風都鳴海探偵事務所（相棒のフィリップ募集だ）

（慣れてしまっているこういう相手のひねくれたような言い方には顔をだけを相手に見えないように何処か虚空へ向け肩を竦めつつ相手が作ってくれたココアが入ったカップを手にとっては同じようにソファへと腰掛け中身を冷ましつつゆっくりと飲んではその優しい甘味と暖かさにほんの僅かに頬を緩め明日入っていた依頼の事を思い出してはさてどうするべきかと天井に視線を向け思考を巡らせて）

（反応なしとは相手も慣れてしまったもので全く面白くないため今度は違う感じにしてみようか企むことにして、温かいカップを両手で包み込むと冷え込んだ身体が段々と温まるのを感じゆっくりと飲んで「…どうかしたかい？」隣を見ると天井とにらめっこしてる相棒の視線を追って同じ場所を見るが当然何か書いてる訳でなく不思議そうに首を傾げ身体が温まって来ては眠気がやってきて小さく欠伸して）

…んー？明日の事で考え事してただけだぜ（相手が慣れたような自分の反応にそんなことを企んでいるとは露知らず天井を見つつ思考を巡らしていたがどうかしたのかと聞かれれば間延びしたような声で微笑んでそう答え欠伸をする様子を見ては「眠いならもう先に寝とけよ」とポンポンと頭を2回程撫でつつ眠いなら先に寝ておけと伝え「…ココアありがとうな」とボソッとお礼を口にしてはゆっくりと飲みつつ再び思考を巡らせて）

そっか、明日になったら僕も聞くよ（次の依頼はどんな内容なのか出来ればサクッと解決できるものが良いがそう上手くはいかないだろうか明日のことは明日になったら自分も関わると返事しておき「一緒に寝るんだよね。僕が完全に眠る前にきてよ」欠伸で出た涙を指で拭い先に眠ることにしてココアの礼は片手を挙げて返事して考え事モードになると時間の掛かる相棒を頑張って起きて待っておこうと思いつつもぞもぞ布団にもぐり）

ああ、わかってるぜ（眠そうな相手の言葉にコクリとわかっていると微笑んでで頷き部屋へと入っていった相棒を見送っては再び天井に目を向けて再度思考を巡らせ約10分後ある程度の考えが纏まり１つ頷いては今日はこれぐらいにしようとソファから立ち上がり相手の部屋へとそっと入ってはゆっくりとした足取りでベッドを座ってその縁に腰かけては「…まだ起きてるか？」と天井に目を向けつつそっと静かな声色で声をかけてみて）

（眠気に負けてベッドに入ったはいいが相棒が一人で決断し行動する時は問題が起こりそうな嫌な予感がするしで次の依頼は何か気になりだし一言聞いてから寝れば良かったかとか、どちらにせよ寝て明日起きれば対面する内容なのだからやっぱり今は考えなくていいとか眠い頭でぼんやり考えていると相棒が来たらしい足音が近付いてきて「…半分くらい」声のする方向へ寝返りうち辛うじて起きていると重たい瞼を少しだけ開いてゆっくりした口調で答え）

……そうか、眠いならもう寝てしまえフィリップ。じゃないと明日に差し支えるしな（どうやら辛うじてまだ半分起きていたらしい相手の声に僅かに苦笑いしてそうかと返しては足だけを布団の中に入れてそのままの座った状態で優しく頭を撫でながら明日にも差し支えるのでもう寝るようにと静かな、だが何処か優しげな声で呟くようにそう声をかけて）

…まだ、寝ないの？（もぞもぞ端によって相手が入れるスペースを確保しては足だけ布団に突っ込んだ状態で寒くないのか気になるが頭を撫でるゆったりしたリズムが更に眠気を誘い「…おやすみ」顔を動かし相棒の目を見ては力の抜けた笑顔を向け挨拶を交わして瞼を閉じると布団の暖かさでリラックスしはじめ日中のつかれがどっと押し寄せたためすぐに寝息をたて）

俺ももう寝るからお前も寝ろよ（相手の呟くような問い掛けに微笑んでそう言っては頭を撫で続けていて相棒からおやすみと言われては此方も微笑んでおやすみと返し眠った相棒を見ては此方も体を布団の中に潜り込ませるが実は言うと今は眠気はあるが直ぐに寝れるような状態ではなく寝れるまで優しく隣の相棒の頭を撫でていたが何故だか泣きたい気持ちになり勝手に出てくる涙を止めることは出来ず気持ち良さそうに眠る相手を起こさないようにただ無言で泣いていたがそれから次第に自然と眠りについて）

（辺りに薄明かりが射し始めた頃に何時かは分からないが目が覚めてしまい寝返りを打とうとしてベッドの狭さに相棒と一緒のことを思い出し、目を凝らすと薄らだがよく眠る相棒の姿が見え「…翔太郎、どうしたんだろう」その頬にある涙の跡に気付いては自分ばかり頼ってしまい相棒に負担をかけているが彼は相談も出来ず一人で悩み抱えさせているかと心臓がギュッとなる息苦しさを感じ本当に小さく出ているか否かのトーンで呟き起こさないようそっと頬に触れまた目を閉じもう少しだけと眠りにつき）

……フィリップ…？（それからまた時間が経ち窓から少し入ってきた明かりでふっと目を覚ましては何故か此方の頬に軽く手を当てたまま眠っている相棒が居て何だか安心したような気持ちになり小さく微笑んではそっと頬に当てられていた相手の手をそっと握りまだ寝ているであろうと思っては「……あのなフィリップ…俺さ、多分周りからしたら色々くだらない事で一々悩まんじまう方みたいだ。…何か色々ウジウジとさ……はは、ほんと馬鹿みてえだよな…」と相手を起こさないように小さな声で寝ているであろう相手に無意識に語りかけるように口にし最後は自嘲するように僅かに苦笑いして呟き）

