーカーメモリをもう片方の枠に挿し込んではドライバーをＷの形に開いてＷへと変身し、変身した時に纏う風の影響か気を失ってしまったスタッフを横目でじっと見るがドーパントからの羽の攻撃に気付けばしっかりと避けつつ「フィリップ、何か何時もよりこのサイクロンジョーカーの力増してねえか？」と攻撃を避けて前に出ながら変身した時に感じたことを憑依している相棒に聞いてみて）

おお、マジか…。俺の背後はゆっくりと見返してるからまだ終わってないんだよな…。ええわ…責任とれって…俺にできるのはこれぐらいだぜ？（僅かに苦笑いしつつそう言うが困ったような表情をしてはできるのはこれぐらいだとフィリップの頭を優しく撫でて）

頼んだよ、翔太郎。君が入院沙汰になんてなったら僕は痩せ細ってしまう（変身してからも二度目の対面となるドーパントを前に軽口叩き敵の攻撃を避けて殴る蹴るを繰り返し「確かに力が沸くような…でも駄目だ、先ずはメモリチェンジで天使の羽を燃やしてしまおう」地上戦では有利なフォームだが羽の生えた敵となると厄介で相棒に提案しては右側をヒートへ変更し炎を灯した拳を食らわせて今まさに羽ばたこうとした翼を燃やされたエンジェルは手足をジタバタさせながら床を転がり）

あんまり覚えてなかったら君のネタに付いていけない時があって、それに最後の方は見出したらゾクゾクして止まらなかった。仕方ない、それくれいで勘弁するとしよう（涙で濡れた目元を擦り相棒の手の温もりに自然と笑顔が浮かび）

痩せ細るって…。まあちゃんと気を付けるけどお前が痩せ細るのは見過ごせないしな（相棒の言葉に苦笑いしつつそれはそれで見過ごせないと呟いては、だな。と相棒の提案に頷き相棒の操作でヒートに変わって相棒と息を合わせて放った炎の拳で羽が燃えてしまい熱がる天使を見ては今がチャンスかと感じるが突然やけくそなのかドーパントが大きな爆弾のような羽の数枚も飛ばしてきたので周りを見てはヤバイと感じ咄嗟に左をトリガーへと変えては銃から数発風を纏った弾を放ち地面に着く前に爆発させ被害を押さえるがこの形態はやはり疲れるのか呼吸を僅かに荒くして）

ありがとう。…お前普段はとてもクールな感じだけど…変なところでカッコいいよな（相手の言葉にクスッと微笑んでは頭を撫でつつ思ったことを天井を見ながらポツリと呟き）

当たり前せさ、僕は自炊なんてしない（相棒が怪我をしては心配して痩せ細るのでなく単に食事の用意が出来ないからと付け加え嫌味ったらしくクスリと笑い、見事トリガーで防ぐ相棒の咄嗟の判断には流石だと感心するがどこか疲れた様子を察知して「サイクロンジョーカーで片付けよう」呼吸の荒い相棒を気遣い敵に攻撃される前に最も相性の良いメモリで必殺技を食らわすべきと提案し）

なんだいそれ、それを言うなら君はいつもアツい感じが最高だよ。それと、結局中途半端に寝ては朝起きれないと思ってＡtoＺも見てしまったが君はゆっくり見た方がいい（頭を撫でる相棒は何だかんだ頼れる兄貴分だと呟いては疲れた様子で付け加えて苦笑いして）

（相棒の笑顔の嫌味たらしい言葉に肩を竦めつつやれやれと苦笑いするが疲れてきているのは事実なので相棒の提案に「そうした方がいいな」と１つ頷いては両方のメモリをサイクロンとジョーカーに変え直ぐにジョーカーメモリをベルト横の部分に入れては１回叩くように押してマキシマムドライブを発動し進化したことによってかまるで翼にも似た風圧を纏ってはそのまま相棒と息を合わせてドーパントに必殺技を食らわして着地し、ドーパントが爆発して吐き出されたメモリが破壊されたのを確認すれば倒れ込んできた意識を失っている館長を普段ならしないのだが変身したまま片手で受け止め、怒りは終息してるがそのよくわからない複雑な気持ちは憑依している相棒にも伝わるほどで）

ジョーカーエクストリーム！（元より最も相性の良い組み合わせかつ互いの心が通じ合い力が増したメモリで相棒と声を合わせて一撃食らわせ、メモリが破壊されたのを確認すれば普段なら直ぐに解かれるはずの変身がそのままで更には倒れ込む敵の身体を受け止めた普段のＷらしからぬ行為に困惑し「…翔太郎？どうしたんだい？もう戦いは終わったはずだ」新たな敵の気配もなく後は警察である照井竜の管轄だと思うのだが流れてくる怒りや哀しみといった複雑な感情を受け止めきれず未だに意識の繋がったままでいる相棒に問い掛け）

…………悪いフィリップ、もう大丈夫だ、行くか（数秒黙って受け止めた館長を見ていてはまるで零れるように自身の体から落ちてきた掌の白い羽を見ては複雑な感情はスウッと消えスッキリした気持ちで相棒に謝った後もう大丈夫だと微笑んでその羽を床に寝転がした館長の胸の上にふわっと落とせば変身を解除して出口へと向かい外のハードボイルダーに腰掛けてスタッグフォンを出せば相棒宛に『確かさ、エンジェルドーパントって意識を失ってた俺を何故か助けたんだよな？その時、羽落としてなかったか？』とメールを送って）

あぁ、ならいいんだけど…（大丈夫という言葉を信じる他なく気付けば見慣れた事務所隣の部屋にいて少し前に書いたホワイトボードの文字をぼうっと眺めソファに座ったままでいると相棒からのメールを知らせる音が鳴り響き少し驚きびくっとすれば『白い羽を翔太郎の身体に落として君を助けた』相棒からの質問に事件解決後だというに何故こんなことを聞くのか首を傾げつつ彼が気絶した時の状況を思い出し確かにエンジェルドーパントは自分の羽を使って翔太郎を助けたと振り返り一つの憶測ができ『いかにもハーフボイルドらしいね』と敵を受け止めた相棒の優しさを示す一言を追伸して）