伯仲 の 刀　￤　〆　　

待たせたかな、お前の本歌こと山姥切長義だ。場所の手配及び差し向けた手を受けて貰えた事には感謝しよう。…それにしても、お前自ら俺との対話を望むとは珍しいこともあるものだね。腹を割って話そうというのなら、先ずはそのみすぼらしい襤褸布を剥ぎ取ってやりたいところだが…まあいい。──それで？初めに相談しておくべき事柄でもあるのなら、伺っておこうか。

　 いや待っていない。手早い移動、感謝する。...俺としては、アンタが写しの俺なんかの声掛けに応じる事の方が珍しいと思うが。それに、写しの俺には薄汚い襤褸布片位が御似合いだろ。アンタみたいな綺麗な物は不釣り合いだ。

──── 相談か、そうだな。先ず、会話や描写の形式についてだが...此方は無から中程の雑談形式で進めていけたら、と考えている。時間軸についてはりあるたいむ進行で、と。...これは飽く迄も俺の意見だが、アンタの希望が有れば勿論そちらを優先しよう。

言っただろう、非番の時を持て余していた折に偶然見掛けたのが薄汚れた布饅頭だったという訳だよ。うっかり声を掛けてしまったのはあくまで俺の気紛れだが。……へえ？この俺の写しともありながら、襤褸が似合いだというのか。仮にも山姥切の名を騙る刀ならばせめて身なりくらいは確りしてくれないと困るんだよ。（　　がしり、容赦無く相手の被り物を引っ掴み　　）


形式については記事の要項にて目を通してある。問題ない。時間軸についても承知したよ。会話を重視とした緩い遣り取りが理想でもあったからね、お前の意向に異存はない。軽口でも叩き合えるような気安い仲になれたら僥倖だよ。
特筆すべき要望は無いが、其方の萎事項があれば確認しておきたいかな。



　

　... 非番の奴なら他にも居るだろ。その声掛けに応じた俺も俺だが、アンタと並んで居ると自分が惨めに感じて、嫌なんだ。斯うして襤褸布を羽織って居るのも、綺麗な代物を身に着けたら芳しいアンタとの差が浮き彫りになるだけだからだ...っだから、俺の事は放っておいてくれ...！アンタだって俺なんかと比べられたくないだろっ、（　　ぐっ、布を取られまいと必死に掴み　　）

そうか、其れでは募集版で記載した通りの形式で進めさせて貰う。俺もアンタとその様な仲に成れるのなら、良いと思う。
関係...と云えば、今の俺達の関係性。未だ互いに多少の好意が有る程度か、未だ互いに忌み嫌う様な仲か...と考えているが、どうだ。──── 其れと、今の俺は己を極める修行を積んでいない状態だが、アンタの希望が有れば修行後の俺に成る事も考える。

……これだから偽物くんは。（　　拒絶が見られると盛大な溜息と共に布から手を離し　　）お前はもっと俺の写しであることを誇るべきだよ。それも、俺からその名を掠め取るほどにはその性能を評価され、国広随一の傑作とも称されているんだろう。比べられたくないだと？それさえも解らずいつまでも襤褸布の殻に閉じこもっているようなお前とは、比較されるに値しない。悔しかったら、その見目に相応しく凛々しい姿を見せてご覧よ。


何れ恋仲になることを視野に入れるとすれば、互いにそれなりの好意を持っていた方が進め易くはあるかな。今のところ、原作での関係性を顧みた上で発言させて貰っているが、恋情が絡むなら多少は此方の態度を軟化させることも考えている。
其方の姿はお前が扱い易い方で構わないよ。極めたお前の姿というのも見てみたい気もするけれどね。（　　ふふ　　）