（起きているのか寝ているのか意識がふわふわした感覚のとき翔太郎が語る話しは夢の世界か現実か分からないが些細なこととしても悩みがあるなら支えるのが相棒の務めでなかろうか、自分は此処にいて二人でやっと一人前で何があっても自分からいなくなることはなく安心してほしいのだと「…翔太郎」指先に感じる温もりに寝言のような小さく掠れた声で相棒の名前を呼び）

…！……寝てる、か……（名前を呼ばれては思わずハッとなり相棒を見るがまだ眠っているのでどうやら寝言らしいとわかっては一息吐き再度優しくまだ眠る相手の頭を撫でては「………相棒のお前にこんなくだらない悩み話しても……いいもんなのかねぇ…」と殆ど無意識に端から見ればそれが本音かともとれる言葉を口にするがハッとなっては軽く頭を振り再度一息吐いてはそろそろ朝食を作ろうかと思い2回ほど優しく頭を撫でればそっとベッドから出て台所へと足を向けようとして）

（意識はまだ夢の中にありふわふわしているが頭を撫でられた感覚にいい夢を見ているような幸せな感じになりもうちょっとだけを繰り返し眠っているのか起きていのるか半々でいて次にハッキリと目が覚めたのは相棒が起き上がった時「…おはよう、良く眠れた？」立ち上がった揺れに目を覚ましまだ寝惚けている目をごしごし擦っては寝転がったままで声を掛け台所へ足を向ける相棒の腕を掴んで軽く引き寄せ）

おわっ、と…お、おはよう、ああ、ちゃんと眠れたぜ（台所へ向かおうかと立とうとした所で腕を捕まれたかと思えば軽く引き寄せられたので思わず驚きの声を出しつつ再びベッドに寝転がる事になり自然と相棒と顔を合わせては目をぱちくりさせるがふっと微笑んで挨拶をし自分はちゃんと眠れたと伝えては「お前はよく寝れたか？」と相棒の方はちゃんと眠れたのだろうかと小首を傾げて問い掛けて）

（そんなに強く引っ張ったつもりはなかったが驚く声を上げた相棒にくすくす笑っては謝罪の言葉も添えておき腕は掴んだままで「ごめん翔太郎、せっかく起きたのにまた寝ちゃったね。もちろんぐっすり熟睡したよ」少し狭かった点を除けば人間湯タンポのおかげで夜の冷えを感じることなく眠れたし相棒のことだから自分が眠るまで見守り頭を撫でていてくれたに違いなく昨日の疲れはすっかり取れ「僕も起きるよ」会話して目が覚めたところで起き上がり大きく両腕を伸ばし）

いや、別に気にするな。そうか、ちゃんと寝れたなら良かった（ごめんと言う言葉に微笑んで気にするなと伝え相手の返答に微笑んで安心したように口にすれば起きると言って起きて大きく伸びをしている相棒を見ていたがふと、もしかしたらだが彼の相棒がもう一人の仮面ライダーである"照井竜"なら彼ももう少し楽に過ごせたのだろうかと何となくパラレンワールドでならもしかしたらあるであろう事を何となく想像してみてはそれはそれでまた良いのかも、しれないと心の中で呟いているつもりだが実際には小声で声に出ていて）

君がずっと付き添ってくれていたからね（一人なら嫌な夢を見ていたかもしれないが相棒が傍に居てくれたから熟睡できたのだと感謝の気持ちを伝えて今日は依頼があとだけ分かっていて内容を聞かなければと口を開きかけたところで相棒の呟きが耳に入り「翔太郎、ひとつ聞きたまえ。僕はずっと前に君の知らないところで照井竜に本気でキレたことがある。もちろん君に教わった方法で仲直りはしたけど僕の相棒は翔太郎だけだって強く感じたよ」照井の仇であるＷのメモリを持った男と対峙した時を思い出しては敢えて相棒に知らせることでないのだが照井のせいで相棒が深く傷付いたことに心の底から腹を立てたことを話し正面に回って相棒の目を見つめ）

…えーっと、仲直りしてるならいいんだけどよ…え、キレたって、お前が照井にか…？（正面に回ってきた相棒の突然のカミングアウトのような話に思わずぽーかんとなるが普段そんなに怒りを露にする事のない相手が照井にキレた事があると言うことに少し戸惑うが昔１度仇を目の前に倒せず悔しがる照井の姿を見て何とかしてやりたいと思ったことを思い出しては「……あの、もしかして俺がお前の制止を振り切って無理矢理ヒートトリガーのツインマキシマムを使ったせい、か…？」と恐る恐るバツが悪そうな表情で目の前の相棒の目をそっと見つつ問い掛けてみて）

あぁ、キレたよ（照井に本気でむかついた理由を考えれば相手には言わないべきだが自分より照井の方がいいのではと無責任な発言をされてしまえばカミングアウトせざるを得ず察したらしい問い掛けに頷き同意し「良く分かったね、翔太郎。君が照井竜のために危険を顧みず戦ったっていうのにアイツは自分の仇しか頭になかったんだ。それでつい、誰のために翔太郎がこうなったんだ…って」何もツインマキシマムを使ったことを怒った訳でないことを説明し一気に喋ってから本人に言ってしまったと後悔し早足に歩きだしては事務所の床に三角座りして顔を伏せ）